3.29 14:00

明治安田J1 第7節 vs. 京都サンガF.C.
AWAYサンガスタジアム by KYOCERA

試合終了

京都サンガF.C. 京都
1
0
サンフレッチェ広島 広島
  • 後半15分
    ラファエルエリアス
0
前半
0
1
後半
0

試合の見どころ

 ここから再スタートだ。今シーズンが開幕してから1カ月以上が過ぎたなか、ACL2敗退の悔しさはあったものの、リーグ戦では1試合消化が少ないなかで3勝2分と無敗を続けて3位につけている。2週間のリーグ中断期間を挟んで迎える今回のゲームは、心身ともにリフレッシュして臨める一戦。序盤からの“大型連戦”を無敗で駆け抜けた紫軍団は、ここからリーグ戦でさらなる上昇を狙う。
 今節は白熱のバトルの予感がプンプンに漂っている。敵地で戦う相手は、ハードワークが代名詞の京都。就任5年目を迎えた曹貴裁監督のスタイルは十分に浸透し、攻守の素早い切り替えや厳しい球際の戦い、スピーディーな攻めは健在だ。2-1で勝利した前節・清水戦では、まさに京都らしい戦いで相手を圧倒。チーム全体での厳しい守備で清水の自由を奪い、攻撃では切れ味鋭いショートカウンターや細かなパスワークを駆使してゴールを目指す京都の強さが際立った。今季も松田天馬や福岡慎平、川崎颯太、米本拓司など、曹監督のスタイルを体現する選手たちが充実。そこに高い得点能力が武器のラファエル・エリアスや191cmの高さがありながら柔らかな足元の技術を備える原大智らが、攻撃に良いアクセントを加えている。
 まさに厳しいゲームが予想される今節は、その“バトル”でいかに京都を上回れるかだ。今回は至るところで激しい球際の戦いが繰り広げられ、互いに攻守の切り替えも速いハードな攻防となるだろう。まず、そこで負けていては相手のペースである。サッカーの本質とも言える部分で広島が勝ち、主導権を握ってゲームを進められるか。昨年は敵地で5-0と圧勝しながら、終盤のホームゲームでは0-1で敗れる悔しさを味わった。曹監督が率いる京都は一筋縄ではいかない相手だが、だからこそ、倒しがいのある相手でもある。アグレッシブさを武器とする似たチーム同士の一戦。ミヒャエル・スキッベ監督率いる広島の信念である「魅力的で攻撃的なサッカー」で京都を倒しに行く。

監督 試合前日コメント

──2週間のリーグ中断期間でチームとしてリフレッシュできたのでは?
「回復できたのが一番大きいです。それまでの4~5週はずっと連戦でやってきたなかで、そこから間が空いて回復できたのは良かったです」

──京都の曹貴裁監督は毎回、スキッベ監督に対するリスペクトを口にしています。曹監督率いる京都の印象は?
「昨季はシーズン中にすごく伸びた印象です。移籍などを含めて、非常に強くなったチームです。今シーズンに関しても、そこからさらにパワーアップしていますし、補強もうまくいっていると感じています。Jリーグのなかでもトップクラスのレベルに入ってこれる実力はあるのではないかと思っています」

──お互いにアグレッシブさを売りにしています。
「アグレッシブに同じスタイルで戦うなかで、本当に面白いゲームになるのは間違いないです」

──そこを上回っていきたいですか?
「相手を上回るというよりも自分たちが良いサッカーをやりたいです。自分たちに目を向けるべきで、自分たちがより良いサッカーをできればと思っています」

ゲームレポート

 前半から主導権を握っていたのは広島だった。序盤こそ京都の圧力を受けたが、15分頃からは広島がほぼ相手を押し込んでサッカーを展開。前半のボール支配率58%が示すように、紫軍団が最終ラインからじっくりとパスをつなぎながらチャンスをうかがい、武器であるサイド攻撃もまじえながら何度も相手ペナルティーエリアに進出して京都ゴールへ迫った。ジャーメイン良や加藤陸次樹など、何度か訪れた好機をモノにすることはできなかったが、「何も言うことはない。自分たちのサッカーができている。絶対に勝負をモノにするぞ!」とハーフタイムにはミヒャエル・スキッベ監督も前半の内容を称える充実の戦いだった。
 後半も立ち上がりから広島は勢いを持って試合に入った。開始早々の48分、リーグ初先発となった1トップのヴァレール・ジェルマンがGKと1対1の好機を迎えたが、これは相手に防がれてゴールならず。それでも前半同様に相手を押し込みながら試合を進めていたが、やはりチャンスをモノにできなければサッカーは苦しくなる。京都に一瞬の隙を突かれてしまったのは60分だった。相手陣地でプレーしていた展開のなかで素早いカウンターを食らうと、一気に自陣へ攻め込まれて最後はラファエル・エリアスに決められて失点。主導権を握っていたのとは反対にリードを許してしまった。
 そこからはスキッベ監督も選手交代を使いながらゴールを目指した。失点から4分後の64分、ジェルマンと中野就斗を下げて、中村草太と新井直人を投入。さらに72分には、菅大樹に加えて、27日(木)に獲得を発表したばかりの新戦力・前田直輝も入れる陣容へ変化を加えた。その前田が短い時間ながらも持ち味のドリブルを生かして3度のチャンスを作り出すなど見せ場もあったが、この日の広島はあと一歩が足りず。全体的にゲームを支配しながら0-1で終了し、今季リーグ戦初黒星となった。

監督 試合後コメント

「今日はアンラッキーだったと思います。前半もチャンスはたくさんありましたし、後半も前半よりチャンスが多くあったなかで決め切ることができませんでした。ボールの失い方が悪かったため、鋭いカウンターを受けて失点してしまいました。今は非常に残念な気持ちでいっぱいですが、自分たちのチームが見せたパフォーマンスに関しては素晴らしかったと思っています」

──ヴァレール・ジェルマン選手と前田直輝選手が広島でリーグ戦デビューとなりました。二人ともビッグチャンスを作ったと思いますが、出来について。
「二人とも見たとおり、特にオフェンスの部分で大きな補強になったと思います。ヴァレに関しては、ゴール前でGKと1対1になる大きな大きなチャンスを自分で作り出すことができました。直輝については、最後の15分ほどで入ってきて、3つ、4つチャンスを作り、自分でシュートまで行くシーンもありました。彼ら二人の能力はオフェンスの面で我々の助けになると思っています」

──今日はアンラッキーの試合とのことでしたが、攻撃と守備のどちらでそう感じたのでしょうか?
「総合的に見てアンラッキーだったと思っています。我々はたくさんシュートを打ったにも関わらず入らなかった。逆に京都は一つのカウンターでしっかり点を取ることができた。また、CKやシュート数、ポゼッション率などすべてで上回っていたにも関わらず負けてしまった。そういったことを含めてアンラッキーと言いました」

フォト

photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo 本日は京都でのゲームとなりましたが、約2,000名もの方にお越しいただきました。
勝利をお届けできませんでしたが、皆様の熱い声援は選手の大きな力になりました。最後まで熱い後押し、ありがとうございました。

試合情報をシェア!

x