ミヒャエル・スキッベ監督 シーズン総括会見を行いました!

チーム

本日、広島市内にて、ミヒャエル・スキッベ監督のシーズン総括会見を行いました。

ミヒャエル・スキッベ監督シーズン総括会見

ミヒャエル・スキッベ監督 シーズン総括会見

代表質問

Q)就任1年目の今シーズンを振り返って。
凄く興奮した1年、シーズンだったと思います。自分たちの最大限のパフォーマンスを出すこともできましたし、凄くまとまった、良いチームで試合に臨んでいけたこと、それから最終的にタイトルを獲得することもできたこと、サンフレッチェにとって非常に良いシーズンだったと思います。

Q)新型コロナウイルスの関係で来日が遅れたが、来日されてどんなことを意識してチーム作りをしたか。
まずは、来日できる前に我々のコーチ陣が非常に良い仕事をしてくれました。常にコミュニケーションを取りながらでしたが、我々がやりたいサッカー、トレーニングをチームに落とし込んで実践してくれたと思っています。

Q)連戦が続く日程の中で8月に連勝をしたり、リーグ戦では18名の選手がゴールをとったり多くの選手達が活躍をしたが、そういった選手たちに対してはどのように思っているか。
8月は特に我々のオフェンシブな選手達が非常に良い状態で試合に臨めたことが凄く良い結果を出せた要因だと思っています。ほぼ全員が良い状態だったので、彼らがゴールを量産する、誰が出てもゴールが奪える状態を作れたこと、それが一番重要なポイントだったと思います。

Q)試合の翌日は休みというのが定番となったが、オフの大切さ、切り替えの大切さはどうとらえているか。
特に心理的に休みを取るのは非常に良い効果があると思っています。勝った場合には勝利を味わう時間が次の日に得られるということは非常に選手にとってポジティブなことだと思いますし、またオフの時間を活用して、家族や友達と有意義な時間を過ごすことができます。そういった意味でも休みの時間は重要だと思っています。

Q)リーグ戦の上位争い、二つのカップ戦では決勝戦まで進み、2022JリーグYBCルヴァンカップでは悲願のタイトル獲得をしたことの理由の一つにチームの総合力があげられると思うが、そのあたりはどう考えているか。
総合力でいうと、選手の能力の総合力だけではなくて、サンフレッチェファミリーの総合力を非常に強く感じました。選手、コーチ陣、メディカルスタッフなど、そういった人たち全員が自分たちの仕事に責任をもって前向きに取り組んでいること。そういった部分からより大きな総合力が発揮できたと思っています。さらにファン・サポーターの存在も含めてです。特にアウェイの試合でも非常にチカラになる後押しをしてくれたと感じています。ですから、選手の総合力だけではなくて、サンフレッチェファミリー全体のチカラで良いサッカーができたと思っています。

Q)今シーズン足りなかった部分、課題は何と感じているか。
新型コロナウイルスの問題で選手が欠けたり、たくさんの怪我人が出たことはありましたが、それは自分たちのチームに限ったことではありません。そういった部分に関しては言い訳にしたくはないです。今シーズンを全体的に見たところ、最初のうちは得点力に欠けていた。終盤は失点が増えてしまった。全体的にどちらかが足りないという状況がうまれてしまった点は反省すべき点だと思っています。来季はプレシーズンから良い準備をして、2月の開幕から全力でシーズンを送りたいと思っていますが、自分たちだけではなく相手がいるスポーツなので、他のチームに関しても同じような気持ちで取り組んでくると思います。ですから、蓋を開けてみないと分からない部分があります。10位になる可能性もあると思いますが、2位、1位となる可能性もあると思います。

Q)今シーズンの躍進にはコーチ陣、スタッフ陣の働きもあったと思うが、どんな言葉をかけたいか。
非常に良い働きをしてくれました。全員が自分の役割に対して真剣に取り組んでくれて、満足できるチームになったと思いますし、本当に彼らに助けられた部分も多くあります。様々な部分で各専門をもったコーチ陣が集まってくれて、非常に良いチームができたと思っています。
我々コーチ陣はただの仕事仲間ということではなく、その中にしっかりと友情を芽生えさせることができました。そのような関係になれたことも仕事をやりやすくしましたし、これからもより一層強くなっていける確信に繋がっています。

Q)監督が松尾コーチにかけたい言葉はあるか。
ここの通訳は言いたいことを言っているだけですが、ただそれが凄くうまくいっているという不思議な状態が続いています。(笑)

Q)最後に、サンフレッチェファミリーにメッセージを。
シーズン中も何度も何度も言っていますが、特にアウェイでのファン・サポーターについて非常に力強いサポートを受けていると感じています。日本中にサンフレッチェファミリーがいて、日本中を一緒に旅をしてチームをサポートしてくれる人たちがいることは非常に力強い助けになっています。本当にありがとうございます。
それから、キックオフ2時間も前からスタジアムに来て、自分たちのバスを待ってくれて、応援をしてくれるホームのファン・サポーターの方たちにも非常に勇気付けられています。彼らは勝ったときはもちろん、負けたときでも声をかけてくれますし、非常に感謝しています。

Q)今シーズン印象に残った試合はあるか。
最後の最後で試合をひっくり返した試合は印象に残っています。ルヴァンカップ決勝戦(セレッソ大阪戦(〇2-1))やその前の天皇杯準々決勝(セレッソ大阪戦(〇2-1))の試合です。それからJ1リーグ戦第25節の柏レイソル戦(〇3-2)はオウンゴールをしてしまってから逆転して勝利しました。これらの試合は特に非常に興奮したのを覚えています。

Q)日本に来る前、来た後での日本サッカーへの印象の変化はあるか。
多くの知り合いがこれまでもドイツ人監督として、日本で監督をしていました。そういった方達から話を聞くと、どの監督も非常に満足していて、幸せだったと伝えてくれていました。そういった意味で恐怖などそういったネガティブな感情は特にありませんでした。

Q)シーズン終盤は他チームから広島対策がされてきているが、来シーズンに向けて、その対策をどう考えているか。
サッカーというスポーツは戦術が非常に重要なスポーツであると考えています。対戦相手が思っている通りにプレーしてしまうと、対策をされてしまうと思います。今シーズンも、システムを変えたり、戦術を変えたりしたことによって、相手が対応しづらくなった試合もありました。戦術のより深い理解と多彩さ、フレキシブルさをもっと高めていく必要があると思っています。

Q)来シーズンさらなる活躍を期待したい選手をもしあげられるようであれば。
全員が成長してほしいと思っています。特に自分たちのキャプテンや、経験のある選手に関していえば、今ある高いレベルのパフォーマンスをそのまま維持してほしいと思っていますし、若い選手に関していえば、そういった選手たちを追い越せるようにどんどん高いレベルを目指してほしいと思っています。それと同時に、全員が自信をもってピッチに立てるような準備をしていくことが非常に重要になってくると思いますし、全員をしっかりとサポートをしていきたいと思っています。

Q)優勝を果たした横浜F・マリノスや川崎フロンターレとの差はどんなところにあったと考えているか。
彼らはここ数年、Jリーグをリードしているチームです。それ故に、高いレベルでやってきた慣れもありますし、選手の質も、非常に高いレベルでサッカーをしていたと思います。ただ、その2チームに対しても自分たちが脅かすときもありましたし、これから来シーズンに向けて、また脅かしていけるようにしていきたいと思っています。

Q)来シーズンのタイトル獲得といった具体的な目標はあるか。
タイトルや順位といった目標はありません。一番重要なのは、魅力的で攻撃的なサッカーをするということ。また観てくれた方たちが家に帰ってからも良い余韻に浸れるようなサッカーを展開することだと思っています。

Q)サンフレッチェ広島のクラブに対する印象は?
まずここに来る前に、クラブの方から説明されたことに関して、2024年に新しいスタジアムができること、広島の街のこと、またユース、アカデミー年代にもチカラを入れていて、多くのアカデミー選手がトップチームに上がっていることなど多くの情報をもらいました。そういった中で非常に共感する部分が多かったので、この仕事を引き受けたという背景があります。今シーズンに関していえば、非常に良い成績をおさめることができました。まだまだこのチームのポテンシャルとしては、これを維持する、もしくはもっと上位にいくことができると思っています。ですから、ここからもっと上位に常にいられるような実力をもったクラブにしていきたいと思っています。

Q)選手起用に関して、監督が大切にされていたことがあれば。
自分の中で大切にしていることは、監督がどういう意志で選手を起用しているかをお互いが理解しあえていること。監督が求めていること、それから選手がチームに求めていることが合っていることが非常に重要なポイントだと思います。

Q)これから開幕するW杯は監督としてどういう楽しみ方をしたいのか?サンフレッチェの選手達にはどういった刺激を受けてほしいと思っているか。
自分自身は感心をもって、興味深くみています。もちろん世界一が決まる大会なので、非常に興味がありますし、新しいものが見られることや、素晴らしいプレーが見られるのではないかといった期待もしています。選手達には、世界最高レベルがどういうプレーするのか、自分のポジションと照らし合わせて観て欲しいですし、自分と同じようにサッカーを楽しみながら観てほしいと思います。

Q)プレシーズンのプランを。
非常に集中的で厳しいトレーニングが待っていると思います。まず一番重要なポイントは走力を付けること。シーズンを走り抜ける走力を付けること。そのうえで、戦術的な部分に関してもブラッシュアップしたいと思っています。また、比較的多めの練習試合を行い、より実践に近い形で、戦術的なことも走力も鍛えていきたいと思っています。

Q)先ほどコーチ陣とは友情が芽生えたと話があったが、選手のことはどんな風に見ているか。
強い信頼関係で結ばれることが非常に重要です。ただ、コーチ陣と選手、監督と選手は別の話で、コーチ陣と選手は非常に密になっても問題ないと思いますが、監督としては選手と一定の距離は必要だと思っています。なぜならば、すべての選手が望んでいる状況を生むことはできないからです。そのため、決定する人と、決定される人という状況が生まれる中で、ある一定の距離間は非常に重要なポイントだと思っています。


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