12.7 14:03

明治安田J1 第34節 vs. ベガルタ仙台
HOMEエディオンスタジアム広島

試合終了

サンフレッチェ広島 広島
1
0
ベガルタ仙台 仙台
  • 後半33分
    レアンドロペレイラ
0
前半
0
1
後半
0

試合の見どころ

 まさに今季の集大成となるゲームだ。
 2019シーズンも残すところ、ついにあと1試合。14勝10分9敗の勝点52ですでに今季の順位が6位で確定したサンフレッチェにとって、仙台との今季最終戦はここまで応援してくれた方々へ自分たちのサッカーを存分に発揮して勝利をお届けする舞台となる。勝っても負けても順位が変わらない非常に難しいモチベーションでの試合だが、逆を言えば、プレッシャーを感じることなく伸び伸びと自分たちが今季積み上げてきたサッカーを発揮できる状況でもある。アウェイで戦った前節・湘南戦は自分たちの良さをまったく出せずに0-1で敗退。「自分たちらしくやることをみんなで確認した。もちろんボールを持って持って持って、つないでつないでつないで自分たちの目指すスペースをしつこく何度も突いていくこともそうだが、その前の土台となる相手へ圧力をかけることやセカンドボールを拾う、球際で負けないなど、そこの順番を間違えたら、第33節のような試合になる。我々は全員で強くそこは認識している。それをしっかりゲームで見せたい」(城福監督)。ホームでの今季最終戦は“自分たちらしさ”を取り戻し、勝利を目指すことになる。
 その相手となる11位・仙台も曲者のチームだ。前節の勝利でJ1残留を決めたばかりだが、持ち味である組織力の高さは今季も健在。コレクティブな守備からのカウンターが大きなストロングポイントで、全員が労を惜しまずハードワークしてくる。また、左サイドバックの永戸勝也は精度の高い左足のキックを武器にここまでリーグトップとなる10アシスト。永戸を含めて「両サイドバックのキックの正確さと中の入りのクオリティーの高さは仙台の大きな武器だと思っている」(城福監督)。両サイドからの正確なキックに対し、192cmの大型ストライカー・長沢駿やハモン・ロペス、元サンフレッチェ戦士の石原直樹といった力のあるFWがゴールを目指してくるが、そこを紫軍団としてはクロスを封じるのはもちろんのこと、上げられたとしても中央での集中した守備で跳ね返したいところだ。
 そして、城福監督が仙台戦で見せたい思いは一つ。「(ファン・サポーターには)むしろ悔しい思いをさせた時のほうが多かったかもしれないが、我々の背中を押してくれた存在。勝っても負けても6位という状況で来てくれた人たちだからこそ、その人たちと喜び合いたい。我々がやってきたものと志をその人たちに見せたいと思っている」。タイトルには届かなくてもチームとして高い志で目指してきたスタイルがある。その戦いを存分に披露して、応援に来てくれた方々と笑顔で今シーズンを締めくくりたいところだ。

監督 試合前日コメント

いい準備ができたと思う。今日は全員で準備ができる最後の日だったが、(紅白戦では)サブチームが非常に手ごわい試合をしてくれたのは我々らしかったと思う。
(仙台は)ハッキリしているのはセットプレーが非常に強い。非常に精度の高いキッカーがいて、中の入りもデザインされている。実際にヘディングも強い選手が多いことが一つ。また、コレクティブな守備からのカウンターやカウンターとの合わせ技だがサイドからのクロスの精度の高さがある。両サイドバックのキックの正確さと中の入りのクオリティーの高さは仙台の大きな武器だと思っている。
(リーグトップのアシスト数となる永戸勝也について)彼にすべてのクロスを上げさせないことは難しいかもしれないが、やはり圧力はかけないといけない。中の備えもしっかりしないといけない。ただ、精度の高さについては一瞬フリーにしてしまえば、抑えようがない。中では我々選手のポジションの間の距離を空けないとか、ラインを下げ過ぎないとか、全員のちょっとした努力が必要だと思っている。
(仙台戦に向けて)自分たちらしくやることをみんなで確認した。もちろんボールを持って持って持って、つないでつないでつないで自分たちの目指すスペースをしつこく何度も突いていくこともそうだが、その前の土台となる相手へ圧力をかけることやセカンドボールを拾う、球際で負けないなど、そこの順番を間違えたら、第33節のような試合になる。我々は全員で強くそこは認識している。それをしっかりゲームで見せたい。
(交代カードについて)とにかく勝点3を取るためには、点を取るバージョンなのか、守り切るバージョンなのか。誰が出てもおそらくハードワークはしてくれると思う。その状況に応じて全員がそういうプレーができる、それをみんなでしっかり共有できるようなカードの切り方ができればと思っている。
(今季応援し続けてくれたファン・サポーターに向けて)むしろ悔しい思いをさせた時のほうが多かったかもしれないが、我々の背中を押してくれた存在。勝っても負けても6位という状況で来てくれた人たちだからこそ、その人たちと喜び合いたい。我々がやってきたものと志をその人たちに見せたいと思っている。

試合前情報

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本日のスターティングイレブンです! 前節から2名代わり、ドウグラス・ヴィエイラ選手、東俊希選手が出場! ベンチも含めた全員の力で、必ず勝利をつかみとります!!

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選手がピッチに登場! ただいま、ウォーミングアップ中です!!

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サポーターの皆さんの熱いご声援を受けながら、チームバスが到着しました! 選手たちも引き締まった表情で、試合に向けて気持ちを高めていきます!! 

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本日のロッカールームです。このユニフォームを着て戦うのも、今日が最後! しっかりと勝利で締めくくり、ラストゲームを飾ります!!

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本日はホーム・ベガルタ仙台戦です! 今シーズンもついにラストゲームとなりました。すでに順位は6位で確定しましたが、最後は笑顔で終えられるよう全力で戦い抜きますので、熱いご声援をよろしくお願いします!

監督 ハーフタイムコメント

・守備時にはポジショニングに気を付けること。
・ゴール前では工夫しながら攻めていこう。
・クロスには迫力を持って入っていくこと。

ゲームレポート

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攻撃姿勢を貫いたサンフレッチェが堅守・仙台を我慢の末に攻略した。
試合は序盤から紫軍団がボールを支配して進んだ。組織的な守備ブロックで構える仙台に対し、サンフレッチェはGKを含めて最終ラインから根気強くボールをつなぎ続け、敵陣地へ果敢に進出。相手にボールを奪われようとも素早い切り替えですぐに奪い返して攻撃に転じ、根気強くパスをつないで仙台へ襲い掛かった。だが、守備に注力してきた仙台の集中力も高く、なかなかゴール前で攻略することができず0-0で前半は終了。「得点を奪わないと勝てないぞ!」。ハーフタイムに城福監督からそう活を入れられたチームは、勝点3のみを目指して後半に臨んだ。
勝負の後半もサンフレッチェペースは変わらなかった。前半同様に今季積み上げてきたパスサッカーで主導権を掌握し、何度も何度も相手DFの攻略へ立ち向かう。シュートを放ち続けながらゴールを奪えない展開の中、城福監督も次々と攻撃的な交代カードを切っていき、61分にレアンドロ・ペレイラ、68分には青山敏弘を投入。攻撃姿勢をより強めると、サンフレッチェの我慢がようやく実を結ぶ。78分、ハイネルからドウグラスへとつながったパスを最後はレアンドロが強烈なシュートを突き刺してついに先制に成功した。
その後は相手の反撃にも守備陣が集中した守りで対応し、得点を与えず。「我々が今年、何を目指してきたのか、何を積み上げてきたのかをしっかり見せられる試合にしたいと思っていた。もちろん2点目、3点目を取ってもおかしくないシーンはたくさんあったと思うが、そういうのを決められない時に最後はしっかり1-0で勝てるチームを見せられたことは良かったし、今年1年を温かく見守ってくれた、応援してくれたサポーターと終了のホイッスルが鳴った瞬間に喜び合えたことは良かった」(城福監督)。前節・湘南戦は敵地で満足いくゲームができず0-1で敗れたが、今季最終戦では“自分たちらしさ”を取り戻し、笑顔で2019シーズンを締めくくった。

監督 試合後コメント

ここ数試合なかなか勝ち切れない中で、勝っても負けても6位という状況の中で来てくれたサポーターの前で今日はどうしても勝ちたかった。我々が今年、何を目指してきたのか、何を積み上げてきたのかをしっかり見せられる試合にしたいと思っていた。もちろん2点目、3点目を取ってもおかしくないシーンはたくさんあったと思うが、そういうのを決められない時に最後はしっかり1-0で勝てるチームを見せられたことは良かったし、今年1年を温かく見守ってくれた、応援してくれたサポーターと終了のホイッスルが鳴った瞬間に喜び合えたことは良かった。4試合ぐらい前は自分たちにいろんな可能性があったと思う。最終節までにいろんな可能性を決められる状況にできたはずなのに、自分たちで手放してしまった。その悔しさを今日はしっかりプレーで出してくれたと思うし、我々らしさを出せた90分だったと思う。
(決勝点を奪ったレアンドロ・ペレイラと決定機を防いだ荒木隼人について)我々は第33節で本当に残念な試合をしてしまった。もちろんチームで共有する時に個人攻撃をするのはあまり有益ではないが、レアンドロがどれだけの力を持っているのか私は分かっていたからこそ、彼の足りないところは今週に関してはかなり厳しく指摘した。おそらくプライドの高い彼はそこまで言われたのは初めてだったと思う。このチームで私が彼に何を要求しているかを深く理解した1週間だったと思っている。彼はもちろん素晴らしいシュートもあったが、前線からのプレッシャーも広島に来てから最高のものを見せてくれた。それをやり続ければ、彼が一振りやヘディングを持っているのは分かっていた。大事なのはピッチに出た瞬間から彼自身がハードワークしたこと。それには先週の試合で思い知ることがあったのは確か。それをしっかり肥やしにしてくれたのは良かった。
荒木隼人については、彼自身というよりもディフェンスラインが本当に集中していた。1点目がいつ入るのか。1点目が入った時も2点目がいつ入るのか焦れる状況になった。あれぐらい決定的なチャンスを決められない時に失点をするのはサッカーではよくあること。ウノゼロで勝てるチームという意味では最後までディフェンスが集中しないとできない。最終節にそういうものが見せられて良かった。それは彼だけではなく、チームがそういう意識を強く持っていたと思う。
(選手層が厚くなったのでは)自分の中ではリーグ戦とACLを本当にしびれるような状況で戦っていた中で、選手層が底上げされる勢いが後半戦は少し落ちた。それはカップ戦が思い描いたような進み方が全部できなかったから。もちろん全部、上に行ってもおかしくないゲームはできたと思うが、現実として上に行けなかった。ということは、試合数が減る。やはりしびれるような試合をして、そこで自信を得た選手が、そこで勝ち取った選手がリーグ戦のメンバーを脅かしていく。それを最後まで続けたかったという意味では、年間を通じてギリギリの戦いをしたかったのが本音。
(3人目の交代枠を井林章にした理由は)我々が悪いわけではなかったと思うし、2点目が入ってもおかしくなかった状況だったと思う。1-0になった後もビッグチャンスがあった。だが、我々がやられるとしたらセットプレーだと思っていた。ハモン・ロペスにゴール前で触られたのは、彼が交代で入ってきた瞬間のFKだったと思うが、我々はそれ以外は綻びはないと思っていた。あそこで守備的な采配をしてもチャンスは作れると思っていた。リスタートからやられたくない思いがあったので3人目の交代は井林にした。彼のヘディングの強さをセットプレーで生かしたい思いがあった。
(最終節にメンバーを代えた意図は)我々はなかなか勝点3を取れなかったが、前節・湘南戦の前半を除いては、悪くはない、自分たちらしさを示すことができたゲームだったのは自負している。ただ、結果が出ないのにずっと同じメンバーでやり続けるのも今年の競争原理からすると、そこは何かをいじりたいと思っていた。練習場でやり続けること。公式戦で結果を出すこと。それ以外に自分のポジションを確保するものはない。「今までの実績は関係ない」と今年はずっと言い続けてきた。そこは本人たちとも個別に話をしながら、頭から行くのか、途中から出てゲームを作るのか、そういう役割を含めて、この試合を自分なりに整理して、彼らと話をして(メンバーを)決めた。

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