試合の見どころ
ACL2の悔しさをリーグ戦へとぶつけることになる。シンガポールでのACL2準々決勝第2戦は1-1で引き分けながらも、第1戦の没収試合(0●3)が響いて敗退が決まった。「結果がすべて」と佐々木翔は口々に話したが、本来ならば勝ち進んでいた結果だけに、選手それぞれに消化できないさまざまな思いがあるだろう。「何とかやっていくしかない」(佐々木)。この悔しさを晴らすには、目の前の試合で勝利するしかない。
中3日で戦う今節、勢いに乗っているチームとの戦いとなる。ホームに迎える相手は、3勝1分1敗の好スタートを切った柏。かつて徳島や浦和で指揮を執っていたスペイン人の知将であるリカルド・ロドリゲス監督を迎えた今季、ボールを大事にする指揮官の志向がハマっており、これまでの柏になかった新たなポゼッションスタイルで勝星を積み重ねている。前節・鹿島戦で今季初黒星を喫したが、内容を見れば1-3の点差が付くほどの差はなかった。鹿島のハイプレスを後方からの巧みなビルドアップで何度も剥がし、前線でも見事なコンビネーションからチャンスを演出していた。さらに前節の2トップである垣田裕暉&木下康介の大型2トップや柏のエースである細谷真大など前線の駒が豊富なだけでなく、浦和から加入したリカルド・ロドリゲス監督の申し子である小泉佳穂や中盤に落ち着きを与える原川力など、指揮官のポゼッションサッカーを体現するメンバーも備わっている。もともと地力のあるチームだが、新スタイルを取り入れている柏はより厄介な相手となっている。
広島のポイントとしては、その柏のポゼッションを自慢のハイプレスで封じられるかだ。GKからじっくりとパスを繋いでくる相手は、広島の前線からのプレスにも動じずにスタイルを貫いてくるだろう。そこで相手が勝れば一気にゴール前まで進出してくる。だが、反対にその自由を奪えば主導権は紫軍団のモノ。得意のショートカウンターをメインにチャンスを多く作れるはずだ。まさに“攻撃的守備”vs“ポゼッション”の攻防。広島のスタイルを出し尽くして、柏撃破といきたいところだ。
中3日で戦う今節、勢いに乗っているチームとの戦いとなる。ホームに迎える相手は、3勝1分1敗の好スタートを切った柏。かつて徳島や浦和で指揮を執っていたスペイン人の知将であるリカルド・ロドリゲス監督を迎えた今季、ボールを大事にする指揮官の志向がハマっており、これまでの柏になかった新たなポゼッションスタイルで勝星を積み重ねている。前節・鹿島戦で今季初黒星を喫したが、内容を見れば1-3の点差が付くほどの差はなかった。鹿島のハイプレスを後方からの巧みなビルドアップで何度も剥がし、前線でも見事なコンビネーションからチャンスを演出していた。さらに前節の2トップである垣田裕暉&木下康介の大型2トップや柏のエースである細谷真大など前線の駒が豊富なだけでなく、浦和から加入したリカルド・ロドリゲス監督の申し子である小泉佳穂や中盤に落ち着きを与える原川力など、指揮官のポゼッションサッカーを体現するメンバーも備わっている。もともと地力のあるチームだが、新スタイルを取り入れている柏はより厄介な相手となっている。
広島のポイントとしては、その柏のポゼッションを自慢のハイプレスで封じられるかだ。GKからじっくりとパスを繋いでくる相手は、広島の前線からのプレスにも動じずにスタイルを貫いてくるだろう。そこで相手が勝れば一気にゴール前まで進出してくる。だが、反対にその自由を奪えば主導権は紫軍団のモノ。得意のショートカウンターをメインにチャンスを多く作れるはずだ。まさに“攻撃的守備”vs“ポゼッション”の攻防。広島のスタイルを出し尽くして、柏撃破といきたいところだ。
監督 試合前日コメント
──柏レイソルは好調です。昨季とはスタイルも変わっていると思いますが、どう見ていますか?
「そのとおりだと思います。今シーズンは良いスタートを切りましたね。鹿島戦も見ましたが、『柏より良いチームもいるんだな』という印象です。もちろん、Jリーグはどのチームも難しい相手なのは間違いないです。柏は守備陣にフィジカルの強い選手がおり、前線には大きいストライカーがいます。最近、我々と対戦するチームは深く引いて、5枚で守ってきたりしていますが、そういう相手をどう崩していくかがカギになります。そこはもう一度、みんなで確認してやっていきたいです」
──シンガポール遠征から中3日の試合となります。今日のトレーニングを見て、選手のコンディションはいかがでしょうか?
「体の疲れはないと思っています。昨日まで2日間のオフがありましたし、今日は前日練習ということでそれほど負荷は高くありません。明日の試合はしっかり戦えると思います」
「そのとおりだと思います。今シーズンは良いスタートを切りましたね。鹿島戦も見ましたが、『柏より良いチームもいるんだな』という印象です。もちろん、Jリーグはどのチームも難しい相手なのは間違いないです。柏は守備陣にフィジカルの強い選手がおり、前線には大きいストライカーがいます。最近、我々と対戦するチームは深く引いて、5枚で守ってきたりしていますが、そういう相手をどう崩していくかがカギになります。そこはもう一度、みんなで確認してやっていきたいです」
──シンガポール遠征から中3日の試合となります。今日のトレーニングを見て、選手のコンディションはいかがでしょうか?
「体の疲れはないと思っています。昨日まで2日間のオフがありましたし、今日は前日練習ということでそれほど負荷は高くありません。明日の試合はしっかり戦えると思います」
ゲームレポート
最後まで目の離せない白熱の一戦となった。
「今日は両チームにとって素晴らしい、スピード感のある、良い試合だった」。そうミヒャエル・スキッベ監督が試合後に振り返ったように、前半から試合は一進一退の攻防となった。システムは互いに[3-4-2-1]。ミラーゲームとなったことで1対1の局地戦が多くなり、そこで上回ったほうが敵地へ前進していく。序盤は広島の勢いが勝り、11分には右サイドを攻略して中野就斗のクロスからジャーメイン良がビッグチャンスを迎えたが、右足のシュートは枠を外れた。その後は徐々に柏の武器であるポゼッションに苦しめられて押し込まれる時間も増えてきたが、ゴール近くのコンビネーションプレーに対しては最終ラインがしっかりと体を張って相手に自由を許さず、前半はスコアレスドローで終わった。
「前半は悪くない。チャンスをモノにして勝つぞ!」 ハーフタイム、スキッベ監督からそう指示を送られて迎えた後半も互いに譲らない互角の戦いで推移。柏のポゼッションに苦しめられる時間もあれば、広島が押し返して主導権を握る時間帯もあった。前半同様、時間の経過とともに柏にチャンスを作られる時間が増えてきたなか、立て続けのピンチにはキャプテン・佐々木翔が執念のシュートブロックでゴールを割らせない。すると、紫軍団が見事な攻撃を見せた。72分、右サイドでフリーとなった途中出場・越道草太の柔らかなクロスを逆サイドの東俊希が左足でダイレクトシュートを突き刺して先制。拮抗した展開を広島がようやく動かした。
だが、白熱のゲームはここで終わらなかった。広島は追加点を狙いつつ試合を進めていたが、隙を突かれてしまったのは86分だった。相手の素早い攻めから最後は細谷真大に決められて同点に。そこからはお互いに決勝点を目指して両ゴール前の攻防がより増えたが、どちらも決め手を欠いて2点目を奪うことができず。「とにかく素晴らしい試合だった」(スキッベ監督)と称えた拮抗した一戦は痛み分けに終わった。
「今日は両チームにとって素晴らしい、スピード感のある、良い試合だった」。そうミヒャエル・スキッベ監督が試合後に振り返ったように、前半から試合は一進一退の攻防となった。システムは互いに[3-4-2-1]。ミラーゲームとなったことで1対1の局地戦が多くなり、そこで上回ったほうが敵地へ前進していく。序盤は広島の勢いが勝り、11分には右サイドを攻略して中野就斗のクロスからジャーメイン良がビッグチャンスを迎えたが、右足のシュートは枠を外れた。その後は徐々に柏の武器であるポゼッションに苦しめられて押し込まれる時間も増えてきたが、ゴール近くのコンビネーションプレーに対しては最終ラインがしっかりと体を張って相手に自由を許さず、前半はスコアレスドローで終わった。
「前半は悪くない。チャンスをモノにして勝つぞ!」 ハーフタイム、スキッベ監督からそう指示を送られて迎えた後半も互いに譲らない互角の戦いで推移。柏のポゼッションに苦しめられる時間もあれば、広島が押し返して主導権を握る時間帯もあった。前半同様、時間の経過とともに柏にチャンスを作られる時間が増えてきたなか、立て続けのピンチにはキャプテン・佐々木翔が執念のシュートブロックでゴールを割らせない。すると、紫軍団が見事な攻撃を見せた。72分、右サイドでフリーとなった途中出場・越道草太の柔らかなクロスを逆サイドの東俊希が左足でダイレクトシュートを突き刺して先制。拮抗した展開を広島がようやく動かした。
だが、白熱のゲームはここで終わらなかった。広島は追加点を狙いつつ試合を進めていたが、隙を突かれてしまったのは86分だった。相手の素早い攻めから最後は細谷真大に決められて同点に。そこからはお互いに決勝点を目指して両ゴール前の攻防がより増えたが、どちらも決め手を欠いて2点目を奪うことができず。「とにかく素晴らしい試合だった」(スキッベ監督)と称えた拮抗した一戦は痛み分けに終わった。
監督 試合後コメント
「今日は両チームにとって素晴らしい、スピード感のある、良い試合でした。前半も後半も残り10~15分頃から自分たちの電池切れが見えたと思いますが、我々のチームが見せたパフォーマンスに関しては非常に満足しています。こういう状況のなかでこのパフォーマンスを出せたのは素晴らしかったと思います。相手も本当に良いチームで、あれだけ強い相手にこういうサッカーができたのは満足しています。今日の試合、もしかしたらリードできたかもしれないし、リードされていたかもしれない。最終的に1-1の結果に終わったのはお互いに満足いくものだったと思います。とにかく素晴らしい試合でした」
──途中出場の越道草太選手はアシストもし、チームに勢いを与えていたと思います。どのように評価していますか?
「彼がいてくれてすごく良かったと思っています。私の下で彼はCBの真ん中とGK以外のポジションはすべてやったと思います。そのなかで後ろをやらせても前をやらせても本当に良いパフォーマンスを見せてくれる。彼のスピード、力強さ、若さといったものが全部が見れる。素晴らしいと思います」
──越道草太選手のクロスから東俊希選手がゴールを決めました。
「ファンタスティックな展開からのゴールだったと思います。クロスも素晴らしかったですし、俊希のシュートも素晴らしかったです。前半にも良い形で崩せたシーンがあったのですが、残念ながら前線の選手が決めることができませんでした。ただ、全体を通しても2~3つ、良いシーンがあったと思います」
──今日はダブルボランチに川辺駿選手と中島洋太朗選手を起用した理由は?また、ベンチ外だった田中聡選手について。
「聡に関して言えば、シンガポールの帰りから調子が悪く、今日はメンバー外になりました。(川辺と中島の)二人は素晴らしい活躍を見せてくれたと思います。自分たちの攻撃をクリエイトしたのは洋太朗でしたし、後ろではなく前でプレーするところは良かったと思います。また、駿に関しては、ほとんどのプレーに関わっていた。ほとんどのスペースを消していました」
──前半は加藤陸次樹選手のポジションが下がり気味だったのが気になりましたが、後半は攻撃的な位置で攻撃的なプレーをしていました。彼に対してどのような指示をしたのでしょうか?
「まず前半の終わりの方は相手がボールを保持して自分たちの陣内に入ってくる時間が長くなりました。後半はもう少し高い位置からプレスに行き、それに伴って後ろも上げて行こう、相手陣内でサッカーをやろうと話しました」
──途中出場の越道草太選手はアシストもし、チームに勢いを与えていたと思います。どのように評価していますか?
「彼がいてくれてすごく良かったと思っています。私の下で彼はCBの真ん中とGK以外のポジションはすべてやったと思います。そのなかで後ろをやらせても前をやらせても本当に良いパフォーマンスを見せてくれる。彼のスピード、力強さ、若さといったものが全部が見れる。素晴らしいと思います」
──越道草太選手のクロスから東俊希選手がゴールを決めました。
「ファンタスティックな展開からのゴールだったと思います。クロスも素晴らしかったですし、俊希のシュートも素晴らしかったです。前半にも良い形で崩せたシーンがあったのですが、残念ながら前線の選手が決めることができませんでした。ただ、全体を通しても2~3つ、良いシーンがあったと思います」
──今日はダブルボランチに川辺駿選手と中島洋太朗選手を起用した理由は?また、ベンチ外だった田中聡選手について。
「聡に関して言えば、シンガポールの帰りから調子が悪く、今日はメンバー外になりました。(川辺と中島の)二人は素晴らしい活躍を見せてくれたと思います。自分たちの攻撃をクリエイトしたのは洋太朗でしたし、後ろではなく前でプレーするところは良かったと思います。また、駿に関しては、ほとんどのプレーに関わっていた。ほとんどのスペースを消していました」
──前半は加藤陸次樹選手のポジションが下がり気味だったのが気になりましたが、後半は攻撃的な位置で攻撃的なプレーをしていました。彼に対してどのような指示をしたのでしょうか?
「まず前半の終わりの方は相手がボールを保持して自分たちの陣内に入ってくる時間が長くなりました。後半はもう少し高い位置からプレスに行き、それに伴って後ろも上げて行こう、相手陣内でサッカーをやろうと話しました」
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