試合の見どころ
紫軍団の底力が問われている。敵地で戦ったルヴァンカップ準々決勝第1戦・名古屋戦を1-0で制し、優位な状況で迎えた8日(日)のホームの第2戦では、延長戦までもつれ込む死闘となり、PK戦の末に敗退。11日(水)に中2日で天皇杯準々決勝・G大阪戦が控えるなか、名古屋に逆転で敗れたショックに加え、延長戦まで戦った身体的なダメージは大きい。反対にG大阪は、直近のゲームから約2週間半も間隔が空いており、万全の態勢である。コンディションに大きな差があるなかでいかに広島はこの戦いを乗り切るか。まさにチーム全員の力を結集して戦うことになる。
相手もまた強敵だ。昨季はリーグ16位と残留争いに巻き込まれる苦しい時期を過ごしたG大阪だが、今季は就任2年目を迎えたダニエル・ポヤトス監督の戦術も浸透し、現在はJ1で5位と上々の位置につける。スペイン人指揮官らしいポゼッションスタイルは精度が増し、今季の特長の一つとなっている高い守備力は町田と並んでリーグ最少失点だ。さらに攻撃陣のタレントも充実。今季、高いパフォーマンスを維持し続けている元日本代表の宇佐美貴史は、前線で自由に動いて攻撃の起点になるだけでなく、持ち前の決定力でリーグ9得点を挙げ、さらにアシストは『6』と、まさにG大阪の攻撃の心臓だ。その周りにも快足アタッカーの山下諒也、ファン・アラーノの両ウイングが揃い、ボランチにはダワンと鈴木徳真というチームを機能させる献身的なプレーヤーも充実している。新井直人のゴールで何とか引き分けた3月のリーグ戦から5カ月弱、再び難しい戦いが待ち受けているのは間違いない。
広島のポイントとしては、やはり立ち上がりだ。9月4日(水)まで公式戦10連勝を達成していたサンフレッチェだが、前半の内容に課題を残したゲームは数試合あった。それでも何とか我慢をし、無失点で凌いだことで連勝に繋げていたが、8日の名古屋戦では開始9分に失点。それが重く響いて敗戦にも繋がっただけに、やはり序盤から主導権を握ることは勝利のために重要な要素となる。特に今回はコンディションで分が悪いなか、追いかける展開となればより戦いは苦しくなる。もちろん、G大阪戦に向けて疲労もあれば、名古屋戦のショックもある。だが、悔しさを晴らせるのも自分たち次第だ。紫軍団の意地に期待したい。
相手もまた強敵だ。昨季はリーグ16位と残留争いに巻き込まれる苦しい時期を過ごしたG大阪だが、今季は就任2年目を迎えたダニエル・ポヤトス監督の戦術も浸透し、現在はJ1で5位と上々の位置につける。スペイン人指揮官らしいポゼッションスタイルは精度が増し、今季の特長の一つとなっている高い守備力は町田と並んでリーグ最少失点だ。さらに攻撃陣のタレントも充実。今季、高いパフォーマンスを維持し続けている元日本代表の宇佐美貴史は、前線で自由に動いて攻撃の起点になるだけでなく、持ち前の決定力でリーグ9得点を挙げ、さらにアシストは『6』と、まさにG大阪の攻撃の心臓だ。その周りにも快足アタッカーの山下諒也、ファン・アラーノの両ウイングが揃い、ボランチにはダワンと鈴木徳真というチームを機能させる献身的なプレーヤーも充実している。新井直人のゴールで何とか引き分けた3月のリーグ戦から5カ月弱、再び難しい戦いが待ち受けているのは間違いない。
広島のポイントとしては、やはり立ち上がりだ。9月4日(水)まで公式戦10連勝を達成していたサンフレッチェだが、前半の内容に課題を残したゲームは数試合あった。それでも何とか我慢をし、無失点で凌いだことで連勝に繋げていたが、8日の名古屋戦では開始9分に失点。それが重く響いて敗戦にも繋がっただけに、やはり序盤から主導権を握ることは勝利のために重要な要素となる。特に今回はコンディションで分が悪いなか、追いかける展開となればより戦いは苦しくなる。もちろん、G大阪戦に向けて疲労もあれば、名古屋戦のショックもある。だが、悔しさを晴らせるのも自分たち次第だ。紫軍団の意地に期待したい。
監督 試合前日コメント
──加藤陸次樹選手がゴールを決めて勝ちたいと言っていました。
「二つぐらい取ってくれれば、その願望は叶うのではないかと思います(笑)」
──加藤選手の最近のパフォーマンスについて。
「オフェンスでは欠かせない選手だと思っています。一番前もできれば、2列目でもしっかり活躍できる。彼がいることでチームがうまく機能する部分はあると思います」
──明日は中2日での戦いとなります。
「昨日は全員しっかり休んだので、明日は全員が全力で行けると思います」
──名古屋戦で2失点を喫した守備について。
「安定した守備をしないといけないと思っていますし、チーム全体で前から奪いに行く守備をしないといけません。また、名古屋戦は不要なファウルから失点しました。そこはもう一度、妨げていきたいと思っています」
──今季のG大阪は守備が堅い印象です。
「ディフェンスだけでなく全体がすごく伸びたチームだと思っています。守る部分もそうですし、速い切り替えやカウンターもあります。宇佐美(貴史)が中心となって、すごく良いパフォーマンスを見せています。ワイドにも良い選手は揃っています。本当に全体的にすごく成長したチームだと思っています」
「二つぐらい取ってくれれば、その願望は叶うのではないかと思います(笑)」
──加藤選手の最近のパフォーマンスについて。
「オフェンスでは欠かせない選手だと思っています。一番前もできれば、2列目でもしっかり活躍できる。彼がいることでチームがうまく機能する部分はあると思います」
──明日は中2日での戦いとなります。
「昨日は全員しっかり休んだので、明日は全員が全力で行けると思います」
──名古屋戦で2失点を喫した守備について。
「安定した守備をしないといけないと思っていますし、チーム全体で前から奪いに行く守備をしないといけません。また、名古屋戦は不要なファウルから失点しました。そこはもう一度、妨げていきたいと思っています」
──今季のG大阪は守備が堅い印象です。
「ディフェンスだけでなく全体がすごく伸びたチームだと思っています。守る部分もそうですし、速い切り替えやカウンターもあります。宇佐美(貴史)が中心となって、すごく良いパフォーマンスを見せています。ワイドにも良い選手は揃っています。本当に全体的にすごく成長したチームだと思っています」
ゲームレポート
広島にとってはやはり難しいゲームとなった。
直近のゲームから2週間弱空いたG大阪に対し、広島は延長戦まで戦ったルヴァンカップ準々決勝・名古屋戦から中2日。コンディション面で大きな差があるなかでも前半から広島の出来は良かった。14分に一瞬の隙を突かれて失点してしまったものの、試合開始から果敢にG大阪ゴールへ迫っていた紫軍団はすぐに反撃に出た。16分、高い位置で東俊希が相手のパスミスを奪うと、そのパスを受けた加藤陸次樹がペナルティーエリアの外から右足を振り抜いてネットを揺らし同点。早い時間帯で試合を振り出すことに成功した。
その後も持ち味のハイプレスでG大阪に襲い掛かったサンフレッチェが主導権を掌握。相手を敵陣へ押し込んでゲームを進めると、中島洋太朗の負傷で代わって入った1トップのドウグラス・ヴィエイラやシャドーの満田誠、加藤らに加え、左サイドの東らが何度もゴール前へ進出してゴールを目指した。結局、チャンスを生かせず前半は1-1で終了したものの、ハーフタイムのミヒャエル・スキッベ監督もここまでの選手の出来を称えた。
「ここまで本当に良い。どんどん良くなってきた。あとはシュートだけだ!」
迎えた後半は一進一退の攻防となった。前半以上に巻き返してきたG大阪の攻撃を受ける時間が増えたなか、広島は最後の局面では体を張って粘り強く対応。決定機を作らせることなく、チャンスをうかがう展開となった。押し込まれても終盤まで我慢強く戦っていた広島だったが、79分、守備がついに決壊する。右サイドを攻略されて中央へパスを起こり込まれると、これを岸本武流に決められて再びリードを許してしまった。
その後はゴンサロ・パシエンシア、川辺駿、柏好文を同時投入して同点を目指したサンフレッチェだが、最後の猛反撃も実らず1-2で敗戦。8日(日)のルヴァンカップに続き、天皇杯も8強で姿を消すことになった。
直近のゲームから2週間弱空いたG大阪に対し、広島は延長戦まで戦ったルヴァンカップ準々決勝・名古屋戦から中2日。コンディション面で大きな差があるなかでも前半から広島の出来は良かった。14分に一瞬の隙を突かれて失点してしまったものの、試合開始から果敢にG大阪ゴールへ迫っていた紫軍団はすぐに反撃に出た。16分、高い位置で東俊希が相手のパスミスを奪うと、そのパスを受けた加藤陸次樹がペナルティーエリアの外から右足を振り抜いてネットを揺らし同点。早い時間帯で試合を振り出すことに成功した。
その後も持ち味のハイプレスでG大阪に襲い掛かったサンフレッチェが主導権を掌握。相手を敵陣へ押し込んでゲームを進めると、中島洋太朗の負傷で代わって入った1トップのドウグラス・ヴィエイラやシャドーの満田誠、加藤らに加え、左サイドの東らが何度もゴール前へ進出してゴールを目指した。結局、チャンスを生かせず前半は1-1で終了したものの、ハーフタイムのミヒャエル・スキッベ監督もここまでの選手の出来を称えた。
「ここまで本当に良い。どんどん良くなってきた。あとはシュートだけだ!」
迎えた後半は一進一退の攻防となった。前半以上に巻き返してきたG大阪の攻撃を受ける時間が増えたなか、広島は最後の局面では体を張って粘り強く対応。決定機を作らせることなく、チャンスをうかがう展開となった。押し込まれても終盤まで我慢強く戦っていた広島だったが、79分、守備がついに決壊する。右サイドを攻略されて中央へパスを起こり込まれると、これを岸本武流に決められて再びリードを許してしまった。
その後はゴンサロ・パシエンシア、川辺駿、柏好文を同時投入して同点を目指したサンフレッチェだが、最後の猛反撃も実らず1-2で敗戦。8日(日)のルヴァンカップに続き、天皇杯も8強で姿を消すことになった。
監督 試合後コメント
「まずはダニエル・ポヤトス監督をはじめ、G大阪に『準決勝進出、おめでとう』と言いたいです。我々はルヴァンカップを戦った後に(中2日で)今日の試合があり、日程面で非常に厳しい状況でした。G大阪は本当に良いプレーでしたし、準決勝進出を祝福する気持ちはありますが、自分たちとコンディション面で大きな差があり、さらに途中から(主力の)3人を入れれる状況にあったのは、彼らにアドバンテージがあったのではないかと思います」
──前半途中に交代した中島洋太朗選手の状況について。
「腿のところに打撲を受けました。(現状は)まだ分かりません」
──前半途中に交代した中島洋太朗選手の状況について。
「腿のところに打撲を受けました。(現状は)まだ分かりません」