試合の見どころ
背水の陣の思いで臨む一戦だ。ルヴァンカップは今節で折り返し地点。4チームで争うグループステージ3試合を終えて1分2敗と最下位に沈む広島は、突破に向けて残り3試合はもう勝つしかない。敵地で戦う今回の清水戦は直近のリーグ戦から中3日であり、さらにこの戦いを終えた後には中2日でアウェイ・神戸戦も待つ過密日程の状況だが、「我々はもう負けられない。人を繋いで勝点3を取る。(メンバーは)ギリギリの選択をしたい」(城福浩監督)と総力戦で勝利を目指す覚悟だ。
負ければグループステージ敗退の可能性もある緊張感の高い試合は、1点を争う攻防となるだろう。今季の清水とはリーグ戦を含めてすでに2度対戦しており、1勝1分。リーグ戦から多くのメンバーを入れ替えた3月3日のルヴァンカップ初戦こそスコアレスドローに終わったが、その2週間後に開催されたJ1第5節では1-0で勝ち切った。
清水と言えば、やはり知将・ロティーナ監督が植え付けている高い組織力であり、堅牢な守備を崩すのは簡単ではない。直近のリーグ戦5試合で勝利がない(3分2敗)状況だが、現在は神戸、G大阪、湘南と3試合連続ドロー中。多くの得点は取れていないものの、どのチームも整備された清水の守備組織には苦労している。今回は直近のリーグ戦から中2日とあってメンバーの入れ替えの可能性が高いが、1勝2分のルヴァンカップはすべて無失点。誰が出てきても、清水の攻略は相変わらず難解だ。
とはいえ、広島に残された道は点を取って勝つしかない。4月から始まった17連戦という過酷な戦いはここまで7連戦を終えて1勝2分4敗。直近の5試合で言えば1分4敗となかなか結果に結び付かない苦しい局面を迎えているが、悪い流れを断ち切るにはやはり“勝利”が一番の特効薬だ。では、清水戦はいかにして勝点3を手繰り寄せるか。城福監督が強調したのは“強気”の姿勢だ。「GKに近いところのビルドアップからもっと積極的でいい。バックパスがいけないわけではない。バックパスをすると、相手のアグレッシブさを誘発してしまう。ミスはある。どのポジションの選手もミスを恐れず強気でいくこと。前に蹴れという訳ではなく、もっと強気で繋げるところが重なっていけば、もっとサイドを崩せる」。要は相手を恐れることなく、みんなで前を向いてパスを繋いで攻め抜くこと。もちろんミスはある。その時には全員でカバーし合えばいい。それがチームで戦うということだ。「強気の姿勢こそが我々のサッカーを取り戻すことになる」と指揮官。清水戦は“強”い“気“持ちを持って勝利を掴みに行く。
負ければグループステージ敗退の可能性もある緊張感の高い試合は、1点を争う攻防となるだろう。今季の清水とはリーグ戦を含めてすでに2度対戦しており、1勝1分。リーグ戦から多くのメンバーを入れ替えた3月3日のルヴァンカップ初戦こそスコアレスドローに終わったが、その2週間後に開催されたJ1第5節では1-0で勝ち切った。
清水と言えば、やはり知将・ロティーナ監督が植え付けている高い組織力であり、堅牢な守備を崩すのは簡単ではない。直近のリーグ戦5試合で勝利がない(3分2敗)状況だが、現在は神戸、G大阪、湘南と3試合連続ドロー中。多くの得点は取れていないものの、どのチームも整備された清水の守備組織には苦労している。今回は直近のリーグ戦から中2日とあってメンバーの入れ替えの可能性が高いが、1勝2分のルヴァンカップはすべて無失点。誰が出てきても、清水の攻略は相変わらず難解だ。
とはいえ、広島に残された道は点を取って勝つしかない。4月から始まった17連戦という過酷な戦いはここまで7連戦を終えて1勝2分4敗。直近の5試合で言えば1分4敗となかなか結果に結び付かない苦しい局面を迎えているが、悪い流れを断ち切るにはやはり“勝利”が一番の特効薬だ。では、清水戦はいかにして勝点3を手繰り寄せるか。城福監督が強調したのは“強気”の姿勢だ。「GKに近いところのビルドアップからもっと積極的でいい。バックパスがいけないわけではない。バックパスをすると、相手のアグレッシブさを誘発してしまう。ミスはある。どのポジションの選手もミスを恐れず強気でいくこと。前に蹴れという訳ではなく、もっと強気で繋げるところが重なっていけば、もっとサイドを崩せる」。要は相手を恐れることなく、みんなで前を向いてパスを繋いで攻め抜くこと。もちろんミスはある。その時には全員でカバーし合えばいい。それがチームで戦うということだ。「強気の姿勢こそが我々のサッカーを取り戻すことになる」と指揮官。清水戦は“強”い“気“持ちを持って勝利を掴みに行く。
監督 試合前日コメント
──連戦は続いているが、選手の状態は?
「フルタイムでなくても、ずっと出ている選手がいる。そこの疲労をどう見るかは、逆を言えば我々の評価のしどころだと思う。1試合を飛ばしながら起用している選手と途中から出る、あるいは先発で出ることを繰り返している選手。そこのコンディションの差は、プレースタイルだったり本人の筋肉の質、年齢などいろいろと考慮しないといけない。彼らがピッチの中で力を発揮できるかどうかの見極めが個々によって違う。(清水戦は)そこをイメージしながらの起用になってくる」
──ルヴァンカップのグループステージ突破に向けて、3連勝が一つの条件になりそうだが、明日の清水戦の勝利のカギは?
「今日はみんなで共有したが、みんなが息が上がる前のところまでどれだけ戦う姿勢を繋げられるか。おそらく、その局面でやらせたくなければ、戦っているその選手だけでなく、周りの近い選手から絶対に声がかかるはず。『やらせない!』と。このチームはオーガナイズしたり、オーガナイズしようとしている時には声は出るが、バトルしている時にそれを繋いでいく、手助けするような声は促していかないといけない。それによって攻守においてチームが助かるシーンはすごくたくさんある。それが前半のまだ息が上がっていない時からできないようだと、外から見ると、簡単に点が入ったりする状況になる。繋がっていかないといけないし、繋ぐためにはプレーしている人間以外は声で繋がっていく。それでポジションを取らせる。一歩寄せていく。フォローし合わないといけない。そこは絶対に成長しないといけない。逆に言えば、それができなければ試合に出ていけないぐらい重要なことだと思っている」
──直近の試合である福岡戦も攻撃の形はできていたが、得点を奪うためには?
「ゴール前だけでなく、我々がサイドでフットボールして、我々が崩したいスペースに行けている時はビッグチャンスになっている。でも回数はまったく満足するものではない。質を上げていくという言い方がいいのかどうか分からないが、GKに近いところのビルドアップからもっと積極的でいい。バックパスがいけないわけではない。バックパスをすると、相手のアグレッシブさを誘発してしまう。ミスはある。どのポジションの選手もミスを恐れず強気でいくこと。ボールを下げるのは最後でいい。前に蹴れという訳ではなく、もっと強気で繋げるところが重なっていけば、もっとサイドを崩せる。選手をもっと強気にさせてあげたい。もちろん、その中にはミスもある。ミスをカバーするために全員が戻ることもある。強気の姿勢こそが我々のサッカーを取り戻すことになる」
「フルタイムでなくても、ずっと出ている選手がいる。そこの疲労をどう見るかは、逆を言えば我々の評価のしどころだと思う。1試合を飛ばしながら起用している選手と途中から出る、あるいは先発で出ることを繰り返している選手。そこのコンディションの差は、プレースタイルだったり本人の筋肉の質、年齢などいろいろと考慮しないといけない。彼らがピッチの中で力を発揮できるかどうかの見極めが個々によって違う。(清水戦は)そこをイメージしながらの起用になってくる」
──ルヴァンカップのグループステージ突破に向けて、3連勝が一つの条件になりそうだが、明日の清水戦の勝利のカギは?
「今日はみんなで共有したが、みんなが息が上がる前のところまでどれだけ戦う姿勢を繋げられるか。おそらく、その局面でやらせたくなければ、戦っているその選手だけでなく、周りの近い選手から絶対に声がかかるはず。『やらせない!』と。このチームはオーガナイズしたり、オーガナイズしようとしている時には声は出るが、バトルしている時にそれを繋いでいく、手助けするような声は促していかないといけない。それによって攻守においてチームが助かるシーンはすごくたくさんある。それが前半のまだ息が上がっていない時からできないようだと、外から見ると、簡単に点が入ったりする状況になる。繋がっていかないといけないし、繋ぐためにはプレーしている人間以外は声で繋がっていく。それでポジションを取らせる。一歩寄せていく。フォローし合わないといけない。そこは絶対に成長しないといけない。逆に言えば、それができなければ試合に出ていけないぐらい重要なことだと思っている」
──直近の試合である福岡戦も攻撃の形はできていたが、得点を奪うためには?
「ゴール前だけでなく、我々がサイドでフットボールして、我々が崩したいスペースに行けている時はビッグチャンスになっている。でも回数はまったく満足するものではない。質を上げていくという言い方がいいのかどうか分からないが、GKに近いところのビルドアップからもっと積極的でいい。バックパスがいけないわけではない。バックパスをすると、相手のアグレッシブさを誘発してしまう。ミスはある。どのポジションの選手もミスを恐れず強気でいくこと。ボールを下げるのは最後でいい。前に蹴れという訳ではなく、もっと強気で繋げるところが重なっていけば、もっとサイドを崩せる。選手をもっと強気にさせてあげたい。もちろん、その中にはミスもある。ミスをカバーするために全員が戻ることもある。強気の姿勢こそが我々のサッカーを取り戻すことになる」
試合前情報
本日は平日のナイトゲームに加え、広島からは遠い清水でのゲームとなりましたが、約70名の方にお越しいただきました。皆さまの後押しが勝利に繋がりました。応援、ありがとうございました!
本日のスターティングイレブンです! 直近のリーグ・福岡戦から先発9人が入れ替わりました。今日も全員の力で勝利を目指します!
かつて所属した清水との対戦を迎える清水航平選手。サイドでの経験豊富なプレーに期待です!
選手を乗せたバスがスタジアムに到着しました。ベテラン・柴﨑晃誠選手の巧みなゲームコントロールには注目です!

「IAIスタジアム日本平」のロッカールームです。グループステージ第3節・仙台戦に続いての先発となった長沼洋一選手。今日も得点に直結するプレーが求められます!
本日はルヴァンカップ・グループステージ4戦目となるアウェイ・清水エスパルスです! ここまで1分2敗と後がない広島は、勝利のみを目指してチーム全員で戦い抜きますので、熱い後押しをよろしくお願いします!
監督 ハーフタイムコメント
・守備は声をかけ合うこと。
・締まったゲームができている。これを続けていこう。
・ここからだぞ。絶対に勝って帰るぞ!
・締まったゲームができている。これを続けていこう。
・ここからだぞ。絶対に勝って帰るぞ!
ゲームレポート




ここまでルヴァンカップは1分2敗と敗退へ追い込まれた広島が清水のホームに乗り込んだ一戦。直近のリーグ戦からお互いに多くのメンバーを入れ替えた中、序盤からリズムをつかんだのはサンフレッチェだった。最後尾からリズムよくパスをつないでゲームを支配し、敵陣地へ果敢に進出。前半途中までなかなかビッグチャンスを作り出すまでには至らなかったが、相手の攻撃に移った際にはスピーディーな帰陣でチャンスを作らせず、相手FWへもハードな潰しを見せてボールを回収し、ポゼッション率を高めていった。
すると、次第に得点の匂いを感じさせる攻撃が出てきたサンフレッチェ。30分には柏好文のパスから鮎川峻がビッグチャンスを迎えた他、その1分後にも前線での効果的なプレスから長沼洋一がゴール正面で決定的なシュートを放つ。どちらもゴールが決まらない中で諦めなかった広島の攻撃が実ったのは37分だった。カウンターから茶島雄介、鮎川、そして左サイドの東俊希へとパスが繋がり、右足のアーリークロスに頭で合わせたのは長沼。期限付き移籍から帰ってきた男が今季公式戦初ゴールを奪って先制に成功した。
1-0で前半を折り返して迎えた勝負の後半。再び序盤からリズム良く攻めた広島は、理想的な時間帯でリードを奪った。48分、中央でハイネルのパスを受けた鮎川から長沼へと渡り、左サイドの藤井智也へラストパス。背番号15は中央へクロスを送り込むと、これが相手DFに当たりオウンゴールで追加点を奪うことに成功した。
後半の早い時間帯で2点差に広げる、まさに広島のゲーム展開。だが、風向きはここから大きく変化する。ホームで負けられない清水の攻撃への圧力が次第に強まり、サンフレッチェが猛攻を受ける展開へ。57分の清水の決定機はシュートミスに助けられたが、69分、中央をパスで攻略されると、最後は指宿洋史に決められて1点差に。その後も相手をなかなか押し返せずにサイドを起点に攻め込まれた広島は、ゴール前で耐える時間が続く。クロスをメインにした清水の攻撃に対して、CB荒木隼人&井林章を中心に懸命に体を投げ出して守り続ける気迫の守備で何とか防ぎ続けた結果、サンフレッチェが2-1で逃げ切り勝ち。ルヴァンカップ4試合目にして、初勝利を挙げた。
広島にとっては残り2試合の結果次第ではグループリーグ突破へ望みが繋がる大きな1勝。城福浩監督は「とにかく我々は勝つしかないと思っている。全員で準備をして、その時に心身共にやれる選手を送り込みたい。かつ5人交代を有効に使って、全員でつないでいく。そして我々らしく圧力をかけながら、サイドでフットボールができるようなサッカーをしたい」と1週間後のホーム・横浜FM戦へ強い思いを語った。
監督 試合後コメント
「ルヴァンカップは勝てていなかったし、ここで負けると、あるいは引き分けでもグループステージを抜けるのは難しいと思っていた。全員で気持ちを持って戦えたし、ここまで応援に来てくださったファミリーと共に勝点3を喜び合いたい。我々は人数が潤沢にいるわけではない中で、ケガ人もいて、ギリギリで選手を回している。だからこそ、この中で勝点3を取ることが全員の成長に繋がると捉えていた。ルヴァンカップもグループステージを抜けて、試合数を多くして、全員で成長していくシーズンにしたいと思っている。今日は次に繋がる勝ちだと思う」
──清水航平選手が負傷交代した後に入った東俊希選手が良い働きをしたが?
「リーグ戦の連戦も続いているし、どういうふうに選手を回していくか。出場時間も含めてギリギリのところを考えていたが、急遽、出場した東俊希が安定させてくれた。攻撃のところでも起点になってくれたという意味では、アクシデントに対してチームでうまく対応できたと思う」
──先制点を決めた長沼洋一選手について。
「彼がどういうふうに成長していくかは、このチームにとっても大きなものになる。アプローチはしているが、彼の身体能力を前面に出した中でスキルを発揮するところは今日はやり抜いてくれたと思う」
──グループステージ突破に向けて、可能性が繋がったが?
「とにかく我々は勝つしかないと思っている。全員で準備をして、その時に心身共にやれる選手を送り込みたい。かつ5人交代を有効に使って、全員で繋いで行く。そして我々らしく圧力をかけながら、サイドでフットボールができるようなサッカーをしたい」
──清水航平選手が負傷交代した後に入った東俊希選手が良い働きをしたが?
「リーグ戦の連戦も続いているし、どういうふうに選手を回していくか。出場時間も含めてギリギリのところを考えていたが、急遽、出場した東俊希が安定させてくれた。攻撃のところでも起点になってくれたという意味では、アクシデントに対してチームでうまく対応できたと思う」
──先制点を決めた長沼洋一選手について。
「彼がどういうふうに成長していくかは、このチームにとっても大きなものになる。アプローチはしているが、彼の身体能力を前面に出した中でスキルを発揮するところは今日はやり抜いてくれたと思う」
──グループステージ突破に向けて、可能性が繋がったが?
「とにかく我々は勝つしかないと思っている。全員で準備をして、その時に心身共にやれる選手を送り込みたい。かつ5人交代を有効に使って、全員で繋いで行く。そして我々らしく圧力をかけながら、サイドでフットボールができるようなサッカーをしたい」