試合の見どころ
緊張感のある戦いは最後まで続きそうだ。
ホーム&アウェイ方式で戦うYBCルヴァンカップ・プレーオフラウンド。敵地での第1戦を2-1で勝利することができた広島だが、当然ながら1点差ではまだまだ勝負の行方は分からない。第2戦は引き分け以上で勝ち抜けが決まるものの、1点差で敗れれば延長戦に突入し、2点差では敗退だ。相手のFC東京は勝利が必須とあって、今回はより強い気迫で臨んでくるのは間違いなく、その勢いに負けないことが重要となる。広島はホームでのアドバンテージを生かし、粘り強く戦い抜きたいところだ。
第2戦のポイントは、堅守の構築だ。第1戦を終えたミヒャエル・スキッベ監督が「オフェンスのところで脅威を感じている」と話したように、やはりFC東京攻撃陣は強力だった。1トップのディエゴ・オリヴェイラは相変わらずの強さと巧さを兼ね備え、トップ下に入った仲川輝人には前半途中から「危険な攻撃をされた」(スキッベ監督)。1失点目のPKに結び付けられたスルーパスを出したのが仲川であり、ファウルを受けたのがディエゴである。主に中央でプレーする彼ら二人が危険なプレーヤーであることは第1戦で思い知らされた。両サイドに配置されたジャジャ・シルバと俵積田晃太の突破力を含めて、広島としては「ディフェンスをもう一度、強固にしないといけない。そこはもう一度、確認してやりたい」と指揮官は語った。持ち味のハイプレスを仕掛けて主導権を奪いに行く姿勢にブレはないが、堅守を維持しながら戦いを進めることになる。
そのなかで、理想的な展開は先制点の奪取だ。第1戦をリードしている状況のなか、FC東京をゼロに抑えながら広島が得点を奪えば、相手のダメージは相当に大きくなる。守りを堅くしながらも、気持ちはあくまで勝利を掴みに行く攻撃的な姿勢を出すこと。引いて守りを固める戦いは、リードしている時の試合終盤だけで良い。まずはホームでアグレッシブな姿勢を貫いて、FC東京撃破といきたいところだ。
ホーム&アウェイ方式で戦うYBCルヴァンカップ・プレーオフラウンド。敵地での第1戦を2-1で勝利することができた広島だが、当然ながら1点差ではまだまだ勝負の行方は分からない。第2戦は引き分け以上で勝ち抜けが決まるものの、1点差で敗れれば延長戦に突入し、2点差では敗退だ。相手のFC東京は勝利が必須とあって、今回はより強い気迫で臨んでくるのは間違いなく、その勢いに負けないことが重要となる。広島はホームでのアドバンテージを生かし、粘り強く戦い抜きたいところだ。
第2戦のポイントは、堅守の構築だ。第1戦を終えたミヒャエル・スキッベ監督が「オフェンスのところで脅威を感じている」と話したように、やはりFC東京攻撃陣は強力だった。1トップのディエゴ・オリヴェイラは相変わらずの強さと巧さを兼ね備え、トップ下に入った仲川輝人には前半途中から「危険な攻撃をされた」(スキッベ監督)。1失点目のPKに結び付けられたスルーパスを出したのが仲川であり、ファウルを受けたのがディエゴである。主に中央でプレーする彼ら二人が危険なプレーヤーであることは第1戦で思い知らされた。両サイドに配置されたジャジャ・シルバと俵積田晃太の突破力を含めて、広島としては「ディフェンスをもう一度、強固にしないといけない。そこはもう一度、確認してやりたい」と指揮官は語った。持ち味のハイプレスを仕掛けて主導権を奪いに行く姿勢にブレはないが、堅守を維持しながら戦いを進めることになる。
そのなかで、理想的な展開は先制点の奪取だ。第1戦をリードしている状況のなか、FC東京をゼロに抑えながら広島が得点を奪えば、相手のダメージは相当に大きくなる。守りを堅くしながらも、気持ちはあくまで勝利を掴みに行く攻撃的な姿勢を出すこと。引いて守りを固める戦いは、リードしている時の試合終盤だけで良い。まずはホームでアグレッシブな姿勢を貫いて、FC東京撃破といきたいところだ。
監督 試合前日コメント
──第1戦を勝利したことで、第2戦は引き分けでもプレーオフラウンド突破が決まります。
「FC東京が強いチームだというのはもう肌で感じています。FC東京にはあまりホームで勝っている印象もないので、勝つために100%の良い準備して、100%のパフォーマンスを出さないといけません」
──中3日での戦いということでFC東京もどういうメンバーで臨んでくるか分かりませんが、第1戦のメンバー中心だと考えていますか?
「全力を尽くしてくるのは間違いありません。まだまだ諦める点差ではありませんし、(中3日の)条件も同じことから、一番良いチームで来るのではないかと思っています。我々もそういうつもりです」
──相手のキーになるのはディエゴ・オリヴェイラ選手と仲川輝人選手だと思いますが、そこへの対策については?
「真ん中だけでなく、ウイングの選手も速さがあります。全体的に速くて良い攻撃を仕掛けてくるので、しっかりと守らないといけない。第1戦よりもカウンターを受けないサッカーをやらないといけません」
──先制点を取るとかなり優位になりますが、相手の守備を崩す部分については?
「最初に点を取れればもちろん良いですが、実力差が拮抗している2チームの対戦ですし、どちらも突破したいと思っています。先制点とかそういうことよりも、90分、95分、もしくは120分の戦いのなかでしっかりと集中力を維持して、常に100%のパフォーマンスを出せる状況にすることが大切だと思っています」
「FC東京が強いチームだというのはもう肌で感じています。FC東京にはあまりホームで勝っている印象もないので、勝つために100%の良い準備して、100%のパフォーマンスを出さないといけません」
──中3日での戦いということでFC東京もどういうメンバーで臨んでくるか分かりませんが、第1戦のメンバー中心だと考えていますか?
「全力を尽くしてくるのは間違いありません。まだまだ諦める点差ではありませんし、(中3日の)条件も同じことから、一番良いチームで来るのではないかと思っています。我々もそういうつもりです」
──相手のキーになるのはディエゴ・オリヴェイラ選手と仲川輝人選手だと思いますが、そこへの対策については?
「真ん中だけでなく、ウイングの選手も速さがあります。全体的に速くて良い攻撃を仕掛けてくるので、しっかりと守らないといけない。第1戦よりもカウンターを受けないサッカーをやらないといけません」
──先制点を取るとかなり優位になりますが、相手の守備を崩す部分については?
「最初に点を取れればもちろん良いですが、実力差が拮抗している2チームの対戦ですし、どちらも突破したいと思っています。先制点とかそういうことよりも、90分、95分、もしくは120分の戦いのなかでしっかりと集中力を維持して、常に100%のパフォーマンスを出せる状況にすることが大切だと思っています」
ゲームレポート
サンフレッチェの強さが際立つ戦いとなった。
広島はいつもと変わらず攻撃姿勢を貫いた。第1戦を2-1で勝利していたため、引き分けでもプレーオフラウンド突破が決まる状況だったが、「自分たちの良さを出すことで相手の良さを消していきたい」とミヒャエル・スキッベ監督が話したように、序盤から受けに回ることなく持ち味のアグレッシブなスタイルを発揮。警戒していた相手のスピーディーな攻撃に対して粘り強く対応すると、10分、右サイド・新井直人のクロスをピエロス・ソティリウがボレーでゴールを狙えば、15分には右CKから大橋祐紀がヘディングで決定的なシュートを放つ。さらに攻撃の手を緩めず得点を目指した広島は、ペナルティーエリア内へ進出した大橋が2度のシュートを放った他、ボランチ・松本泰志らも積極的に相手ゴール前へ進出して先制点を奪いに行った。34分、荒木隼人が負傷交代するアクシデントはあったものの、どちらかと言えば広島が決定機を多く作り出して前半を終えた。
「全体的にすごく良い。大きなチャンスも作れている。もう一度、集中しよう」
ハーフタイム、ミヒャエル・スキッベ監督にそう声をかけられて迎えた後半もサンフレッチェの選手たちはアグレッシブなスタイルを維持し続けた。FC東京を相手陣地へ押し込んでサッカーを展開し、サイドを生かしながら相手ゴールへ肉薄。すると、広島の攻撃的な姿勢がようやく53分に実った。前半途中に荒木に代わって入っていた右サイド・越道草太のクロスを受けた東俊希のシュートが相手DFに当たると、そのこぼれ球を加藤陸次樹が押し込んで先制。さらに畳みかけた広島は、その2分後の55分にも左サイドを抜け出した加藤のクロスを大橋がダイレクトで合わせてあっという間に2点のリードを奪った。
こうなると、試合はもう広島のものだった。2点を奪っても引いて守ることなく最終ラインを高くしたまま相手を押し込んで試合を進めると、勝負を決定付けるゴールが決まったのは68分だった。塩谷の鋭い浮き球のパスに抜け出した加藤が相手DFを冷静にかわして右足を振り抜き3-0。後半は圧巻のゴールラッシュとなった。
その後は77分に1点を返されたものの、2点差のリードは保って3-1で勝利。2戦合計5-2でFC東京を倒した広島が2年ぶりとなるルヴァンカップ8強進出を決めた。
広島はいつもと変わらず攻撃姿勢を貫いた。第1戦を2-1で勝利していたため、引き分けでもプレーオフラウンド突破が決まる状況だったが、「自分たちの良さを出すことで相手の良さを消していきたい」とミヒャエル・スキッベ監督が話したように、序盤から受けに回ることなく持ち味のアグレッシブなスタイルを発揮。警戒していた相手のスピーディーな攻撃に対して粘り強く対応すると、10分、右サイド・新井直人のクロスをピエロス・ソティリウがボレーでゴールを狙えば、15分には右CKから大橋祐紀がヘディングで決定的なシュートを放つ。さらに攻撃の手を緩めず得点を目指した広島は、ペナルティーエリア内へ進出した大橋が2度のシュートを放った他、ボランチ・松本泰志らも積極的に相手ゴール前へ進出して先制点を奪いに行った。34分、荒木隼人が負傷交代するアクシデントはあったものの、どちらかと言えば広島が決定機を多く作り出して前半を終えた。
「全体的にすごく良い。大きなチャンスも作れている。もう一度、集中しよう」
ハーフタイム、ミヒャエル・スキッベ監督にそう声をかけられて迎えた後半もサンフレッチェの選手たちはアグレッシブなスタイルを維持し続けた。FC東京を相手陣地へ押し込んでサッカーを展開し、サイドを生かしながら相手ゴールへ肉薄。すると、広島の攻撃的な姿勢がようやく53分に実った。前半途中に荒木に代わって入っていた右サイド・越道草太のクロスを受けた東俊希のシュートが相手DFに当たると、そのこぼれ球を加藤陸次樹が押し込んで先制。さらに畳みかけた広島は、その2分後の55分にも左サイドを抜け出した加藤のクロスを大橋がダイレクトで合わせてあっという間に2点のリードを奪った。
こうなると、試合はもう広島のものだった。2点を奪っても引いて守ることなく最終ラインを高くしたまま相手を押し込んで試合を進めると、勝負を決定付けるゴールが決まったのは68分だった。塩谷の鋭い浮き球のパスに抜け出した加藤が相手DFを冷静にかわして右足を振り抜き3-0。後半は圧巻のゴールラッシュとなった。
その後は77分に1点を返されたものの、2点差のリードは保って3-1で勝利。2戦合計5-2でFC東京を倒した広島が2年ぶりとなるルヴァンカップ8強進出を決めた。
監督 試合後コメント
「今日は両チームとも良いパフォーマンスだったと思います。FC東京の速い攻撃、カウンターは非常に危ないものでしたが、我々のディフェンスもそれを許さずに、前半も後半も多くのチャンスを作り出せたと思っていますし、ベスト8に進めたことを非常に嬉しく思います。この後は天皇杯という別のカップ戦が待っているので、そこもしっかり取っていきたいと思っています。ただ、(荒木)隼人がケガをしてしまったのは非常に残念です。もしかしたら長引くかもしれません。彼自身、ここまですごく良いパフォーマンスを見せていたので、彼にとっても残念だと思いますし、チームにとっても非常に残念なケガになってしまいました」
──今日は引き分けでも勝ち上がれた状況ですが、いつもどおり攻撃的なサッカーを見せたと思います。選手たちにはどのような話をして、ピッチに送り出したのでしょうか。
「『自分たちの一番良いサッカーをしよう』と話しました。そのサッカーというのは、やはり『アグレッシブに、オフェンシブに、前から行く。それが自分たちの良いサッカーだ』と。今日はそれを最初から最後まで見せることができたと思っています」
──今季は良いプレーを見せながら得点が取れなかった加藤陸次樹選手ですが、今回のプレーオフラウンド2試合で3得点を奪いました。彼の状況の変化について。
「良いパスと良いクロスが来るようになっただけではないでしょうか(笑)。これまでも自分たちのオフェンスを引っ張っていたような活躍をしていた選手です。残念ながら点は取れていなかったですし、それだけが付いてこなかった部分はあったのですが、これを機に点を取れるようになれば我々にとっても良いことですし、彼自身にとっても素晴らしいことです。このままいってほしいなと思っています」
──第1戦では松本泰志選手と加藤陸次樹選手に得点が生まれ、今回は加藤選手と大橋祐紀選手が取りました。リーグ戦を含めて、最近は前線の選手に得点が生まれるようになりました。どう捉えていますか?
「シーズンが始まってからここまで大橋ぐらいしか点を取れていない現状はありましたが、ピエロス(・ソティリウ)も点を取れるようになってきました。いろんな選手がいろんなゴールを決められるのは自分たちの攻撃のバリエーションが増えてきますし、それは非常に嬉しいことです。これから長いシーズンを戦っていくなかでも重要なポイントだと思っています」
──今日は引き分けでも勝ち上がれた状況ですが、いつもどおり攻撃的なサッカーを見せたと思います。選手たちにはどのような話をして、ピッチに送り出したのでしょうか。
「『自分たちの一番良いサッカーをしよう』と話しました。そのサッカーというのは、やはり『アグレッシブに、オフェンシブに、前から行く。それが自分たちの良いサッカーだ』と。今日はそれを最初から最後まで見せることができたと思っています」
──今季は良いプレーを見せながら得点が取れなかった加藤陸次樹選手ですが、今回のプレーオフラウンド2試合で3得点を奪いました。彼の状況の変化について。
「良いパスと良いクロスが来るようになっただけではないでしょうか(笑)。これまでも自分たちのオフェンスを引っ張っていたような活躍をしていた選手です。残念ながら点は取れていなかったですし、それだけが付いてこなかった部分はあったのですが、これを機に点を取れるようになれば我々にとっても良いことですし、彼自身にとっても素晴らしいことです。このままいってほしいなと思っています」
──第1戦では松本泰志選手と加藤陸次樹選手に得点が生まれ、今回は加藤選手と大橋祐紀選手が取りました。リーグ戦を含めて、最近は前線の選手に得点が生まれるようになりました。どう捉えていますか?
「シーズンが始まってからここまで大橋ぐらいしか点を取れていない現状はありましたが、ピエロス(・ソティリウ)も点を取れるようになってきました。いろんな選手がいろんなゴールを決められるのは自分たちの攻撃のバリエーションが増えてきますし、それは非常に嬉しいことです。これから長いシーズンを戦っていくなかでも重要なポイントだと思っています」