試合の見どころ
序盤戦の一つの山場だ。2018年以来となる開幕からの9試合連続不敗記録到達を目指した前節・湘南戦は、0-1の悔しい敗戦。今季初黒星となったが、下を向いている暇はない。“17連戦”はまだ3ゲームを消化しただけであり、すぐに試合はやってくる。特にここからの2試合は、いまだ無敗を続ける2位・名古屋と首位・川崎Fという現在の2強とのアウェイ2連戦だ。「次の2試合は非常に強いチームだと分かっているが、我々は自分たちのやるべきことを研ぎ澄ましていく。その中で選手層を厚くしていくところの歩みは止めたくない」(城福浩監督)。広島は湘南戦の敗戦を糧に自分たちのスタイルで挑むことになる。
その1戦目となる名古屋戦だが、サンフレッチェの現在地を知る絶好の相手だ。守備の国・イタリア出身のマッシモ・フィッカデンティ監督が率いる名古屋の最大の特長は、やはり“堅守速攻”。3-0で勝利した前節・大分戦で8試合連続無失点というJ1記録を樹立したとおり、今季も堅い守りを武器にここまで7勝2分と好成績を残している。唯一の失点も開幕・福岡戦でのオウンゴールのみ。安定感抜群の守護神ランゲラックを筆頭にCB丸山祐市&中谷進之介を中心とした組織的な守備ブロックは堅牢で、稲垣祥&米本拓司といった日本屈指の中盤のボールハンターたちも好調だ。前線の選手たちの労を惜しまないプレスもある。まさに守備で穴が見当たらない名古屋の攻略は、かなりの難題である。
また、守りだけでなく、攻撃でも2列目の選手層はJ屈指だろう。圧巻の打開力でキーマンとなっているマテウスはもちろんのこと、今季新たに加入した元日本代表の柿谷曜一朗や齋藤学、そして昨季からの既存戦力である前田直輝、相馬勇紀、阿部浩之など、誰が出てきても強力だ。まさに攻守においてどれだけ上回れるか、広島の力が問われることになる。
勝利のポイントは“我慢”という言葉になるかもしれない。試合は広島がボールを保持し、名古屋がカウンターを狙う構図になるだろう。そこでいかに相手の速攻を早い段階で潰し、焦れずにポゼッションしながら個での突破やコンビネーションを駆使してゴールに迫り続けられるか。「ボールを持たせて自分たちがペナルティーエリアに張り付いていたほうが相手は嫌だと思う。ただ、我々はそれを選択しない。相手の良さを十分に理解しながら、我々らしく戦う」と城福監督は断言する。今季積み上げている変幻自在の攻撃スタイルはまだ道半ば。だが、名古屋を攻略した時、それはチームの進化の証だ。紫軍団は恐れることなく自分たちの戦いで勝利を目指す。
その1戦目となる名古屋戦だが、サンフレッチェの現在地を知る絶好の相手だ。守備の国・イタリア出身のマッシモ・フィッカデンティ監督が率いる名古屋の最大の特長は、やはり“堅守速攻”。3-0で勝利した前節・大分戦で8試合連続無失点というJ1記録を樹立したとおり、今季も堅い守りを武器にここまで7勝2分と好成績を残している。唯一の失点も開幕・福岡戦でのオウンゴールのみ。安定感抜群の守護神ランゲラックを筆頭にCB丸山祐市&中谷進之介を中心とした組織的な守備ブロックは堅牢で、稲垣祥&米本拓司といった日本屈指の中盤のボールハンターたちも好調だ。前線の選手たちの労を惜しまないプレスもある。まさに守備で穴が見当たらない名古屋の攻略は、かなりの難題である。
また、守りだけでなく、攻撃でも2列目の選手層はJ屈指だろう。圧巻の打開力でキーマンとなっているマテウスはもちろんのこと、今季新たに加入した元日本代表の柿谷曜一朗や齋藤学、そして昨季からの既存戦力である前田直輝、相馬勇紀、阿部浩之など、誰が出てきても強力だ。まさに攻守においてどれだけ上回れるか、広島の力が問われることになる。
勝利のポイントは“我慢”という言葉になるかもしれない。試合は広島がボールを保持し、名古屋がカウンターを狙う構図になるだろう。そこでいかに相手の速攻を早い段階で潰し、焦れずにポゼッションしながら個での突破やコンビネーションを駆使してゴールに迫り続けられるか。「ボールを持たせて自分たちがペナルティーエリアに張り付いていたほうが相手は嫌だと思う。ただ、我々はそれを選択しない。相手の良さを十分に理解しながら、我々らしく戦う」と城福監督は断言する。今季積み上げている変幻自在の攻撃スタイルはまだ道半ば。だが、名古屋を攻略した時、それはチームの進化の証だ。紫軍団は恐れることなく自分たちの戦いで勝利を目指す。
監督 試合前日コメント
──堅守の名古屋が相手だが?
「名古屋はやはり(最終ラインの)4枚が簡単に引き出されない。ボランチを含めた全員の守備意識が強いのと、とにかくリスクを冒さない。ノーリスクで攻めてくるが、前の個のレベルが高いので、そこで攻め切れる。あるいはボールを奪った後のカウンターでコンビネーションなしに一人でも二人でも攻め切れる。また、セットプレーもある。やることはすごくシンプルだが、全員の守備意識が高く、守備の強い選手を配置している。そしてリスクを冒さない。個で完遂するなど、すごくハッキリしている」
──どう攻略していくか。
「相手はおそらく、ボールを回されることにまったくストレスを感じないと思う。逆に我々は変な焦れ方をしないこと。もう一つはカウンターのチャンスを逃さないこと。ずっと我々がボールを持って、相手の堅守の中に入っていくのではなく、我々が素早い攻めを仕掛けられるチャンスを逃さない中で、遅攻になった時には焦れないで自分たちらしく戦うことは確認した」
──相手の強力なサイドを封じるためにも、押し込む展開が必要?
「ウイングがどこで相手を張り付けるかは、必ずしもサイドバックの外側だけではない。フレキシブルな動きは相手を崩す上で重要になる。ただ、その前に相手のラインを下げさせないといけない。ということは、カウンターでのチャンスを作られると思う。そこは状況に応じたボールの繋ぎとダイレクトプレーの両方が必要になる」
──元広島の稲垣祥が攻撃面でも好調だが?
「彼のストロングは十分に承知している。名古屋のサッカーの中で自分の役割をよく理解して、ある意味自信を持ってプレーしている。そこを避けるというよりは、むしろ名古屋全体の守備から攻撃の狙いを意識しながら自分たちがどこでボールを動かすか。そこで稲垣の守備力は彼らの狙いになると思うで、そこをより意識しながらプレーできればと思っている」
──何とか名古屋の守備を攻略したいのでは?
「自分たちが目指しているもので、1失点しかしていない堅守のチームをこじ開けられるようにしたい。それが自分たちの自信になると思う。自信を得られる戦いをしたい」
「名古屋はやはり(最終ラインの)4枚が簡単に引き出されない。ボランチを含めた全員の守備意識が強いのと、とにかくリスクを冒さない。ノーリスクで攻めてくるが、前の個のレベルが高いので、そこで攻め切れる。あるいはボールを奪った後のカウンターでコンビネーションなしに一人でも二人でも攻め切れる。また、セットプレーもある。やることはすごくシンプルだが、全員の守備意識が高く、守備の強い選手を配置している。そしてリスクを冒さない。個で完遂するなど、すごくハッキリしている」
──どう攻略していくか。
「相手はおそらく、ボールを回されることにまったくストレスを感じないと思う。逆に我々は変な焦れ方をしないこと。もう一つはカウンターのチャンスを逃さないこと。ずっと我々がボールを持って、相手の堅守の中に入っていくのではなく、我々が素早い攻めを仕掛けられるチャンスを逃さない中で、遅攻になった時には焦れないで自分たちらしく戦うことは確認した」
──相手の強力なサイドを封じるためにも、押し込む展開が必要?
「ウイングがどこで相手を張り付けるかは、必ずしもサイドバックの外側だけではない。フレキシブルな動きは相手を崩す上で重要になる。ただ、その前に相手のラインを下げさせないといけない。ということは、カウンターでのチャンスを作られると思う。そこは状況に応じたボールの繋ぎとダイレクトプレーの両方が必要になる」
──元広島の稲垣祥が攻撃面でも好調だが?
「彼のストロングは十分に承知している。名古屋のサッカーの中で自分の役割をよく理解して、ある意味自信を持ってプレーしている。そこを避けるというよりは、むしろ名古屋全体の守備から攻撃の狙いを意識しながら自分たちがどこでボールを動かすか。そこで稲垣の守備力は彼らの狙いになると思うで、そこをより意識しながらプレーできればと思っている」
──何とか名古屋の守備を攻略したいのでは?
「自分たちが目指しているもので、1失点しかしていない堅守のチームをこじ開けられるようにしたい。それが自分たちの自信になると思う。自信を得られる戦いをしたい」
試合前情報
本日は広島からは遠い名古屋に加え、平日のナイトゲームとなりましたが、約130名もの方にお越しいただきました。悔しい敗戦となりましたが、皆さんの後押しは選手の力になりました。応援、ありがとうございました!

本日のスターティングイレブンです! 前節から先発9人が入れ変わりました。今日もチーム全員の力で勝利を掴みにいきます!

4月3日のJ1第7節・G大阪戦以来の先発となったジュニオール・サントス選手。期待されるのは、もちろん名古屋守備陣を打ち破るゴールです!
選手を乗せたバスがスタジアムに到着しました。勝利に向けて、それぞれ気合い十分です!
「豊田スタジアム」のロッカールームです! 10試合連続スタメンとなった大迫敬介選手。相手の鉄壁守護神・ランゲラック選手との戦いは一つの見どころです!
本日はアウェイ・名古屋グランパス戦! 相手はJ1新記録となる8試合連続無失点中の堅守を誇る強豪です。敵地での険しい戦いが予想されますが、名古屋守備陣を何とかこじ開けて勝利を目指しますので、熱い後押しをよろしくお願いします!
監督 ハーフタイムコメント
・攻撃は辛抱強くパスを回していくこと。
・2点目を与えなければチャンスはあるぞ。
・最初からパワーをかけていこう!
・2点目を与えなければチャンスはあるぞ。
・最初からパワーをかけていこう!
ゲームレポート




前節までの9試合で7勝2分の無敗に加え、8試合連続無失点というJ1記録を樹立した堅守・名古屋のホームに乗り込んだ一戦。失点は開幕戦のオウンゴールのみという鉄壁の守備力を誇る相手に序盤の広島は圧力を受ける展開が続いた。後方からサンフレッチェがビルドアップを試みようとするも、柿谷曜一朗を頂点に2列目のマテウス、齋藤学、相馬勇紀らの迫力あるプレッシングにあってなかなか敵陣地へ進出できず。序盤は我慢の入りとなった中でも逆に相手のスピーディーな攻撃に対しては粘り強く対応してシュートまで持ち込ませなかったが、22分、一瞬の隙を突かれてしまった。名古屋のCKからマテウスのキックを丸山祐市に頭で合わせられ失点。「警戒していたので、悔やむところ」(城福浩監督)という重い1点がのしかかってしまった。
だが、そこからの広島の内容は決して悪くなかった。自陣に引き込んで守備を固める名古屋に対し、広島はアンカーに入った川辺駿を中心に攻撃を組み立てて反撃を開始。なかなか前半はシュートまで持ち込めなかったが、ペナルティーエリア付近へ果敢に迫っていくコンビネーションや個での突破を披露するなど、ゴールの匂いを少しずつ感じさせながらハーフタイムを迎えた。
そして後半は序盤から怒涛の攻撃が続いた。後方からの着実なビルドアップで相手を押し込んで攻撃を仕掛けた紫軍団は、シュートの数も次第に増えていく。エゼキエウの左足シュートを皮切りに、CKも獲得しながら同点弾を目指すと、64分には青山敏弘とハイネルを同時投入してより攻撃スタイルへシフトチェンジ。青山がアンカーに入ったことで、ショートパスだけでなく、ロングフィードも織り交ぜた攻撃で攻め込む中で、左SBの東俊希が果敢なオーバーラップでシュートを狙えば、ジュニオール・サントスや川辺もどんどんエリア内へ進出してゴールを目指した。しかし、ゴール前ではタフに粘り強く守り抜く名古屋の守備はやはり堅く、後半に放った8本のシュートでネットを揺らすことはできず。相手に連続無失点試合の記録を更新される何とも悔しい0-1の敗戦となった。
試合後の城福監督は「アグレッシブなディフェンスと地上戦でゴール前に入っていくところは、今の自分たちがやれるものはある程度は表現してくれたと思う。あと1点が遠かったのは、もう一つ、二つ、研ぎ澄ましていかないといけないところがあるということを教えられた。我々のサッカーを続けながら、我々のサッカーを信じて、この悔しさを次につなげていきたいと思う」。この試合で見えた課題と成果を手に次節は首位・川崎Fに挑むことになる。
監督 試合後コメント
「ここまで来てくれたファミリーに悔しい思いをさせてしまった。最後は彼らに良い檄を貰ったので、これを良いエネルギーにして次に繋げたいと思う。内容については、あの(失点の)セットプレーは悔やむところ。警戒していたので、すごくイージーな感じで入ってしまったのは悔やむところだが、アグレッシブなディフェンスと地上戦でゴール前に入っていくところは、今の自分たちがやれるものはある程度は表現してくれたと思う。あと1点が遠かったのは、もう一つ、二つ、研ぎ澄ましていかないといけないところがあるということを教えられた。我々のサッカーを続けながら、我々のサッカーを信じて、この悔しさを次に繋げていきたいと思う」
──選手交代の意図は?
「みんな悪くなかったと思うが、もう一つエンジンをかけないといけないのと、特に後半は我々がゲームを掌握していた。球出しのところで青山を置いて、さらにエネルギッシュにボールを奪いにいけるように中盤の配置を変えた。もう一つは、ウイングバックのような形で張らせて、相手のギャップに立つことを最後は明確にした」
──前半の立ち上がりは押し込まれてしまい、覆せなかったが?
「我々は0-1で負けたので、覆せなかったと言われるのは仕方ない。ただ、覆せなかったとは思っていない。もちろん、反省はしている」
──2試合連続無得点に終わってしまったが?
「やはり良い守備からの良い攻撃を見せないといけない。もちろん、GKからのビルドアップで何十本もパスを繋いで点を取ることを目指してはいるが、やはり良い位置でボールを奪って、そこから攻撃を仕掛けて行くところはもっともっと見せないといけない。それを思い知らされた。また、セットプレーのところもあと一息だと思う。入る迫力も含めて、我々の思いをボールに乗せられるようにしたい。得点がゼロだったので、偉そうなことは言えないが、積み上げてきたものの手応えを選手は持っていると思う。これを結果に繋げるためには足りないものがある。ここにしっかりフォーカスして、すべてをリセットすることなく続けていきたい」
──選手交代の意図は?
「みんな悪くなかったと思うが、もう一つエンジンをかけないといけないのと、特に後半は我々がゲームを掌握していた。球出しのところで青山を置いて、さらにエネルギッシュにボールを奪いにいけるように中盤の配置を変えた。もう一つは、ウイングバックのような形で張らせて、相手のギャップに立つことを最後は明確にした」
──前半の立ち上がりは押し込まれてしまい、覆せなかったが?
「我々は0-1で負けたので、覆せなかったと言われるのは仕方ない。ただ、覆せなかったとは思っていない。もちろん、反省はしている」
──2試合連続無得点に終わってしまったが?
「やはり良い守備からの良い攻撃を見せないといけない。もちろん、GKからのビルドアップで何十本もパスを繋いで点を取ることを目指してはいるが、やはり良い位置でボールを奪って、そこから攻撃を仕掛けて行くところはもっともっと見せないといけない。それを思い知らされた。また、セットプレーのところもあと一息だと思う。入る迫力も含めて、我々の思いをボールに乗せられるようにしたい。得点がゼロだったので、偉そうなことは言えないが、積み上げてきたものの手応えを選手は持っていると思う。これを結果に繋げるためには足りないものがある。ここにしっかりフォーカスして、すべてをリセットすることなく続けていきたい」