試合の見どころ
今季目指すスタイルは確実に形になりつつある。3-0で勝利したルヴァンカップ初戦・徳島戦に続き、直近のリーグ・札幌戦でも全体の陣形をコンパクトにした鋭い前線からのプレスを積極的にチャレンジした紫軍団は、前半に先制を許しながらも後半に追い付いて1-1のドロー。敵地での戦いとはいえ、もちろん勝点3を奪いたかったが、「チーム全体で目指していることにチャレンジしている成果が少しずつ実感できている」(迫井深也ヘッドコーチ)。新たなスタイルに挑戦している中で負けていないということは、やはり一つの成果だ。それを今度は勝利に繋げ、チームの大きな自信へと変化させたいところである。
その意味で今回はうってつけの相手だろう。ルヴァンカップGS第2節の相手はJ屈指の戦力を誇る名古屋。これまで清水やG大阪、FC東京を率いて結果を出してきた経験豊富な指揮官・長谷川健太監督が就任した強豪に対し、広島は自らのスタイルを発揮して勝利することができれば大きな自信となるのは間違いない。
ただし、相手の選手層、特に攻撃陣はやはりJでトップクラスだ。開幕戦の前線の顔ぶれは、酒井宣福、マテウス・カストロ、相馬勇紀、仙頭啓矢。1週間前のルヴァンカップが金崎夢生、阿部浩之、齋藤学、柿谷曜一朗。どちらが主力か分からないほどの充実の陣容である。そこにボランチではベテランのレオ・シルバを鹿島から獲得し、相方には今季から主将に就任したJ随一のボールハンター・稲垣祥がいる。直近のリーグ戦はFC東京の新型コロナウイルスの影響で延期となり、今回の試合まで1週間の間隔が空いた。「(連戦ではない中で)名古屋がどういうメンバーで臨んでくるか分からないが、昨季を踏まえても堅い守備と個人の能力はやはりJリーグの中でも高いレベルにある」(迫井コーチ)。昨季まで指揮を執っていたマッシモ・フィッカデンティ監督が植え付けた“堅守速攻”は健在であり、それを今季は長谷川監督がブラッシュアップしている。公式戦2試合で無失点の堅い守備力に加え、攻撃では圧巻の推進力を見せるマテウスを中心としたカウンターは一番の警戒ポイントだ。
その中で広島はどう勝利へ持っていくか。「目指しているモノのせめぎ合いになってくると思う。直近の札幌戦でもそうだったが、そのせめぎ合いを楽しめるかどうか」とは迫井コーチ。相手が速攻を狙ってこようとも、広島は恐れることなくコンパクトなプレッシングサッカーを発動するのみ。それが相手の長所を封じ、自分たちが主導権を握ることに繋がる。紫軍団はブレないスタイルでルヴァンカップ2連勝を目指す。
その意味で今回はうってつけの相手だろう。ルヴァンカップGS第2節の相手はJ屈指の戦力を誇る名古屋。これまで清水やG大阪、FC東京を率いて結果を出してきた経験豊富な指揮官・長谷川健太監督が就任した強豪に対し、広島は自らのスタイルを発揮して勝利することができれば大きな自信となるのは間違いない。
ただし、相手の選手層、特に攻撃陣はやはりJでトップクラスだ。開幕戦の前線の顔ぶれは、酒井宣福、マテウス・カストロ、相馬勇紀、仙頭啓矢。1週間前のルヴァンカップが金崎夢生、阿部浩之、齋藤学、柿谷曜一朗。どちらが主力か分からないほどの充実の陣容である。そこにボランチではベテランのレオ・シルバを鹿島から獲得し、相方には今季から主将に就任したJ随一のボールハンター・稲垣祥がいる。直近のリーグ戦はFC東京の新型コロナウイルスの影響で延期となり、今回の試合まで1週間の間隔が空いた。「(連戦ではない中で)名古屋がどういうメンバーで臨んでくるか分からないが、昨季を踏まえても堅い守備と個人の能力はやはりJリーグの中でも高いレベルにある」(迫井コーチ)。昨季まで指揮を執っていたマッシモ・フィッカデンティ監督が植え付けた“堅守速攻”は健在であり、それを今季は長谷川監督がブラッシュアップしている。公式戦2試合で無失点の堅い守備力に加え、攻撃では圧巻の推進力を見せるマテウスを中心としたカウンターは一番の警戒ポイントだ。
その中で広島はどう勝利へ持っていくか。「目指しているモノのせめぎ合いになってくると思う。直近の札幌戦でもそうだったが、そのせめぎ合いを楽しめるかどうか」とは迫井コーチ。相手が速攻を狙ってこようとも、広島は恐れることなくコンパクトなプレッシングサッカーを発動するのみ。それが相手の長所を封じ、自分たちが主導権を握ることに繋がる。紫軍団はブレないスタイルでルヴァンカップ2連勝を目指す。
監督 試合前日コメント
──チーム状態は右肩上がりでは?
「勝点ゼロで終わっていないということは、チーム全体で目指していることにチャレンジしている成果が少しずつ実感できている。そういう意味でも雰囲気は悪くない。ただ、選手に言っているのは『事実は何なのか』と。(直近のリーグ戦でも)事実は勝点1。『そこはしっかり受け止めよう』と話している」
──4連戦目となるが、選手のコンディションは?
「そこが一番難しいところで、我々も最新の注意を払っている。もう一つは、キャンプを踏まえて大きなケガ人がいなかったことは我々としてはアドバンテージ。コンディションを見ながら細心の注意を払いながらやっていきたいが、選手はやはりゲームをやりたい。そこは勝利からの逆算をしながらうまくやっていきたい」
──明日の試合の一番のポイントは?
「名古屋がどういうメンバーで臨んでくるか分からないが、昨季を踏まえても堅い守備と個人の能力はやはりJリーグの中でも高いレベルにある。その中で目指しているモノのせめぎ合いになってくると思う。直近の札幌戦でもそうだったが、そのせめぎ合いを楽しめるかどうか。もう一つは、この5連戦の最後はホーム2連戦になる。ホームで戦うことをもう一度、チーム全体で意義として持っておこうと。ファミリーの皆さんと喜び合う、地元の皆さんと喜び合うということは、特別なことであるのは間違いない。『5連戦の中のホーム2連戦は大切に戦っていこう』と選手と共有している」
──札幌戦の序盤は押し込まれたが、修正しないといけないのか、それとも対戦相手があってのことか?
「相手ありきでもあるし、札幌ドームの独特の雰囲気や空気感、湿度、温度、さらに移動もあり、連戦中など、全部を含めて考えている。(明日は)また別の試合になると考えている。ただ、目指すところは変わらないし、その中で札幌戦は選手がうまくコントロールしたとは思う。今回も名古屋という相手がいて、力関係などいろんなモノが引き出されていくと思う。選手には常に『対応するサッカーではなく、対応されるサッカーを目指していこう』と言っている。もちろん対応する時間も出てくるとは思うが、それを札幌戦のようにうまく対応させるサッカーを繰り広げていきたい」
「勝点ゼロで終わっていないということは、チーム全体で目指していることにチャレンジしている成果が少しずつ実感できている。そういう意味でも雰囲気は悪くない。ただ、選手に言っているのは『事実は何なのか』と。(直近のリーグ戦でも)事実は勝点1。『そこはしっかり受け止めよう』と話している」
──4連戦目となるが、選手のコンディションは?
「そこが一番難しいところで、我々も最新の注意を払っている。もう一つは、キャンプを踏まえて大きなケガ人がいなかったことは我々としてはアドバンテージ。コンディションを見ながら細心の注意を払いながらやっていきたいが、選手はやはりゲームをやりたい。そこは勝利からの逆算をしながらうまくやっていきたい」
──明日の試合の一番のポイントは?
「名古屋がどういうメンバーで臨んでくるか分からないが、昨季を踏まえても堅い守備と個人の能力はやはりJリーグの中でも高いレベルにある。その中で目指しているモノのせめぎ合いになってくると思う。直近の札幌戦でもそうだったが、そのせめぎ合いを楽しめるかどうか。もう一つは、この5連戦の最後はホーム2連戦になる。ホームで戦うことをもう一度、チーム全体で意義として持っておこうと。ファミリーの皆さんと喜び合う、地元の皆さんと喜び合うということは、特別なことであるのは間違いない。『5連戦の中のホーム2連戦は大切に戦っていこう』と選手と共有している」
──札幌戦の序盤は押し込まれたが、修正しないといけないのか、それとも対戦相手があってのことか?
「相手ありきでもあるし、札幌ドームの独特の雰囲気や空気感、湿度、温度、さらに移動もあり、連戦中など、全部を含めて考えている。(明日は)また別の試合になると考えている。ただ、目指すところは変わらないし、その中で札幌戦は選手がうまくコントロールしたとは思う。今回も名古屋という相手がいて、力関係などいろんなモノが引き出されていくと思う。選手には常に『対応するサッカーではなく、対応されるサッカーを目指していこう』と言っている。もちろん対応する時間も出てくるとは思うが、それを札幌戦のようにうまく対応させるサッカーを繰り広げていきたい」
試合前情報





監督 ハーフタイムコメント
・前からのプレスを徹底的に続けること。
・サイドの裏を突いていこう。
・残り45分、球際とセカンドボールの戦いで負けないこと。
・サイドの裏を突いていこう。
・残り45分、球際とセカンドボールの戦いで負けないこと。
ゲームレポート








序盤から広島の流れは悪くなかった。今季のスタイルであるコンパクトな陣形からのハイプレスで敵陣地へ押し込み、相手FWにロングボールを放り込まれても佐々木翔を筆頭としたDF陣がすぐにボールを回収。名古屋の武器である強烈なカウンターを出させることなく試合を進めるなど、膠着した展開の中でも内容としては上々だった。
だが、前半途中から立て続けに広島を不運が襲う。24分、左サイド・東俊希がヘディングの着地の際に足を痛めて負傷交代したのに続き、33分には前線で起点となっていたドウグラス・ヴィエイラが脳震盪の疑いによりピッチを退くことになった。東の代わりには満田、ドウグラスのポジションにはジュニオール・サントスが入って試合を進める中、リズムに乗れずに38分、41分とピンチを招いたが、ここを凌いだ末にチャンスが訪れた。
44分、満田が左サイドの高い位置でボールを受けると中央へ切れ込んで右足を一閃。名手・ランゲラックの手に届かない見事なシュートがゴールネットに突き刺さって広島が先制に成功した。
リードして迎えた後半も広島の出だしは良かった。「前からのプレスを徹底的に続けること」との迫井深也ヘッドコーチの指示どおり、強度の高い前線からの守備を継続。後半開始から酒井宣福や相馬勇紀ら攻撃的なカードを投入してパワーを強めてきた名古屋に対して広島は引くことなく対抗していった。
試合が進むにつれて名古屋に押し込まれる時間帯も増えたが、そうなると今度は堅い守備ブロックを形成して相手に自由を許さない。マテウス・カストロや相馬、途中出場の齋藤学ら強力サイドアタッカーにも粘り強く対応して無失点に抑えると、勝負を決定付ける2点目が生まれたのは87分だった。満田が相手DFの吉田豊へ粘り強くプレスをかけると、GKへバックパス。ボールを受けたランゲラックが処理を誤った隙をサントスが見逃さず、きっちり詰めて勝負あり。前半のアクシデントを感じさせない強さを見せた広島がルヴァンカップ2連勝を飾った。
強豪・名古屋に対しての勝利に迫井コーチは「前半からアクシデントはあったが、試合前から『チーム全員で徹底してやっていこう』と言っていた中でみんなが徹底してやってくれた結果だと思う」と胸を張る快勝となった。
監督 試合後コメント
「開幕戦でファミリーの方々と喜ぶことができなかった。我々の目指していることが開幕戦ということもあってなかなか勇気を持てなかったところで、今日はみんなでファミリーの皆さんと一緒に喜び合おうと。今日は多くのファミリーの方々に来ていただいて、一緒に喜ぶことができて良かった。
試合はその開幕以来、我々の目指していることを勇気を持ってやっていこうということで最初のスタートからやってくれた。前半からアクシデントはあったが、試合前から『チーム全員で徹底してやっていこう』と言っていた中でみんなが徹底してやってくれた結果だと思う」
──前半の二つのアクシデントに負けなかった選手について。
「もちろんベンチで準備していたこともあるが、日頃のグラウンドから出番がなくても変わらず、同じ姿勢で真摯に向き合って、ピッチでバトルしてくれている。その姿を公式戦で本人たちが見せることができた。その意味では、日頃のグラウンドの姿を見れた。彼らが普段のトレーニングの成果を見せてくれたことをすごく嬉しく思う」
──先制点は大きかったが、アシストした川村拓夢選手の即時奪回とゴールを決めた満田誠選手について。
「サンフレッチェ広島で活躍したいという彼ら自身の思いが普段の練習からすごく表れている。それが公式戦でそのまま出てきたと思う。満田に関しても(ユース同期の)仙波(大志)、川村が先に試合に出たこともあり、彼はいつもグラウンドに残って、そういう思いを持ってやっていた。彼がシュート練習をしている姿を毎日見ているので、それが実際の公式戦で成果を発揮できたのはすごく嬉しく思う」
──ジュニオール・サントス選手の2点目について。
「あそこに詰めていたのは彼自身にとっても大きな大きな自信になると思うし、キッカケになる思っている。同時に、そこに詰めていた選手とプレッシャーをかけていた選手、カバーしていた選手、たくさんの選手が関わっていた。チームとしてとても大きな得点だったと感じている」
──ルヴァンカップは2戦連続で無失点だが?
「もちろん無失点で抑えられたことは私自身もすごく嬉しいことだし、チームとしても大きな自信になると思う。ただ、これまでも(リーグで)失点したとはいえ、目指しているスタイルという意味では、前線からのプレッシングと奪われた瞬間の即時奪回、もしくは相手陣地でボールを保持しながら押し込む形は開幕戦を良い教訓として続けてできている。無失点で抑えればもちろんいいが、続けてきた成果だと思う。それが成果として少しずつ形にできてきたと思っている」
──ルヴァンカップ2連勝だが、グループステージ突破に向けて良い弾みになったのでは?
「勝つことは我々にとって大きな薬になる、素晴らしい自信になっていく。ただ、選手にも常に言っているのは日々、成長。今日できたことは明日できないといけないし、今回の2連勝が次の勝利を約束してくれるわけではない。今やっていることを深く、深く、強くできるように明日からのトレーニングでやっていくしかないと選手に伝えている」
──次のリーグ・神戸戦に向けて。
「いつも言っているのは『目の前のことに集中してやっていこう』と。今度はリーグ戦だが、引き分け二つというのが事実。そこはチーム全員で3ポイントを目指して、今日からしっかり準備していこうと思う」
試合はその開幕以来、我々の目指していることを勇気を持ってやっていこうということで最初のスタートからやってくれた。前半からアクシデントはあったが、試合前から『チーム全員で徹底してやっていこう』と言っていた中でみんなが徹底してやってくれた結果だと思う」
──前半の二つのアクシデントに負けなかった選手について。
「もちろんベンチで準備していたこともあるが、日頃のグラウンドから出番がなくても変わらず、同じ姿勢で真摯に向き合って、ピッチでバトルしてくれている。その姿を公式戦で本人たちが見せることができた。その意味では、日頃のグラウンドの姿を見れた。彼らが普段のトレーニングの成果を見せてくれたことをすごく嬉しく思う」
──先制点は大きかったが、アシストした川村拓夢選手の即時奪回とゴールを決めた満田誠選手について。
「サンフレッチェ広島で活躍したいという彼ら自身の思いが普段の練習からすごく表れている。それが公式戦でそのまま出てきたと思う。満田に関しても(ユース同期の)仙波(大志)、川村が先に試合に出たこともあり、彼はいつもグラウンドに残って、そういう思いを持ってやっていた。彼がシュート練習をしている姿を毎日見ているので、それが実際の公式戦で成果を発揮できたのはすごく嬉しく思う」
──ジュニオール・サントス選手の2点目について。
「あそこに詰めていたのは彼自身にとっても大きな大きな自信になると思うし、キッカケになる思っている。同時に、そこに詰めていた選手とプレッシャーをかけていた選手、カバーしていた選手、たくさんの選手が関わっていた。チームとしてとても大きな得点だったと感じている」
──ルヴァンカップは2戦連続で無失点だが?
「もちろん無失点で抑えられたことは私自身もすごく嬉しいことだし、チームとしても大きな自信になると思う。ただ、これまでも(リーグで)失点したとはいえ、目指しているスタイルという意味では、前線からのプレッシングと奪われた瞬間の即時奪回、もしくは相手陣地でボールを保持しながら押し込む形は開幕戦を良い教訓として続けてできている。無失点で抑えればもちろんいいが、続けてきた成果だと思う。それが成果として少しずつ形にできてきたと思っている」
──ルヴァンカップ2連勝だが、グループステージ突破に向けて良い弾みになったのでは?
「勝つことは我々にとって大きな薬になる、素晴らしい自信になっていく。ただ、選手にも常に言っているのは日々、成長。今日できたことは明日できないといけないし、今回の2連勝が次の勝利を約束してくれるわけではない。今やっていることを深く、深く、強くできるように明日からのトレーニングでやっていくしかないと選手に伝えている」
──次のリーグ・神戸戦に向けて。
「いつも言っているのは『目の前のことに集中してやっていこう』と。今度はリーグ戦だが、引き分け二つというのが事実。そこはチーム全員で3ポイントを目指して、今日からしっかり準備していこうと思う」