試合の見どころ
J1開幕からいきなり険しい戦いとなる。2月8日(土)のFUJIFILM SUPER CUP 2025vs.神戸戦、そして12日(水)のACL2vs.ナムディンFC戦と“アウェイ2連戦”からスタートし、2連勝と絶好のスタートを切った広島だが、今回の開幕戦も再び中3日で敵地での戦いだ。さっそくの連戦に加えてベトナムからの長距離移動もあったハードな日程のなか、まさに最初からチーム力が問われることになる。相手は、昨季のJ1で昇格1年目ながら3位と旋風を巻き起こした町田。今回が初陣となる相手とのコンディションの差は明白だが、紫軍団は総力戦で挑む。
昨季から“大型補強”でリーグを賑わせてきた町田は、今季も健在だ。昨季の主力であった韓国代表ストライカーのオ・セフンや日本代表GK谷晃生、MF白崎凌兵を期限付きから完全移籍へと切り替え、他にも各ポジションに実力者を補強。守備陣には岡村大八(元札幌)や菊池流帆(元神戸)といったJ1でも実績のあるCBを迎え、中盤には福岡の支柱だった前寛之を迎え入れた。さらに前線にも横浜FMから得点力の高い西村拓真を獲得するなど、2025シーズンの戦力は「さらに強くなった」(ミヒャエル・スキッベ監督)。エリキや相馬勇紀、ドレシェヴィッチ、昌子源ら昨季の主力と融合すれば、やはりかなり手強い。就任3年目を迎える黒田剛監督は、システムも昨季終盤から3バックを採用し、今年はキャンプから研ぎ澄ますことができているはずだ。元々の手堅いサッカーを戦力のアップとともに底上げしている町田は、今年も上位候補である。
その町田に昨季は2戦2勝の広島は、今季もブレずにスタイルを貫く。「自分たちのスタイルを徹底することが大事になる」と町田戦に向けてスキッベ監督が話したように、相手のパワーある攻撃にはパワーで打ち勝ち、相手のもう一つの武器であるカウンターにも素早い攻守の切り替えで封じること。攻撃ではハイプレスを基調としたショートカウンターや自慢のサイド攻撃、テンポの良いパスワークを使いながら堅い町田守備陣を攻略できるか。連戦での疲労もあるなかで難しい戦いになるのは承知の上、サンフレッチェらしいアグレッシブなスタイルを出し尽くして勝利を掴みたいところだ。
昨季から“大型補強”でリーグを賑わせてきた町田は、今季も健在だ。昨季の主力であった韓国代表ストライカーのオ・セフンや日本代表GK谷晃生、MF白崎凌兵を期限付きから完全移籍へと切り替え、他にも各ポジションに実力者を補強。守備陣には岡村大八(元札幌)や菊池流帆(元神戸)といったJ1でも実績のあるCBを迎え、中盤には福岡の支柱だった前寛之を迎え入れた。さらに前線にも横浜FMから得点力の高い西村拓真を獲得するなど、2025シーズンの戦力は「さらに強くなった」(ミヒャエル・スキッベ監督)。エリキや相馬勇紀、ドレシェヴィッチ、昌子源ら昨季の主力と融合すれば、やはりかなり手強い。就任3年目を迎える黒田剛監督は、システムも昨季終盤から3バックを採用し、今年はキャンプから研ぎ澄ますことができているはずだ。元々の手堅いサッカーを戦力のアップとともに底上げしている町田は、今年も上位候補である。
その町田に昨季は2戦2勝の広島は、今季もブレずにスタイルを貫く。「自分たちのスタイルを徹底することが大事になる」と町田戦に向けてスキッベ監督が話したように、相手のパワーある攻撃にはパワーで打ち勝ち、相手のもう一つの武器であるカウンターにも素早い攻守の切り替えで封じること。攻撃ではハイプレスを基調としたショートカウンターや自慢のサイド攻撃、テンポの良いパスワークを使いながら堅い町田守備陣を攻略できるか。連戦での疲労もあるなかで難しい戦いになるのは承知の上、サンフレッチェらしいアグレッシブなスタイルを出し尽くして勝利を掴みたいところだ。
監督 試合前日コメント
──ナムディンFC戦では途中交代の選手たちが力を発揮しました。
「ナムディンFC戦では途中からオフェンシブにプレーすることができました。交代して入った選手たちがよくやってくれましたし、彼らが自分の特長を生かしてくれてました。(中村)草太で言えば、彼のスピードを生かして真ん中やウイングで特長を出してくれました。後半から入った菅(大輝)や(新井)直人に関しても、あの(サイドの)ポジションからさらにオフェンシブに行ける特長のある選手です。各ポジションで各々がその強さを出してほしいと思っています」
──『FUJIFILM SUPER CUP 2025』とナムディンFC戦では、本来はサイドプレーヤーの越道草太選手を前線で使いましたが、そのメリットは?
「前線で自分のスピードを生かしてプレーできるところが彼の良い部分です。初速が速いだけでなく、20m、30m、40mと速いスピードで走れる選手です。そこを生かしてくれれば、良い活躍をすると思います」
──町田は今季もかなり補強をしましたが、どのように見ていますか?
「非常に強くなったと思っています。今季も良い選手をたくさん獲っていますし、フィジカルを生かしたサッカーをやる上で、体の大きな選手が増えています。そういった部分で言えば、強くなった良いチームだと思います。特に日本人の補強がうまくいったと思っています」
──町田戦で勝利する一番のポイントは?
「疲れを感じさせないプレーが大事になると思います。今回は連戦の3試合目になりますし、移動の疲れもあります。それを見せないこと。戦うのは町田ですが、それだけでなく、自分たち自身との戦いももちろんあります」
「ナムディンFC戦では途中からオフェンシブにプレーすることができました。交代して入った選手たちがよくやってくれましたし、彼らが自分の特長を生かしてくれてました。(中村)草太で言えば、彼のスピードを生かして真ん中やウイングで特長を出してくれました。後半から入った菅(大輝)や(新井)直人に関しても、あの(サイドの)ポジションからさらにオフェンシブに行ける特長のある選手です。各ポジションで各々がその強さを出してほしいと思っています」
──『FUJIFILM SUPER CUP 2025』とナムディンFC戦では、本来はサイドプレーヤーの越道草太選手を前線で使いましたが、そのメリットは?
「前線で自分のスピードを生かしてプレーできるところが彼の良い部分です。初速が速いだけでなく、20m、30m、40mと速いスピードで走れる選手です。そこを生かしてくれれば、良い活躍をすると思います」
──町田は今季もかなり補強をしましたが、どのように見ていますか?
「非常に強くなったと思っています。今季も良い選手をたくさん獲っていますし、フィジカルを生かしたサッカーをやる上で、体の大きな選手が増えています。そういった部分で言えば、強くなった良いチームだと思います。特に日本人の補強がうまくいったと思っています」
──町田戦で勝利する一番のポイントは?
「疲れを感じさせないプレーが大事になると思います。今回は連戦の3試合目になりますし、移動の疲れもあります。それを見せないこと。戦うのは町田ですが、それだけでなく、自分たち自身との戦いももちろんあります」
ゲームレポート
紫軍団がタフな一戦を粘り強く攻略した。
序盤から試合は厳しい戦いが続いた。戦前の予想どおり、ロングボールを多用してパワーを持って臨んでくる町田の圧力を受ける展開となったが、時間の経過とともに五分と五分の内容に。中盤での激しい攻防が至るところで繰り広げられ、ゴール前ではお互いにセットプレーを何本も獲得してゴールを目指す。どちらも譲らないハードな戦いで時間は推移したが、町田に一瞬の隙を許してしまったのは26分だった。相馬勇紀にドリブルで右サイドを切り裂かれると、左足でネットを揺らされて失点。前半でリードを許す展開となってしまった。
その後も町田のハードな戦いの前になかなかシュートまで持ち込めない広島は、効果的な攻撃を繰り出せず前半は終了。
「相手は強いよ。でも、オレたちのほうが良い戦いはできるぞ!」
ハーフタイム、ミヒャエル・スキッベ監督は選手にそう活を飛ばして後半へ挑んだ。
その指揮官は、早くも動いた。後半開始から左サイド・東俊希を下げ、菅大輝を投入。4日前のACL・ナムディンFC戦と同じ交代カードの切り方で、試合を動かしにかかった。すると、指揮官の采配は早くも実った。59分、敵陣での菅のFKの流れから、最後はトルガイ・アルスランが決めて同点。後半の早い時間帯で試合を振り出しに戻すことに成功した。
そこからは72分に攻撃の切り札・中村草太を入れてさらに攻撃のギアを上げにかかったスキッベ監督。相手を押し込む時間を長くして決勝点を狙いに行くなか、CKから荒木隼人らもチャンスを迎えるなど、全員でゴールを目指した。そして、歓喜の瞬間は77分にやってきた。ジャーメイン良がペナルティーエリアの外から強烈な左足シュートを放つと、相手GKのこぼれ球に詰めたのは、入ったばかりの中村。期待のルーキーがナムディンFC戦に続くゴールをJ1開幕戦で奪って見せた。
その後も受けに回ることなく攻撃に出ながらゲームを進めた広島は、町田の反撃を許すことなくそのまま2-1で勝利。リーグ戦を白星でスタートするとともに公式戦3連勝を飾った。
序盤から試合は厳しい戦いが続いた。戦前の予想どおり、ロングボールを多用してパワーを持って臨んでくる町田の圧力を受ける展開となったが、時間の経過とともに五分と五分の内容に。中盤での激しい攻防が至るところで繰り広げられ、ゴール前ではお互いにセットプレーを何本も獲得してゴールを目指す。どちらも譲らないハードな戦いで時間は推移したが、町田に一瞬の隙を許してしまったのは26分だった。相馬勇紀にドリブルで右サイドを切り裂かれると、左足でネットを揺らされて失点。前半でリードを許す展開となってしまった。
その後も町田のハードな戦いの前になかなかシュートまで持ち込めない広島は、効果的な攻撃を繰り出せず前半は終了。
「相手は強いよ。でも、オレたちのほうが良い戦いはできるぞ!」
ハーフタイム、ミヒャエル・スキッベ監督は選手にそう活を飛ばして後半へ挑んだ。
その指揮官は、早くも動いた。後半開始から左サイド・東俊希を下げ、菅大輝を投入。4日前のACL・ナムディンFC戦と同じ交代カードの切り方で、試合を動かしにかかった。すると、指揮官の采配は早くも実った。59分、敵陣での菅のFKの流れから、最後はトルガイ・アルスランが決めて同点。後半の早い時間帯で試合を振り出しに戻すことに成功した。
そこからは72分に攻撃の切り札・中村草太を入れてさらに攻撃のギアを上げにかかったスキッベ監督。相手を押し込む時間を長くして決勝点を狙いに行くなか、CKから荒木隼人らもチャンスを迎えるなど、全員でゴールを目指した。そして、歓喜の瞬間は77分にやってきた。ジャーメイン良がペナルティーエリアの外から強烈な左足シュートを放つと、相手GKのこぼれ球に詰めたのは、入ったばかりの中村。期待のルーキーがナムディンFC戦に続くゴールをJ1開幕戦で奪って見せた。
その後も受けに回ることなく攻撃に出ながらゲームを進めた広島は、町田の反撃を許すことなくそのまま2-1で勝利。リーグ戦を白星でスタートするとともに公式戦3連勝を飾った。
監督 試合後コメント
「町田と対戦する時はいつもインテンシティーの高い、フィジカルの戦いになります。前半は最後のほうに2つぐらい良いチャンスがありましたが、それまでしっかりサッカーをするところが足りなかったです。後半に入ると、ボールを繋ぐ、サッカーをする部分がうまくいったと思います。ゲームをしっかりコントロールして、町田がボールを保持している時には圧をかけることができました。最終的に、どちらに転んでもおかしくないような厳しい試合で3ポイントを取って広島に帰れることを嬉しく思います」
──後半の開始から菅大輝選手を投入し、途中から中村草太選手を入れました。得点に絡んだ二人について。
「昨季と違い、交代によって違う形のサッカーを展開できるようになりました。ポジションというよりも、個人の特長を生かした別のサッカーが展開できる強みがあります。スタートで出た11人だけでサッカーをするのではなく、(選手交代によって)違う形のサッカーに展開できる、新しい追い風を吹かせるサッカーができる。今季は補強がうまくいった部分だと思います」
──前半はサッカーがうまくできてなかったなかで、後半はどういうふうにゲームチェンジをしたのでしょうか?
「まずハーフタイムに修正したのは、戦う部分だけでなく、しっかりサッカーをやろうと。自分たちのサッカーはロングボールを蹴って拾うのではなく、しっかり後ろから中盤を経由して前に進むこと。そういったところを見せていきたいと話しました。もちろん自分たちにとって幸運だったのは、相手CBが二人、ケガをして交代しまったこと。それも影響したと思います。その二人が重傷でないことを願っています」
──ACL2でも得点するなど、ルーキーとは思えないプレーを中村草太選手が見せています。彼の評価について。
「彼と出会ったのは昨年のプレシーズンの宮崎キャンプでした。練習参加をして、FC東京とのトレーニングマッチにも出場しました。彼が自分たちのクラブを選んでくれたことを嬉しく思っています。彼の特長としてすぐにチームに慣れ、自分たちのサッカーに合わせることができました。そこから自分の才能も出せる強みがあります。彼が我々のクラブを選んでくれたということは、自分たちも彼をもっと良いプレーヤーに成長させていきたいと思っています」
──ジャーメイン良選手は守備でも貢献したと思いますが、彼が入ったことの影響は?
「彼のことは日本に来た年から知っています。当時の磐田では、センターFWだけでなく、ウイングなど違うポジションもやっていました。より注目されたのが昨季で、ボックス内の仕事は素晴らしいと思っていました。今まで在籍していたドウグラス(・ヴィエイラ)やピエロス(・ソティリウ)と違い、さらにダイナミックなプレーができます。そこは期待していますし、守備に関しても前からプレスに行くことは、今までの選手よりもできると感じています。まだ点は取れていませんが、今季も大量に取ってほしいと思っています」
──後半の開始から菅大輝選手を投入し、途中から中村草太選手を入れました。得点に絡んだ二人について。
「昨季と違い、交代によって違う形のサッカーを展開できるようになりました。ポジションというよりも、個人の特長を生かした別のサッカーが展開できる強みがあります。スタートで出た11人だけでサッカーをするのではなく、(選手交代によって)違う形のサッカーに展開できる、新しい追い風を吹かせるサッカーができる。今季は補強がうまくいった部分だと思います」
──前半はサッカーがうまくできてなかったなかで、後半はどういうふうにゲームチェンジをしたのでしょうか?
「まずハーフタイムに修正したのは、戦う部分だけでなく、しっかりサッカーをやろうと。自分たちのサッカーはロングボールを蹴って拾うのではなく、しっかり後ろから中盤を経由して前に進むこと。そういったところを見せていきたいと話しました。もちろん自分たちにとって幸運だったのは、相手CBが二人、ケガをして交代しまったこと。それも影響したと思います。その二人が重傷でないことを願っています」
──ACL2でも得点するなど、ルーキーとは思えないプレーを中村草太選手が見せています。彼の評価について。
「彼と出会ったのは昨年のプレシーズンの宮崎キャンプでした。練習参加をして、FC東京とのトレーニングマッチにも出場しました。彼が自分たちのクラブを選んでくれたことを嬉しく思っています。彼の特長としてすぐにチームに慣れ、自分たちのサッカーに合わせることができました。そこから自分の才能も出せる強みがあります。彼が我々のクラブを選んでくれたということは、自分たちも彼をもっと良いプレーヤーに成長させていきたいと思っています」
──ジャーメイン良選手は守備でも貢献したと思いますが、彼が入ったことの影響は?
「彼のことは日本に来た年から知っています。当時の磐田では、センターFWだけでなく、ウイングなど違うポジションもやっていました。より注目されたのが昨季で、ボックス内の仕事は素晴らしいと思っていました。今まで在籍していたドウグラス(・ヴィエイラ)やピエロス(・ソティリウ)と違い、さらにダイナミックなプレーができます。そこは期待していますし、守備に関しても前からプレスに行くことは、今までの選手よりもできると感じています。まだ点は取れていませんが、今季も大量に取ってほしいと思っています」
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