試合の見どころ
上昇の機運を高めたいゲームだ。10月28日の第32節・横浜FM戦で勝利をつかんだ後の仙台、浦和との2試合は全体的に相手を圧倒しながら「内容と比例した勝点を積み上げられなかった」(城福浩監督)と言う悔しいドローに終わっていた広島にとって、前節は隙のない完勝となった。開始から強度の高い前線での守備と自陣で堅いブロックを築くメリハリのある守りで名古屋にほとんどチャンスを作らせず、効果的に得点を重ねて2-0の勝利。「試合の入りから終了のホイッスルまで本当によくやり続けてくれた」と指揮官が褒めたたえた献身性のある組織的な戦いはまさに広島の真骨頂であり、自信の付く勝ち方だった。今節もそのスタイルを継続して勝利をつかめば、よりチームに勢いが出るのは間違いない。
指揮官もその覚悟を持って準備を進めている。「名古屋戦のアベレージで試合に入ること」。前日練習で選手へそう声をかけているように、2日前の勝利に浮かれることなく自分たちの戦いを研ぎ澄ましている。特に今節の相手である横浜FCには、今季の対戦で2戦2勝しているとはいえ、簡単な相手でないのは分かっている。ここまでリーグ戦8勝を挙げている横浜FCの勝利した相手を見れば、柏や鹿島、名古屋、浦和、FC東京など強豪がズラリ。三浦知良や中村俊輔などのビッグネームに注目が集まりがちのクラブだが、その内実は若手や中堅選手を積極的に起用した躍動感のあるパスサッカーだ。来季よりベルギーリーグ2部のロンメルSKへの完全移籍が決定した19歳・斉藤光毅やストライカー・一美和成(23歳)、ボランチ・手塚康平(24歳)など、若くて技術のあるイキの良い選手が各ポジションに揃っており、「自信を持たせてプレーさせると、てこずると思う」と城福監督も警戒する。相手に自由を与えてしまえば豊富な運動量を生かしたスピーディーな攻撃を仕掛けてくるだけに、やはり広島としては「前節・名古屋戦のような前線からの守備とゴール前でカギをかける、あれぐらいの意識の高さを持つこと」(城福監督)が勝利への大きなポイントとなる。
リーグ戦は今節を合わせて残り7試合。現在は8位に位置する広島だが、このまま勝ち続けることができれば3位以内に与えられるACL出場権が「現実味を帯びてくる」(城福監督)位置へ行くことも可能だ。そのためにも、まずは目の前の一戦に全力で臨むのみ。シーズンラストへ向けて士気の高い広島はチームの戦力をフル活用して横浜FC撃破を狙う。
指揮官もその覚悟を持って準備を進めている。「名古屋戦のアベレージで試合に入ること」。前日練習で選手へそう声をかけているように、2日前の勝利に浮かれることなく自分たちの戦いを研ぎ澄ましている。特に今節の相手である横浜FCには、今季の対戦で2戦2勝しているとはいえ、簡単な相手でないのは分かっている。ここまでリーグ戦8勝を挙げている横浜FCの勝利した相手を見れば、柏や鹿島、名古屋、浦和、FC東京など強豪がズラリ。三浦知良や中村俊輔などのビッグネームに注目が集まりがちのクラブだが、その内実は若手や中堅選手を積極的に起用した躍動感のあるパスサッカーだ。来季よりベルギーリーグ2部のロンメルSKへの完全移籍が決定した19歳・斉藤光毅やストライカー・一美和成(23歳)、ボランチ・手塚康平(24歳)など、若くて技術のあるイキの良い選手が各ポジションに揃っており、「自信を持たせてプレーさせると、てこずると思う」と城福監督も警戒する。相手に自由を与えてしまえば豊富な運動量を生かしたスピーディーな攻撃を仕掛けてくるだけに、やはり広島としては「前節・名古屋戦のような前線からの守備とゴール前でカギをかける、あれぐらいの意識の高さを持つこと」(城福監督)が勝利への大きなポイントとなる。
リーグ戦は今節を合わせて残り7試合。現在は8位に位置する広島だが、このまま勝ち続けることができれば3位以内に与えられるACL出場権が「現実味を帯びてくる」(城福監督)位置へ行くことも可能だ。そのためにも、まずは目の前の一戦に全力で臨むのみ。シーズンラストへ向けて士気の高い広島はチームの戦力をフル活用して横浜FC撃破を狙う。
監督 試合前日コメント
(横浜FCの印象は)いわゆる今の上位にいるチームに勝っている試合もあるし、終了間際に点を取られて勝点を失っている試合もある。そういう意味ではJ1の中で対等に自信を持って戦ってくるチームだと思っている。
(横浜FCは中堅から若手選手が躍動して戦っているが?)彼らは自分たちがJ1でやれることを確信しながら戦っている。自信を持たせてプレーさせると、てこずると思う。自由にやらせてしまうと、今の若い選手は特に技術があるので、そこは厳しい守備から入りたい。
(中盤には手塚康平など技術の高い選手がいるが?)キックもいいし、3列目から入っていく勢いもある。攻撃のスイッチは前線のランニングや斜めに走るスプリントなどでスタートするが、前線でボールが収まった時に湧き上がってくるスピードもある。キックを持っている選手もいる。そこは気を付けないといけない。
(今季は横浜FCに2戦2勝だが?)相手の特長や立ち位置は頭に入れるが、我々が一番大事にしないといけないのは、前節・名古屋戦のような前線からの守備とゴール前でカギをかける、あれぐらいの意識の高さを持つこと。攻撃は4バックシステムの相手をどう崩すかはこれまでやってきている。とにかく良い守備から我々らしい攻撃を見せられるように集中したい。
(横浜FCは中堅から若手選手が躍動して戦っているが?)彼らは自分たちがJ1でやれることを確信しながら戦っている。自信を持たせてプレーさせると、てこずると思う。自由にやらせてしまうと、今の若い選手は特に技術があるので、そこは厳しい守備から入りたい。
(中盤には手塚康平など技術の高い選手がいるが?)キックもいいし、3列目から入っていく勢いもある。攻撃のスイッチは前線のランニングや斜めに走るスプリントなどでスタートするが、前線でボールが収まった時に湧き上がってくるスピードもある。キックを持っている選手もいる。そこは気を付けないといけない。
(今季は横浜FCに2戦2勝だが?)相手の特長や立ち位置は頭に入れるが、我々が一番大事にしないといけないのは、前節・名古屋戦のような前線からの守備とゴール前でカギをかける、あれぐらいの意識の高さを持つこと。攻撃は4バックシステムの相手をどう崩すかはこれまでやってきている。とにかく良い守備から我々らしい攻撃を見せられるように集中したい。
試合前情報

本日のスターティングイレブンです。中2日での試合ということもあり、前節から5人メンバーを入れ替えて臨みます!

選手がピッチに登場! リラックスした表情を見せる選手や、キリリと引き締まった表情の選手、それぞれがキックオフに向けて自分のペースで気持ちを高め、14:00のキックオフを迎えます!

チームバスがスタジアム到着しました! 土肥航大選手にとって、エディオンスタジアムで開催される試合での初のリーグ戦スタメン! 圧倒的な運動量でピッチを駆け巡ります!

本日のロッカールームです。野上結貴選手にとっては、エディオンスタジアム広島で迎える初めての古巣との対戦! 2試合連続のクリーンシートに向けて、活躍にご注目ください!
本日はホーム・横浜FC戦! 相手はリーグ戦14位に位置していますが、若手や中堅選手が多く起用された勢いのある難敵です。今日も勝利目指してチームの総合力で戦い抜きますので、熱い後押しをよろしくお願いします!
監督 ハーフタイムコメント
・守備は横ズレをまめにすること。
・相手のクロスへの圧力をもう少し強めること。
・よく追い付いた。後半も頭から全力でいこう!
・相手のクロスへの圧力をもう少し強めること。
・よく追い付いた。後半も頭から全力でいこう!
ゲームレポート






試合は早くも動いた。互いに素早い攻守の切り替えを立ち上がりから見せる中、10分に横浜FCにCKを与えると、これを広島は止められず先制点を献上。1-1のドローに終わった前々節・浦和戦でも開始早々の3分に先制点を許し、「最悪の入りだった」と城福浩監督が怒りを露にした時と同じような展開からどう試合を動かすのか。今季は一度も逆転勝ちのないサンフレッチェにとって、まさに残り80分での反発力が求められた。
ここからは我慢強く紫軍団が戦い抜いた。先発の平均年齢が25.64歳という若くて勢いのある横浜FCの巧みなボールポゼッションから攻撃を受ける時間帯もあったが、ドウグラス・ヴィエイラを筆頭とした前線が根気強くハイプレスを繰り出して徐々に攻勢を強めていく。すると28分にビッグチャンスが訪れた。中盤中央で土肥航大が厳しいプレスでボールを刈り取ると、パスを受けたドウグラスが相手最終ラインの背後へ絶妙なロングフィード。これに抜け出したエゼキエウがGKとの1対1を冷静に決めて同点に追い付くことに成功した。
後半も選手交代を加えながら決勝点を狙いに行ったサンフレッチェ。ハーフタイムに土肥に代えて青山敏弘を投入したのを皮切りに、この日はサブだったチーム得点王のレアンドロ・ペレイラや浅野雄也、森島司を送り込んで横浜FCに圧力をかけていく。前半同様にショートカウンターやコンビネーションでゴールに迫る広島だったが、豊富な運動量をベースにした相手の粘り強い守備をなかなか攻略できず、時にはカウンターからピンチも招くなど一進一退の攻防で試合は推移。試合終盤には最後の力を振り絞ってパワープレーに徹し、アディショナルタイムにはCKから野上結貴が渾身のヘッドを放つもシュートはGK正面に。ホームの後押しを受けて最後まで攻撃姿勢を貫いた広島だったが、ゴールを奪い取れず、試合は1-1のドローに終わった。
またしても“逆転勝利”に届かなかった課題について城福監督は「取り切れなかったのは攻撃のクオリティーがあと一つ足りないと言われていると思う。そこはもう一度真摯に向き合って、失点のところ、追加点を取れなかったところは修正して次に向かいたい」と今後への改善を誓った。
監督 試合後コメント
多くのファン・サポーターが来てくださった中で勝点3を取って前節の勝利を今日につなげたかったが、一緒に喜び合えなくて残念。試合の入りは、相手の立ち位置で混乱したとまでは言わないが、我々のスイッチが入れずらい状況から、そのままの流れでセットプレーで点を取られた。修正するところが、あの流れの中で止められなかったのは反省しないといけない。クロスを上げられたところに行けなかったのと中のマークも含めてイージーな失点だった。その後はしっかり自分たちのサッカーをやって早い時間帯に追い付けた。そういう意味では焦れる時間が少なかったので、このまま2点目を取らないといけない状況だったが、取り切れなかったのは攻撃のクオリティーがあと一つ足りないと言われていると思う。そこはもう一度真摯に向き合って、失点のところ、追加点を取れなかったところは修正して次に向かいたい。
(同点ゴールを決めたエゼキエウについて)彼の攻撃の良さを我々は出したいと思ってピッチへ送り出している。ボールに触れれば、周りとの連係を含めてある程度やれると思っている。その分、守備のところで我々はリスクを負う。そこでやはりプラスにしないといけないと思っているし、彼が出ている時間の間に彼の攻撃の良さを出す。もちろんチームが最低限要求する守備もやる。ここは彼自身ももっともっと成長してもらいたい部分だし、我々も彼にプラスの部分を出していく。そこは今日が満足かと言うと、そうではない。
(今季は逆転勝利がないが?)ビッグチャンスはあったと思う。ただ、点を取るクオリティーについては、最後は相手が試合をクローズしてきたし、サッカーではない時間の経過もさせてくるし、ペナルティーエリアの中に下がってカギをかけてくる。簡単ではなくなるが、それでも崩さないと勝点3を取れない。先制点を入れられたからダメだということではなく、そこから逆転していけるチームになるには、そこをこじ開けるためのサイドの崩し、ミドルシュート、クロスの精度、競った後のセカンドボールの反応、あるいは浅野雄也のシュートがポストに当たったところも、やはりあれに反応できるようなチームにならないといけない。クオリティーだけではなく、あそこで貪欲にゴールを目指していく選手が何人かいないといけない。ゴール前で足を止める選手が多ければやはり点を取れない。いくつかの部分は修正しないといけない。
(若い選手も起用したゲームだが?)ずっと試合に出ているメンバーの中に何人か変わって急に入っても普段どおり自分の力を出せるかと言うと、途中交代とはシチュエーションが違うので簡単ではない。そこを乗り越えていってほしい。特に今年は練習試合が簡単にできない。練習の中でコンディションを維持したとしても、フルピッチのゲームやある程度メンバーが固まった中で、その中に入って我々のやろうとすることを表現しながら自分を出すのは簡単ではない。今日はいい学びになったと思うし、次に生かしてほしい。ただ、途中からは馴染んだと思っている。我々が勝点1では満足しなかったので、それぞれ早めの交代になった。それほど、すごく悪かったわけではない。交代になった悔しさは次につなげてほしい。
(同点ゴールを決めたエゼキエウについて)彼の攻撃の良さを我々は出したいと思ってピッチへ送り出している。ボールに触れれば、周りとの連係を含めてある程度やれると思っている。その分、守備のところで我々はリスクを負う。そこでやはりプラスにしないといけないと思っているし、彼が出ている時間の間に彼の攻撃の良さを出す。もちろんチームが最低限要求する守備もやる。ここは彼自身ももっともっと成長してもらいたい部分だし、我々も彼にプラスの部分を出していく。そこは今日が満足かと言うと、そうではない。
(今季は逆転勝利がないが?)ビッグチャンスはあったと思う。ただ、点を取るクオリティーについては、最後は相手が試合をクローズしてきたし、サッカーではない時間の経過もさせてくるし、ペナルティーエリアの中に下がってカギをかけてくる。簡単ではなくなるが、それでも崩さないと勝点3を取れない。先制点を入れられたからダメだということではなく、そこから逆転していけるチームになるには、そこをこじ開けるためのサイドの崩し、ミドルシュート、クロスの精度、競った後のセカンドボールの反応、あるいは浅野雄也のシュートがポストに当たったところも、やはりあれに反応できるようなチームにならないといけない。クオリティーだけではなく、あそこで貪欲にゴールを目指していく選手が何人かいないといけない。ゴール前で足を止める選手が多ければやはり点を取れない。いくつかの部分は修正しないといけない。
(若い選手も起用したゲームだが?)ずっと試合に出ているメンバーの中に何人か変わって急に入っても普段どおり自分の力を出せるかと言うと、途中交代とはシチュエーションが違うので簡単ではない。そこを乗り越えていってほしい。特に今年は練習試合が簡単にできない。練習の中でコンディションを維持したとしても、フルピッチのゲームやある程度メンバーが固まった中で、その中に入って我々のやろうとすることを表現しながら自分を出すのは簡単ではない。今日はいい学びになったと思うし、次に生かしてほしい。ただ、途中からは馴染んだと思っている。我々が勝点1では満足しなかったので、それぞれ早めの交代になった。それほど、すごく悪かったわけではない。交代になった悔しさは次につなげてほしい。