9.25 17:00

ルヴァンカップ プライムステージ 準決勝 第2戦 vs. アビスパ福岡
HOMEエディオンスタジアム広島

試合終了

サンフレッチェ広島 広島
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アビスパ福岡 福岡
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前半
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後半
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試合の見どころ

 2014年以来のファイナル進出を目指す勝負の準決勝第2戦がホーム・エディオンスタジアム広島で開催される。条件としては広島が有利な状況だ。敵地での第1戦を3-2で勝利したことで、第2戦は引き分け以上で決勝進出が決まる。万が一、敗れたとしても1点差以内ならアウェイゴールの関係で0-1、もしくは1-2の結果でも勝ち抜けだ(2-3なら延長戦へ)。第1戦では3-0とリードしながら、終盤に2点を返されるヒヤヒヤの展開となり、今回も「最後の最後まで気の抜けない試合になる」(ミヒャエル・スキッべ監督)だろうが、チーム一つになって福岡を倒しに行く。
 勝負のポイントは、相手の“パワー”に屈しないことだ。第1戦でジョン・マリとフアンマ・デルガドの大型ストライカーを先発で送り込んできた福岡に対し、広島は後半途中まで着実に封じていたが、ルキアンらを投入してより強めてきた相手の圧力に押されて2失点を喫した。そして第2戦の福岡は、決勝進出のために最低でも2得点が必要な状況であり、第1戦同様、前線のパワーを生かした戦い方をしてくる可能性は十分。相手の徹底したロングボール攻勢に対し、守備陣を中心に粘り強く対応し、跳ね返し、隙を作らないことはもちろん、押し込まれた展開になっても慌てないことが重要となる。
 その上で、広島としては受けに回るのではなく、いつもどおりの“攻撃姿勢”を貫くことだ。第2戦の福岡対策について報道陣に問われたスキッべ監督も「自分たちのサッカーをやることが重要」と説く。現在の優位な状況では、守備に重点を置いて引き分け狙いで戦う戦略も勝ち抜くためには一つの方法だが、「何が重要かと言ったら自信を持って自分たちの良いところを出していくこと。それを考えると、やはりオフェンシブなサッカーになると思う」とスキッべ監督はキッパリ。後半の時間帯によっては守備に割り切って戦うこともあるかもしれないが、基本的なスタンスはやはり攻撃的なサッカーで勝ちに行くこと。“攻撃は最大の防御なり”。そのことわざの体現こそが最大の福岡対策であり、相手ゴールへ攻め入ることで福岡の攻撃のパワーを半減させることにつながる。
「全員が良い状態だし、明日も良いサッカーができると思っている」。現在のチーム状況に自信を見せる指揮官は、攻撃スタイルの信念を貫いて国立への切符を掴みに行く覚悟だ。

監督 試合前日コメント

──明日の準決勝第2戦に向けて選手にかけた言葉は?
「特に何を言ったというのはない。試合に向けては明日に話をするつもりだし、福岡とは水曜日に試合をしたばかり。選手たちも明日はどういうことが起こるかは分かっていると思う」

──今日は普段どおりに練習できたか?
「明日に向けて良い準備ができた。特に気負いもなくいつもどおりやれた。全員が良い状態だし、明日も良いサッカーができると思っている」

──明日の試合で重要なポイントは?
「明日は相手がどんな戦いでくるか分からないが、サッカーはそこが面白いところ。自分たちは自分たちのサッカーをやる、相手は相手のサッカーをやる。それをぶつけ合うのが非常に面白いポイントだと思う」

──明日は失点ゼロを目指すのか、それとも攻撃でどんどん攻めて行くのか?
「何が重要かと言ったら自信を持って自分たちの良いところを出していくこと。それを考えると、やはりオフェンシブなサッカーになると思う」

──長谷部茂利監督の印象は?
「すごく良い人だと思っている。彼自身もチームのことをしっかり把握ができていて、すごく良いチームを作り上げている。今季4回対戦した(名古屋の)長谷川監督と同じで、長谷部監督とも4回目の対戦となる。どちらも日本で指折りの監督だと思っている」

監督 ハーフタイムコメント

・コンビネーションを増やしていこう。
・もっと相手の背後を狙うこと。
・守備はみんなで守り切ること。

ゲームレポート

 最後まで攻撃姿勢を貫いた紫軍団がファイナル進出を決めた。
 序盤は福岡の勢いを受ける展開となった。「最初はアグレッシブさが足りなかった」とミヒャエル・スキッべ監督が話したように、勝ち抜くには最低でも2点が必要な相手のパワーある攻撃を受けてゲームは推移。だが、この時間帯を粘り強く対応して凌ぎ切ると、10分を過ぎた頃から広島が主導権を奪い返した。
 前半のシュート数こそ2本に終わったが、広島はじっくりとボールを繋いで相手を敵陣地へと押し込んでゲームを展開。19分には左サイドの攻撃から中央で抜け出した川村拓夢がポスト直撃の強烈なシュートを見舞った他、2シャドーの森島司や満田誠の推進力を生かして福岡ゴールへ迫るなど、果敢に攻めに出ることで福岡のストロングであるパワーのある攻撃を半減させる前半となった。
「最初の10分以降はどんどん良くなっていった。攻撃はもっとコンビネーションを増やすこと。守備はみんなで守り切ろう」。0-0で迎えたハーフタイム、スキッべ監督からそう指示を受けた紫軍団は、後半も守り一辺倒にならず、持ち味の攻撃サッカーを貫いて戦った。
 時には相手の鋭いカウンターを受けた他、ルキアン、ジョルディ・クルークスに加えて後半途中から投入されたフアンマ・デルガド、ジョン・マリの強力外国籍選手4枚を前線に並べてきた福岡のパワーに手を焼いたが、広島の屈強な最終ラインも負けずに対抗。そして攻撃に移れば前半同様にスピーディーなカウンターやコンビネーションプレーを駆使して福岡ゴールへ迫る。最後までゴールを奪うことはできなかったが、「最初の10分ぐらいまでは押し込まれる場面もあったが、それ以外は自分たちのゴールから遠くにボールを置いてプレーができた。また、ディフェンスラインも最後まで耐え切ったところのパフォーマンスは非常に素晴らしかったと思う」(スキッべ監督)。福岡の強力なパワープレーに屈することなく、攻撃姿勢を出しながら戦い抜いた広島は第2戦を0-0で終え、2試合合計3-1で2014年以来のファイナル進出を掴み取った。
「我々はグループステージから、『カップ戦だから』と力を落とすことなくリーグ戦と同じように戦ってきた。その中で一つひとつ勝ち上がってきて上まで来た実感がある。C大阪もそうだと思うが、力のあるチームが勝ち上がり、決勝で会えるのを楽しみにしている」。試合後、ここまでの充実感を語ったスキッべ監督は、10月22日の決勝・C大阪戦への思いを語った。

監督 試合後コメント

「東京で行われる決勝に進出できて、すごく嬉しく思っている。今日の相手はすべてを出し切ってきた印象がある。特に序盤はすごくパワーを見せてきた。その後は我々もチームとして流れを引き寄せることができた。攻めも守りもどちらでも良いプレーが出ていたし、後半はボールを自分たちのゴールから遠ざけてプレーできたと思っている。決勝の相手は気心の知れたC大阪ということで、非常に楽しみにしている。そこまで少し時間があるので、しっかり良い準備をしていきたい」

相手がどんどん選手交代をしてきた中で、スキッべ監督は我慢しながらギリギリまで交代カードを切らなかった。後半はうまくいっている思いだったのか。それとも相手の出方をうかがっていたのか。
「後半はディフェンスラインも崩されることなく、そして攻撃もしっかり裏に走ることができていた。その中で特に誰がケガをしたとか疲れていることもなかったので代える必要はなかった」

──クラブとして過去に2回決勝に進出している中、ACL出場チームのシードがなくグループステージから勝ち上がって決勝に進出したのは今回が初めて。そこも含めて歴史に残ることだが。
「我々はグループステージから、『カップ戦だから』と力を落とすことなくリーグ戦と同じように戦ってきた。その中で一つひとつ勝ち上がってきて上まで来た実感がある。C大阪もそうだと思うが、力のあるチームが勝ち上がり、決勝で会えるのを楽しみにしている」

──今日は1万人を超えるファミリーの方々が背中を押してくれたと思うが。
「勝ち上がってくるにつれ、ファミリーの方々もスタジアムへ足を運んでくれるようになった。また、アウェイでもたくさんのファミリーの方々が来てくれるのは非常に嬉しく思っている。多く来てくれることで、より魅力的なサッカーをしようという相乗効果があると思っているし、これからもよろしくお願いします」

──第1戦の後に長谷部茂利が「広島はダイブが多い」と発言していたが、選手に伝えたことはあるのか?
「長谷部さんの監督としての意見だと思う。その発言は知らなかったが、監督がそう思うのは自然なこと。こちらの立場から第1戦に関して言わせてもらえれば、体をぶつけ合う1対1のシーンが多かったと思っているし、その中でも審判は適切なジャッジをしたと感じている。長谷部さんはシンパシーのある親しみのある方なので、彼は悪意や何かがあったわけではないと思っている」

──試合後は選手にどんな言葉をかけたのか。
「今日のパフォーマンスには非常に満足していると話した。最初の10分ぐらいまでは押し込まれる場面もあったが、それ以外は自分たちのゴールから遠くにボールを置いてプレーができた。また、ディフェンスラインも最後まで耐え切ったところのパフォーマンスは非常に素晴らしかったと思う」

──ここまでの選手の躍進をどう見ているか?
「ここまでの成長は非常に満足している。選手の成長、チームの成長に関して満足しているし、現状でどのチームと当たっても良い戦いができる状況まで持ってこれたと思っている。それは残りのリーグ戦でも示していきたいし、カップ戦でも最後の最後までそういったパフォーマンスを見せていきたい」

──試合後の円陣が力になっていると思うが、どんなことを考えて声をかけているのか?
「円陣の時に話すのは、大体は試合のフィードバックになる。勝とうが負けようが、一番最初の監督が感じたものを選手と共有する部分で非常に重要なことだと思っている。選手も冷め切らない中で、そういった言葉を聞けることが重要なポイントだと思っている」

──川崎F戦の後は鼓舞していたが、選手を盛り上げようとしたのか。
「川崎F戦に関しては、自分たちも良いプレーを見せたにも関わらず相手のほうが上だった。そういった話をした。ただ、その前にG大阪に負けた時は自分たちのパフォーマンスが良くなかった話もした。常にいい言葉をかけるかと言ったら、そうではない。とにかく、試合のフィードバックをすること。時には批判のようなことも言う時もある」

フォト

photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo ぶちあつ賞
今日のぶちあつ賞は、野上結貴選手!
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PLAYER OF THE MATCH

photo 今日のPLAYER OF THE MATCHは、大迫敬介選手!
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