明治安田J1　第16節 vs. アビスパ福岡
HOMEエディオンスタジアム広島

この試合は、今季のJリーグホーム最終戦だが、これまで通り一戦一戦、勝利を目指して戦うことは同じ。ただ、その中でも2つの考え、意識を持って戦った。1つはホーム最終戦で、1年を通じて応援してくれたすべての方に感謝の気持ちを持ってプレーすること。勝って応援してくれるすべての方に喜んでもらい、勝利を目指すこと。そしてもう1つは、浩司の引退試合とも位置づけられる試合だということ。いい試合をして、浩司の新たな人生の旅立ちに向け、花道になるように、セレモニーに花を添えられるようにと臨んだ。

選手は頑張っていい試合をし、いい結果をつかみとってくれた。引退に向けて応援してくれた方も、喜んでいただけたのではないか。公式戦を引退試合として使ってはいけないことは分かっている。今季のこの順位には全く満足していないし、納得してはいけない。ただ、優勝にも残留争いにも絡んでいない状況で、浩司の引退に向けていい環境を整えたいと思っていたし、選手もいろんな思いはあったと思うが、浩司のためにと理解してくれた。勝ちきることができてよかった。

（得点を決めた）浩司には、ハーフタイムに持っているねと伝えた。こういった記念になる試合で結果を出すことは簡単ではない。今季はまだ残っているが、引退することは決まっている。これまでのサッカー人生の中でベストパフォーマンスではないが、その中でもゴールを決めて終わることができる。浩司はいろんな困難を乗り越えてきた。サッカーの神様がゴールというご褒美くれて、次の道に向かいなさい、と言ってくれているのだと思う。浩司はこれまで、できることを精一杯やってくれた。チームのために、周りのためにやってくれたからこそ、決められたゴールだと思います。決めてくれてよかったです。