4.29 14:00

明治安田J1 第13節 vs. アルビレックス新潟
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試合終了

サンフレッチェ広島 広島
0
1
アルビレックス新潟 新潟
0
前半
0
0
後半
1
  • 後半40分
    ミゲルシルヴェイラ

試合の見どころ

 今こそ逆境を跳ね返す力が問われている。リーグ2連敗中に加え、ミヒャエル・スキッベ監督が出場停止で迎えた前節のアウェイ・浦和戦では、課題である“得点力不足”の解消には至らず、さらにもう一つの悪い流れであるカウンターで失点を喫して0-1の敗戦。負の連鎖を断ち切ることができず、2年ぶりとなるリーグ3連敗となった。「内容は悪くなかった」と浦和戦を振り返ったスキッベ監督だが、やはり今の問題は「クリエイティブさ、得点力」とキッパリ。組織的な守りを構築した上でカウンターを狙ってくる相手をいかに攻略していくか。今節までスキッベ監督が不在となるなか、チーム全員で乗り越えていくことになる。
 連敗阻止に向けての戦いとなる今節、またもやりにくいチームとの対戦だ。相手の新潟はここまで1勝6分5敗の19位と降格圏に沈んでいるが、「拮抗した戦いになる」とスキッベ監督。新潟との対戦成績は昨季は2引き分けで一昨年は2敗。ここ2年間で一度も勝てていない分の悪い相手である。一人で勝負を決める強烈な外国籍選手がいるわけではない。さらに主力が毎年のように他クラブへ移籍するなかでも「力を維持している」とスキッベ監督は警戒するなど、日本人を主体とした組織的かつ洗練されたポゼッションサッカーは今季も敵としては厄介だ。
 勝利のポイントは、やはり相手のパスワークをいかに封じるか。今季は新たに樹森大介監督を迎えた新潟だが、後方からじっくりとパスを繋いで攻撃を構築するスタイルはそのままだ。広島の武器であるハイプレスがハマれば主導権を掴めるが、ハマらなかった場合は新潟ペースとなるのは必至。前節も好調の柏に対して新潟は互角の戦いを演じて1-1で引き分けるなど、今の順位とは関係なく調子を上げている。広島のプレスか、それとも新潟のパスワークか。サンフレッチェは、ストロングポイントを存分に発揮して勝利を狙う。

監督 試合前日コメント

──前節・浦和戦、監督はスタンドから観戦されましたが、戦いぶりをどう見ていますか?
「全体的にゲームはコントロールできていたと思います。自分たちが支配していた部分も多くあったと思いますが、前半の終わりと後半の失点のところ、カウンターを受けてしまった部分は修正していかないといけません。0-0の後半の最初に(川辺)駿に大きなチャンスがあったので、それを決めていればというところもありますが、ああいう形を作れたことは良かったと思います」

──新潟は苦しんでいますが、質の高いパスワークを持っているチームです。
「本当に良いサッカーをしていると思います。ここ2年、J1に昇格して見せているサッカーは素晴らしいですし、それを徹底してやっています。ただ残念ながら勝点が取れていないので、順位が下にいるのかなと思っています」

──新潟の警戒すべきポイントは?
「まずカウンターは注意しないといけないと思っています。相手のカウンターは鋭いですし、今の自分たちが置かれている状況としてもカウンターでの失点が多い。自分たちが良い攻撃を仕掛けた後に、カウンターを受けている。そこはしっかり修正しないといけません。浦和戦での彼らのカウンターをどう止めないといけなかったのか反省して、新潟戦はやっていきたいと思います」

──浦和戦はひさびさに井上潮音選手が先発し、井上愛簾選手と松本大弥選手が初出場しました。
「もちろん、どの選手にも自分を見せるチャンスは来ます。特に今はケガ人が多いので、出場のチャンスは増えてくると思います。そういうチャンスが来たからには、誰もが勇敢に、そしてチャンスを掴んでほしい気持ちはあります」

──明日はどういう戦いを見せたいですか?
「明日はとにかく、3連敗の状況から抜け出すこと。ホームですので、ファン・サポーターの声援、サポートを受けながら、自分たちらしい良いサッカーをして、得点を取って、勝ちに行きたいと思います」

ゲームレポート

またも課題を露呈する一戦となった。
 前半から広島は勢いよく攻め込んだ。後方からじっくりとビルドアップを試みる新潟に対し、サンフレッチェは前線からのプレスで対抗。相手を押し込んでサッカーを展開すると、開始6分の菅大輝のシュートを皮切りに、積極的にゴールを目指した。奪ったボールを素早く縦に付けてショートカウンターからチャンスを作り出した他、持ち味であるサイド攻撃からクロスを供給。17分には右サイド・中村草太の左足アーリークロスから川辺駿がヘディングで決定的なシュートを放つなど、得点の匂いは漂っていた。時に新潟の鋭いカウンターを浴びる時もあったが、決定的な場面は作られることなく前半は0-0で終了。得点は入らなかったが、広島ペースの45分となった。
「前線はどんどん走ろう。後半も全員で全力で戦うぞ!」
 前節に続き、ベンチ入り停止のミヒャエル・スキッベ監督に代わって指揮を執った迫井深也ヘッドコーチの指示を受けて臨んだ後半、広島は前半同様に前線からのプレスを基調にゴールを目指した。だが、今の課題である“得点力不足”はこの試合でも変わらず。0-0の時間が続くなか、ケガから復帰した前田直輝や東俊希、越道草太らを途中から投入し、変化も加えながらゲームを動かしにかかったが、なかなかチャンスを作り出せずに試合は膠着。すると、最近の悪癖が出てしまった。85分、右サイドからクロスを送り込まれると、ミゲル・シルヴェイラに詰められて失点。なかなかゴールを奪えない状況のなか、またも我慢できずに先制を許してしまった。
 試合はそのまま0-1で終了し、広島はまさかのリーグ戦4連敗。3試合ぶりのホームで苦境を脱することはできなかった。

監督 試合後コメント

「今日はホームゲームということで、最近はファン・サポーターの方に下を向いて帰らせることが多かったので、今日こそは上を向いて帰ってもらえるように頑張ろうと。みんなが何を見たいかというと、広島が前に行くことが見たいはずなので、怯まず、後ろに下がらず、前にどんどん行こうという形で進めていきました。前半から多くの前への前進は見せてくれたと思います。ただ、そこで仕留めきれない部分が続いたので、いずれ流れのなかで反転はあるかなと思っていました。そこを何とか耐えながら進め、前半のところでもいくつか中盤のスペースが空いているところがあったので、そこを修正しながら後半に入りましたが、ワンチャンスでやられてしまいました。ただ、選手は前向きに前に前にプレーしてくれたので、すごく良いゲームだったと思います」
──前半に多くのチャンスを作り、前から前からのプレーが見られました。後半は前からの行けなくなったのか、相手が上回ってきたのか、後半の中盤以降にリズムに乗れなかった原因は?
「前半から相手に中盤のスペースを空けられて、そこに入られるシーンは何度か見られていました。そこで新潟が一歩、二歩、ボールを繋げられていなかった部分があったので、前半はうまく対応できていたと思います。ただ、後半はそこで1本、2本と繋げられはじめたので、少し流れが相手に傾く部分があったのかなと。それも踏まえてハーフタイムに『90分を通して最後は勝てばいい。もちろん我慢する時間もあるよ』と伝えていました。もう一歩そこで奪い切った後にマイボールにする時間が少しでもあれば、もしかしたら状況が少し変わったかもしれません。守備の部分というよりも奪った後のところで対応できなかったと思います」

フォト

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