2.16 14:03

ルヴァンカップ 第1節 vs. 横浜FC
AWAYニッパツ三ツ沢球技場

試合終了

横浜FC 横浜FC
0
2
サンフレッチェ広島 広島
0
前半
1
0
後半
1
  • 前半25分
    ドウグラスヴィエイラ
  • 後半2分
    レアンドロペレイラ

試合の見どころ

 2020シーズンがいよいよ幕を開ける。
 今年は夏に東京オリンピックが開催されることもあり、スケジュールが前倒しになってJリーグYBCルヴァンカップからスタート。リーグ開幕・鹿島戦を2月23日(日)に控える中、サンフレッチェは16日(日)にアウェイで横浜FCと戦うことになった。
 ここまでの準備は順調だ。1月10日(金)にチームが始動して以降、鹿児島・宮崎と続いたキャンプではハードなメニューをこなしながらも、ここまでケガによる長期離脱者はゼロ。さらに昨季の主力メンバーも稲垣祥を除いてほとんど残ったことで、チームは“継続”からの“上積み”をすることができた。現時点でのチーム状態については城福監督も一定の手応えを感じており、「選手はできることをやり続けてくれた。チームとしていい準備ができた。(横浜FC戦は)ここまでの集大成となる。楽しみ」とコメント。まずはキャンプから培ってきた力を横浜FCにぶつけることになる。
 ただし、相手もまた実力あるクラブだ。2007年以来、13年ぶりのJ1復帰となったチームだが、選手の名前を見れば実績ある選手がズラリ。日本サッカー界のレジェンドである52歳の三浦知良を筆頭に、中村俊輔や松井大輔、伊野波雅彦など、かつて日本代表で活躍していたプレーヤーが各ポジションに揃っている。また、外国籍選手に目を向けても190cmの大型ストライカーであるイバや一発で局面を変えられる名パサーのレアンドロ・ドミンゲスといった力のある助っ人もいる。元サンフレッチェ戦士の皆川佑介や川崎裕大も健在だ。昨季と同じく統率された組織を武器に堅い守りからスピーディーなカウンターを仕掛けてくることが予想される相手をサンフレッチェはどう攻略していくか。
 今年のキャンプでは、昨季から培ってきたボールを繋ぎ倒してコンビネーションプレーで攻略する攻撃に加え、ショートカウンターとミドルシュートという新たなオプションを取り入れようと練習に励んできた。「タイトルを狙うには得点力を上げないといけない。いい守備からのショートカウンターやミドルシュートなど、見ている周りの人たちを裏切る形が出れば得点は増える」と指揮官も新たな変化に期待する。精度を含めてまだまだこれからだが、まずはキャンプでの成果をどこまで発揮できるか。そして1週間後に迫ったリーグ開幕戦に向けて、チームとして勢いをつける勝利を奪えるか。「(横浜FC戦は)今年のスタート。内容もそうだが、結果にこだわって、勝点3を奪ってリーグ戦につなげたい」(城福監督)。
 横浜で始まる2020シーズンの初陣、紫軍団がどんな戦いを見せてくれるのか楽しみだ。

監督 試合前日コメント

キャンプから含めて、1日1日、その時にやるべきことをやってきた自負がある。今週もその延長線上でその日、その日でコンディションを含めてゲームに合わせてやるべきことを心も頭の中もフィジカル的にもやってきている。あとは自信を持って送り出すだけ。
(18人のメンバー選考は苦労したのでは)ここがゴールではない。ここからがスタートだし、みんながどれだけ頑張って準備してきたかは共有している。だからこそ、彼ら(メンバーに入れなかった選手)の思いを持ってピッチに立った選手はやってくれると信じている。
(横浜FCは)もちろん経験のある選手、スキルのある選手がいることにフォーカスされがちだが、特にサイドハーフの生きの良さ、スピード感と運動量は特筆すべきものがある。守備も[4-4-2]システムでオーソドックスな形でしっかりブロックを作ってくる。サイドハーフのスピード、カウンター、セットプレーには気を付けないといけない。(相手のセットプレーは)中村俊輔だけでなく、他のキッカーも非常に精度が高いし、デザインしてくる。頭の準備はしっかりしたい。
(1トップに入りそうな一美和成の印象は)一瞬の動きでマークを外してワンタッチゴールが特長的だと思う。そこに良いボールを供給させない我々の厳しい守備がないと彼の良さが出てしまう。簡単に相手に出入りさせないようなところから試合に入りたいし、一度(陣形が)下がった時には今度は簡単にクロスを入れさせないような足下への厳しさもやる。そこは今までやってきた積み上げを出せると一美の良さも自然と出させなくはできると思う。
(下平監督について)ファンタジスタのような選手を前線に配置することはあるが、それ以外の選手は堅実にプレーする。頭の中を整理させて選手をピッチに立たせていると思う。我々はそこを特に意識するのではなく、[4-4-2]システムのブロックに対してどのように侵入していくか。それはずっとやってきている。自分たちらしくテンポを出して相手を押し込みたい。
(キャンプから積み上げている切り替えの早い守備とショートカウンターについて)まずはいい守備をしっかりやって安定感をもたらす、その時間帯まで相手にやらせないことが大事。そこから先は我々がしっかりポジションを取れば相手を押し込めるはず。まずはパスのテンポを出しながら相手を押し込む。ショートカウンターはそこから先の話になる。押し込めるサッカーをすれば、今シーズンはずっと意識しているので奪われた瞬間の奪い返すシーンが二つ、三つ連続で続いた時におそらく決定的なシーンを作れると思っている。
(今シーズン初戦だが)どこのチームも開幕ダッシュはしたいと思っているだろうし、意気込みはどのチームにも差があるわけではないと思う。ただ、我々は明日の試合は「第35節」だという積み上げの強い思いがある。昨年の最終節よりもより強いチームを見せる。そうやってやり続けたきたことをまずはピッチの上で100%表現する。そこに尽きると思う。そこに集中してピッチに立てれば間違いなくいい試合はできると思っている。明日はリーグ戦に弾みをつけるという意味でも、ルヴァンカップのグループステージを突破してファイナルに向かう意味でも、初戦の結果はすごく大事になる。そこはこだわりたい。

試合前情報

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本日は遠い横浜に加えて悪天候でのゲームとなりましたが、約1,200名もの方にお越しいただきました。雨に濡れながらも相手に負けない声援をお送りいただき、ありがとうございました!

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本日のスターティングイレブンです! 昨季のリーグ最終節の先発からメンバーは二人しか変わっていない継続性を強みに勝利を目指します!

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さっそくメンバー入りを果たした強化指定の藤井智也選手。2021シーズンの加入が内定しているスピードが武器のサイドアタッカーです!

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選手を乗せたバスがスタジアムに到着しました。野上結貴選手は古巣との初対戦となります!

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「ニッパツ三ツ沢球技場」のロッカールームです。川辺駿選手と森島司選手は新背番号のお披露目となります!

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本日はJリーグYBCルヴァンカップ・グループステージ第1節vs.横浜FCです! 会場は「ニッパツ三ツ沢球技場」。2020シーズン初戦は敵地での戦いからスタートしますが、来週に迫ったリーグ開幕戦に勢いをつける意味でも勝利目指して戦いますので、熱いご声援をよろしくお願いします!

監督 ハーフタイムコメント

・周りの状況を見ながら攻撃を組み立てていこう。
・守備はこのまま続けること。
・個のバトルで負けないこと。

ゲームレポート

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JリーグYBCルヴァンカップから始まった2020シーズン初戦。敵地に乗り込んだ紫軍団が上々のスタートを切った。
序盤から主導権を掌握したのはサンフレッチェだった。昨季から積み上げている最終ラインからの着実なビルドアップでボールを支配し、相手陣地へ果敢に進出。ボールを奪われても「守備への厳しさは我々のチームのベース」(城福監督)と言うスピーディーな切り替えで横浜FCへ襲い掛かってすぐに奪い返すなど、前半からアグレッシブな姿勢でリズムをつかんだ。すると、両サイドや中央を攻略しようと我慢強く攻め続けた攻撃が25分に実を結ぶ。左サイドで柏好文のパスに抜け出した森島司の柔らかなクロスを中央でハイネルが折り返し、最後にドウグラス・ヴィエイラが頭で合わせて先制。前半を1点のリードで折り返すことに成功した。
さらに後半開始早々には、今季のキャンプから取り組み続けてきた“ショートカウンター”が早くも炸裂した。前線から高い位置でプレッシャーをかけて森島がボールを奪うと、スルーパスに抜け出したレアンドロ・ペレイラが確実に決めて早くも追加点。これでゲームの流れを完全に引き寄せると、その後は相手につけ入る隙を与えることなくボールを支配して試合を進め、終盤に横浜FCに攻め込まれた時には奪ったボールをロングカウンターでチャンスに結び付けるなど、最後までサンフレッチェがペースを握った。
「ビッグチャンスをいくつか作ったので3点目を取りたかった」。そう指揮官が試合後に語ったように、2点目を奪った後にビッグチャンスがいくつかあった中で3点目を取れなかったのは反省点だが、守備はしっかりと無失点に抑えて2-0で終了。「自分たちはカップ戦も含めてタイトルを狙っている。最初の試合に勝つことでリーグ戦に向けてもポジティブな状況で全員で向かえる」(城福監督)と2月23日(日)に迫ったリーグ開幕戦に向けて勢いの出る勝利をつかんだ。

監督 試合後コメント

シーズンが始まるのを待ちわびていたサポーターとともに最後は喜び合えて良かった。特に関東では、昨年のリーグ第33節で悔しい思いをさせていた。彼らと一緒に喜び合いたいという意味では、結果を得られて良かった。
内容については、まずは失点ゼロで抑えられたこと。特に後半はシュート1本を打たれたかなというぐらいだったと思うし、守備への厳しさは我々のチームのベースになっている。そこからより攻撃的にボールをつなぎながら崩すところ、ショートカウンターで点を取るところは昨年からずっとやってきているが、ある程度は形は見せられたと思う。今日の試合よりも次のリーグ戦、その次のルヴァンカップはもっと良い内容になるように積み上げていければと思っている。
(ルヴァンカップの今後の展望は?)自分たちはカップ戦も含めてタイトルを狙っている。最初の試合に勝つことでリーグ戦に向けてもポジティブな状況で全員で向かえる。今日のゲームに向けては、キャンプから全員でここを目標に歯を食いしばってやってきた。みんなの思いを報いるためには、今日ピッチに立てない選手の思いを含めて勝つことが一番大事だった。もちろん内容も充実していないとシーズンは戦えないが、その両方を追い求めた上で初戦を勝てた。これを次につなげていきたい。
(両ワイドの出来について)自分たちはより高いレベルを目指している。今日の試合内容からしたら、もっとサイドを有効活用できたと思う。両サイドで外で崩しながら空いた中へ入っていくのは我々らしいスタイル。もちろん、ビッグチャンスをいくつか作ったので3点目を取りたかったし、今日の出来に満足することなく、もっと高みを目指したい。

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