4.29 14:00

明治安田J1 第10節 vs. 清水エスパルス
AWAYIAIスタジアム日本平

試合終了

清水エスパルス 清水
2
2
サンフレッチェ広島 広島
  • 前半20分
    チアゴサンタナ
  • 後半25分
    チアゴサンタナ
1
前半
0
1
後半
2
  • 後半23分
    森島
  • 後半35分
    好文

試合の見どころ

 上昇の機運をより高めたい一戦だ。ルヴァンカップのグループステージ突破を決めた徳島戦から1週間、ここから再びリーグ戦が始まる。2週間前の前節・磐田戦は2-2のドローに終わり、リーグ戦の連勝は「3」でストップしたが、直近の公式戦6試合は5勝1分とサンフレッチェの状態は良好だ。今節・清水戦で4月の戦いを終えると、5月は7試合が詰まったハードな連戦となる。チームとしてさらに上へ行くために、この清水戦から再び勢いに乗っていきたい。
 今節はリベンジも含まれている。今は約1カ月間、公式戦で負けのない広島だが、最後に敗れたのがルヴァンカップのホーム・清水戦だった。試合を振り返ると、流れの良くない前半に2失点を喫すると、後半の猛反撃も及ばず1-2の敗戦。現在、リーグ戦は1勝5分3敗の16位と苦しんでいる清水だが、組織的な堅い守備は強みとして備えており、攻略は簡単ではない。前回対戦と同じく、今節も広島がボールを保持する展開が予想される中、「ボールを早く動かして相手を走らせる。相手をズラしていくことにこだわってやっていきたい」(ミヒャエル・スキッべ監督)と最後の局面をこじ開けて行く攻撃力が問われることになる。
 その上で清水のカウンターには警戒が必要だ。0-0に終わった前節・鳥栖戦もボール支配率では相手に劣りながら、鋭いカウンターでチャンスは何度も作っていた。193cmのオ・セフンと184cmのチアゴ・サンタナという二人の大型ストライカーのどちらを起用してくるか不透明だが、新進気鋭の20歳のアタッカー・鈴木唯人や中山克広、神谷優太など推進力のあるプレーヤーは揃っている。広島としては相手を押し込んだ状態であってもリスク管理は重要であり、0-0の時間帯が続いても焦れずにゲームを進めることが必要だ。
「チームは高いレベルになってきている」(スキッべ監督)。1カ月前に清水に敗れて以降、広島はケガ人や体調不良で離脱者が続出しても、チャンスを得た選手の活躍によって無敗を貫いている。そして、今は離脱していた選手が続々と復帰し、選手層が充実。指揮官にとっては選手選考で嬉しい悩みが増えてきた。現在の勢いやレギュラー争いによって高まっているチーム力を最大限生かし、難しい敵地で勝点3奪取といきたいところだ。

監督 試合前日コメント

──清水の現状をどう見ているか?
「相手どうこうよりも自分たちは良い準備ができた。すごく良い状態で清水に行ける。カップ戦では清水に負けているので、良いゲームをして勝点3を取りたい」

──清水のスペースのない守備の打開はなかなか難しいが?
「ボールを早く動かして相手を走らせる。相手をズラしていくことにこだわってやっていきたい」

──4月は一度も公式戦で負けていないが?
「3月はじゅうぶん負けたから(笑)。もちろん4月の区切りを良い形で終わらせて、少しでも順位を上げていきたい」

──4月の無敗は戦力の底上げができて、出番のなかった選手がチャンスで結果を出してきたが?
「4月は何人かプレーできない選手が出てしまった。そこで新たに入った選手の活躍はすごく満足しているし、チーム全体が底上げされているのは間違いなくある。棚田遼や仙波大志、長沼洋一など、出番のない選手や少ない選手に関しても間違いなくレベルは上がってきている。そういった全体の底上げは満足している部分。ただ、世界中どこでもフィールドに立てるのは11人。そこは監督として難しいところだが、現状のチームの仕上がりには満足している」

監督 ハーフタイムコメント

・もっと簡単に丁寧にプレーしよう。
・セカンドボールの戦いで上回ること。
・もっとアグレッシブに戦おう!

ゲームレポート

 清水に乗り込んだ雨中の一戦は、最後まで目の離せない激闘となった。
 前半の紫軍団は停滞した内容となった。「残念な前半を見せてしまった。清水のパワーに少し押されてしまった」。試合後のミヒャエル・スキッべ監督がそうこぼしたように、コンパクトな陣形から強度の高いプレスを仕掛けてきた清水に大苦戦。ポゼッション率を高めて攻撃に出ようとするも、なかなかスムーズにパスが繋がらず、シュートまで持ち込めない。すると、流れはやはり清水に傾いていった。ショートカウンターから森島司のパスを受けたジュニオール・サントスが前半最大の決定機を逃した直後の20分、自陣右サイドからアーリークロスを送り込まれると、チアゴ・サンタナに頭で決められて0-1。リズムが悪い前半でリードを許してしまった。
 この流れを変えようと、ハーフタイムにスキッべ監督は大きく動いた。サントスとダブルボランチの東俊希・松本泰志を下げ、新戦力のナッシム・ベン・カリファ、塩谷司、野津田岳人の3枚を同時投入。後半開始から試合を動かしにかかった。
 そして、この采配が見事に当たった。序盤から相手を押し込んでサッカーを展開するスタイルを取り戻すと、チャンスを創出。セットプレーも含めて相手ゴールへ迫り続ける中、ついに堅い清水守備陣をこじ開けることに成功した。68分、左サイド・柏好文のアーリークロスを森島司がダイレクトで合わせて同点に追い付いた。
 その後、一瞬の隙を突かれて70分に再び勝ち越しゴールを奪われてしまったが、広島は攻撃姿勢を保ち続けた広島は諦めない。CKから塩谷のヘッドがクロスバーに直撃したのに続き、満田誠もセットプレーのこぼれ球を拾って強烈なミドルシュートを放って相手を脅かす。すると、80分に猛攻を実らせた。CKから佐々木翔のヘディングは相手GKに弾かれたが、そのこぼれ球を柏が詰めて同点。再び試合を振り出しに戻した。
 残り時間も逆転を目指して攻めに出た広島は、最後の最後に柏がゴール前で決定機を迎えたものの、これが枠外へ外れてタイムアップ。後半に蘇ったサンフレッチェだったが、あと一歩が足りずにドローに終わった。
「後半の出来を考えたら引き分けは残念な気持ちがあるが、前半を考えると妥当な結果だと思う」。スキッべ監督はそう評価して会場を後にした。

監督 試合後コメント

「今日は残念な前半を見せてしまった。清水のパワーに少し押されてしまった。それに対して後半は早いスピードでアグレッシブなサッカーを展開してチャンスを多く作れたと思う。後半の出来を考えたら引き分けは残念な気持ちがあるが、前半を考えると妥当な結果だと思う」

──前半と後半で違うチームのような出来になったが、ハーフタイムはどんな修正をしたのか?
「前半はボールを失うのが多過ぎたのと我々のサッカーのスピードが十分ではなかった。また、相手の体のコンタクトに対して対応できていなかったので修正した。そのため、ボランチの二枚を経験値があり、体の大きな選手に交代した。前線にもボックス内でしっかり仕事ができるタイプの選手に交代した」

──ナッシム・ベン・カリファ選手を後半の頭から投入したが、出来と今後への期待について。
「こちらが望むようなプレーを見せてくれたと思う。前で体を張ったり、裏へ抜けるプレー、チームに合わせたプレーをしてくれた。素晴らしいデビューを飾れたと思っている」

フォト

photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo 本日は広島からは遠い清水でのゲームとなりましたが、約750名もの方にお越しいただきました。悔しいドローを次のホームゲームにぶつけます。今日も熱いサポート、ありがとうございました。

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