試合の見どころ
紫軍団が勢いに乗ってきた。夏場に川村拓夢や大橋祐紀といったチームの絶対的主力が相次いで海外クラブへ移籍し戦力ダウンが懸念されたものの、前節・C大阪戦では7月に新加入したトルガイ・アルスランの2ゴールで2-0の勝利し、リーグ4連勝。さらに、そのC大阪戦では3年ぶりに広島へ復帰した川辺駿も先発して力を示すなど、新たな戦力の活躍が不安を一蹴させた。前節の勝利で4位から3位へ浮上したサンフレッチェと首位・町田との勝点差はわずか『4』。この勢いそのままに、さらに上位を捉えたいところだ。
昨年5月以来のリーグ5連勝を目指す今節も難敵との戦いとなる。敵地で戦う相手は、リーグ屈指の戦力を誇る名古屋。今季は思うような結果を残しておらず、現在は10勝4分12敗の12位と苦戦が続いているが、選手個々の質を考えればその順位にいるようなチームではない。3試合ぶりの勝利を奪っている前節・東京V戦を見ても、決勝点を奪ったパトリックは直近の3試合で4得点と絶好調。他にも攻撃陣には高い得点力を備える山岸祐也や広島にもお馴染みの司令塔・森島司、アタッカー・和泉竜司、スピードスター・中山克広ら日本人が充実している。守備面に目を移しても、前節にファインセーブを連発したGKランゲラックを中心に三國ケネディエブスや元広島の野上結貴、J屈指のボールハンターであるボランチ・稲垣祥らが健在だ。1-0で勝利した前節は、まさに名古屋の真骨頂だった。前半にリードを奪った後は、堅い守備をベースに試合を進め無失点の逃げ切り勝ち。“ウノ・ゼロ”は好調時の名古屋が最も得意としていた形であり、先制した時はやはり強い。一つ、キッカケをつかんだ感のある名古屋は、今節も厄介な相手だ。
広島のポイントとなるのは、その先制点だ。先にリードを許すようなことがあれば、ラインを低くして守備に力を注ぐ名古屋を攻略するのは簡単ではない。これまで同様、サンフレッチェは持ち味の攻撃的サッカーで試合の主導権を奪いに行くだろうが、なかなか得点を取れなくても名古屋の迫力あるカウンターや武器であるセットプレーを封じながらいかに無失点で試合を進められるか。前節・C大阪戦と同じく、0-0の時間が長くなっても我慢強く試合を進め、交代選手を含めたチーム全員の力で勝利のゴールをもぎ取りたいところだ。
昨年5月以来のリーグ5連勝を目指す今節も難敵との戦いとなる。敵地で戦う相手は、リーグ屈指の戦力を誇る名古屋。今季は思うような結果を残しておらず、現在は10勝4分12敗の12位と苦戦が続いているが、選手個々の質を考えればその順位にいるようなチームではない。3試合ぶりの勝利を奪っている前節・東京V戦を見ても、決勝点を奪ったパトリックは直近の3試合で4得点と絶好調。他にも攻撃陣には高い得点力を備える山岸祐也や広島にもお馴染みの司令塔・森島司、アタッカー・和泉竜司、スピードスター・中山克広ら日本人が充実している。守備面に目を移しても、前節にファインセーブを連発したGKランゲラックを中心に三國ケネディエブスや元広島の野上結貴、J屈指のボールハンターであるボランチ・稲垣祥らが健在だ。1-0で勝利した前節は、まさに名古屋の真骨頂だった。前半にリードを奪った後は、堅い守備をベースに試合を進め無失点の逃げ切り勝ち。“ウノ・ゼロ”は好調時の名古屋が最も得意としていた形であり、先制した時はやはり強い。一つ、キッカケをつかんだ感のある名古屋は、今節も厄介な相手だ。
広島のポイントとなるのは、その先制点だ。先にリードを許すようなことがあれば、ラインを低くして守備に力を注ぐ名古屋を攻略するのは簡単ではない。これまで同様、サンフレッチェは持ち味の攻撃的サッカーで試合の主導権を奪いに行くだろうが、なかなか得点を取れなくても名古屋の迫力あるカウンターや武器であるセットプレーを封じながらいかに無失点で試合を進められるか。前節・C大阪戦と同じく、0-0の時間が長くなっても我慢強く試合を進め、交代選手を含めたチーム全員の力で勝利のゴールをもぎ取りたいところだ。
監督 試合前日コメント
──本日のトレーニングはコンディション調整がメインだったか。
そうですね。戦術的なところは15日のトレーニングですべてやったので、コンディション調整がメインとなりました。
──個人の能力に優れる名古屋。明日の試合で大事にしたいことは。
自分たちがミスをしないことが一番重要だと思います。前回対戦(5/6)ではミスから失点しているので、そこは確実にやっていきたいです。同時に前からしっかりプレスに行って、相手のビルドアップの時にボールを奪えるようにしたいです。
──前節は途中交代の選手が活躍。選手交代でもう一段ギアが上がるようになったと思うが。
そのときの調子の良し悪しはよくあることで、アスリートの誰しもが経験すること。
メンバー全員が日々努力していますし、今回もチーム一丸となって戦いたいと思います。
──名古屋のアウェイ(豊田スタジアム)では中々勝利できてない(勝利したのは2022年4月ルヴァンカップGSが最後)。どういう風に感じているか。
名古屋相手に勝利をするのは凄く難しいですし、前回対戦ではアンラッキーな部分も多かったと感じています。確りとした準備をして、明日の試合に臨みたいです。アウェイでの試合は名古屋だけはなく、常に難しい試合になります。そういったことは理解していますので、そのなかでしっかりとした準備を経て、勝利を目指したいと思います。
そうですね。戦術的なところは15日のトレーニングですべてやったので、コンディション調整がメインとなりました。
──個人の能力に優れる名古屋。明日の試合で大事にしたいことは。
自分たちがミスをしないことが一番重要だと思います。前回対戦(5/6)ではミスから失点しているので、そこは確実にやっていきたいです。同時に前からしっかりプレスに行って、相手のビルドアップの時にボールを奪えるようにしたいです。
──前節は途中交代の選手が活躍。選手交代でもう一段ギアが上がるようになったと思うが。
そのときの調子の良し悪しはよくあることで、アスリートの誰しもが経験すること。
メンバー全員が日々努力していますし、今回もチーム一丸となって戦いたいと思います。
──名古屋のアウェイ(豊田スタジアム)では中々勝利できてない(勝利したのは2022年4月ルヴァンカップGSが最後)。どういう風に感じているか。
名古屋相手に勝利をするのは凄く難しいですし、前回対戦ではアンラッキーな部分も多かったと感じています。確りとした準備をして、明日の試合に臨みたいです。アウェイでの試合は名古屋だけはなく、常に難しい試合になります。そういったことは理解していますので、そのなかでしっかりとした準備を経て、勝利を目指したいと思います。
ゲームレポート
サンフレッチェの強さが際立つ一戦となった。
前半から試合の主導権を握っていたのは広島だった。前線からのアグレッシブな守備に加えて、中盤や最終ラインがタイトな守りを見せて名古屋に自由を許さず。攻めに転じれば、相手DFの背後を果敢に狙い、さらには武器であるサイド攻撃を織り交ぜながらシュートを放っていった。名古屋を敵陣へ押し込み続けるハーフコートゲームの様相の中、ピンチと言えば前半序盤に山岸祐也に打たれたシュートぐらいで、広島は前半だけで7本を浴びせた。満田誠の強烈なミドルシュートやCKからの荒木隼人のクロスバー直撃のボレー、加藤陸次樹の決定的なヘディング、ボランチの位置から飛び出した川辺駿の決定機など、得点がいつ生まれてもおかしくないほどのチャンスを前半から作り出した。
相手GKの堅守もあって得点が奪えず0-0で前半を折り返して迎えたハーフタイム、ミヒャエル・スキッぺの指示はやはり前向きだった。
「すごく良い試合ができている。悪いところは何もない。後半も良いサッカーを続けていこう!」
その言葉どおり、後半開始からアグレッシブに名古屋に襲い掛かった広島の攻勢は、早くも実った。48分、新井直人の右サイドのCKからゴール前で混戦になると、最後に左足で決めたのは荒木隼人。貴重な先制点を後半の早い時間帯に奪って見せた。
それからも守りに入ることなくボールを保持しながら攻撃的な姿勢で試合を進めたサンフレッチェ。すると、相手を突き放す大きな2点目が生まれたのは55分だった。敵陣での華麗なパスワークから右サイドで中野就斗がフリーになると、中央へのパスに合わせたのは加藤陸次樹。前半から何度もチャンスを迎えていた背番号51がようやく決めて2-0とした。
こうなると試合はもう広島のモノだった。高い位置からの守備はそのままに名古屋にほぼ隙を与えず主導権を掌握。時間の経過とともに相手の猛攻を受ける時間が増えて1点こそ失ったが、2-1で勝ち切ったサンフレッチェがリーグ戦5連勝を飾った。
前半から試合の主導権を握っていたのは広島だった。前線からのアグレッシブな守備に加えて、中盤や最終ラインがタイトな守りを見せて名古屋に自由を許さず。攻めに転じれば、相手DFの背後を果敢に狙い、さらには武器であるサイド攻撃を織り交ぜながらシュートを放っていった。名古屋を敵陣へ押し込み続けるハーフコートゲームの様相の中、ピンチと言えば前半序盤に山岸祐也に打たれたシュートぐらいで、広島は前半だけで7本を浴びせた。満田誠の強烈なミドルシュートやCKからの荒木隼人のクロスバー直撃のボレー、加藤陸次樹の決定的なヘディング、ボランチの位置から飛び出した川辺駿の決定機など、得点がいつ生まれてもおかしくないほどのチャンスを前半から作り出した。
相手GKの堅守もあって得点が奪えず0-0で前半を折り返して迎えたハーフタイム、ミヒャエル・スキッぺの指示はやはり前向きだった。
「すごく良い試合ができている。悪いところは何もない。後半も良いサッカーを続けていこう!」
その言葉どおり、後半開始からアグレッシブに名古屋に襲い掛かった広島の攻勢は、早くも実った。48分、新井直人の右サイドのCKからゴール前で混戦になると、最後に左足で決めたのは荒木隼人。貴重な先制点を後半の早い時間帯に奪って見せた。
それからも守りに入ることなくボールを保持しながら攻撃的な姿勢で試合を進めたサンフレッチェ。すると、相手を突き放す大きな2点目が生まれたのは55分だった。敵陣での華麗なパスワークから右サイドで中野就斗がフリーになると、中央へのパスに合わせたのは加藤陸次樹。前半から何度もチャンスを迎えていた背番号51がようやく決めて2-0とした。
こうなると試合はもう広島のモノだった。高い位置からの守備はそのままに名古屋にほぼ隙を与えず主導権を掌握。時間の経過とともに相手の猛攻を受ける時間が増えて1点こそ失ったが、2-1で勝ち切ったサンフレッチェがリーグ戦5連勝を飾った。
監督 試合後コメント
「今日は多くのお客さんが来てくれて、素晴らしいスタジアムで、Jリーグの中でも素晴らしい試合ができたことを嬉しく思っています。今日の我々のパフォーマンスに関しては、しっかり試合をコントロールできて、アグレッシブに前からボールを奪いに行けました。自分たちのパフォーマンスに関しては非常に満足しています。前半はランゲラックに止められてしまったり、バーに当たったシュートもありました。ただ、後半の始まりに点を取れたことで、自分たちがゲームの主導権を握れたと思います。終盤に名古屋に得点を奪われて、少し緊迫した試合になりましたが、それでも自分たちがゲームを握っていたと思っています。
夏の移籍で(川村)拓夢と(野津田)ガクが抜けた穴をクラブが一丸となって埋めた形が見られたのは素晴らしいと思います。まだまだ自分たちが上で戦っていけるだけの力があるのではないかと思います」
──前半から主導権を握っていた中でセットプレーから先制点を取れました。今季はセットプレーから多くの得点を取っています。
「まずトレーニングで重点的に練習するようにしました。得点シーンは、キックオフから素晴らしいビルドアップがあり、そこからCKを取ることができました。狙いを持ってやることによってセットプレーの数も増えると思います」
──リーグ戦5連勝で2位へ浮上しました。
「現状には嬉しく思いますし、素晴らしいことです。ただ、次は違う大会で愛媛戦です。天皇杯も同じように戦っていきたいと思っています」
──前半からFWのような位置でプレーしていた満田誠選手は決定機も多かったです。今日の出来について。
「彼のここ最近見せている成長には非常に満足しています。彼が持っているアグレッシブさにさらに磨きがかかってきたと思っていますし、これを続けていければ、間違いなく日本の中でもトップになれるぐらいの前線の選手と言えるのではないでしょうか」
夏の移籍で(川村)拓夢と(野津田)ガクが抜けた穴をクラブが一丸となって埋めた形が見られたのは素晴らしいと思います。まだまだ自分たちが上で戦っていけるだけの力があるのではないかと思います」
──前半から主導権を握っていた中でセットプレーから先制点を取れました。今季はセットプレーから多くの得点を取っています。
「まずトレーニングで重点的に練習するようにしました。得点シーンは、キックオフから素晴らしいビルドアップがあり、そこからCKを取ることができました。狙いを持ってやることによってセットプレーの数も増えると思います」
──リーグ戦5連勝で2位へ浮上しました。
「現状には嬉しく思いますし、素晴らしいことです。ただ、次は違う大会で愛媛戦です。天皇杯も同じように戦っていきたいと思っています」
──前半からFWのような位置でプレーしていた満田誠選手は決定機も多かったです。今日の出来について。
「彼のここ最近見せている成長には非常に満足しています。彼が持っているアグレッシブさにさらに磨きがかかってきたと思っていますし、これを続けていければ、間違いなく日本の中でもトップになれるぐらいの前線の選手と言えるのではないでしょうか」
フォト
本日は広島からは遠い名古屋でのゲームとなりましたが、約1,800名もの方にお越しいただきました。皆様の熱い応援がリーグ戦5連勝に繋がりました。今日も選手への力強い後押し、ありがとうございました。