9.8 18:30

ルヴァンカップ プライムラウンド 準々決勝 第2戦 vs. 名古屋グランパス
HOMEエディオンピースウイング広島

PK

サンフレッチェ広島 広島
1
2
名古屋グランパス 名古屋
0
前半
1
0
後半
0
1
延長前半
0
0
延長後半
1
1
PK
3
  • 前半9分
    パトリック
  • 延長後半7分
    オウンゴール

試合の見どころ

 紫軍団の勢いが止まらない。ホーム&アウェイ方式で戦うルヴァンカップ準々決勝・名古屋戦。4日(水)の第1戦を敵地で戦った広島は、トルガイ・アルスランの1点を全員の粘り強い守備で守り切って1-0で勝利。これでリーグ戦、天皇杯と合わせて“公式戦10連勝”を達成するなど、まさに圧巻の快進撃である。8日(日)の準々決勝第2戦はホームでの戦い。2年ぶりの4強進出に向けて、舞台は整っている。
 ただし、名古屋はやはり簡単なチームではない。「激しい戦いになる」。そうミヒャエル・スキッベ監督が第2戦に向けて話すとおり、初戦以上にタフな戦いが予想される。第1戦ではお互いに球際の部分で激しく闘い、攻守の入れ替わりが速いハードな激闘となった。特に広島としては名古屋のストロングである堅い守備の攻略に手こずったのに加え、前線のキャスパー・ユンカーや山岸祐也の強さを生かす戦いに苦労した。準決勝進出のために第2戦は勝利が必須の名古屋は、第1戦以上に強い気迫を持って臨んでくるだろう。より圧力を強めて得点を奪いに来る相手をいかに食い止め、勝ち切るか。広島はリードしているとは言え、「ただ、たったの1点というところもある」(スキッベ監督)と決してラクな状況ではない。
 それでも、広島は1点を守り切るサッカーに徹するつもりは毛頭ない。「もちろん勝ちに行きたいと思っているし、今まで引き分けを狙う戦いをしたことがない。自分たちが引き分け狙いで戦えるような弱い相手でないことは分かっている。そのためには、前からプレスをかけてボールを奪いに行く自分たちのサッカーにこだわってやっていきたい」(ミヒャエル・スキッベ監督)。現在の10連勝も攻守において攻撃的な姿勢で戦い続ける自分たちのスタイルを貫いてきたからこその結果だ。第2戦も前線からのアグレッシブな守備で主導権を奪いに行くスタンスに変わりなく、リードを広げるための得点を奪いに行くのみ。それが広島にとって準決勝に進出する最善の戦い方である。名古屋は間違いなく強敵だが、紫軍団は恐れることなく果敢に倒しに行く。

監督 試合前日コメント

──中3日の試合となりますが、選手の状態はいかがでしょうか?
「全体的にすごく良い感じだと思います。コンディションを戻すのに3日はかかりますが、その3日間があったので良い形で明日の試合を戦えると思います」

──明日は引き分けでも準決勝進出が決まります。
「そのとおりですね(笑)。ただ、もちろん勝ちに行きたいと思いますし、今まで引き分けを狙う戦いをしたことがありません。自分たちが引き分け狙いで戦えるような弱い相手でないことは分かっています。そのためには、前からプレスをかけてボールを奪いに行く自分たちのサッカーにこだわってやっていきたいと思います」

──第1戦の名古屋は守備に注力してきて難しい戦いとなりました。明日は1点が必要な名古屋はやり方を変えてくるのか、継続してくるのか。どう予想していますか?
「相手がどうこうではなく、大事なのは自分たちがどういうことをやるかです」

──ゴンサロ・パシエンシア選手の状態は?
「状況は良いと思います。プレシーズンをしっかりやってきたのもありますが、最後の移籍のところで2~3週間は(全体で練習を)できなかったので、その分を考慮しても来週ぐらいにはフィットするのではないかと思っています」

──名古屋との第1戦はリーグ戦で戦った時からはかなり修正してきた印象です。球際で激しく来ており、セカンドボールも多く拾われました。そこは修正したい点になりますか?
「セカンドボールは非常に重要なポイントになるのは間違いありません。第1戦もセカンドボールの部分で闘って相手が勝ち取っていました。今回は集中して自分たちが拾えるようにしないといけません」

ゲームレポート

 何とも悔しいゲームとなった。
 前半の広島は苦戦した。第1戦同様、球際で激しく戦ってきた名古屋に押し込まれる時間が続くと、早々の9分、一瞬の隙を突かれてしまった。自陣右からのFK、中央のパトリックに頭で合わせられて失点。第1戦を1-0でリードしていた広島だったが、早くも振り出しに戻されてしまった。
 その後は時間の経過とともにボールを握る時間が増えて敵陣でのプレー回数を多くしていったサンフレッチェだが、センターFWのパトリックまでもが自陣へ引いて守備ブロックを形成する名古屋をなかなか攻略できず。得意のサイド攻撃も加えながら何度もクロスを送り込んだが、相手守備陣の集中力も高く、前半はシュート数3本に抑え込まれる難しい戦いとなった。
「丁寧に速くボールを動かすこと。責任を持って勇敢に。もう1点取って勝ちに行くぞ!」
 ハーフタイム、ミヒャエル・スキッベ監督からそう活を入れられて臨んだ後半、広島は序盤から攻めに出た。開始早々にドウグラス・ヴィエイラが自らドリブルで持ち運んでシュートを放てば、53分には右サイド・新井直人が鋭いクロスを送って相手を脅かす。良いリズムで試合を進める中、65分にはドウグラスを下げて、2日(月)に加入したばかりの新戦力、ゴンサロ・パシエンシアをさっそく投入。前線を活性化させて得点を奪いに行った。
 ここからはより広島の攻めが際立った。キャスパー・ユンカーと永井謙佑を入れて前線に変化を加えてきた名古屋が得意のセットプレーやカウンターでチャンスをうかがってくる中、広島は変わらず前線からのプレスを武器に相手へ襲い掛かる。74分、79分と加藤陸次樹がゴール前で決定機を迎えたのに続き、ゴンサロ、トルガイ・アルスラン、佐々木翔、中島洋太朗と立て続けにあわやのシュートを放つ。だが、どれもあと一歩が足りずに無得点で終わると、試合は延長戦へと突入した。
 すると、まさかの結末が待っていた。延長前半12分に東俊希が直接FKを沈めて同点に追い付き、2戦合計2-1とリードを奪った広島だったが、その10分後に途中出場したばかりの越道草太選手のオウンゴールによって再び2戦合計スコアでは同点に。その後は決着がつかずPK戦へと突入すると、4人中3人が外した広島に対して名古屋は先行の3人が確実に決めて1-3の敗戦。2年ぶりの4強進出を目指した広島だったが、悔しい準々決勝での敗退となった。

監督 試合後コメント

「まずは名古屋グランパス、準決勝進出おめでとうございます。この準々決勝2試合は本当に素晴らしかったと思います。どちらのチームに転がってもおかしくないような、どちらも出し切ったゲームでした。最後はPK戦でこういう結果になったのは残念ですが、サッカーなので同じ強さの2チームが当たった時にはどちらかがこういう結果になるということだと思います」

──試合後、越道草太選手にどういう声をかけたのでしょうか。また、越道選手にはこれからどのようにやっていってほしいですか?
「もちろん彼とも話をしました。『晴れる日もあれば、雨が降る日もある』と。アンラッキーな形でボールに触れてしまい、アンラッキーなオウンゴールになってしまったというそれだけのことです。『また次には前を向いてやらないといけない』と伝えました」

──0-1になった後半は、中島洋太朗選手を入れてビッグチャンスをたくさん作りました。そこで決めていればという展開でした。
「後半、それから延長戦に関して言えば、前半よりも良いサッカーができていました。後半と延長戦は自分たちのサッカーの質、重要な要素の一人に洋太朗はなっていました。才能のある選手なので、このまま進んで行ってほしいと思います」

──途中交代の川辺駿選手、佐々木翔選手、トルガイ・アルスラン選手の状態は?
「駿に関して言えば、もう少し日本のサッカーに慣れる時間が必要だと思います。まだ受け身になってサッカーをすることが多いので、それをもう少し前にアクティブにしてほしいと思っています。ただ、まだ時間がかかる部分はあると思いますし、彼自身も成長して伸びてくると思います。トルガイはすごく日本のサッカーに慣れてきた部分はありますが、今日は少しケガがありましたし、これからも試合が続くので代えました。翔については、予定していなかった部分ですし、彼は我々のディフェンスラインに必要な選手です。ヘディングで競って、その後に着地した時に足首を痛めたようです。ひどくなければと思っています」

フォト

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