試合の見どころ
テーマは“継続”だ。1-1のドローに終わった前節の首位・川崎F戦、後半は相手の猛攻にあってしまったが、1-0でリードした前半は「完璧だった」(柏好文)と選手たちも胸を張る見事な45分だった。前線から最終ラインまでが組織化されたインテンシティーの高い守備で川崎F自慢の攻撃を封じ、攻撃に移ればカウンターやコンビネーションで攻略しにかかる。敵将・鬼木達監督に「もっと失点してもおかしくなかった」と言わしめた前半の広島の戦いこそ、今後の指標となる。「前半の45分をもっと伸ばしていこう」。川崎F戦翌日、選手たちの前でそう伝えた城福浩監督の言葉を今節も実践するのみだ。
その意味では、自信をより深めるには今回は絶好の相手となる。敵地に乗り込んで戦う相手は、川崎Fにも引けを取らないタレント軍団・浦和。槙野智章や興梠慎三など元々いた力のある既存の戦力に元デンマーク代表のキャスパー・ユンカーや西大伍、田中達也といった特長のある選手を加えた今季だが、夏場にはさらなる“大型補強”を敢行した。杉本健勇と武藤雄樹という経験豊富なストライカーは他クラブへ移籍したものの、先日の東京五輪でオーバーエイジとして参加した現役日本代表の右SB酒井宏樹、柏の10番を背負っていたJ屈指のアタッカー・江坂任、元デンマーク代表CBアレクサンダー・ショルツ、190cmの大型ストライカー・木下康介、ボランチ・平野佑一といったタレントを各ポジションに補強。2-2の引き分けに終わった5月の前回対戦からさらに戦力は増強している。
そんな各ポジションに実力者を擁す相手だからこそ、広島は川崎F戦の踏襲がポイントだ。ユンカーや江坂、汰木康也、関根貴大という前線に強力なアタッカーがいる相手に自由を与えてしまえば、やりたい放題、やられてしまうだろう。そこをロックするためにも、やはりまずは前線から最終ラインまでが連動した組織的な守備は欠かせず、“良い守備からの良い攻撃”が勝負の肝だ。前節に浦和と戦った徳島は前半から能動的な守備で主導権を握っていたが、後半に修正を施してきた浦和に一瞬の隙を突かれて失点し、0-1で敗れている。少しでも隙を見せれば得点を奪い切ってしまう力を持つのが浦和であり、守備も粘り強くなかなか頑強だ。広島としてはアグレッシブな隙のない組織的な守りを維持し続け、いかに効果的な攻撃を仕掛けられるか。その時間が長ければ長いほど、広島の勝利は近付いてくる。
5試合ぶりの勝利へ。前節に掴んだ手応えを勝利で確信に変えたい一戦だ。
その意味では、自信をより深めるには今回は絶好の相手となる。敵地に乗り込んで戦う相手は、川崎Fにも引けを取らないタレント軍団・浦和。槙野智章や興梠慎三など元々いた力のある既存の戦力に元デンマーク代表のキャスパー・ユンカーや西大伍、田中達也といった特長のある選手を加えた今季だが、夏場にはさらなる“大型補強”を敢行した。杉本健勇と武藤雄樹という経験豊富なストライカーは他クラブへ移籍したものの、先日の東京五輪でオーバーエイジとして参加した現役日本代表の右SB酒井宏樹、柏の10番を背負っていたJ屈指のアタッカー・江坂任、元デンマーク代表CBアレクサンダー・ショルツ、190cmの大型ストライカー・木下康介、ボランチ・平野佑一といったタレントを各ポジションに補強。2-2の引き分けに終わった5月の前回対戦からさらに戦力は増強している。
そんな各ポジションに実力者を擁す相手だからこそ、広島は川崎F戦の踏襲がポイントだ。ユンカーや江坂、汰木康也、関根貴大という前線に強力なアタッカーがいる相手に自由を与えてしまえば、やりたい放題、やられてしまうだろう。そこをロックするためにも、やはりまずは前線から最終ラインまでが連動した組織的な守備は欠かせず、“良い守備からの良い攻撃”が勝負の肝だ。前節に浦和と戦った徳島は前半から能動的な守備で主導権を握っていたが、後半に修正を施してきた浦和に一瞬の隙を突かれて失点し、0-1で敗れている。少しでも隙を見せれば得点を奪い切ってしまう力を持つのが浦和であり、守備も粘り強くなかなか頑強だ。広島としてはアグレッシブな隙のない組織的な守りを維持し続け、いかに効果的な攻撃を仕掛けられるか。その時間が長ければ長いほど、広島の勝利は近付いてくる。
5試合ぶりの勝利へ。前節に掴んだ手応えを勝利で確信に変えたい一戦だ。
監督 試合前日コメント
──浦和の現状について。
「ポゼッションのためにポジションを取ってはくるが、一番の武器はカウンターだと思う。ボールを取った時の2トップのスピードと反応の速さがある。収める力もあるが、(キャスパー・)ユンカーは縦への速さもある。カウンターへの備えとして準備はしっかりとしないといけない」
──浦和は夏場での積極補強もあったが?
「もちろん新たな戦力が加わったチームであるのは承知しているが、戦い方そのものは一貫している。浦和はポジションで相手を引き出してくる。まさに(前回対戦の)ホームで戦った1失点目は、我々のディフェンスラインが引き出されて、安易に裏を取られたところから。うまく声で受け渡したり、逆サイドが絞らないといけない。あんなイージーな失点は2度としないようにしたい」
──今日のトレーニングでは声を強調していたが?
「前節の失点も含めて、最終ラインから前線まで、今の我々が何を改善できるか。そこは肝に銘じながら、我々があと少し何を成長できれば、勝点3に届くのかを強く思いながらやらないといけない」
──前節・川崎F戦の前半は素晴らしかったが、浦和戦でも体現したいのでは?
「もちろん全員が声をかけ合って、コンパクトに良い守備ができていた。攻撃でも相手を押し込んでいる時間が長かったサッカーを全部はできないが、なるべく前半も後半も含めて長くやりたい。その中で決定機を多く作る。あれを先頭に立ってやっていたのは青山(敏弘)。青山がリスクを承知で、前からプレッシャーに行かせる声がけと、自身も危なければファウルも厭わず止める迫力があった。彼が一番、走行距離が長かったのは当然だと思う。それぐらい自ら先頭に立って、前に行くこと、後ろに戻ることを覚悟を持ってやることが、あの前半に表れていた」
──浦和戦も誰が出ようと、その覚悟が必要では?
「その選手なりの覚悟を周りに伝播させられないといけない。『僕はやっています』では、なかなか連鎖してコレクティブにやれない。お互いがどう伝播させられるかは、ゴール前も最終ラインも前線のプレッシャーも同じ」
「ポゼッションのためにポジションを取ってはくるが、一番の武器はカウンターだと思う。ボールを取った時の2トップのスピードと反応の速さがある。収める力もあるが、(キャスパー・)ユンカーは縦への速さもある。カウンターへの備えとして準備はしっかりとしないといけない」
──浦和は夏場での積極補強もあったが?
「もちろん新たな戦力が加わったチームであるのは承知しているが、戦い方そのものは一貫している。浦和はポジションで相手を引き出してくる。まさに(前回対戦の)ホームで戦った1失点目は、我々のディフェンスラインが引き出されて、安易に裏を取られたところから。うまく声で受け渡したり、逆サイドが絞らないといけない。あんなイージーな失点は2度としないようにしたい」
──今日のトレーニングでは声を強調していたが?
「前節の失点も含めて、最終ラインから前線まで、今の我々が何を改善できるか。そこは肝に銘じながら、我々があと少し何を成長できれば、勝点3に届くのかを強く思いながらやらないといけない」
──前節・川崎F戦の前半は素晴らしかったが、浦和戦でも体現したいのでは?
「もちろん全員が声をかけ合って、コンパクトに良い守備ができていた。攻撃でも相手を押し込んでいる時間が長かったサッカーを全部はできないが、なるべく前半も後半も含めて長くやりたい。その中で決定機を多く作る。あれを先頭に立ってやっていたのは青山(敏弘)。青山がリスクを承知で、前からプレッシャーに行かせる声がけと、自身も危なければファウルも厭わず止める迫力があった。彼が一番、走行距離が長かったのは当然だと思う。それぐらい自ら先頭に立って、前に行くこと、後ろに戻ることを覚悟を持ってやることが、あの前半に表れていた」
──浦和戦も誰が出ようと、その覚悟が必要では?
「その選手なりの覚悟を周りに伝播させられないといけない。『僕はやっています』では、なかなか連鎖してコレクティブにやれない。お互いがどう伝播させられるかは、ゴール前も最終ラインも前線のプレッシャーも同じ」
試合前情報
本日のスターティングイレブンです! 前節から先発3人が入れ替わりました。今日もチームの総合力で勝利を目指します!
浦和との前回対戦に続いて、先発出場となった長沼洋一選手。持ち味のサイドでの突破に注目です!
選手を乗せたバスがスタジアムに到着しました。広島復帰後、初先発となった松本泰志選手。攻守での躍動に期待です!

「浦和駒場スタジアム」のロッカールームです! 7月3日のJ1第21節・鳥栖戦以来の先発となった浅野雄也選手。持ち味の攻撃力を生かし、チームを勝利に導く働きに期待です!
本日はアウェイ・浦和レッズ戦! 元々J屈指の戦力を擁する相手ですが、今年の夏には現役日本代表の右SB酒井宏樹選手をはじめ、J随一のアタッカー・江坂任選手など大型補強を敢行。さらにチーム力を高めています。そんなチームに対し、今節も敵地で難しい戦いが予想されますが、広島は一丸となって立ち向かっていきますので、後押しをよろしくお願いします!
監督 ハーフタイムコメント
・無失点で進めながら辛抱強く攻撃すること。
・最後の局面では強くでいくこと。
・準備してきたことを徹底しよう。
・最後の局面では強くでいくこと。
・準備してきたことを徹底しよう。
ゲームレポート




この日は試合の入りが悪かった。「前に行くところと裏のケアがうまくハマる前に失点してしまった印象。相手が裏抜けから入ってくるところは承知していたが、徹底できなかった試合の入りになってしまった」。そう城福浩監督が悔やんだように、前線からのプレスがうまくハマらず、さらに後方のケアも怠ってしまった15分、自陣右サイドを関根貴大に抜け出されると、そのシュートのこぼれ球をキャスパー・ユンカーに詰められて早々に失点。前節までの6試合連続で複数得点が奪えていない広島にとって、何とも重い1点がのしかかってしまった。
そうなれば、やはり「相手は守りに入るし、守りからのカウンターに徹する。我々は引いた相手に点を取らないといけないサイクルに入る」(城福監督)。重心を後ろにかけてカウンターを狙ってきた浦和に対し、前半の30分以降から広島のボールポゼッション率は確実に高まったが、ゴール前で粘り強く、体を張った守備をしてきた相手をなかなか攻略できず。前半の広島のシュート数が2本で終わったように、難しい45分となった。
後半も展開は変わらなかった。1点を追いかけるサンフレッチェが後方からのビルドアップで相手を押し込む展開となり、指揮官は54分にドウグラス・ヴィエイラと柏好文の攻撃的な二人を同時投入。その効果もあって、前線でのコンビネーションが高まり、77分、83分とドウグラスがゴール前でチャンスを迎えるなど、ゴールまであと一歩に迫る。だが、前半同様に集中力高く守ってきた浦和の守備組織を完璧に崩すまでには至らずゲームは進み、結局試合は0-1で終了。前半の1点が最後まで響くゲームとなった。
なかなか勝利が奪えない時期が続く中、次は中2日でホーム・大分戦となる。準備期間は短いが、「もちろん我々らしく相手を押し込んで、すぐに奪い返して、2次攻撃・3次攻撃をやりたいが、まずは失点ゼロの試合を90分やり切らないと、この苦しい状況を乗り切れない。全員でどうやってクリーンシートで終われるか。それは守備的に戦うことではないが、そこはもう一度、みんなで向き合いたい」と城福監督は6試合ぶりの勝利に向けて前を向いた。
監督 試合後コメント
──浦和は変則的な形で試合に臨んできたが、戸惑いがあったのか?
「もちろん我々は前から行きたかった。どういうふうに相手の立ち位置を意識しながら前から行くのか、あるいは前から行けないのであれば後ろをケアする、そのメリハリがうまくいかなかった。選手は立ち位置の混乱の印象はあったと思うが、ハマらない時に最終ラインがどういう守備をするかは、準備はしていたつもりだが、うまくいかなかった」
──今日の先発のピッチに立った松本泰志選手と長沼洋一選手の出来について。
「彼らの持っているものを出してほしかったし、ハードワークの先頭に立ってほしかった。それは彼らなりにやり切ろうとしてくれたと思う。もちろん相手の状況を見て、もっともっと厳しいところに入ってほしいし、もっとゴール前のところやアタッキングサードのところで思い切ってプレーをしてほしい。今日の悔しさをどういうふうに次につなげるかだと思う」
──チャンスの一歩手前まで行けていたが、決め切るために必要なことは?
「もちろん崩しの精度を上げれば、決定的なチャンスはもっと増えたと思う。崩したところでの思い切りや相手の一番嫌なところに入り込んで行く迫力は見直してみないと分からないが、あそこまでボールを持ち込んで、最後のパスで少し弱気な選択をしたところがいくつかあったと思う。そうせざるを得ないような中の入りだったかどうかも含めて検証したい」
──ジュニオール・サントス選手を早い時間で交代した意図は?
「引いた相手に対して、やはりゴール前に飛び込んで行く選手を起用したかった。あるいは、我々はボールを奪わないと攻められないので、奪うためのスイッチをより入れたかったので、パワーのある選手を投入した」
──これで5試合勝利なしとなったが、準備期間の短い次節・大分戦でどう改善していくか?
「もちろん我々らしく相手を押し込んで、すぐに奪い返して、2次攻撃・3次攻撃をやりたいが、まずは失点ゼロの試合を90分やり切らないと、この苦しい状況を乗り切れない。全員でどうやってクリーンシートで終われるか。それは守備的に戦うことではないが、そこはもう一度、みんなで向き合いたい」
「もちろん我々は前から行きたかった。どういうふうに相手の立ち位置を意識しながら前から行くのか、あるいは前から行けないのであれば後ろをケアする、そのメリハリがうまくいかなかった。選手は立ち位置の混乱の印象はあったと思うが、ハマらない時に最終ラインがどういう守備をするかは、準備はしていたつもりだが、うまくいかなかった」
──今日の先発のピッチに立った松本泰志選手と長沼洋一選手の出来について。
「彼らの持っているものを出してほしかったし、ハードワークの先頭に立ってほしかった。それは彼らなりにやり切ろうとしてくれたと思う。もちろん相手の状況を見て、もっともっと厳しいところに入ってほしいし、もっとゴール前のところやアタッキングサードのところで思い切ってプレーをしてほしい。今日の悔しさをどういうふうに次につなげるかだと思う」
──チャンスの一歩手前まで行けていたが、決め切るために必要なことは?
「もちろん崩しの精度を上げれば、決定的なチャンスはもっと増えたと思う。崩したところでの思い切りや相手の一番嫌なところに入り込んで行く迫力は見直してみないと分からないが、あそこまでボールを持ち込んで、最後のパスで少し弱気な選択をしたところがいくつかあったと思う。そうせざるを得ないような中の入りだったかどうかも含めて検証したい」
──ジュニオール・サントス選手を早い時間で交代した意図は?
「引いた相手に対して、やはりゴール前に飛び込んで行く選手を起用したかった。あるいは、我々はボールを奪わないと攻められないので、奪うためのスイッチをより入れたかったので、パワーのある選手を投入した」
──これで5試合勝利なしとなったが、準備期間の短い次節・大分戦でどう改善していくか?
「もちろん我々らしく相手を押し込んで、すぐに奪い返して、2次攻撃・3次攻撃をやりたいが、まずは失点ゼロの試合を90分やり切らないと、この苦しい状況を乗り切れない。全員でどうやってクリーンシートで終われるか。それは守備的に戦うことではないが、そこはもう一度、みんなで向き合いたい」