7.31 19:03

明治安田J1 第16節 vs. 川崎フロンターレ
HOMEエディオンスタジアム広島

試合終了

サンフレッチェ広島 広島
3
2
川崎フロンターレ 川崎F
  • 前半4分
    佐々木
  • 前半23分
    ドウグラスヴィエイラ
  • 後半7分
    荒木隼人
2
前半
0
1
後半
2
  • 後半30分
    小林
  • 後半33分
    レアンドロダミアン

試合の見どころ

 上位に食らい付くか、中位にとどまるのか、分岐点となる一戦だ。1試合消化の少なかったACL出場4クラブがそれぞれ戦う7月31日の第16節。現時点で首位・FC東京と勝点差13の8位・サンフレッチェは、この試合で勝利すればその差を「10」に縮めて順位も5位へアップするが、万が一、敗れるようなことがあれば、そのまま中位に停滞してしまう。明日のゲームを除けばリーグ戦は残り14試合ということを考えると、上位生き残りに向けて是が非でも勝利が欲しい戦いとなる。そして、その重要なゲームの相手は2連覇中の王者・川崎F。言わずもがなの強豪であり、各ポジションに強力なタレントを揃える難敵だ。
 3連覇を目指す今季もその強さは際立っている。ACLではグループステージで敗退し、リーグ戦でも開幕からの4試合で3分1敗とスタートダッシュに失敗した川崎Fだが、現在は本来の姿を取り戻したと言えるだろう。リーグ第5節・松本山雅戦で初勝利を挙げると、そこからチームの成績はグングン上昇。第7節から第11節まで5連勝を達成して勝点を稼いだほか、第4節・G大阪戦で敗れて以降は、黒星が一度もない15戦無敗(10勝5分)という圧巻の勝負強さを発揮している。
 ホームで臨むサンフレッチェとしては、今季初対戦となる王者相手にどんな戦いを見せることができるか。前節・松本山雅戦では後半アディショナルタイムに同点ゴールを許す悔しさを味わったチームは、その思いを晴らすべく夏が到来した練習場で大粒の汗を流しながらハードなトレーニングを積み重ねた。さらに明日はここまでリーグ戦全試合先発出場を続けていた守備の要・野上結貴が累積警告で出場停止。
「誰かに頼っているチームではない。みんなで積み上げてきたものを、あるいは競争で勝ち取ってきた選手をピッチへ送り出している。そこはやれる選手でやりたいと思う。いない選手のことを思うのではなく、新しく入った選手の良さも出していけるようにしたい」
 城福監督がそう話したように、川崎F戦までの準備期間では紅白戦を実施するなど、激しいチーム内競争が繰り広げられていた。その熾烈な競争を勝ち抜いた11人が明日の先発にピッチに立つことはもちろん、勝利に向けてこれまで練習場や試合でチームとして培ってきたものを川崎F相手にぶつけて勝利を目指すことになる。
 王者撃破へ、サンフレッチェはチームの総力を結集して挑む。

監督 試合前日コメント

(中2日での2連戦が始まるが?)まずは明日の試合に集中しているので、あまり2連戦とは考えないようにしている。
(川崎Fに対して)ボールをフラフラッと取りに行くと、その空いたギャップを使ってくるのは本当にうまい。メリハリの効いた守備をしないといけない。ただし、それは川崎Fに限っただけではない。行く時は行く、行かない時にどういう構えを取るか。「よっこらしょ」ではなく、1秒後には状況は変わっている。そこのメリハリをしっかり効かせるのは、自分たちを研ぎ澄ませるということ。川崎Fだけの対策ではない。
もっと言えば、構えた時にボールを取りに行くスイッチをどう入れるかは、(練習から)やってきた。構えっぱなしで相手のミス待ちではなく、構えた後にもう一度スイッチを入れる。ただし、ボールを取れなかったらもう一度戻って仕切り直す。お互いがカバーし合う連続性が必要だが、相手がボールを持っていることを前提に考えたくはない。川崎Fのカウンターを含めたアタッキングサードでのクオリティーの高さは認める。それは本当に素晴らしいと思うが、チーム全体で自分たちがしっかりボールをつなごうとしたら、やれない相手ではないと思っている。川崎Fの最後のクオリティーは、一歩、二歩の差でやられてしまうぐらいの精度の高さがあるし、気をつけたいが、それは相手にボールがあった状態。もっと我々が能動的にやれることがいっぱいあると思う。そこの時間を少しでも長くしたい。

試合前情報

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今日のスターティングイレブンは、こちら!井林章選手が、移籍後、リーグ戦初スタメンです!!

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選手がピッチに登場!青山敏弘選手が、今季初めて、リーグ戦でベンチ入りです!!

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チームバスがスタジアムに到着!たくさんのご声援でバスをお迎えいただき、ありがとうございます!

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本日のロッカールームです。GKは黄緑のユニフォーム。大迫敬介選手が、6試合ぶりに先発出場します!

監督 ハーフタイムコメント

・守備はこのまま辛抱すること。
・攻撃はサイドを使いながら攻めていこう。
・勝負はここからだぞ!

ゲームレポート

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ホームに2連覇中の王者を迎えたサンフレッチェが壮絶な死闘を制した。
この試合前まで15戦連続無敗(10勝5分)、さらに今季はいまだ1敗しか喫していない強豪・川崎Fに対し、サンフレッチェは序盤から躍動。開始早々の4分に森島司のCKから最後は佐々木翔が詰めて先制点を奪うと、リズムに乗った紫軍団がさらにたたみ掛けた。最終ラインからの巧みなビルドアップで相手のハイプレスを剥がして攻撃を仕掛けると、23分にはサイドの揺さぶりから左サイド・森島のクロスをドウグラス・ヴィエイラが頭で合わせて早くも追加点を奪った。
その後も波に乗れない川崎Fを尻目にサンフレッチェが攻勢を強め、後半に入っても主導権を掌握。52分には再び森島のセットプレーから、最後は荒木が頭で詰めて3-0とリードを広げるなど「75分まではパーフェクトなゲームができた」(城福監督)。
ただし、その75分以降にサンフレッチェは大きく苦しむ。相手の見事な連係から小林悠に1点を返されると、その3分後の78分にはレアンドロ・ダミアンにも決められて1点差に。諦めない王者の怒涛の反撃に最後まで押し込まれる展開が続いたが、その後は全員が体を張り、粘り強く対応して何とか逃げ切り勝ち。前節・松本山雅戦では後半アディショナルタイムに同点に追い付かれる悔しさを味わったチームは、「その教訓は今日はしっかり生きたと思う。最後は苦しかったが、球際のところ、ルーズボールの集結のところは前節から確実に進歩している」(城福監督)と川崎Fから執念で勝点3を奪った。

監督 試合後コメント

75分まではパーフェクトなゲームができたと思う。4点目が取れそうな状況もあり、相手の足を止めるポゼッションもあった。ただ、一つのプレーで潮目が変わることを今日の選手は学んだと思う。前節、アディショナルタイムの表示は回っていたが、まだプレーが続いていてラストプレーで我々は勝点2を失った。その教訓は今日はしっかり生きたと思う。最後は苦しかったが、球際のところ、ルーズボールの集結のところは前節から確実に進歩している。だからこそ、完璧な試合をした時に潮目が変わるようなところをみんなが感じて2点目を与えない。そういうところをしっかり学んで次に進みたい。とにかく、強い相手である川崎フロンターレ相手に勝点3を取れて、サポーターと一緒に喜び合えたのは本当に良かった。
(最終ラインからのポゼッションが良かったが?)これは本当に正直に言うが、我々は対戦相手対策はミニマムにしている。自分たちが相手を引き込んで剥がしていくプレー、相手が引き込んだ時に自分たちが能動的に剥がしていくプレーを直前までトレーニングしている。特に川崎F対策でやったわけではない。ずっと今年積み上げてきている途上。75分までは成功体験として得られたことは良かったと思っている。
(途中までのパーフェクトなサッカーの要因は?)守備のところでは、もちろん川崎Fの強烈なアタッカー陣、あるいは素早いパスワークのところを出させたくなかった。ただ、我々は前からアグレッシブに行くところと自分たちが中に入れさせないでブロックを作るところのメリハリは目指している。そしてボールを奪った時に簡単に相手に渡さないしっかりとしたポゼッションと最後のゴール前の部分は我々が崩そうとしているスペースがある。そこを目指しながらアドリブを加えていくところは相手に関係なくずっとやろうとしているところ。出せる試合と出せない試合があるが、積み上げているものを75分までは出せたということに尽きると思う。
(森島司が全得点に絡んだが?)彼の特長である前への推進力は今日もある程度出せた。また、守備をやらなければこのチームでは出られない。そこも最低限やってくれたと思う。そして今はセットプレーのキッカーも任せているので、そこの精度をもっともっと上げたいと強く言っていた。そこも今日は少し成功体験を得られたと思う。ただ、若い彼なのであえて言うと、4点目を取れそうな感じがあった中で際どいプレー、際どいパスが彼から何回か出ていた。あの中でもっと老獪なプレーができて相手が一番嫌がるところでサッカーをする起点になる、そういうゲームの流れを読むようなプレーができるように求めたいと思うし、今日は良い経験にしてほしい。

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