9.14 19:03

明治安田J1 第26節 vs. 横浜F・マリノス
AWAYニッパツ三ツ沢球技場

試合終了

横浜F・マリノス 横浜FM
3
0
サンフレッチェ広島 広島
  • 後半22分
    仲川輝人
  • 後半36分
    ティーラトン
  • 後半39分
    エリキ
0
前半
0
3
後半
0

試合の見どころ

 上位追撃に向けた大一番だ。
 前節・磐田戦の勝利でリーグ戦11戦連続無敗(6勝5分)というクラブ記録に並んだサンフレッチェ。順位も4位に浮上し、残り9試合となったリーグ戦の行方はまだまだ分からなくなった。首位・FC東京との勝ち点差は「9」とやや離れているが、最後に花を咲かせるためにも、紫軍団はとにかく目の前の試合に集中し、勝点を積み重ねるのみだ。
 その中で迎える明日の一戦。相手はサンフレッチェより一つ上の順位にいる3位・横浜FMとの重要な直接対決となった。勝点差はわずか「2」。勝てば順位が逆転できる大きな意味を持つゲームであり、上位争いを面白くする上でも負けられない戦い。「最後に何かを起こしたいと我々は思っているので、そのためにも横浜FM戦は絶対に負けられない」と城福監督も気合い十分だ。
 ゲームのポイントは、やはり横浜FM攻撃陣をいかに封じるかだろう。相手は最終ラインを極端に高く設定し、得点を奪うことに多くのエネルギーを割いてくるリーグ屈指の攻撃型のチームである。得点数は鹿島に次いでリーグ2位であり、ここまでチームトップの13得点を挙げているマルコス・ジュニオールと9得点を奪っている仲川輝人を筆頭にスピーディーな攻撃を仕掛けてくる。ホームで戦った前回対戦でも、「マルコス・ジュニオールと仲川のホットラインにやられている。お互いがお互いを見ている、お互いが特長を出し合えるという意味でも、あの二人をしっかり分断できるチームとしての戦いができないと難しい」と城福監督は警戒する。また、左サイドのマテウス、右サイドのエリキも含めた前線4枚のスピードある攻撃はJ1トップレベルにあるだけに、サンフレッチェはいかに相手のストロングポイントを消せるかが、勝負の分かれ目になる。
 ただし、今季の指揮官の思いはやはり変わることはない。「あまり相手の攻撃ばかりが頭の中を占めるような戦いはしたくない」(城福監督)。もちろん、相手の特長は頭に入れて戦うが、今季は相手がどんなチームだろうと、とにかく自分たちのスタイルを研ぎ澄ますことに集中してきた。現在はドウグラス・ヴィエイラに続いてレアンドロ・ペレイラも負傷離脱する“FW不足”の状況に陥ってしまったが、これまでどおり、出場するプレーヤーの最大値をチームとして発揮し、ボールをみんなでつないで攻撃を繰り出すサンフレッチェスタイルを出し尽くすのみ。その成果が今の11戦連続無敗に表れている。
 横浜FM戦はクラブ新記録を達成するとともに、リーグ終盤に向けてさらに勢いをつけたい一戦だ。

監督 試合前日コメント

(横浜FMの攻撃は)割り切ってしっかりとオーガナイズした守備に対しては苦しんでいる印象がある。ただ、前線の4人ともスピードがあるので、数的同数ぐらいでスペースがある時には、そこからのカウンターの威力、スピード感はJリーグでもトップ・トップだと思っている。我々はいかにそういう場面を出させないか。だったら攻めないのかという話になるが、そうではない。ある程度、そういう(相手のスピードある攻撃を受ける)場面を想定しながら戦いたい。逆を言えば、自分たちがボールを握っていれば、そうならない。ただ、ずっとボールを握り続けることはできないので、攻めの終わり方は集中しないといけない。
GKを含めたオールコートでボールをつなぐことと前を見ることは、相反するように見えるが、そのバランスをこのチームは取り続けようとしている。前を見過ぎることでのリスクとGKを使ったオールコートで考え過ぎることのリスクは理解しながらやっている。そういうリスクが出た時には全員がカバーする覚悟で我々らしくやれればと思っている。
(「2019明治安田生命Jリーグ月間優秀監督賞」の8月度を受賞したが)チームの成果のみ。とにかくチームが成長し続ける姿を見せたい。最後に何かを起こしたいと我々は思っているので、そのためにも明日の試合は絶対に負けられない。

試合前情報

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この日は遠い横浜でのゲームにも関わらず、約1,200名もの方にお越しいただきました。悔しい敗戦となってしまいましたが、最後まで熱い後押しをしていただき、ありがとうございました!

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本日のスターティングイレブンです! 前節・磐田戦から先発二人が入れ替わりました。今日もチームの総合力で戦い、勝利を目指します!
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リーグ戦では6月14日のJ1第15節・湘南戦以来の先発出場となった渡大生選手。FW陣にケガ人が続出する中、期待はより大きくなっています!
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「ニッパツ三ツ沢球技場」のロッカールームです。青山敏弘選手は今季リーグ戦初先発となりました。リーグ戦通算350試合目となる節目のゲームに臨みます!
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本日はアウェイ・横浜FM戦! 相手はサンフレッチェより一つ上の3位に位置する難敵です。今日も敵地での難しい戦いが予想されますが、チームの総合力で勝利を目指しますので、熱いご声援をよろしくお願いします!

監督 ハーフタイムコメント

・守備時にはポジショニングに気をつけること。
・みんなでもっとボールを動かすこと。
・ここからだぞ!

ゲームレポート

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サンフレッチェより一つ上の順位に位置する3位・横浜FMのホームに乗り込んだ一戦。試合は上位直接対決にふさわしい白熱の攻防となった。
リーグ戦はこのゲームを合わせて残り9試合。頂へ向けてより1試合1試合の重みが濃くなっていく中で、両チームにとってこの試合は重要度の高いゲームだった。その気持ちを表すかのように前半からお互いにエンジン全開。リーグ2位となる高い得点力を誇る横浜FMが前線の仲川輝人やマルコス・ジュニオールを中心にスピーディーに攻撃を繰り出せば、サンフレッチェも負けじとサイドの柏好文やハイネルらの突破力を生かして相手ゴールに迫った。さらに中盤では主導権を奪うために激しいバトルが勃発。体を激しく当てながらボールを奪い合うお互いの意地と意地がぶつかり合う見どころの多い内容となった。それでも前半は両チームの守備の集中力が高く、0-0で終了。勝負は残り45分に持ち越された。
後半も序盤から拮抗した展開が続いたが、試合を動かしたのは横浜FMだった。67分、サンフレッチェの右サイドを攻略されると、そのクロスを仲川に詰められて失点。すると「あの1失点目で試合の様相が変わり、前がかりになって、またカウンターを受けるサイクルになってしまった」と試合後の城福監督が話したように、サンフレッチェが攻めに転じても、ボールを奪われては相手のカウンターを受け続ける苦しい展開となってしまった。何とか同点に追い付こうとサンフレッチェは選手交代をしながら反撃に出たが、ゴールを奪えずにいると、迎えた81分だった。ティーラトンに決められてリードを広げられると、84分にはPKからゴールを奪われて0-3。点差ほど内容は負けていなかったが、サンフレッチェは敵地で悔しい敗戦となった。

監督 試合後コメント

我々らしく自分たちが積み上げてきたものをもう少し表現したかったが、少し前に急ぎ過ぎた。一人の裏への動きに対して、違う動きをする選手にもう少しボールを預けられるチームになりたいし、裏と相手陣地で揺さぶるバランスはもう少しレベルを上げないといけないと思った。ハードワークはできていたので、心拍数が上がった中でその判断のレベルを上げていければ、このチームはもっともっと良くなると思っている。今日は多くのサポーターに来ていただいて、期待感を持って応援してくれたと思う。0-3という結果は残念だし、それでもサポーターは温かく応援してくれた。次は必ず彼らと一緒に喜び合える試合にしたいと思っている。
(前へ急ぎ過ぎた要因は)ボールを奪った瞬間に裏がすごく空いているので、そこに対して精度の高いボールを入れられないのであれば、やり直すという選択肢もある。特に前半の最後はそれで相手も嫌がっていたと思う。やり直した中で大きなサイドチェンジをしたり、やり直す中で相手を揺さぶって穴を見つけていくところの志向のバランスが、一人が走り始めた時にそこを見てしまう回数が少し多かった。ということは、ボールが通らなければまた相手に奪われてパスを回されてしまう。そのサイクルが少し多かった。前半の最後の10分、15分のようなサッカーを最初からやりたかった。後半は失点せずにこらえておけば、おそらく、我々は裏と足下のバランスをもう少し取れたと思うが、失点したことでそこの志向のバランスが崩れてしまったと思う。もちろん奪った瞬間の一発のスルーパスが通るようなスキルは長い時間をかけて身につけていかないといけないが、判断の精度はこのチームはもっと上げられると思っている。
(ハードワークはできていたが)もちろんハードワークはこのチームがJリーグで戦っていく以上、絶対に外せない。そこはトップ・トップにならないといけないと思っている。ただ、やはり今年は精度のところ、ボールをつなぐところなどを加えていきたいと思ってシーズンの最初から積み上げてこようとしているところ。ベースのところは見せられたかもしれないが、積み上げのところは、相手の強度も高かったし、相手のスピード感もあったかもしれないが、自分たちがもう少しコントロールできる時間があったと思う。ここは辛抱して積み上げていかないといけない。
1失点目は我々の右サイドの裏を狙われ続けていた。そこは我々の攻撃のストロングでもあるが、そこの裏の守備のところは何回目かで通されてしまった。(ハイネルの)足に当たったと思うが、あのポジショニングもそうだし、スルーパスを出す出し手にプレッシャーに行けていたのか。おそらく、あの1失点目で試合の様相が変わり、前がかりになって、またカウンターを受けるサイクルになってしまったという意味では、あの1失点目と2失点目は大きかったと思う。それも全部守備が悪かったというよりかは、ボールを奪った後の攻撃の精度も追い求めているところ。何プレーか遡るかは別として、「そこを急がずにもう1回サイドチェンジをしておけば」とか、「もっと相手を揺さぶれば」というところで、相手にボールを渡してしまい、それがボディーブローのように効いて守備でいいポジションが取れなくなったところはトータルで考えないといけない。

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