試合の見どころ
掴みつつある手応えをそろそろ結果に結び付けたい一戦だ。第9節・湘南戦(1◯0)、そして第10節・浦和戦(0●1)では、チームとして20本のシュートを放つなど、相手をほぼ自陣に押し込む圧倒的な戦いを見せながらも、わずか1得点に終わっていたサンフレッチェ。その解決策として、「決定機を“超決定機”にしていくこと」(城福監督)と目論んで臨んだ前節・FC東京戦では、自慢のポゼッションスタイルをベースに守備の堅い相手から3得点を奪い、ようやく一筋の光が見えた。もちろん、3失点したのは反省点だが、攻撃は継続するのみ。FC東京戦翌日、指揮官は練習前のミーティングで「これを続けよう!」とポジティブな声をかけた。
現在の手応えをぶつけるには最高の相手だ。今節、敵地で戦うのは、こちらも復調傾向にある王者・横浜FM。今季ここまで4勝2分5敗と本来の力を発揮できていないが、前節・清水戦では“らしい”戦いで復活の兆しを見せた。アンジェ・ポステコグルー監督の代名詞である最終ラインを高く設定して戦う“ハイライン”を武器にアタッカー陣が爆発して4-3の勝利。それまでのゲームでは、ハイライン対策をされて結果がなかなか出ず、攻撃も湿りがちだったが、清水戦では5試合ぶりの複数得点を奪う充実した戦いだった。また、守備の要であるチアゴ・マルチンスや昨年のJリーグMVPである仲川輝人という攻守の軸が最近になってケガから復帰してきたのも大きく、チームの調子を上げている。さらに前節の戦いで横浜FMをパワーアップさせたのが強烈な“新戦力”だ。
8月上旬に柏から期限付きで加入したばかりのFWジュニオール・サントスは、移籍後初先発となった清水戦で圧巻のスケールの大きさを見せ付けた。188cm、85kgという恵まれた体格を存分に生かし、ハーフラインから馬力のある突破で相手DFを次々とかわして先制点を奪取。さらに試合終盤にも強烈な右足シュートで決勝点を奪うなど、柏で埋もれていた才能が横浜FMで開花している。
また、今年7月までの約1年間、ポルトガルのCSマリティモでプレーして経験を積み、8月に加入したU-23日本代表の前田大然も前節はヘディングで移籍後初ゴールを奪った。もともと松本山雅時代からスピードに定評があり、横浜FMでは左サイドを主戦場にしている。彼ら二人を前線に加えてさらに厚みが増した王者の攻撃力はかなり脅威だ。
広島としては、そんな相手攻撃陣を封じることはもちろんだが、狙い目はやはり高く設定されている横浜FM守備陣の背後である。「(高い最終ラインは)分かってはいたが、昨年は何回もオフサイドを取られた。我々らしく戦いながら、(背後を)突いていきたい」と城福監督はポイントを語った。昨季は2戦2敗で無得点。横浜FMのハイラインに苦戦したことが一つの敗因となった。今回も全員で根気強くパスをつないで攻撃を組み立てるアクションサッカーで横浜FMの攻略に取り掛かる。
現在の手応えをぶつけるには最高の相手だ。今節、敵地で戦うのは、こちらも復調傾向にある王者・横浜FM。今季ここまで4勝2分5敗と本来の力を発揮できていないが、前節・清水戦では“らしい”戦いで復活の兆しを見せた。アンジェ・ポステコグルー監督の代名詞である最終ラインを高く設定して戦う“ハイライン”を武器にアタッカー陣が爆発して4-3の勝利。それまでのゲームでは、ハイライン対策をされて結果がなかなか出ず、攻撃も湿りがちだったが、清水戦では5試合ぶりの複数得点を奪う充実した戦いだった。また、守備の要であるチアゴ・マルチンスや昨年のJリーグMVPである仲川輝人という攻守の軸が最近になってケガから復帰してきたのも大きく、チームの調子を上げている。さらに前節の戦いで横浜FMをパワーアップさせたのが強烈な“新戦力”だ。
8月上旬に柏から期限付きで加入したばかりのFWジュニオール・サントスは、移籍後初先発となった清水戦で圧巻のスケールの大きさを見せ付けた。188cm、85kgという恵まれた体格を存分に生かし、ハーフラインから馬力のある突破で相手DFを次々とかわして先制点を奪取。さらに試合終盤にも強烈な右足シュートで決勝点を奪うなど、柏で埋もれていた才能が横浜FMで開花している。
また、今年7月までの約1年間、ポルトガルのCSマリティモでプレーして経験を積み、8月に加入したU-23日本代表の前田大然も前節はヘディングで移籍後初ゴールを奪った。もともと松本山雅時代からスピードに定評があり、横浜FMでは左サイドを主戦場にしている。彼ら二人を前線に加えてさらに厚みが増した王者の攻撃力はかなり脅威だ。
広島としては、そんな相手攻撃陣を封じることはもちろんだが、狙い目はやはり高く設定されている横浜FM守備陣の背後である。「(高い最終ラインは)分かってはいたが、昨年は何回もオフサイドを取られた。我々らしく戦いながら、(背後を)突いていきたい」と城福監督はポイントを語った。昨季は2戦2敗で無得点。横浜FMのハイラインに苦戦したことが一つの敗因となった。今回も全員で根気強くパスをつないで攻撃を組み立てるアクションサッカーで横浜FMの攻略に取り掛かる。
監督 試合前日コメント
(横浜FMは)攻撃力は相変わらずだと思う。つなぐイメージがあるが、とにかく裏へのスピードが強烈。だから仲川輝人と前田大然が両サイドに張っている。日本のスピードスターを両翼に立たせているのは、まさにそういうこと。そのスルーパスに対する裏への反応やそこに至るまでのビルドアップもそうだが、最大の注意を払いたい。ただ、横浜FMの守備はかなり特殊な戦術。どこのチームもそこに対する対応をやろうとしていると思う。
横浜FMはやろうとすることは誰が出ても変わらないのが強みだと思う。誰が出てきても彼らのサッカーの志向が変わるわけではないので、とにかく我々は自分たちのサッカーをすること。
(今節のメンバーについて)実際ピッチに立って、今まで誰が何分出たとかよりも、回復具合を見ている。もちろん長い時間に出た選手はそれだけダメージがあるが、ゲーム内容がどうだとか、スプリントの走らされる量がどうだったとか、走る場面がどうだったかを考えると同時に、選手交代の時にどういうスイッチを入れていくか。それも今年は大きなポイントになる。そこもトータルで考えたい。
(3連戦の最後だが)1週間空けば厳しいトレーニングができて、新しい選手が入ってこれるか否かの見極めもできる。とにかくまず明日の試合を良い形で終えて、そのサイクルに持っていきたい。
横浜FMはやろうとすることは誰が出ても変わらないのが強みだと思う。誰が出てきても彼らのサッカーの志向が変わるわけではないので、とにかく我々は自分たちのサッカーをすること。
(今節のメンバーについて)実際ピッチに立って、今まで誰が何分出たとかよりも、回復具合を見ている。もちろん長い時間に出た選手はそれだけダメージがあるが、ゲーム内容がどうだとか、スプリントの走らされる量がどうだったとか、走る場面がどうだったかを考えると同時に、選手交代の時にどういうスイッチを入れていくか。それも今年は大きなポイントになる。そこもトータルで考えたい。
(3連戦の最後だが)1週間空けば厳しいトレーニングができて、新しい選手が入ってこれるか否かの見極めもできる。とにかくまず明日の試合を良い形で終えて、そのサイクルに持っていきたい。
試合前情報

本日のスターティングイレブンです! 前節・FC東京戦から先発二人が入れ替わりました。今日もチームの総合力で勝利を目指します!

2試合ぶりの先発出場となるハイネル選手。高い攻撃力に期待です!

選手を乗せたバスがスタジアムに到着しました。浅野雄也選手はリーグ戦4試合連続での先発となりました!

「日産スタジアム」のロッカールームです。土肥航大選手がリーグ戦初のメンバー入りとなりました!

本日はアウェイ・横浜F・マリノス戦! 相手は昨季のリーグ王者であり、攻撃陣に強力なタレントを擁す強豪です。敵地での難しい戦いが予想されますが、気迫のこもった戦いで3試合ぶりの勝利を目指しますので、熱いご声援をよろしくお願いします!
監督 ハーフタイムコメント
・守備は集結を早くすること。
・サイドを起点に攻撃していこう。
・チャンスは作れている。続けること。
・サイドを起点に攻撃していこう。
・チャンスは作れている。続けること。
ゲームレポート


序盤からサンフレッチェは効果的にチャンスを作り出した。「前からのプレッシャーに対して、我々にしては、つながずに大きく蹴ってしまうシーンが多かった」と試合後に城福監督が反省の弁を述べたとおり、横浜FMの前線からの迫力あるプレスに苦戦しながらも、その網を何とかかいくぐって相手陣地へ進出すれば、サイドを攻略して決定機を創出。開始早々の1分に浅野雄也のクロスをレアンドロ・ペレイラがヘディングで合わせるチャンスを迎えた他、7分にも左サイドを抜け出したドウグラス・ヴィエイラのクロスからレアンドロがペナルティーエリア内でシュートを放っていった。
その後は盛り返してきた横浜FMに押し込まれる時間帯が続いたが、サンフレッチェはスピーディーなサイド攻撃から26分、34分と浅野が立て続けに決定的なヘディングシュートで相手を脅かすなど、ゴールの匂いは確実に漂っていた。だが、それを決め切れずにいると、先に仕留めてきたのは横浜FMだった。44分、ペナルティーエリア内での細かなパス交換から、最後はマルコス・ジュニオールに決められて先制を許してしまった。
すると、ハーフタイムにさっそく城福監督は動いた。浅野と野上結貴を下げて、森島司と松本大弥を同時投入。若くて勢いのある選手を入れてチームを活性化させると、理想的な時間帯で同点弾が生まれた。53分、ゴール前右よりでFKを獲得すると、ハイネルのキックに合わせたのはレアンドロ。第3節・大分戦以来、得点を奪えていなかったエースが、打点の高いヘディングを豪快に突き刺して、早くも試合を振り出しに戻した。
しかし、この日の紫軍団はそこからの我慢が続かなかった。同点から7分後の60分、右サイドを攻略されてクロスを放り込まれると、188cmの長身FWジュニオール・サントスに頭で決められて勝ち越しを許すと、後半アディショナルタイムには途中出場のエリキにもダメ押しの3点目を奪われて万事休す。今季は敗れたゲームはすべて1点差だった広島だが、初めて1-3という2点差での敗戦となった。
前半からチャンスは作り出していただけに、それら確実に仕留めれば試合の行方は分からなかったが、「決め切るクオリティーもそうだが、チャンスをもっともっと作っていくクオリティーは追い求めたい」と城福監督は決定力だけでなく、決定機のさらなる創出を誓って会場を後にした。
監督 試合後コメント
横浜FMの良さは十分に認識しながら、我々のストロングを出して勝点3を取るべく選手はキックオフから死力を尽くしてくれたと思う。ただ、結果的に最後は3点目も取られ、勝点ゼロで終わったのは本当に残念。オープンな展開になることを覚悟していたが、その中でも自分たちがボールを保持して、サイドで制圧する時間をもう少し作りたかった。そこは横浜FMのプレッシャーをかいくぐるだけのチームとしての意思統一とクオリティーは上げていきたいと思う。広島で応援してくださっている方々に勝点3を持ち帰れず本当に残念だが、今日の反省をしっかり生かして次につなげたい。
(後半は運動量が落ちたが連戦の疲れか?)連戦の疲れはどこのチームも同じ。そこが今日の敗因ではないと思っている。選手層や後から出てくる選手のクオリティーを含めて、そこは向き合わないといけないが、疲労がある中でも我々がボールを持ってやり直したり、サイドでもう一度崩し直すような時間を前半からもう少しやりたかった。行ったり来たりの時間よりも、もっと自分たちの時間を多くしながら勝機を見出したかった。前からのプレッシャーに対して、我々にしては、つながずに大きく蹴ってしまうシーンが多かった。そこを前半から修正できれば、後半に向けて、もっと人もボールも動くところをお見せできたと思う。もちろん、1-2になった後に2-2になるビッグチャンスもあったので、決め切るクオリティーもそうだが、ああいう場面で決め切れない中で、チャンスをもっともっと作っていくクオリティーは追い求めたい。疲労という条件は同じなので、判断と技術のクオリティーの部分は上げていかないといけないと思っている。
(野上結貴の交代の意図は?)野上は連戦でもあったし、最終ラインの誰かが90分できない可能性もあることを用意して今日の試合に入った。野上は前半に足を踏まれて痛みもあったと思うが、完全に疲弊する前に彼の疲労も考えてハーフタイムに交代した。選手交代という意味では、そのほうが5枚交代で動きやすかったのでそういう判断をした。
(得点を決めたレアンドロ・ペレイラについて)あの(得点した)ヘディングの強さは我々は認識しているが、ボールを引き出すところ、あるいは彼が厳しい場所に入っていくところに供給することに関して、もっともっとレベルを上げていきたいと思っていた。今日はある程度、引き出そうとしてくれたし、彼をもっと使えばチャンスになるシーンもあったと思う。ただ、当たり前だが10回動いて10回パスが出てくるわけではない。10回動いて2回か3回良いボールが出てくれば、ビッグチャンスになる。これをお互いに続けることが大事だと思う。
(後半は運動量が落ちたが連戦の疲れか?)連戦の疲れはどこのチームも同じ。そこが今日の敗因ではないと思っている。選手層や後から出てくる選手のクオリティーを含めて、そこは向き合わないといけないが、疲労がある中でも我々がボールを持ってやり直したり、サイドでもう一度崩し直すような時間を前半からもう少しやりたかった。行ったり来たりの時間よりも、もっと自分たちの時間を多くしながら勝機を見出したかった。前からのプレッシャーに対して、我々にしては、つながずに大きく蹴ってしまうシーンが多かった。そこを前半から修正できれば、後半に向けて、もっと人もボールも動くところをお見せできたと思う。もちろん、1-2になった後に2-2になるビッグチャンスもあったので、決め切るクオリティーもそうだが、ああいう場面で決め切れない中で、チャンスをもっともっと作っていくクオリティーは追い求めたい。疲労という条件は同じなので、判断と技術のクオリティーの部分は上げていかないといけないと思っている。
(野上結貴の交代の意図は?)野上は連戦でもあったし、最終ラインの誰かが90分できない可能性もあることを用意して今日の試合に入った。野上は前半に足を踏まれて痛みもあったと思うが、完全に疲弊する前に彼の疲労も考えてハーフタイムに交代した。選手交代という意味では、そのほうが5枚交代で動きやすかったのでそういう判断をした。
(得点を決めたレアンドロ・ペレイラについて)あの(得点した)ヘディングの強さは我々は認識しているが、ボールを引き出すところ、あるいは彼が厳しい場所に入っていくところに供給することに関して、もっともっとレベルを上げていきたいと思っていた。今日はある程度、引き出そうとしてくれたし、彼をもっと使えばチャンスになるシーンもあったと思う。ただ、当たり前だが10回動いて10回パスが出てくるわけではない。10回動いて2回か3回良いボールが出てくれば、ビッグチャンスになる。これをお互いに続けることが大事だと思う。