試合の見どころ
巻き返しに向けた一戦となる。前節は神戸に敗れて首位・町田との勝点差が『12』に広がってしまった7位・広島だが、残り16試合あることを考えれば、まだまだ挽回は可能だ。ここにきてポジティブな面もあり、4-0で勝利した10日の天皇杯3回戦・いわきFC戦では、手薄となっていた最終ラインに荒木隼人がケガから復帰。ボランチにDF塩谷司を配置するオプションが再び復活したことで、今後のミヒャエル・スキッベ監督の選択肢も増えた。夏の反撃へ。サンフレッチェの真価はここから問われる。
今節は上位へ行くためにも、特に勝たなければならない相手だ。相手の福岡は勝点差1で広島より一つ上の順位にいる6位。勝てば入れ替われる一方で、万が一、敗れるようなことがあれば中位へと沈んでしまう可能性もある。互いに天皇杯3回戦から中3日とコンディションは五分と五分。毎試合、福岡とは接戦となっているが、今回も激しいバトルが繰り広げられる険しい戦いとなるだろう。
福岡が好調なのは間違いない。前節・京都戦こそ後半アディショナルタイムに決勝点を奪われて1-2で敗れているが、5月25日の第16節・新潟戦から6月30日の第21節・FC東京戦までの6試合は5勝1分という驚異的なペースで勝点を積み重ねた。その間の失点はわずか『2』。やはり就任4年目を迎えた長谷部茂利監督のサッカーはすっかり浸透しており、激しく堅い守備は相変わらず敵としては厄介だ。そして攻撃ではスピーディーなサイド攻撃から高い個人能力を備えるFWシャハブ・ザヘディらを生かす形が根付いている他、高さを生かしたセットプレーも脅威。攻守において隙なく戦ってくる福岡は、やはり難敵である。
今節の広島のポイントは、我慢強さになるだろう。高い強度を備えるチーム同士の戦いとあって、試合は拮抗した展開が予想される。その中で1対1の局面で打ち勝ち、運動量で上回り、試合の主導権を握れるか。なかなか得点が奪えなくても、福岡にも隙を与えず、我慢強く試合を進めることが重要だ。0-0の時間が長くなろうとも、焦れずに戦えば必ずどこかでチャンスは訪れる。コンビネーションやサイドアタックといった流れの中からの攻撃はもちろん、セットプレーも駆使して根気強く福岡ゴールを目指し、勝利を奪いたいところだ。
今節は上位へ行くためにも、特に勝たなければならない相手だ。相手の福岡は勝点差1で広島より一つ上の順位にいる6位。勝てば入れ替われる一方で、万が一、敗れるようなことがあれば中位へと沈んでしまう可能性もある。互いに天皇杯3回戦から中3日とコンディションは五分と五分。毎試合、福岡とは接戦となっているが、今回も激しいバトルが繰り広げられる険しい戦いとなるだろう。
福岡が好調なのは間違いない。前節・京都戦こそ後半アディショナルタイムに決勝点を奪われて1-2で敗れているが、5月25日の第16節・新潟戦から6月30日の第21節・FC東京戦までの6試合は5勝1分という驚異的なペースで勝点を積み重ねた。その間の失点はわずか『2』。やはり就任4年目を迎えた長谷部茂利監督のサッカーはすっかり浸透しており、激しく堅い守備は相変わらず敵としては厄介だ。そして攻撃ではスピーディーなサイド攻撃から高い個人能力を備えるFWシャハブ・ザヘディらを生かす形が根付いている他、高さを生かしたセットプレーも脅威。攻守において隙なく戦ってくる福岡は、やはり難敵である。
今節の広島のポイントは、我慢強さになるだろう。高い強度を備えるチーム同士の戦いとあって、試合は拮抗した展開が予想される。その中で1対1の局面で打ち勝ち、運動量で上回り、試合の主導権を握れるか。なかなか得点が奪えなくても、福岡にも隙を与えず、我慢強く試合を進めることが重要だ。0-0の時間が長くなろうとも、焦れずに戦えば必ずどこかでチャンスは訪れる。コンビネーションやサイドアタックといった流れの中からの攻撃はもちろん、セットプレーも駆使して根気強く福岡ゴールを目指し、勝利を奪いたいところだ。
監督 試合前日コメント
──今季の福岡の現状について。
「(自分が就任した)最初に対戦した年よりも格段に良いサッカーをするチームに成長したと思います。明日はウェリントンが(ケガ)でどうなるか分かりませんが、(シャハブ・)ザヘディという良いストライカーもいますし、紺野(和也)もドリブルがあります。チーム全体としても凄く伸びているチームだと思っています」
──高さもあるチームです。
「サイズは以前からありましたが、それをしっかりと生かせるようになったと思います。前線の選手に出すボールも良くなっていますし、本当に良いチームだと思っています」
──福岡は球際が激しいチームです。どう対抗していこうと思っていますか?
「強く当たってくるイメージはありますが、フェアなチームだと思っています。他のチームもそうですが、体の強い相手に対しては、早くボールを動かすことが重要になります」
──加藤陸次樹選手は骨に異常が無かったということで、良かったです。
「骨に問題無くて良かったと思っています。切り傷はありますが、男なら関係ないでしょう(笑)」
「(自分が就任した)最初に対戦した年よりも格段に良いサッカーをするチームに成長したと思います。明日はウェリントンが(ケガ)でどうなるか分かりませんが、(シャハブ・)ザヘディという良いストライカーもいますし、紺野(和也)もドリブルがあります。チーム全体としても凄く伸びているチームだと思っています」
──高さもあるチームです。
「サイズは以前からありましたが、それをしっかりと生かせるようになったと思います。前線の選手に出すボールも良くなっていますし、本当に良いチームだと思っています」
──福岡は球際が激しいチームです。どう対抗していこうと思っていますか?
「強く当たってくるイメージはありますが、フェアなチームだと思っています。他のチームもそうですが、体の強い相手に対しては、早くボールを動かすことが重要になります」
──加藤陸次樹選手は骨に異常が無かったということで、良かったです。
「骨に問題無くて良かったと思っています。切り傷はありますが、男なら関係ないでしょう(笑)」
ゲームレポート
サンフレッチェが我慢強く福岡を攻略した。
「前半はあまり良くなかったと思っているし、自分たちがやるべきことを見せることができなかった」ミヒャエル・スキッベ監督が率直に振り返ったように、前半の広島は苦戦した。ハードかつ高い守備力を備える福岡に対し、サンフレッチェはどちらかと言えば敵陣でプレーする時間は長かったが、バイタルエリアに入ってからはなかなか堅い守備組織を攻略できず。すると、時間の経過とともにパスミスが増えて攻撃のリズムを失うと、福岡の鋭いカウンターを受ける展開となった。40分には左サイドを攻略されて中央の佐藤凌我にフリーでシュートを打たれるも、これはGK大迫敬介が足でビッグセーブ。前半のピンチはこれだけだったとはいえ、反対にチャンスもほとんど作ることなくハーフタイムを迎えた。
「もっと献身的に、情熱的に。後半はもっとできる、みんなならもっとできるはずだから。ピッチに入った瞬間からフルパワーで行こう!」
前半のじれったい展開を踏まえて、選手を奮い立たせる言葉を伝えたスキッベ監督。その声に応えるように紫軍団は後半開始からアグレッシブな姿勢を見せて試合の主導権を奪いにかかった。持ち味のハイプレスを仕掛けて相手を押し込む時間が続く中、前半同様、堅く守ってきた福岡を崩すことができなかったが、広島は一発で局面を打開して見せた。60分、敵陣での左サイドで満田誠がボールを受けると、右足で中央へアーリークロス。これをファーサイドに流れていた大橋祐紀が頭で合わせて先制に成功した。 このリードで余裕が生まれた広島は、落ち着いて試合を進めた。福岡に負けない堅い守備力を発揮して相手に自由を許さず無失点で進め、カウンターを含めて好機をうかがう。試合終盤にかけて福岡に押し込まれる時間は増えてしまったが、最後の局面では粘り強く対応してゴールを許さず。
「後半に自分たちが見せたパフォーマンスは良かったし、後半のパフォーマンスであれば、自分たちが勝利に値するチームだった」(スキッベ監督)
後半に蘇ったサンフレッチェが1-0で逃げ切り、リーグ戦4試合ぶりの勝利を奪った。
「前半はあまり良くなかったと思っているし、自分たちがやるべきことを見せることができなかった」ミヒャエル・スキッベ監督が率直に振り返ったように、前半の広島は苦戦した。ハードかつ高い守備力を備える福岡に対し、サンフレッチェはどちらかと言えば敵陣でプレーする時間は長かったが、バイタルエリアに入ってからはなかなか堅い守備組織を攻略できず。すると、時間の経過とともにパスミスが増えて攻撃のリズムを失うと、福岡の鋭いカウンターを受ける展開となった。40分には左サイドを攻略されて中央の佐藤凌我にフリーでシュートを打たれるも、これはGK大迫敬介が足でビッグセーブ。前半のピンチはこれだけだったとはいえ、反対にチャンスもほとんど作ることなくハーフタイムを迎えた。
「もっと献身的に、情熱的に。後半はもっとできる、みんなならもっとできるはずだから。ピッチに入った瞬間からフルパワーで行こう!」
前半のじれったい展開を踏まえて、選手を奮い立たせる言葉を伝えたスキッベ監督。その声に応えるように紫軍団は後半開始からアグレッシブな姿勢を見せて試合の主導権を奪いにかかった。持ち味のハイプレスを仕掛けて相手を押し込む時間が続く中、前半同様、堅く守ってきた福岡を崩すことができなかったが、広島は一発で局面を打開して見せた。60分、敵陣での左サイドで満田誠がボールを受けると、右足で中央へアーリークロス。これをファーサイドに流れていた大橋祐紀が頭で合わせて先制に成功した。 このリードで余裕が生まれた広島は、落ち着いて試合を進めた。福岡に負けない堅い守備力を発揮して相手に自由を許さず無失点で進め、カウンターを含めて好機をうかがう。試合終盤にかけて福岡に押し込まれる時間は増えてしまったが、最後の局面では粘り強く対応してゴールを許さず。
「後半に自分たちが見せたパフォーマンスは良かったし、後半のパフォーマンスであれば、自分たちが勝利に値するチームだった」(スキッベ監督)
後半に蘇ったサンフレッチェが1-0で逃げ切り、リーグ戦4試合ぶりの勝利を奪った。
監督 試合後コメント
「後半にパフォーマンスが上がったことは嬉しかったです。前半はあまり良くなかったと思っていますし、自分たちがやるべきことを見せることができませんでした。ただ、後半に自分たちが見せたパフォーマンスは良かったですし、後半のパフォーマンスであれば、自分たちが勝利に値するチームでした。福岡はやりづらい相手だったと思います。体を張った守備からビルドアップして前に進む攻撃は非常に脅威でした。
前回(天皇杯3回戦)と今回の試合でケガ人が何人か出てしまっています。ピエロス(・ソティリウ)は筋肉系のケガなので、次は休まないといけないかもしれません。(満田)マコは足首を捻った感じなので、様子を見てみないと分かりません。
ただ、このスタジアムでは良い試合をしながら負けたゲームが何試合かありましたが、今日はあまり良い試合ではなかったけど勝つことができた。そういう試合を見せられて良かったと思っています」
──後半に見違えるように良くなったと思いますが、ハーフタイムにどういった指示を出したのでしょうか?
「『ここまで全然良くないから後半はしっかりやろう』と。基本的にはいつも褒めることをしていますが、良くない時には『良くない』と。『もっと上げていかないといけない』と伝えました。それを話した後、後半は良い試合に変えることができたと思っています」
──先発で起用した中島洋太朗選手を前半で代えました。今日の出来について。
「今日の出来に関して言えば、他の選手と同様、あまり良くなかったと思っています。後半は(松本)泰志に代えましたが、もう少し中盤の安定やボールを早く動かすことを求めていました。ただ、洋太朗は間違いのない才能の持ち主なので、彼自身、このチーム、クラブ、監督を助けてくれるような存在になると思います。間違いなく、このチームでもっともっと試合にたくさん出る選手です」
──大橋祐紀選手が貴重なゴールを決めて2年連続で二桁得点となりました。広島での日本人の二桁得点は佐藤寿人氏以来、9年ぶりとなります。彼がこのチームで成し遂げていること、そして期待について。
「今日は彼の唯一の得点に助けられました。また、彼の補強が穴埋めだけでなく、チーム全体が上がった補強に繋がっている部分が非常に嬉しいです。彼のプレースタイルは、チームのスタイルにも合います。今季はもっともっと点を取るのではないでしょうか」
前回(天皇杯3回戦)と今回の試合でケガ人が何人か出てしまっています。ピエロス(・ソティリウ)は筋肉系のケガなので、次は休まないといけないかもしれません。(満田)マコは足首を捻った感じなので、様子を見てみないと分かりません。
ただ、このスタジアムでは良い試合をしながら負けたゲームが何試合かありましたが、今日はあまり良い試合ではなかったけど勝つことができた。そういう試合を見せられて良かったと思っています」
──後半に見違えるように良くなったと思いますが、ハーフタイムにどういった指示を出したのでしょうか?
「『ここまで全然良くないから後半はしっかりやろう』と。基本的にはいつも褒めることをしていますが、良くない時には『良くない』と。『もっと上げていかないといけない』と伝えました。それを話した後、後半は良い試合に変えることができたと思っています」
──先発で起用した中島洋太朗選手を前半で代えました。今日の出来について。
「今日の出来に関して言えば、他の選手と同様、あまり良くなかったと思っています。後半は(松本)泰志に代えましたが、もう少し中盤の安定やボールを早く動かすことを求めていました。ただ、洋太朗は間違いのない才能の持ち主なので、彼自身、このチーム、クラブ、監督を助けてくれるような存在になると思います。間違いなく、このチームでもっともっと試合にたくさん出る選手です」
──大橋祐紀選手が貴重なゴールを決めて2年連続で二桁得点となりました。広島での日本人の二桁得点は佐藤寿人氏以来、9年ぶりとなります。彼がこのチームで成し遂げていること、そして期待について。
「今日は彼の唯一の得点に助けられました。また、彼の補強が穴埋めだけでなく、チーム全体が上がった補強に繋がっている部分が非常に嬉しいです。彼のプレースタイルは、チームのスタイルにも合います。今季はもっともっと点を取るのではないでしょうか」