明治安田J1　第33節 vs. FC東京
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試合が始まって5分から10分は、ナーバスな部分があり慎重な戦いになっていたが、徐々に自分たちのペースを取り戻すことができた。最終的にはいつも通り、いい内容の試合ができていたと思う。

今日の試合に臨むにあたり、前節の神戸戦から修正すべきところがあった。練習からその部分に取り組み、堅固なＤＦができた。失点したが、セットプレーのみに抑えることができた。攻撃面では神戸戦からいいプレーができていた。多彩な攻めを見せられたと思う。ガッキー（稲垣）はよく頑張ってくれた。前節もゴールを決めているが、積極的に得点に絡もうとしていたことが結果につながったと思う。（高橋）壮也もうまくいい動きでスペースを作り、シウバから稲垣のゴールにつながった。

私このチームは本当に素晴らしかったと思う。他のチームのことは分からないが、このチームからは広島魂を感じた。みんなが一丸となって戦っている姿を見せられた。ピッチに立っている選手だけでなく、メンバー外の選手も、広島の街の人たちも、サポーターも、すべての人たちが一丸となったからこそ勝つことができた。

（私が監督に就任して以降の）この期間は、みんなにプレッシャーがあったと思う。Ｊ１残留できたことは本当にうれしい。試合には勝敗があるが、実際にどうなるかはやってみなければ分からない。ただ、勝つために必要なのは内容。それが勝利につながっていくと思っている。私が最初に迎えた試合でも、１０回くらいチャンスがあり、相手にはほとんどチャンスをつくらせていなかったが、ハーフウェーラインくらいから打たれたシュートが決まって負けてしまい、結果を得ることができなかった。ただ、今日は続けてきたことの成果が見られてよかった。

サポーターの皆さんからは素晴らしい声援をいただいた。いつもいい結果をお見せしたいが、苦しい時期もあった。ただ、街の方々も含め、皆さんが後押ししてくれた。（残留決定まで）時間がかかったが、今日は２万２千人以上の方に応援していただき、その中で残留を決めることができてよかった。

試合が終わった直後には、まずうれしさよりも安堵感があった。甲府の試合状況については情報を入れるようにしていたが、最終的な結果を知ったのは、試合が終わった直後だった。まだ最終戦まで残留争いがもつれる可能性もあったが、これで安堵して戦える。柏はいいチーム。１つのチャンスで決められてしまう可能性がある。ただ、今日で残留を確定させて次の試合に迎えることはいい材料だ。

今日のスタメン１１人だけでなく、それ以外の選手たちも試合に向けての準備の中でよくやってくれた。２試合で勝点６を積み重ねることができたが、その前は３試合無得点だった。相手が上位チームということもあったが、試合内容としては互角に戦えていたと思う。ただ、結果が得られなければ状況は難しくなってしまう。その中で練習をこなしていき、自信を積み上げていくことができた。いいプレーで充実した練習を積み重ねてきたからこそ、この結果が得られた。

今日の試合で観客が２万人以上入るであろうことは試合前からわかっていた。ミカ（ミキッチ）のためにも勝利を得ようと誓っていた。ミカは９年間、このクラブに在籍したと聞いているが、練習から素晴らしい意欲を見せてくれる選手。私が来たときには負傷しており、コンディションが整っていなかったが、復帰してからはチームの中でも大きな役割を果たしてくれたと思う。