12.12 14:03

明治安田J1 第31節 vs. FC東京
AWAY味の素スタジアム

試合終了

FC東京 FC東京
1
0
サンフレッチェ広島 広島
  • 後半20分
    中村帆高
0
前半
0
1
後半
0

試合の見どころ

 シーズンラストは怒涛の3連戦だ。今節・FC東京戦の後には中3日でホーム・柏戦が控え、その後は中2日でリーグ最終節となるアウェイ・名古屋戦を迎える。今季はすでにACL出場権獲得の道は途絶えてしまったが、J屈指の強豪との3連戦とあってサンフレッチェの士気は下がっていない。「(残り3試合は)自分たちに目を向けていこう」(城福浩監督)とFC東京戦までに空いた2週間の準備期間では自分たちを高めることに注力してきた。残り3試合は今季の集大成として積み上げてきたサッカーで勝利を目指すのみだ。
 その初戦となるFC東京戦。まさに自分たちの戦いに集中することが重要となる。ACLの一斉開催により中東・カタールへの遠征に出ていた相手は、グループステージを突破したものの12月6日(日)にラウンド16で北京国安に0-1で敗戦。それから今節までに約1週間の間隔があるとはいえ、カタールで11月下旬から中2日での過酷な5連戦を戦ってきたことや中東から日本への長距離移動、異なる環境の変化といった疲労度を考えると、今回はどんなメンバーで臨んでくるか不透明だ。そうなれば、より「(FC東京は)おそらく総力戦で臨んで来る。相手がどういうメンバーで来るかにエネルギーを使うよりも、我々らしくどういうサッカーをするかに集中したい」(城福監督)。ここまでリーグ3位となる15得点を挙げていたチームの得点源であるレアンドロ・ペレイラが家庭の事情によりブラジルへ帰国したのは痛手だが、何も今季はレアンドロ頼みのチーム作りをしてきたわけではない。FC東京戦に向けて攻撃のトレーニングに注力した指揮官は、「どんな攻撃が見せられるか楽しみ」とレアンドロがいる時とは違った新たなコンビネーションプレーに期待を寄せている。
 また、今節は順位を一つでも上に上げるためにも重要な戦いだ。1試合消化試合の多い6位・FC東京と8位・広島の勝点差はわずか「3」。得失点差では広島が上回っているため、勝利すれば順位を逆転できる。上位を死守するために、FC東京も自慢の“堅守速攻”で臨んでくることが予想される中、紫軍団は相手のスピーディーな攻撃をいかに封じ、堅い守りをこじ開けていくか。8試合負けがない(3勝5分)とはいえ、直近の2試合はドローに終わっているうっ憤をFC東京相手にぶつけたいところだ。

監督 試合前日コメント

(FC東京はACLを終えたばかりだが?)やれるベストのメンバーで来ると思う。もちろん、移動の疲れや時差などもあるだろうし、照準を合わせてくるのは簡単ではないと思うが、誰がリカバリーできているのかを見極めながらベストで来ると思っている。選手層も厚いので、そこを予測し切れるような状況ではない。とにかくベストな状況で来ることだけは間違いない。
(ACLで負傷したディエゴ・オリヴェイラの出場は)難しいと思うが、他にも若い選手が出てきている。アダイウトンもいるし、ACLは登録枠の関係で入らなかった外国籍選手もいる。総力戦で来るのではないか。
(セットプレーは一つのカギになるのでは?)レアンドロ(FC東京)のキックの精度はJリーグの中でも屈指だと思うし、実際に我々は前回対戦でやられている。そこに気を付けるよりも、まずはそういうシーンを作らせないようにすること。前回対戦での(FKを与えた)経緯としては、個人でドリブルで持って行かれたり、大きいボールを拾われてそのまま持って行かれた。まずはそういうシーンを作らせないように良い準備をして備えること。逆に、セットプレーは自分たちも武器だと思っている。そのやり合いとしては、我々も守るだけでなく、攻撃でも良いモノを見せたい。
(今季はラスト3試合だが?)残り3連戦は選手層の厚い、いわゆる強豪と言わているチーム。そこに我々がどういう積み上げをしてきたか、どういう表現が90分できるかをしっかり証明したい。とにかく勝点3にこだわって戦いたい。

試合前情報

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本日は広島からは遠い東京でのゲームとなりましたが、約1,000名もの方にお越しいただきました。拍手での後押し、ありがとうございました!

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本日のスターティングイレブンです! 前節から先発二人が入れ変わりました。チーム全員の力で3試合ぶりの勝利を目指します!

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3試合ぶりの先発となった茶島雄介選手。右サイドでの攻守における躍動に期待です!

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選手を乗せたバスがスタジアムに到着しました。戦いに向けて気合い十分です!

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「味の素スタジアム」のロッカールームです。藤井智也選手は11月3日のJ1第26節・浦和戦以来のメンバー入りとなりました!

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本日はアウェイ・FC東京戦! 相手は広島より二つ上の順位である6位に位置する強豪です。敵地での難しい戦いが予想されますが、チーム一つになって勝利を目指しますので、熱い後押しをよろしくお願いします!

監督 ハーフタイムコメント

・攻めている時の守備のポジショニングに気を付けること。
・攻撃は自信を持ってやり続けること。
・勝負はここからだぞ!

ゲームレポート

photo敵地・味の素スタジアムへ乗り込んだ一戦は、直面している課題を露呈する結果となった。
広島としては90分を通して決して悪い内容ではなかった。ACLの疲労を考慮してメンバーを大幅に入れ替えてきたFC東京に対し、特に前半は紫軍団が攻めに攻めた。開始2分のドウグラス・ヴィエイラの決定的なヘディングシュートを皮切りに、2シャドーの浅野雄也と森島司らも積極的に相手ゴールへ襲い掛かる。ボールを奪われた際のFC東京の1トップであるアダイウトンの推進力ある突破には手を焼いたが、荒木隼人ら最終ラインがリスク管理を怠ることなく防いで相手陣地へ侵入する回数を多くすると、左右の東俊希と茶島雄介のサイドを効果的に使いながらシュートを浴びせ続けた。前半のシュート数はFC東京の3本に対し、広島が11本。決定機を多く作り出すなど、まさに相手を圧倒する充実した展開だった。
だが、ここで決め切れないのがリーグ2位タイの9引き分けに終わっている今季のサンフレッチェの課題でもあった。後半も前半同様に相手のカウンターを受けながらも押し込む時間を増やして攻め続けたが、ゴールを奪えなければやはり戦いは難しくなる。65分、左サイドを攻略されると、最後は中村帆高にシュートを突き刺され失点。そうなると「やはり先に点を取られると、どんどんアクチュアルタイムが短くなっていく。それは分かっていた」(城福浩監督)と試合の主導権はFC東京へ。その後も同点に追い付こうと、パワーを使って攻撃に出た広島だったが、前半から粘り強い守りで中央を固めてきた相手守備陣を最後まで崩すことができず0-1の敗戦。「点が取れなかったところは我々の足りないところ」(城福監督)と攻撃面での課題改善とはいかなかった。

監督 試合後コメント

新型コロナウイルスの感染者が多く出ている中で今日は多くのファン・サポーターがアウェイに来てくれた。我々の背中を後押ししてくれたが、その期待に応えられなくて残念だし、悔しい思いでいっぱい。特に後半は自分たちのペースに持ち込めなかった試合だった。監督としての自分の足りないところを思い知った試合でもあった。
(次は中3日で柏戦だが?)まずは心身のリカバリーをして、やれる選手のメンバーのチョイスをしっかりしたい。今日はピッチに出てた選手であろうが、なかろうが、悔しいと思う選手が柏戦に出て行くと思う。今日、悔しいと思えない選手はいないと思うので、その中から我々らしさをしっかり出せるように良い準備をしたい。
(良い流れの前半で得点を取りたかったのでは?)90分を通して得点できなかったのは、私が監督として足りないところだと思う。もっと精進しないといけない。やはり先に点を取られると、どんどんアクチュアルタイムが短くなっていく。それは分かっていた。我々のペースでやれなかった我々の問題だと思っている。

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