天皇杯　ラウンド16 vs. 徳島ヴォルティス
AWAY鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアム

天皇杯はトーナメントなので、形はどうであれ勝って次のステージへ進むことができて良かった。終盤は勝っている状況で追い付かれる展開になったが、選手たちは「勝って次のステージへ向かうんだ」という気持ちを見せてくれたことで決勝ゴールが生まれたと思う。

試合全体を通しては、前後半ともにボールを握りながら相手を崩す、揺さぶっていく、チャンスを作るという部分では意図していたことが多くできていたし、多くのチャンスを作ることができていた。ただ、最後のところで決めることができなかったという部分では、さらにクオリティーを上げていかないといけない。勝っている状況で我々のボールロストから失点して追い付かれる展開になったが、勝っている状況で最後の試合の終わらせ方で少しバタバタしたところがあった。相手をゼロに抑えながら、勝っている試合を終わらせられる戦い方をできるように課題としてやっていかないといけない。

試合を通しては選手がハードワークしてくれた。我々はタイトルを懸けてこの大会に臨んでいるということ。我々は直近のリーグ戦から選手を入れ替えて臨んだが、リーグの中でもトップにいられるのは日々のトレーニングからチーム全体でレベルの高い練習をしている。クオリティーの高い選手がしのぎを削りながらやっているからこそ、リーグ戦で年間順位１位と２ｎｄステージで１位の位置にいる。今日はチームとしてプライドを持って選手が試合に臨んでくれて、勝ち取ってくれたことは良かった。

我々はタフなメンタリティーとタフなフィジカルで戦い抜くことは日頃のトレーニングからやっている。今日は９０分で終わるのか、延長戦やＰＫ戦までいくかは分からなかったが、「戦い抜くだけの精神力は身に付いている」と選手へ話していた。選手は「戦い続ける」ということを今日の試合で見せてくれた。同点に追い付かれた後も下を向かず、「勝ちに行くんだ」というタフなメンタリティーを見せてくれた。今日の試合では経験値の浅い選手が多く出たが、彼らには「経験するために公式戦に出るわけではない」と伝えていた。今日の試合も勝つためにいい選手を選んで臨んだ。僕も勝つために選手を送り出したし、選手も「勝って自分の存在価値をアピールするんだ」という思いを持ちながらやってくれたと思う。