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テーマ1クラブについて テーマ2チーム強化と選手育成について テーマ3サッカースタジアム建設について

テーマ4試合運営について テーマ5スタジアムイベントについて

クラブについて(織田秀和 代表取締役社長)

 皆さんこんにちは。平素よりサンフレッチェ広島に多大なるご支援とご声援をいただき、誠にありがとうございます。深く感謝申し上げます。今年もよろしくお願いいたします。それでは、クラブ全般についてお話いたします。

【2016シーズンの振り返り】

 全般と申し上げても、皆さんが一番興味あるチーム編成の詳細については、後ほど足立が報告します。まず私の立場から昨年の振り返りをします。リーグ戦の年間成績が6位だったことについて、選手も監督も申しておりますが、決して満足はしていません。目指していたのは、タイトル獲得です。1stステージが4位で、タイトルが見えるところにいましたが、2ndステージで順位を落として、結果的に6位。ただ、言い訳になってしまいますが、昨年はしっかりとしたオフが取れませんでした。

 ACLを戦うからには強行日程になるのは当たり前かもしれませんが、厳しい日程の中で怪我人が出たり、ということもありました。選手は持てる力を出してくれたと思います。そういう意味で、私は成績自体には満足しておりませんが、選手たちに対してはよくやってくれたという気持ちを持っています。

 ただ、勝負どころで相手を止めなければいけないところで止めきれなかったり、絶対的なチャンス、ここで点を取れば勝てる、というところで取れなかったり。そういった勝負どころでのたくましさについては、優勝した鹿島アントラーズとは差がありました。鹿島はそこがしぶとい。だからこそ、あれだけの戦いができるのだと思います。そこは正直、我々が学ばなければならないところだと思います。昨年だけに限らず、良いサッカーはするけれど勝負どころで力を発揮できてないというところがあります。原因は1つ2つではないとは思いますが、それは森保監督も感じているところです。選手も感じていますので、トレーニングの中でしっかり改善していきたいと思います。

【2017シーズンの戦い方について】

 今年は選手の入れ替わりがありました。佐藤寿人選手の移籍、森崎浩司選手の引退。その件についてはクラブの発表、新聞報道などでお知らせしております。何かご質問ある方は、後ほどお願いいたします。選手の入れ替わりはどうしてもあることだと思っております。

 新シーズンに迎えるにあたって、チームを支えてきた選手が去ったことは残念ですが、先程、新加入選手の会見を行ってきました。工藤壮人、フェリペ・シウバ、稲垣祥、中林洋次という他クラブのレギュラークラスの選手を補強できました。きっと森保監督が良いチームを作ってくると思います。常にチームは良い方に進化していかなければいけません。こういった新しい選手と既存の選手の力をあわせて、良いチームになってくれればと思います。

 今季の目標は、当然タイトル争いをすることです。ただ、いつも申しておりますように、Jリーグは非常に厳しいリーグです。18クラブあって予算規模こそ差がついていますが、力的には拮抗しており、毎年ビッグクラブが降格しています。昨年は名古屋、その前は清水。C大阪やG大阪も降格しました。サンフレッチェもJ2に降格したことがあります。一歩間違えれば、とても危険なリーグです。上を目指すのはもちろんですが、足元を固める必要もあります。目の前の一試合、一試合で確実に勝点を積み重ねていく。その結果、上を目指していきたいと思っています。口でタイトルを目指すというのは簡単ですが、実際はそれほど簡単なことではありません。毎日のトレーニング、一試合の勝点を大事にしていきたいと思っています。

【クラブの経営面について】

 次に、クラブの収支についてご報告します。

 昨年度(2015年)は収入が約36億、純利益が1億5,000万円。36億円は、過去23年において最高です。ご存知のように、サンフレッチェの決算は1月末なのでまだ締まっていませんが、2016年度については収入の見込みが37.6億円で昨年を上回っています。これも過去最高の売上です。純利益は2億3,000万円になる見込みです。この売上の元は皆さんもご推察の通り、浅野選手の移籍金です。また、2015年に優勝したことによる優勝特需、グッズの売上やスポンサー様からいただいたボーナスが含まれています。JリーグからACL出場の補助金があったり、順位配分があったりと、トータルすると7億円くらいになります。ということは、37億の売上で7億円が優勝や移籍絡みとなり、我々の実力は30億円に届くか届かないかというところです。そうなると収支はトントンになりますので、まだまだ努力しなければいけません。ここ数年は、チームのおかげでなんとか黒字が達成できています。そういう意味では、今後も危機感を持って経営に携わっていくつもりです。

 浅野選手の移籍金について、何に使ったの?と思われる方もいらっしゃると思います。主たるものとしては、補強です。夏に補強したアンデルソン・ロペス選手、あるいは野上選手。彼らのレンタルや移籍金や年俸に、主として充当しました。

 次に、若手選手の育成です。海外遠征で修行を積んでもらうため、若手選手はオーストラリアに行ってきました。アカデミーについては今月、ユースはスペイン、ジュニアユースはドイツに行っています。これも浅野拓磨選手のつながりです。決して、海外に行けばいいというわけではありませんが、浅野選手が残してくれた財産ですから、日頃経験できないこと、選手を育て、チームを強化することに使っていきたいと思っています。

 設備投資、環境改善ももちろんやっております。選手の寮など環境改善にも使っております。後ほどスタジアムの話もしますが、我々はスタジアムができることを望んでおります。できることを確信しております。

 スタジアムができるときにどのようなスタジアムであればよいか。どのようにスタジアムをビジネスとして展開していくか。そういう勉強を今からやっておく必要があります。明日から職員5人をドイツ・オランダに派遣して、街中にある3万人規模のスタジアムを視察研修させます。どういう作りで、どういう地域との関わりをしているのか。それを勉強させます。別に、4人ほどアメリカにも行かせます。スポーツビジネスはアメリカが本場ですので、サッカービジネスだけではなく、MLBやNBAを勉強させます。

 なかなかこういう機会を作ることができていませんでしたが、将来を考えたときに必要だと思っています。来るべきときが来ることを願っていますし、スタジアム建設費用として内部留保もしております。

【観客動員について】

 次に、観客動員についてお話しします。一昨年優勝して、2014年は8位でした。昨シーズンと同じような感じです。2014年がホームゲーム23試合で、動員数は29万7,000人。一試合平均が1万3,000人でした。2015年に優勝した年は、21試合で33万2,000人。一試合平均が約1万6,000人弱でした。2016年は6位で、21試合で29万4,000人。一試合平均が約1万4,000人。年間で確実にリーグ戦17試合、カップ戦3試合で20試合はあるため、30万人、平均1万5,000人を達成するのを目標に施策を立てています。

 残念ながら、昨年は1万4,000人ということで未達です。優勝した年は1万6,000人いきましたが、皆さんお察しの通り、チャンピオンシップがあり3万6,000人を動員しました。その前に2ndステージの優勝がかかった最終節で3万3,000人。チームの成績によって3万人超えの試合があったからそれだけの成果が出たのですが、それを除けば1万5,000人を超えるのはやはり厳しかったと思っています。

 今のスタジアムに、なんとか1万5,000人を集めるのが当面の目標です。街中にスタジアムができれば、もう少し増えるのではないかという淡い期待はありますが、それは来年再来年の話ではありません。まずはエディオンスタジアムに、いかにお客さんに足を運んでもらうか、ということを考えていきます。

 昨年は、ネットでカスタマーリサーチを実施し、7,000件あまりの意見が集まりました。こちらにいらっしゃる皆さんも、ご回答いただいたかもしれません。そういったアンケートをもとに、Jリーグの専門家に分析レクチャーしてもらいました。サンフレッチェの強み弱みを洗い出してもらい、我々が目指す方向性を今年の施策に活かしていこうとしています。例を挙げると、他クラブと比べて、女性や子どもの動員が少ないということがありましたので、このあたりをターゲットにしていく必要があります。

 あとは、やはりアクセスの問題です。マイカーでお越しの方が多く、今はなんとか臨時駐車場を確保できていますが、決して便がいいとは言えません。これもお察しの通り、元々は家や工場が建つ用地であり、駐車場として使える用地は減っています。いつかは確保できなくなるのが現状です。それを考えると公共交通機関での来場を促していくしかありません。まずはアストラムライン・横川駅からのシャトルバスを利用していただくこと。そして、昨シーズン終盤には、新たな取り組みとして廿日市方面や広島駅、紙屋町からの直行バスを運行しました。このように発着場所を増やして、お客さまにお越しいただくことも検討しています。昨年、トライしてデータが取れましたので、今年はさらにそれを進めていきたいと思います。詳細は後ほど担当から説明いたします。

 スタジアムについては、昨年8月に商工会議所の深山会頭のご尽力もあり、県知事・市長・弊社の久保会長が話し合いの場を持つことができました。場所は別として「とにかくスタジアムを作りましょう」という思いで一致しました。私としては、まず同じテーブルについて同じ方向を向けたというのは進歩だと思っています。場所も第三の候補が浮上してきました。少しずつ前に進んでいるという実感はございます。これも後ほど、担当から説明いたします。

【スタッフへの注意喚起】

 ただ、残念な話もありました。ドーピングの件と昨年末のチームスタッフによる酒気帯び運転での逮捕です。酒気帯び運転逮捕に関しては、サンフレッチェ広島を応援してくれる皆さまに対して、誠に申し訳なく思っています。個人の問題なのかもしれませんが、そういうところをきっちり教育できておらず、徹底しきれていなかったのは、私をはじめクラブの責任が大きいと思います。早速、広島県警の協力を仰いで、飲酒運転に限らず、交通安全マナー教育を、今月中に選手スタッフ職員に対して実施いたします。もちろん、1回やればいいということではありませんので、飲酒運転の件をきっかけに、社内に防止委員会を設置しました。私が委員長です。飲酒運転に限らず、いろんなことを社員スタッフにアナウンスをしていきながら、注意啓発をして参ります。

 ドーピングの件については、大変ご心配をおかけしました。そして何より、千葉選手にクラブとして迷惑をかけたことが私としても心が痛みます。皆さんご察しの通り、千葉選手が意図的にパフォーマンス向上を目的として何かを摂取した、ということはありえません。基本的に、クラブからそういったものを提供することはありえません。ただ、結果的に千葉選手の尿検体から禁止物質が出たことは事実です。調査を進めていくうちに、クラブがこれは大丈夫だよと言って提供していたサプリメントに禁止物質が含まれていました。クラブが「飲んでもいい」と言ったものを飲んだだけですから、千葉選手自身に罪はないと思います。ただ、アンチドーピング協会(JADA)の調査対象は、チームではなく選手一人ひとりです。そのため、JADAからは制裁が下るのは、禁止物質が出た千葉選手ということになります。

 今回、千葉選手はけん責処分となりました。処分の中では一番軽い方です。千葉選手にどういう経緯で禁止物質が入ったのかが明らかになり、大きな落ち度はないことも判明したため、それで済みました。JADAの選手個人に対する調査になるため、クラブに対してスタッフや社長の責任への裁定は下りませんが、クラブとしては大きな問題です。選手にサプリメントを提供するにあたってあってはならないことですので、まずは再発防止態勢を作ります。どこに責任があったのかをはっきりさせたうえで、今月中にクラブとしてけじめをつけたいと思います。また、選手に対しても再発防止のためのアナウンスを行います。

 サンフレッチェは高円宮杯フェアプレー賞を5年連続で受賞し、素晴らしいパフォーマンスを見せていますが、フロントもオフザピッチでフェアプレーができるように、襟を正して参ります。

【クラブの方針について】

 私は、サンフレッチェが地域の皆さんに愛されるクラブ、そして応援してもらえるクラブにするため、選手をもっと身近に感じてもらえるようにしたいと思っています。今、練習場は施設の規模を考えて吉田で行っていますが、広島市近郊の施設を使わせてもらう機会を増やすことを考えています。広島市内の方にも練習を見に来てもらうなど、選手とふれあう機会を少しずつ増やしていきたいと思っています。選手を身近に感じてもらい、選手を、チームを応援しようという機運を醸成したいと思います。

 今年は、変化・変革の年と言われています。アメリカの大統領が代わったり、ヨーロッパもトップが選挙で入れ替わる可能性があったりと、物事が変わる年になるのではないでしょうか。今年の仕事始めでは、私から職員や選手にも、変化を恐れたり乗り遅れたりするのではなく、自分から変化を起こしていこう、呼び込んでいこうと話しました。仕事始めは5日でしたが、7〜9日は広島でフットボールカンファレンスが行われ、ライセンスを持っている指導者が約1,000人、広島に集まりました。開会の言葉でJFAの田嶋会長が「我々は変化の追従者になってはならない、変化のリーダーにならなければならない」というお言葉がありました。

 サッカー界も放映権が変わり、イギリスのパフォーム社によって今までにない巨額の分配金がJリーグに入ります。それが各クラブに配分されますが、それをどう使っていくのかは各クラブで考えていく必要があります。まず、各クラブに均等に分配される金額は、J1の場合、今までの約1億8,000万円が倍近くになり、各クラブで1.7億円ずつくらい増えます。新聞紙上などでも発表されましたが、優勝したクラブには翌年度から3年間に渡ってトータル15億円の強化資金が与えられ、金額はそれぞれ異なりますが4位まで支給されます。

 そこでサンフレッチェはどうするのか、という話ですが、我々は強化配分金1位なら15億円、2位ならいくらという、賞金をあてにした強化やクラブ経営をする気はありません。勝敗は保証できない水物ですし、ご承知の通り、3年連続赤字を出すとクラブライセンスが剥奪されます。現時点では債務超過に陥ることはないと思いますが、3年連続赤字を出したときに責任を取って社長が辞めるのは当然としても、サンフレッチェというクラブは皆さんのものであり、市民・県民のものですから、社長がつまらない投資をしたり、強化部が戦力にならない選手を取ってきたことでクラブがなくなる、ということがあってはいけません。堅実すぎるかもしれませんが、我々の持っている予算の中で、チーム作り、クラブ経営をやっていきたいと思います。夢がないわけではなく、各クラブの予算が1.7億円増えるわけですから、そういった資金をまずはチーム強化に使っていきたいと思います。また、我々は選手を育てたいという思いがありますから、アカデミーに投資したい。そうやって今まで以上に魅力のあるチームにしていきたいと考えています。

 今年のクラブのスローガンは『一心』です。心を一つにして前に進んでいこうと思っています。繰り返しになりますが、今年はいろんなことが起こる変革の年です。その変化にチャレンジし、選手もスタッフもフロントも力を合わせて心を一つにしていきます。そのためには皆さんの力も必要です。皆さんと我々が心を一つにして、サンフレッチェ広島を魅力あるサッカークラブにしていくことに、ぜひ力を貸していただければと思います。観客動員を増やさなければいけませんので、ぜひ、今まで来場したことがない人をおひとりが一人ずつでも連れてきてください。よろしくお願いいたします。

 以上、簡単ですがクラブの総括と展望についてお話ししました。

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