試合の見どころ
リーグ戦の勢いそのままに天皇杯へ臨む。敵地で戦った17日(土)の前節・名古屋戦では、攻守で高いパフォーマンスを見せた広島が2-1で勝利し、5連勝を達成。前節は首位・町田も勝利したことで勝点差は『4』のままだが、順位は3位から2位へ浮上するなど、紫軍団が上位戦線に食い込んできた。次なる戦いは中3日でカップ戦となるが、「天皇杯も(リーグ戦と)同じように戦っていきたい」(ミヒャエル・スキッベ監督)。連戦だろうとまさにすべての力を注いで勝ちに行くことになる。
今回も難しい戦いになることは、織り込み済みだ。相手はJ2所属の愛媛で、会場は『ニンジニアスタジアム』。3回戦で激突したいわきFC戦もそうだったが、やはりカテゴリーが下の相手とは言え、敵のホームスタジアムとなれば簡単なゲームにはならない。いわきFC戦では前半を0-0で折り返し、後半17分にようやくセットプレーから佐々木翔がヘディングで先制点を奪って4-0の勝利に繋がった。今回も愛媛は下剋上を果たそうと前半から大きなパワーを使って臨んでくることは必至であり、そんな相手からゴールを奪うのはなかなか難しい。特に愛媛は3回戦で福岡を2-0で倒している。現在はJ2で9位と中位にいるが、2点差をひっくり返して3-2で勝利した前節・大分戦を見ても地力があるチームなのは間違いない。
広島の勝利のポイントは、スタイルの貫徹だ。愛媛のシステムはサンフレッチェと同じく[3-4-2-1]。名古屋戦同様、形が同じ“ミラーゲーム”となれば、やはり紫軍団の持ち味である前線からのアグレッシブな守備や素早い攻守の切り替え、個々の球際の戦いで勝つことで主導権を掌握できる。愛媛は細かなパスワークやスピーディーなカウンターなど攻撃力は高いが、名古屋戦のようなパフォーマンスを出すことができれば、試合は広島ペースで進むだろう。油断を排除し、試合開始からすべての力を出して戦うことができるか。それが天皇杯8強進出へ向けた大きなカギだ。
今回も難しい戦いになることは、織り込み済みだ。相手はJ2所属の愛媛で、会場は『ニンジニアスタジアム』。3回戦で激突したいわきFC戦もそうだったが、やはりカテゴリーが下の相手とは言え、敵のホームスタジアムとなれば簡単なゲームにはならない。いわきFC戦では前半を0-0で折り返し、後半17分にようやくセットプレーから佐々木翔がヘディングで先制点を奪って4-0の勝利に繋がった。今回も愛媛は下剋上を果たそうと前半から大きなパワーを使って臨んでくることは必至であり、そんな相手からゴールを奪うのはなかなか難しい。特に愛媛は3回戦で福岡を2-0で倒している。現在はJ2で9位と中位にいるが、2点差をひっくり返して3-2で勝利した前節・大分戦を見ても地力があるチームなのは間違いない。
広島の勝利のポイントは、スタイルの貫徹だ。愛媛のシステムはサンフレッチェと同じく[3-4-2-1]。名古屋戦同様、形が同じ“ミラーゲーム”となれば、やはり紫軍団の持ち味である前線からのアグレッシブな守備や素早い攻守の切り替え、個々の球際の戦いで勝つことで主導権を掌握できる。愛媛は細かなパスワークやスピーディーなカウンターなど攻撃力は高いが、名古屋戦のようなパフォーマンスを出すことができれば、試合は広島ペースで進むだろう。油断を排除し、試合開始からすべての力を出して戦うことができるか。それが天皇杯8強進出へ向けた大きなカギだ。
監督 試合前日コメント
──明日は天皇杯ラウンド16となります。対戦相手の愛媛の印象は?
「明日は難しい試合になると思います。J1もJ2も(力に)大差はありません。愛媛はセットプレーも強いですし、体の大きい選手もいますし、アグレッシブです。すごく良い印象があります」
──愛媛は組織的な戦いをする印象もあります。
「組織もありますし、個人を見ても良いものを持っています。昨年(6月)、安芸高田市サッカー公園で戦った練習試合では(0-1で)やられています。警戒しないといけません」
──中3日の試合となりますが、選手のコンディションはいかがでしょうか?
「問題ありません」
──塩谷司選手は最近の試合でも良いパフォーマンスを見せています。
「(佐々木)翔とシオ(塩谷司)は重要なポジションを担っています。もちろんプレーだけでなく、その他にもいろんな面で(影響が)あります。その二人が良いパフォーマンスを出せることは、すなわち、チーム全体が良いパフォーマンスに繋がると思っています」
「明日は難しい試合になると思います。J1もJ2も(力に)大差はありません。愛媛はセットプレーも強いですし、体の大きい選手もいますし、アグレッシブです。すごく良い印象があります」
──愛媛は組織的な戦いをする印象もあります。
「組織もありますし、個人を見ても良いものを持っています。昨年(6月)、安芸高田市サッカー公園で戦った練習試合では(0-1で)やられています。警戒しないといけません」
──中3日の試合となりますが、選手のコンディションはいかがでしょうか?
「問題ありません」
──塩谷司選手は最近の試合でも良いパフォーマンスを見せています。
「(佐々木)翔とシオ(塩谷司)は重要なポジションを担っています。もちろんプレーだけでなく、その他にもいろんな面で(影響が)あります。その二人が良いパフォーマンスを出せることは、すなわち、チーム全体が良いパフォーマンスに繋がると思っています」
ゲームレポート
紫軍団が苦しみながらも愛媛を攻略した。
直近のリーグ戦から先発全員を入れ替えてきた愛媛に対し、広島は11人全員がまったく同じ顔触れ。カテゴリーが下の愛媛だろうと主力をつぎ込んだサンフレッチェだったが、前半はなかなかリズムに乗れない難しい展開となった。序盤こそ相手を押し込んでゲームを進め、両サイドからのクロスや11分の川辺駿のミドルシュートなどで相手守備陣を脅かしていたが、時間の経過とともに試合は愛媛ペースへ。相手の巧みなパスワークに広島自慢のプレスがハマらず攻撃を受ける時間が続くと、17分にカウンターから鋭いシュートを浴びたのに続き、31分には広島守備陣が完璧に崩されて決定機を作られる。どちらも枠に飛ばなかったことで救われたが、サンフレッチェにとっては我慢の45分となった。
そんな前半を受けて、ハーフタイムはミヒャエル・スキッベ監督の活が飛んだ。 「ボールをもっと早く動かそう。ボールの失い方が悪かったら、相手はカウンターを持っている。勇敢にもっと行って良い!!」
すると、後半はようやく広島が目覚めた。序盤からのアグレッシブな試合の入りで敵陣地でサッカーを展開。細かなパスワークやロングボールを使いながら相手を自陣に釘付けにして得点を奪いに行くと、59分、62分、63分と後半から入った中島洋太朗が立て続けに決定機を迎える。どれも相手DFやGKが粘り強く対応してゴールを割れなかったが、堅い守備組織を構築する愛媛を攻略したのは68分だった。カウンターから加藤陸次樹が右サイドを抜け出すと、中央でパスを受けたトルガイ・アルスランが冷静に相手DFをかわして先制。66分に途中出場してからたった2分で、貴重なゴールを奪って見せた。
その後も守りに入ることなく相手陣地でサッカーを展開する攻撃的な姿勢を貫いた広島は、79分に加藤陸次樹がダメ押しとなる追加点を決めて勝負あり。「難しい試合になる」と戦前のスキッベ監督が予想したとおりの拮抗した戦いとなったが、結果的には地力で上回った紫軍団が2-0で勝利し、2年ぶりとなる8強進出を決めた。
直近のリーグ戦から先発全員を入れ替えてきた愛媛に対し、広島は11人全員がまったく同じ顔触れ。カテゴリーが下の愛媛だろうと主力をつぎ込んだサンフレッチェだったが、前半はなかなかリズムに乗れない難しい展開となった。序盤こそ相手を押し込んでゲームを進め、両サイドからのクロスや11分の川辺駿のミドルシュートなどで相手守備陣を脅かしていたが、時間の経過とともに試合は愛媛ペースへ。相手の巧みなパスワークに広島自慢のプレスがハマらず攻撃を受ける時間が続くと、17分にカウンターから鋭いシュートを浴びたのに続き、31分には広島守備陣が完璧に崩されて決定機を作られる。どちらも枠に飛ばなかったことで救われたが、サンフレッチェにとっては我慢の45分となった。
そんな前半を受けて、ハーフタイムはミヒャエル・スキッベ監督の活が飛んだ。 「ボールをもっと早く動かそう。ボールの失い方が悪かったら、相手はカウンターを持っている。勇敢にもっと行って良い!!」
すると、後半はようやく広島が目覚めた。序盤からのアグレッシブな試合の入りで敵陣地でサッカーを展開。細かなパスワークやロングボールを使いながら相手を自陣に釘付けにして得点を奪いに行くと、59分、62分、63分と後半から入った中島洋太朗が立て続けに決定機を迎える。どれも相手DFやGKが粘り強く対応してゴールを割れなかったが、堅い守備組織を構築する愛媛を攻略したのは68分だった。カウンターから加藤陸次樹が右サイドを抜け出すと、中央でパスを受けたトルガイ・アルスランが冷静に相手DFをかわして先制。66分に途中出場してからたった2分で、貴重なゴールを奪って見せた。
その後も守りに入ることなく相手陣地でサッカーを展開する攻撃的な姿勢を貫いた広島は、79分に加藤陸次樹がダメ押しとなる追加点を決めて勝負あり。「難しい試合になる」と戦前のスキッベ監督が予想したとおりの拮抗した戦いとなったが、結果的には地力で上回った紫軍団が2-0で勝利し、2年ぶりとなる8強進出を決めた。
監督 試合後コメント
「まず前半の愛媛は本当に素晴らしいサッカーをしたと思います。勇敢ですごく良いサッカーをしていたなか、目的に合った、的を得た攻撃がありました。ただ、後半は自分たちが完全に主導権を握ったと思います。開始直後から大きなチャンスを作ることができました。その後もいくつも良いチャンスを作り続けることができましたし、そのなかで2点を奪い、2-0で勝利することができました。天皇杯は非常にやりづらい大会ですし、毎試合やりづらいです。そのなかで後半の自分たちが見せたものは勝利に値すると思います。ここをしっかり突破することができ、次はG大阪と対戦します。G大阪も素晴らしいシーズンを送っているなかで、すごく面白い試合になると思っています」
──トルガイ・アルスラン選手の素晴らしいゴールについて。
「この前の試合(J1第26節・C大阪戦)のリプレイですね。素晴らしいテクニックと視野と相手がどう動くかまで見えている。そういった部分が出たプレーだと思います。彼の能力は我々のオフェンスの部分でよく機能してくれると思っています」
──中島洋太朗選手を後半から投入して攻撃が活性化しました。その意図は?
「まず塩谷(司)に疲れが見えていました。また、もう少しオフェンシブな戦いをしたいという部分で、洋太朗を決断しました。後ろでボールを奪うことよりも、すぐ前に当てて、前で攻撃をする部分を強調しようと思っていました。洋太朗のパフォーマンスは非常に良かったと思いますし、ファンタスティックだったと思っています」
──準々決勝・G大阪戦はタイトな日程のなかでの戦いになりそうです。どのように戦っていきますか?
「まだもう少し時間があるので、こういうふうに戦うとは言えませんが、自分たちがまずやらないといけないことは次の柏戦に向けて良い準備をすること。まずしっかり回復して次の柏戦に挑みたいと思います」
──トルガイ・アルスラン選手の素晴らしいゴールについて。
「この前の試合(J1第26節・C大阪戦)のリプレイですね。素晴らしいテクニックと視野と相手がどう動くかまで見えている。そういった部分が出たプレーだと思います。彼の能力は我々のオフェンスの部分でよく機能してくれると思っています」
──中島洋太朗選手を後半から投入して攻撃が活性化しました。その意図は?
「まず塩谷(司)に疲れが見えていました。また、もう少しオフェンシブな戦いをしたいという部分で、洋太朗を決断しました。後ろでボールを奪うことよりも、すぐ前に当てて、前で攻撃をする部分を強調しようと思っていました。洋太朗のパフォーマンスは非常に良かったと思いますし、ファンタスティックだったと思っています」
──準々決勝・G大阪戦はタイトな日程のなかでの戦いになりそうです。どのように戦っていきますか?
「まだもう少し時間があるので、こういうふうに戦うとは言えませんが、自分たちがまずやらないといけないことは次の柏戦に向けて良い準備をすること。まずしっかり回復して次の柏戦に挑みたいと思います」