6.18 19:00

明治安田J1 第17節 vs. セレッソ大阪
HOMEエディオンスタジアム広島

試合終了

サンフレッチェ広島 広島
2
1
セレッソ大阪 C大阪
  • 後半33分
    野津田岳人
  • 後半40分
    ドウグラスヴィエイラ
0
前半
0
2
後半
1
  • 後半9分
    ブルーノメンデス

試合の見どころ

 上位進出へ向けた一つのポイントとなるゲームだ。
 国際Aマッチデーにより、3週間ぶりに再開されるリーグ戦。広島は中断前までに6勝6分3敗の勝点24で7位に位置し、1試合消化が少ない中で首位・横浜FMと勝点差7にまで縮めてきた。ここからさらに上位をうかがいたい中、今節ホームで激突する相手は5位・C大阪。広島との勝点差はわずか「2」であり、勝利すれば順位で追い抜くことができる。「今週は今日(17日)も含めて良い準備ができた」(ミヒャエル・スキッべ監督)。C大阪戦へ向けて、広島の状態は良好だ。
 もっとも、現在のC大阪は今のJリーグで一番調子の良いチームかもしれない。11日(土)には広島と同じくルヴァンカップ・プレーオフステージを勝ち抜いただけでなく、それまでのリーグ戦でもG大阪、浦和、湘南を倒して3連勝中。戦い方を見ても安定した内容を披露しており、「オーガナイズされている良いチーム」とスキッべ監督も警戒する。守備では前線からのハイプレスに加えて、組織的なブロックを構築し、攻撃に移れば流動的なパスワークやカウンターは脅威だ。タレントもしっかりと備わっており、元日本代表の技巧派MF清武弘嗣や原川力、奥埜博亮の実力者が君臨する中盤は健在。さらに1トップではオーストラリア代表FWのアダム・タガートが高さと強さを見せ、左右のサイドでは抜群の推進力を見せるジェアン・パトリッキや5月度の月間JリーグMVPに選出された毎熊晟矢がゴールに直結する働きをしている。また、キッカーの原川を中心としたセットプレーも大きな武器となっている。まさに攻守でまとまりのあるC大阪は、かなりの難敵である。
 そんな強豪撃破のポイントについてスキッべ監督は、「我々は狙いを持ったボールの動かし方をする必要がある」。相手は堅い守備組織を築いているからこそ、そこをこじ開けるにはスピーディーかつ的を絞らせないパスワークが必要となる。また、安易にボールを奪われればC大阪のカウンターの餌食となるだけに、いつも以上にパスの精度も重要だ。そして、守備に移れば、やはり相手を自陣へ釘付けにするハイプレスで押し込むこと。敵陣地でいかに長い時間プレーし、ゴールを奪えるかが大きなカギとなる。
 好調なチーム同士のリーグ再開初戦。この試合を制することができれば、上位追撃に向けてさらに勢いを得ることになる。紫軍団にとって、リーグ中盤戦の大きな山場だ。

監督 試合前日コメント

──リーグ戦が3週間ぶりに再開されるが?
「すごく楽しみ。対戦相手も良いチームで今はすごく良い状態にある。ただ、我々も今週は今日も含めて良い準備ができた」

──勝利へのポイントは?
「相手はオーガナイズされている良いチーム。我々は狙いを持ったボールの動かし方をする必要がある。逆に相手のカウンターとセットプレーには気を付けないといけない」

──明日のメンバーで期待することは?
「メンバーはまだ決めていない。今週はいろんなバリエーションを試してきた。今日も含めてコーチ陣で話をし、どういう形がいいのか決めていこうと思う。もちろん、メンバー全体を変えることはないが、一番良いフォーメーションでいきたい」

──これまでサイドからのクロスに対して多くの選手が飛び込む練習をしてきたが、明日の試合もカギになるか?
「状況に合わせたプレーをすることが大事。サイドが空いていたら、そこから攻撃することになる。一つの形にこだわってやるというよりも、その状況、状況で良い選択肢を選ぶことが大事になる」

監督 ハーフタイムコメント

・両チームとも素晴らしいゲームができている。ただし、我々のほうが良い戦いだぞ。
・このまま集中すること。
・シュートはコースを狙っていこう。

ゲームレポート

 5位・C大阪と7位・広島が激突した一戦。その勝点差はわずか「2」と、広島にとって上位進出に向けた重要なゲームは、互いに譲らない一進一退の攻防となった。
 前半から広島の出来は良かった。GKからじっくりとビルドアップを繰り出してくるC大阪に対し、前線からのハイプレスとコンパクトな陣形で相手に自由を許さずボールを回収。敵陣地へ進出すれば、持ち味のパスワークを駆使しながらサイド攻撃やジュニオール・サントスの個を生かしてゴールを目指した。12分の森島司のミドルシュートを皮切りに、ナッシム・ベン・カリファがヘディングでゴールを狙えば、サントスや東俊希もエリア外から果敢に強烈なシュートを放つ。相手GKの好セーブもあってネットを揺らすことはできなかったが、C大阪の好機もわずか一度に抑えるなど、広島ペースで前半を終えた。
「試合の中でどんどん成長しているぞ」。ミヒャエル・スキッべ監督がハーフタイムにそう称えて迎えた後半だったが、試合はやはりそう簡単に進まなかった。悪くないゲームの入りをしていた中、一瞬の隙を突かれたのは54分だった。自陣でのパスミスからボールを奪われると、右サイドでアーリークロスを送り込まれ、最後はブルーノ・メンデスに頭で合わせられて失点。後半の早い時間帯でリードを許してしまった。
 そこからは、広島の猛攻が始まった。相手を一方的に押し込み続ける中で、サイド攻撃を中心にゴールを目指す。69分にはサントスを下げて189cmのドウグラス・ヴィエイラを今季リーグ戦で初投入し、高さも加えて反撃。ゴール前では満田誠やナッシムが好機を迎えるなど、得点の匂いが漂い始めた。すると、集中した守りで自陣を固めていたC大阪をこじ開けたのは、背番号7だった。78分、ペナルティーエリアの外でフリーでボールを受けた野津田岳人は迷わず自慢の左足を振り抜くと、豪快にネットを揺らしてついに同点に追い付いた。
 これで勢いに乗った広島は、決勝点をもぎ取ろうとC大阪ゴールへ迫ると、ドラマは85分に待っていた。エリア内でドウグラスが相手DFに倒されてPKを獲得。これを自らが冷静に決めて、逆転に成功した。この結果、2-1で勝利した広島がリーグ戦3連勝を達成。C大阪を抜いて一気に5位へ浮上した。
 ケガに苦しみ、ようやく今季リーグ初出場で決勝点を決めたドウグラスについて試合後のスキッべ監督は「彼の復帰に関しては、彼自身、チーム、それからクラブ全体にとってもポジティブに作用していると思う」とコメント。試合後の背番号9の涙がそれまでの苦しみを表していたが、チームメート全員もそれがわかっていたからこそ、試合直後の彼への祝福はいつも以上に手荒かった。

監督 試合後コメント

「今日はJリーグの中でも素晴らしい試合を見せられたと思う。戦術的にもスピード的にも素晴らしかった。特に今日は我々のチームを誇りに思う。1点を取られた後のパフォーマンスはすごく満足しているし、難しい試合ではあったが、勝利に値する試合だったと思っている」

──ドウグラス・ヴィエイラ選手が今季リーグ戦初出場だったが、起用理由とナッシム・ベン・カリファ選手との2トップにした理由は?
「ゴール前に行くことまではできていたので、ペナルティーエリア内で仕事ができるFWが必要になった。ジュニオール(・サントス)は裏を取ることで長所が生かされるが、ドウグラスはペナルティーエリア内で仕事ができる。それが理由でドウグラスに代えた」

──ドウグラス選手はケガが長く、コンディションが上がらず苦しい思いをしていたが、今日のプレーについて。
「彼の復帰に関しては、彼自身、チーム、それからクラブ全体にとってもポジティブに作用していると思う。昨年の11月にひざの手術をし、そこから調子が上がらず、筋肉系のケガをした。ここ4~5週間で戻ってきて、やっとフィットしてきた。練習の中でもできることを見せていたので、今日はこういう形で復帰できたのは嬉しく思う。彼も奥さんと娘を日本に呼ぶことができて、良い状況にあると思っている」

フォト

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PLAYER OF THE MATCH

photo 今日のPLAYER OF THE MATCHは、ドウグラス・ヴィエイラ選手!
ゲームスポンサーの「ゆめタウン」様より、「ゆめカード(ゆめか3万円チャージ)」が贈られます!

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