8.10 19:00

明治安田J1 第22節 vs. ガンバ大阪
AWAYパナソニック スタジアム 吹田

試合終了

ガンバ大阪 G大阪
1
1
サンフレッチェ広島 広島
  • 後半44分
    倉田
0
前半
0
1
後半
1
  • 後半45+2分
    レアンドロ・ペレイラ

試合の見どころ

 良い流れで臨める一戦だ。3-2で勝利した川崎F戦から中2日で臨んだ前節・札幌戦でも勝利し、今季2度目の2連勝を達成して7戦連続無敗(4勝3分)と上昇傾向にあるサンフレッチェ。王者・川崎Fに勝利した戦いはもちろん見事だったが、次節の札幌戦でも約2週間の準備期間があった相手に対し、この真夏の状況下で中2日のコンディションで臨んだサンフレッチェが勝てたのはチームが勢いに乗る上でも大きい。この結果、首位・FC東京とは勝点差10のままだが、2位・川崎Fとはわずか4差。現在の順位は5位だが、トップを狙うのは十分に可能な位置につけている。リーグ戦は残り13試合。このまま上位に食らい付くためにも、勝点を積み重ね続けたいところだ。
 その中で迎える今節の相手は、13位・ガンバ大阪。今季序盤戦こそ苦しんでいたが、ここにきて調子を上げてきた地力のある強豪だ。リーグ第11節まで2勝2分7敗となかなか勝点を積み重ねられなかった関西の雄だが、第12節・C大阪戦で1-0で勝利して以降、敗れたのはわずか一度。直近の10試合の成績は4勝5分1敗と順位を着実に上げてきた。また、最近ではエースだったファン・ウィジョがフランスリーグのボルドーへ移籍したほか、今野泰幸、藤本淳吾、オ・ジェソク、米倉恒貴、中村敬斗など、名のあるプレーヤーが続々とチームを去っていく怒涛の夏の移籍ウインドーとなったが、逆に新戦力として海外でプレーしていたG大阪生え抜きの宇佐美貴史と井手口陽介が復帰したほか、サンフレッチェからもパトリックが古巣からのラブゴールに応えて加入した(※サンフレッチェ戦は契約によりパトリックは出場できない)。試合前日の8月9日(金)には期待の若手である食野亮太郎も海外クラブへの移籍報道が流れるなどチーム事情は依然として慌ただしいが、アデミウソンや倉田秋といった力のある既存の戦力に宇佐美ら新戦力を加えたG大阪はやはり厄介な相手だ。サンフレッチェは現在の順位など関係なく、相手のホームへ乗り込まなければならない。
 もっとも、城福監督は相手の情報はもちろん入れつつも、今季は自分たちのスタイルを貫く姿勢を示す。
「G大阪はもちろん(1年半ぶりに復帰した)井手口(陽介)がどうとか、食野(亮太郎)が移籍しそうなど、我々としては情報を頭に入れているが、それによって大G阪のやり方が大幅に変わるということではない。彼らのストロングを意識しながら我々らしさをとにかく出すこと。川崎F戦の75分までと札幌戦の後半のような試合をアベレージ高く出すことに集中したい」
 最後尾から巧みにパスをつないで攻撃を繰り出し3得点を奪った「パーフェクトな75分」(城福監督)の川崎F戦、そして同じく根気強く自分たち主導でボールを動かし決勝点を奪った札幌戦の後半の戦いこそが今季のサンフレッチェが目指すスタイルだ。G大阪戦では相手に誰がいようと、どの選手が新たに出場しようと、最低限の情報は入れつつも、自分たちのスタイルを発揮することに注力するだけだ。それこそが勝点3に近付く最大の方法であり、その姿勢によってここ2戦の2連勝がある。
 明日は難しい敵地での戦いだが、紫軍団は己を貫いて勝利を目指す。

監督 試合前日コメント

連戦を戦った中で疲れが見える選手が昨日までいたが、それでも(練習の)強度は落とさず時間の経過とともに(コンディションが)揃ってくるだろうと思っていた。明日でしっかり揃うと思う。
G大阪はもちろん(1年半ぶりに復帰した)井手口(陽介)がどうとか、食野(亮太郎)が移籍しそうなど、我々としては情報を頭に入れているが、それによってG大阪のやり方が大幅に変わるということではない。彼らのストロングを意識しながら我々らしさをとにかく出すこと。川崎F戦の75分までと札幌戦の後半のような試合をアベレージ高く出すことに集中したい。
もちろん守備の部分で前半をゼロに抑えたり、守備にエネルギーをかけることは厭わない。そこから入らないといけないが、今年は目標である我々を主体としたサッカーにエネルギーをかける。そこを90分を通してやろうとする姿勢が大事。ただ、それにはミスが付き物。ミスをしたら全員でカバーをし、また主体的にエネルギーを使う。その繰り返しを90分できるかどうか。
(G大阪に0-1で敗れた昨年のアウェイでは)セットプレー1発だったので、我々はそれを肝に銘じないといけない。相手にはキッカーもいれば、合わせられる選手もいる。セットプレーはすごく大事。特にルールが変わったことで起こる変化を我々が一番うまく捉えて得点にしたい。

試合前情報

photoこの日は約2,000名もの方に大阪までお越しいただきました。選手への力強い声援、ありがとうございました!photo本日のスターティングイレブンです! 前節・札幌戦と同じ顔ぶれとなりました。今日もチーム一丸となって戦い、リーグ戦3連勝を目指します!photoさっそくメンバー入りしたレアンドロ・ペレイラ選手。まずはベンチで出番を待ちます!photo「パナソニック スタジアム 吹田」のロッカールームです。本日は、3rdユニフォームの白で戦います!photo本日はアウェイ・G大阪戦! 相手はここまでリーグ13位と苦しんでいますが、各ポジションにタレントを揃える強豪です。今日も真夏の気温を含めて難しい戦いが予想されますが、チーム一丸となってリーグ3連勝を目指しますので、熱いご声援をよろしくお願いします!

監督 ハーフタイムコメント

・守備は問題ない。このまま続けていこう。
・相手のプレスを剥がす工夫をすること。
・勝負はここからだぞ!

ゲームレポート

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 最後まで諦めない紫軍団が執念で勝点をもぎ取った。
30,476人の大観衆で埋まったパナソニックスタジアム吹田のホームに乗り込んだサンフレッチェ。3連勝を目指して戦いに挑んだが、前半は思うように自分たちのリズムを作れない展開で進んだ。G大阪の中盤でのハードな守備に苦しめられ、ボールを奪ってもパス精度を欠いて奪われてしまう。その中で相手がポゼッション率を高める時間帯が続き、「前半は我々の特長を消しにきたG大阪に少し押し込まれてしまった」(城福監督)。それでもゴール前では選手がしっかりと集結し、体を張ってシュートブロックを繰り出すなど、手堅い守りで前半を無失点で終えた。
すると後半はオープンな展開へ。前半同様、宇佐美貴史やアデミウソンなど、強力G大阪攻撃陣に対して粘り強く対応すると、サンフレッチェも奪ったボールを素早く前線へ送り込み、森島司や柏好文らがチャンスを演出。互いにゴール前の攻防が多くなるスリリングな展開となった。その中でも両チームの守備陣は集中を切らさず、無失点でゲームが進んでいき、このままドロー決着かと思われた終盤にまさかの展開が待っていた。89分、ゴール前の混戦からG大阪の10番・倉田秋に決められてまさかの失点。だが、サンフレッチェはここで下を向かなかった。諦めずに顔を上げて最後の反撃に出ると、その3分後に実を結ぶ。森島の柔らかいアーリークロスを83分から途中出場していた新戦力のレアンドロ・ペレイラが190cmの高さを生かしたヘディングシュートを突き刺して同点。難しい敵地での戦いでサンフレッチェが何とか勝点1を奪った。

監督 試合後コメント

前半は我々の特長を消しにきたG大阪に少し押し込まれてしまった。ボールを奪った後も精度を欠いたので、リスクを冒して前からボールを奪いに来たG大阪に引っかかってしまったところは反省したい。彼らがあれだけ前から奪いにきたのであれば、それをうまく剥がしていく、裏返していくところは、このチームにとって乗り越えなければならない壁だと思う。そこはしっかり修正したい。ただ、最後まで諦めずに勝点を取りに行った結果、アウェイで勝点1を取れて帰れたのは、選手がよく頑張ってくれた。今日は本当に大勢のサポーターがゴール裏に来てくれて、彼らの期待にも応えたかった。勝点1はもちろん満足はしていないが、最後に彼らと一緒に喜び合えたという言い方がいいかは分からないが、彼らのところで挨拶できたのは良かった。
(ゴールを決めたレアンドロ・ペレイラについて)彼の決定力、収める力を含めて期待をしていたので、チームに合流して短い時間だったが、今日は起用した。短い時間の中では結果を出してくれた。これで彼自身も落ち着いてプレーできるだろうし、周りの彼への信頼は高まったと思う。ただ、我々が要求する攻守へのハードワークという部分では、もっとコンディションを上げないと(プレー)時間は増えていかない。それは、いま彼がポジティブな気分の時にお互い確認した。
(失点した直後は)もちろんあの時間帯(89分)に失点すると、落ち込むものだと思う。数秒うなだれるのは、もちろんある姿。ただ、キックオフの時から「もう1回やるぞ」というモードに変わってくれた選手がいたからこそ勝点1を取れたと思う。あの失点してからキックオフまでの数十秒から1分ぐらいの間に気持ちを切り替えられるようになった、諦めない気持ちを体で表現できるようになったという意味では、このチームの成長を感じる。
今日はもちろん前半から我々がボールを持ちたかった。後半は少しオープンになって決定的なチャンスも我々は作ったので、後半に関しては想定内。前半のボールを奪った後のつなぎ方と相手が何のリスクを冒してきているかの駆け引き、それを裏返すところはこのチームが抱える課題だと思う。前半をゼロに抑えたからといって満足はしていない。ただ、相手に中に入れさせたかと言うと、ほとんど自分たちのゴールに向かってからのプレッシャーの状況でシュートを打たれているので、ゴールへの道筋は前半はなかったという意味では、押し込まれた中での守備の部分は少なくとも前節・札幌戦よりは良かった。

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