試合の見どころ
紫軍団が好調だ。2月8日(土)の『FUJIFILM SUPER CUP 2025vs.神戸』からスタートして勝利を飾ったチームは、いきなり中3日や2日の連戦となったが、公式戦4連勝を達成。先週のJ1開幕・町田戦では敵地で逆転勝ちを収め、ACL2ラウンド16のナムディンFCとのホーム&アウェイではどちらも大勝して8強へ進出。もちろん連戦による疲労はあるだろうが、勝利によって得られる回復力は何よりも大きい。連戦はまだまだ続き、今節も再び、中3日の戦い。現在の良好な流れを繋いで、リーグの“ホーム開幕戦勝利”を狙う。
現在の4連勝も決して簡単ではなかったが、今節もまた強敵との戦いだ。ホームに迎え撃つのは、横浜FM。昨季はリーグ9位と苦しんだ相手だが、2022年以来の覇権奪回を目指すべく、今季は積極補強に動いた印象だ。指揮官には、イングランド出身のスティーブ・ホーランド監督が就任。過去にビッグクラブの監督を率いた経歴などはないが、チェルシーのアシスタントコーチ時代にはジョゼ・モウリーニョ監督やアントニオ・コンテ監督など、現在も欧州の第一線で活躍する名将の下で従事。さらに2016年から昨年までイングランド代表でもヘッドコーチとして携わっており、2度のワールドカップやユーロなど、世界を舞台に戦ってきた経験豊富な指揮官だ。
その監督に率いられる今季の横浜FMの面々もかなり豊富である。アタッカーの西村拓真やCB畠中槙之輔、上島拓巳が移籍したが、川崎Fから攻撃力の高い遠野大弥を獲得し、DFにはコロンビアの強力CBジェイソン・キニョーネスや浦和や新潟でプレーしていたトーマス・デン、オランダの各年代別の代表を経験してきたサンディ・ウォルシュを補強。もともと攻撃陣にはアンデルソン・ロペス、ヤン・マテウス、エウベルのブラジル人トリオに加え、日本人も植中朝日や井上健太、天野純、宮市亮など、2チーム分の選手層を誇る。昨季途中に加入していたトーゴ出身の大型MFジャン・クルードも今季はボランチで存在感を示しており、Jリーグで覚醒の予感が漂う。現在、ACLEを戦っている横浜FMは、広島と同じく今節は中3日のゲームとなるが、上記のようにリーグ屈指の戦力を揃えているとあって、状態は問題ないだろう。
だからと言って、広島は受けに回るつもりは毛頭ない。強力攻撃陣を擁する相手だろうと「相手よりも自分たちのことをやれば良いだけ」とミヒャエル・スキッベ監督はキッパリ。横浜FM戦でも攻撃姿勢を出すことが勝利への道であり、攻守においてアグレッシブに戦うスタンスは不変だ。「我々は守るというよりも前からボールを奪いに行く、プレスをかけてボールを奪うということ。そこはしっかりやっていきたい」(スキッベ監督)。公式戦5連勝へ。満員が予想されるホームの大声援を背に、紫軍団は勝利を目指す。
現在の4連勝も決して簡単ではなかったが、今節もまた強敵との戦いだ。ホームに迎え撃つのは、横浜FM。昨季はリーグ9位と苦しんだ相手だが、2022年以来の覇権奪回を目指すべく、今季は積極補強に動いた印象だ。指揮官には、イングランド出身のスティーブ・ホーランド監督が就任。過去にビッグクラブの監督を率いた経歴などはないが、チェルシーのアシスタントコーチ時代にはジョゼ・モウリーニョ監督やアントニオ・コンテ監督など、現在も欧州の第一線で活躍する名将の下で従事。さらに2016年から昨年までイングランド代表でもヘッドコーチとして携わっており、2度のワールドカップやユーロなど、世界を舞台に戦ってきた経験豊富な指揮官だ。
その監督に率いられる今季の横浜FMの面々もかなり豊富である。アタッカーの西村拓真やCB畠中槙之輔、上島拓巳が移籍したが、川崎Fから攻撃力の高い遠野大弥を獲得し、DFにはコロンビアの強力CBジェイソン・キニョーネスや浦和や新潟でプレーしていたトーマス・デン、オランダの各年代別の代表を経験してきたサンディ・ウォルシュを補強。もともと攻撃陣にはアンデルソン・ロペス、ヤン・マテウス、エウベルのブラジル人トリオに加え、日本人も植中朝日や井上健太、天野純、宮市亮など、2チーム分の選手層を誇る。昨季途中に加入していたトーゴ出身の大型MFジャン・クルードも今季はボランチで存在感を示しており、Jリーグで覚醒の予感が漂う。現在、ACLEを戦っている横浜FMは、広島と同じく今節は中3日のゲームとなるが、上記のようにリーグ屈指の戦力を揃えているとあって、状態は問題ないだろう。
だからと言って、広島は受けに回るつもりは毛頭ない。強力攻撃陣を擁する相手だろうと「相手よりも自分たちのことをやれば良いだけ」とミヒャエル・スキッベ監督はキッパリ。横浜FM戦でも攻撃姿勢を出すことが勝利への道であり、攻守においてアグレッシブに戦うスタンスは不変だ。「我々は守るというよりも前からボールを奪いに行く、プレスをかけてボールを奪うということ。そこはしっかりやっていきたい」(スキッベ監督)。公式戦5連勝へ。満員が予想されるホームの大声援を背に、紫軍団は勝利を目指す。
監督 試合前日コメント
──Jリーグのホーム開幕戦となります。
「明日は満員が予想されるなかで、強い相手と試合ができる。素晴らしい開幕戦になるのではないかと思っています」
──横浜FMは攻撃力の高いチームですが、特に気を付けたいところは?
「もともとクオリティーの高いチームなので全体を注意しないといけません。面白い外国籍選手も新たな補強で入ってきました。前線のスピードとフィジカルはまだ持っていますし、ACLEでは良い結果で終わっているので、良い状態にあると思っています」
──昨季の横浜FMとの2度の対戦では、得点が多く入る打ち合いとなりました。サッカーファンはまた打ち合いを期待していると思います。
「どちらもオフェンスの力を持っているチームですので、そういうことになるではないでしょうか」
──守備で相手を警戒しながらも攻撃的に行くことになります。
「我々は守るというよりも前からボールを奪いに行く、プレスをかけてボールを奪うということ。そこはしっかりやっていきたいです」
──相手のウイングはかなり強力ですが、彼らを抑えるのか、それとも彼らにボールを出させないようにするのか。どういう手段が良いでしょうか?
「相手よりも自分たちのことをやれば良いだけだと思います」
「明日は満員が予想されるなかで、強い相手と試合ができる。素晴らしい開幕戦になるのではないかと思っています」
──横浜FMは攻撃力の高いチームですが、特に気を付けたいところは?
「もともとクオリティーの高いチームなので全体を注意しないといけません。面白い外国籍選手も新たな補強で入ってきました。前線のスピードとフィジカルはまだ持っていますし、ACLEでは良い結果で終わっているので、良い状態にあると思っています」
──昨季の横浜FMとの2度の対戦では、得点が多く入る打ち合いとなりました。サッカーファンはまた打ち合いを期待していると思います。
「どちらもオフェンスの力を持っているチームですので、そういうことになるではないでしょうか」
──守備で相手を警戒しながらも攻撃的に行くことになります。
「我々は守るというよりも前からボールを奪いに行く、プレスをかけてボールを奪うということ。そこはしっかりやっていきたいです」
──相手のウイングはかなり強力ですが、彼らを抑えるのか、それとも彼らにボールを出させないようにするのか。どういう手段が良いでしょうか?
「相手よりも自分たちのことをやれば良いだけだと思います」
ゲームレポート
広島の手堅さが際立つ一戦となった。
序盤から試合の主導権を握っていたのは広島だった。GKからじっくりとビルドアップを図ろうとする横浜FMに対し、持ち味の前線からのプレスを仕掛けて相手に自由を許さない。横浜FMが苦し紛れにロングフィードを繰り出しても、広島が誇る強力3バックが次々と跳ね返し、敵陣でサッカーを展開し続けるほぼハーフコートゲームの様相で試合は推移した。前半のシュート数こそ2本と少なかったが、20分には前線へ飛び出した田中聡がチャンスを迎えるなど、完全に広島のペースでハーフタイムを迎えた。
「オレたちのほうが良いサッカーができている。簡単にボールを動かして背後を狙うこと。3ポイントを取るぞ!」
ミヒャエル・スキッベ監督がそう指示を出して迎えた後半、広島の攻撃姿勢がさっそく実ったのは49分だった。敵陣での田中聡のプレスから右サイドの加藤陸次樹へボールが渡ると、中央へのクロスに合わせたジャーメイン良のシュートが相手DFのハンドを誘発してPKを獲得。これを背番号9が冷静に決めて、広島移籍後初ゴールとなった。
その後も受けに回ることなく追加点を狙いながらゲームを進めた広島は、62分に攻撃の切り札である中村草太も投入してさらにギアチェンジを図った。ただし、74分に4枚替えをするなど攻撃への圧力を強めてきた横浜FMに終盤にかけて押し込まれる時間が増えてきた中、広島守備陣も隙を与えることなく堅守を築く。結局、危ないピンチは終了間際の1本だけで、そのまま無失点で試合を締めた紫軍団が1-0で勝利。開幕からリーグ戦2連勝を飾るとともに、今季の公式戦の連勝も『5』へ伸ばした。
序盤から試合の主導権を握っていたのは広島だった。GKからじっくりとビルドアップを図ろうとする横浜FMに対し、持ち味の前線からのプレスを仕掛けて相手に自由を許さない。横浜FMが苦し紛れにロングフィードを繰り出しても、広島が誇る強力3バックが次々と跳ね返し、敵陣でサッカーを展開し続けるほぼハーフコートゲームの様相で試合は推移した。前半のシュート数こそ2本と少なかったが、20分には前線へ飛び出した田中聡がチャンスを迎えるなど、完全に広島のペースでハーフタイムを迎えた。
「オレたちのほうが良いサッカーができている。簡単にボールを動かして背後を狙うこと。3ポイントを取るぞ!」
ミヒャエル・スキッベ監督がそう指示を出して迎えた後半、広島の攻撃姿勢がさっそく実ったのは49分だった。敵陣での田中聡のプレスから右サイドの加藤陸次樹へボールが渡ると、中央へのクロスに合わせたジャーメイン良のシュートが相手DFのハンドを誘発してPKを獲得。これを背番号9が冷静に決めて、広島移籍後初ゴールとなった。
その後も受けに回ることなく追加点を狙いながらゲームを進めた広島は、62分に攻撃の切り札である中村草太も投入してさらにギアチェンジを図った。ただし、74分に4枚替えをするなど攻撃への圧力を強めてきた横浜FMに終盤にかけて押し込まれる時間が増えてきた中、広島守備陣も隙を与えることなく堅守を築く。結局、危ないピンチは終了間際の1本だけで、そのまま無失点で試合を締めた紫軍団が1-0で勝利。開幕からリーグ戦2連勝を飾るとともに、今季の公式戦の連勝も『5』へ伸ばした。
監督 試合後コメント
「今日はJリーグの中でも“闘った”試合だったと思います。サッカーの内容どうこうよりも闘う部分が90分間続いた試合でした。我々はこれまで連戦をしてきた中、そしてこれからも連戦が続く中でエネルギッシュな試合をしました。ただ、ここまでまだお互いに4~5試合をしてきた中で、これだけ消耗している部分があります。この後にまた水曜日と週末にリーグが続きますし、その後も休むことなく我々は日本を代表してACL2を戦う状況にあることを理解してもらいたいと思っています」
──消耗が激しい両チームが死力を尽くした戦いでした。その中で相手の決定機は最後の一つしかなかったと思います。しっかり勝ち切った要因は?
「全体的に我々のディフェンスはうまくいったと思っています。守ると言っても、我々の場合はボールに当たりに行く、高い位置からボールを奪いに行く。そこがうまくいったので、自陣のゴールから相手を遠ざける時間が長かったのは良かったと思います。自分たちのチームのパフォーマンスには満足しています。我々のDF3枚、(佐々木)翔、(荒木)隼人、シオ(塩谷司)は1対1の状況が多くなりますが、JリーグでNo.1の横浜FM攻撃陣に対してすごく良いパフォーマンスを見せたと思います」
──その3人は素晴らしかったと思います。特に荒木隼人選手は、アンデルソン・ロペス選手をほぼ完封していたと思います。
「素晴らしいです」
──ジャーメイン良選手に加入後初ゴールが生まれました。今後も期待する部分は?
「彼自身、我々のチームにとって一番大きな補強だったと思います。今日は試合前にトルガイ(・アルスラン)と話して、『PKになったらジャーメインが蹴ろう』と言っていましたし、磐田でもしっかり決めていました。そこに不安はなかったです。今日、点を取れたことをすごく嬉しく思います。ただ、これまでの働きの部分、プレスに行くことや前線で受けることなどは非常に満足しています。これからもそういったところをやってほしいと思います」
──今日のPK獲得の前のプレーもそうでしたが、田中聡選手が中盤でボールを奪うシーンが多かったです。彼がチームにもたらしているものは?
「(川村)拓夢が移籍して、今季から加入したわけですが、それ以上の働きをしてくれていると思っています。ボールを奪う部分だけでなく、パスを捌くところ、走力に関しても申し分ないです。彼も素晴らしい補強だったと思っています」
──消耗が激しい両チームが死力を尽くした戦いでした。その中で相手の決定機は最後の一つしかなかったと思います。しっかり勝ち切った要因は?
「全体的に我々のディフェンスはうまくいったと思っています。守ると言っても、我々の場合はボールに当たりに行く、高い位置からボールを奪いに行く。そこがうまくいったので、自陣のゴールから相手を遠ざける時間が長かったのは良かったと思います。自分たちのチームのパフォーマンスには満足しています。我々のDF3枚、(佐々木)翔、(荒木)隼人、シオ(塩谷司)は1対1の状況が多くなりますが、JリーグでNo.1の横浜FM攻撃陣に対してすごく良いパフォーマンスを見せたと思います」
──その3人は素晴らしかったと思います。特に荒木隼人選手は、アンデルソン・ロペス選手をほぼ完封していたと思います。
「素晴らしいです」
──ジャーメイン良選手に加入後初ゴールが生まれました。今後も期待する部分は?
「彼自身、我々のチームにとって一番大きな補強だったと思います。今日は試合前にトルガイ(・アルスラン)と話して、『PKになったらジャーメインが蹴ろう』と言っていましたし、磐田でもしっかり決めていました。そこに不安はなかったです。今日、点を取れたことをすごく嬉しく思います。ただ、これまでの働きの部分、プレスに行くことや前線で受けることなどは非常に満足しています。これからもそういったところをやってほしいと思います」
──今日のPK獲得の前のプレーもそうでしたが、田中聡選手が中盤でボールを奪うシーンが多かったです。彼がチームにもたらしているものは?
「(川村)拓夢が移籍して、今季から加入したわけですが、それ以上の働きをしてくれていると思っています。ボールを奪う部分だけでなく、パスを捌くところ、走力に関しても申し分ないです。彼も素晴らしい補強だったと思っています」
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