7.22 19:03

明治安田J1 第6節 vs. ガンバ大阪
AWAYパナソニック スタジアム 吹田

試合終了

ガンバ大阪 G大阪
1
0
サンフレッチェ広島 広島
  • 前半41分
    三浦弦太
1
前半
0
0
後半
0

試合の見どころ

 堅守復活が勝利へのカギだ。
 前線からのアグレッシブな守備で主導権を握るために、システムを1トップから今季初めて2トップへ変更して臨んだ前節・C大阪戦。だが、新システムに慣れる前の前半20分に早くも失点を喫すると、後半立ち上がりには後方でのビルドアップを相手に狙われ、ショートカウンターから追加点を献上する難しいゲームとなった。その後、猛反撃を見せたとはいえ、先に2点を相手に与えてしまえば、やはり戦い方は苦しくなる。結局、1-2で敗れたC大阪戦後、青山敏弘は言った。「先に失点したくない。堅い守備にこだわっているチームが失点を続けている。もう一度、みんなでこだわらなければいけない」。前々節・鳥栖戦のように、相手ペースになりながらも無失点で耐え続ければ、最低でも勝点1は引き寄せられる。昨季はリーグで2番目に失点が少なかった“堅守”をもう一度取り戻すことが今のサンフレッチェには重要だ。
 その意味では、今節は真価が問われる戦いだ。相手であるG大阪は前線に強力なタレントを擁す強豪であり、現在は2連勝中と勢いもある。前節・大分戦ではスコアこそ2-1と僅差だったが、内容では終始、相手を圧倒。リーグ屈指のボールポゼッション力を備える大分のスタイルを組織的な守りで封じ、逆に自分たちがボールを持てばポジションにこだわらない流動的なコンビネーションを駆使して前半から押し込み続けた。特に2トップの宇佐美貴史とアデミウソンの個と連係は要注意であり、そこにサイドハーフの小野裕二と小野瀬康介が個人技を織り交ぜながら積極的に絡んでくる攻撃はまさに脅威だ。また、途中からでもパトリックと渡邉千真のストライカーに加え、背番号10である倉田秋を投入する層の厚さもある。大ベテラン遠藤保仁も最近はサブとは言え、健在だ。広島としては多彩な顔ぶれを揃えるG大阪攻撃陣を敵地でいかに封じれるかが大きなポイントとなる。
 C大阪戦について、「守備が崩壊したわけではない」と振り返った城福監督。2失点以外に大きなチャンスを作られたかと言うと、確かにそうでもなく、少ない好機を相手にモノにされた結果だった。だからこそ、広島にとっては悔いの残るゲームであり、今回のG大阪戦では一瞬の隙をも作らない集中力と連係を90分間持続させることが重要となる。前節の反省を踏まえ、「『1点取れば勝てるよ』という安定した守備をしたい」と話したのはCB荒木隼人。堅牢な守りで強力G大阪アタッカー陣をシャットアウトすることができれば、自ずと勝利に近付くだけでなく、再び自分たちの自信にもつながるはずだ。

監督 試合前日コメント

(G大阪の印象は)パスワークに長けたチームだと思うし、個々のスキルは非常に高いものがある。攻撃の中心になっているアデミウソンと宇佐美(貴史)の特長もふんだんに生かしている。そういう意味でも個のレベルは高いチームだと思っている。
(中3日だがコンディションは?)まだ24時間以上あるので、順調に回復すれば前節出た選手もある程度、戦えるようなコンディションに戻ると思う。ただ、これだけ湿度も高いし、暑さもあるので、試合の中盤のところでお互いにスイッチを入れるというか、さらにエネルギーをかけてくると思うので、そこで負けないようにしたい。我々がさらにそれを上回って、最後に試合を決められるようにしたい。
(システムについて)ゲームの状況に応じて、相手がソリッドな時でもどういう状況になるのか、何をしないといけないのか前節に学んでいる。試合の途中でも(システムを)変えることはできると思っている。

試合前情報

photo
本日のスターティングイレブンです! 前節から4人が入れ替わりました。総力戦で4試合ぶりの勝利を目指します!

photo
今季リーグ戦初先発となった茶島雄介選手。右サイドからの積極的な仕掛けに注目です!

photo
「パナソニック スタジアム 吹田」のロッカールームです。柴崎晃誠選手が今季初先発となりました!

photo
本日はアウェイ・ガンバ大阪戦! 相手は宇佐美貴史選手とアデミウソン選手の強力2トップを筆頭に攻撃陣に多くのタレントを揃える強豪です。現在は2連勝中と勢いもあり、今日も敵地での難しい戦いが予想されます。4試合ぶりの勝利を目指すサンフレッチェとしては、チーム全員の力を生かした組織的な戦いで臨みますので、熱いご声援をよろしくお願いします!

監督 ハーフタイムコメント

・攻撃は工夫しながらボールを動かすこと。
・前半は悪くない。圧力をかけながら、我々らしく戦うぞ!

ゲームレポート

4試合ぶりの勝利を目指してサンフレッチェが敵地に乗り込んだ一戦。中3日で臨んだ強豪・G大阪との戦いは前半から一進一退の攻防となった。
この日の広島は序盤から出来は良かった。勝利のない直近の3試合(1分2敗)では、全体的に前半から相手にボールを持たれて守備の時間が長かったが、G大阪戦ではポゼッション率を高めて相手ゴールへ何度も進出。今季初先発となったボランチ柴崎晃誠と川辺駿が小刻みなパスワークでリズムを作り、右サイドでは同じく初先発の茶島雄介がキレのあるプレーを見せて攻撃に変化を加えていった。すると、前線でのコンビネーションからレアンドロ・ペレイラがシュートを放ったほか、川辺も鋭い飛び出しからG大阪ゴールを強襲。3試合ぶりの先発となった浅野雄也も前線での鋭いプレスからショートカウンターでチャンスを作り出すなど、いつゴールが生まれてもおかしくない雰囲気は漂っていた。
ただし、試合はそう簡単に進まない。次第にG大阪の鋭いカウンターを受けてピンチを招くようになると、前半も残りわずかとなった41分に試合は動いた。相手のCKから三浦弦太に頭で叩き込まれて先制点を献上。前節に続いて前半を1点のビハインドで折り返すことになった。
そうなると、サンフレッチェは早くも動いた。「我々は追いかける状況だったので、ハーフタイムに一度、スイッチを入れる必要があると思った」(城福監督)との理由から、後半の頭に青山敏弘とハイネルを同時投入。攻撃にエネルギーを注入して、まずは同点ゴールを目指した。その狙いどおり、後半はほぼサンフレッチェの猛攻が続いた。サイド攻撃だけでなく、中央でのコンビネーションプレーも駆使しながら何度もG大阪ゴールへ迫ると、レアンドロがゴール前で2度のチャンスを迎えるなど、あと一歩のところまで追い詰める。それでも決定機を欠いてなかなか同点ゴールが生まれない中、さらに城福監督は藤井智也や東俊希、永井龍と攻撃的なプレーヤーを次々と投入して攻勢を強め相手ゴールに肉薄。川辺が右サイドを完璧に崩して上げた決定的なクロスも永井が決められず、終盤のCKも相手に跳ね返され続けて得点を奪えなかった結果、0-1で屈する悔しい敗戦となった。
「悲観することなく、次に向けて良い準備をしたい」と試合後に語ったのは川辺。無得点に終わったとはいえ、この日の攻撃は直近の数試合に比べて多くのチャンスを作れていただけに、背番号8は「やり続けるしかない」と前を向いてスタジアムを後にした。

監督 試合後コメント

非常に悔しい結果となった。広島で応援していただいているファン・サポーターの期待に応えることができなかったのは本当に残念。ゲームの入りは悪くなかったし、自分たちの目指しているモノを表現しながら90分の中で勝点3を取りたかったが、1発のCKの守備は反省しないといけない。追いかける展開になると後半に時間を使われるのは分かっていたし、倒れる時間が相手は長くなる。アディショナルタイムが我々がすごく短く感じる、そういう展開になるのは我々が先に失点してしまったから。そういうところは反省して、見失うことなく自分たちのやっていることをしっかり続けて次は勝点3を取りたい。
(収穫もあったのでは?)冷静に分析する必要があるが、失点したところ、我々が得点ゼロだったところは強く反省しないといけない。今は結果が欲しい状況。もちろんチャンスは決めたかったが、悔しさしかない。
(後半開始から選手交代をしていったが)先発陣もみんな悪くなかったと思う。(やられたのは)CK1本だったので、勝点1の状況だったら、あのまま(選手交代せずに)推移したと思うが、我々は追いかける状況だった。ハーフタイムに一度、スイッチを入れる必要があると思ったし、45分あれば、エネルギーを注いでいけば、追い付ける、あるいは逆転できる可能性があると思って交代した。先発した選手そのものは悪い状態ではなかったと思っている。

試合情報をシェア!

x