9.18 19:03

天皇杯 4回戦 vs. 大分トリニータ
HOMEエディオンスタジアム広島

試合終了

サンフレッチェ広島 広島
1
1
大分トリニータ 大分
  • 後半35分
    ハイネル
0
前半
1
1
後半
0
0
延長前半
0
0
延長後半
0
9
PK
10
  • 前半34分
    伊藤涼太郎

試合の見どころ

 リバウンドメンタリティーが問われる戦いだ。順位が一つ上だった3位・横浜FMとの上位直接対決となった直近のリーグ戦で0-3と敗れたサンフレッチェ。リーグ戦はその試合を合わせて残り9試合と少なくなってきた中、頂へ向けて勝てば順位が入れ替わる重要な一戦だっただけに当然ながら精神的に敗れたダメージはある。さらに他会場と比較してもチームの走行距離とスプリント回数は断トツのゲームであり、「高いインテンシティーの中で繰り広げられた上位対決だった」(城福監督)と肉体的にも疲労が大きく残った。その中で迎える中3日での天皇杯ラウンド16・大分トリニータ戦をどう乗り越えていくか。JリーグYBCルヴァンカップは敗退したことで、残すタイトルはリーグ戦とこの天皇杯のみ。いかに心身を回復させ、大分戦に臨んでいくか。天皇杯の頂に向けて、さらにまだ諦めていないリーグ戦の高みへ向けて、再び勢いをつける上でも勝たなければならない戦いだ。
 もっとも、天皇杯ラウンド16は難敵との戦いとなった。今季、大分とはリーグ戦ですでに2度戦って1勝1分とサンフレッチェが勝ち越しているが、決して簡単に上回ったわけではない。3月に敵地で戦った試合では、1-0で勝利したがポゼッション率では大きく上回られるギリギリの内容。そして約3週間前に開催されたホームでの一戦は、サンフレッチェが終始主導権を握ってゲームを進め、シュート数でも17本対3本と大分の5倍以上のシュートを放ちながらもスコアレスドローに終わるなど、「チャンスの数とシュートの数を比較しても我々が勝点3を取らないといけないゲームだった」と悔しさを味わった。他のJ1クラブと比べて大分は決して戦力的に恵まれているとは言えないが、就任4年目を迎えた片野坂知宏監督が徹底して植え付けたボールを支配し続けるサッカーはJ1のどこが相手でも十分に通用しており「大分は自分たちのサッカーを自信を持ってやり続けている」(城福監督)。明日も拮抗した戦いになりそうだ。
 勝利のポイントは自分たちのサッカーを出し尽くすことだろう。前回対戦でのボール支配率はサンフレッチェが56.1%で大分が43.9%。サンフレッチェがボールを保持し続けることが相手の最大のストロングポイントであるボールポゼッションを封じることになる。それができたからこそ、前回対戦ではシュート数やチャンスの数でも大分を圧倒した。結果的にスコアレスドローに終わったとはいえ、あとは決めるだけの展開まで行けており、内容はむしろ良かった。明日もいかに前回対戦のように自分たち主導でゲームを進め、その時に足りなかった“ゴール”を奪うことができるか。天皇杯8強進出に向けて、そしてリーグ戦のラストスパートに向けて、チームとしてムードの高まる勝利を奪いたいところだ。

監督 試合前日コメント

(中3日の試合だが)これまでも過密日程でやってきているし、自分たちが何を継続して、何を修正するかは短いタームでもやってきている。通常のサイクルと同じ。
(カップ戦を含めて3試合で7失点だが)自分たちが確認したのは、「3試合で7失点しているようでは我々らしく戦えない、それはどんなシチュエーションであってもハッキリしている。そこをゼロからもう一度リスタートする。そのためにハードワークする準備をもう一度全員でしよう」と。直近のゲームで言えば横浜FM戦になるが、「広島をよく見てみろ」と。「堅守と言われているけど、まったく守備的ではないじゃないか。見ていない人が堅守と言うんだ。でも結果としたら失点が少ない。それが我々にとっては最高の誉め言葉だ。見ていない人は堅守と言うが、見ている人は攻撃的だと言う。そのようなサッカーをしよう」と。それを取り戻すために3日間準備してきた。明日は我々らしくいい試合をしたい。
昨年はここから先でいろんな意味で苦しんだ。とにかく天皇杯で優勝したいという思いがある。絶対に勝ち残らないといけない。また、秋に実りのあるシーズンにしたい。昨年に学んだことも含めてリーグ戦の可能性を含めて、自分たちが残りの試合を充実した形で終わらせられるようにする意味でも明日の試合はすごく大事になる。

試合前情報

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本日のスターティングイレブンです!前節のリーグ戦から、先発4人が入れ替わりました!ICHIGANとなって戦い、ベスト8進出をつかみとりましょう!

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選手を乗せたバスがスタジアムに到着しました。勝利に向けて、それぞれ気合い十分です!

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本日のロッカールームです! 松本泰志選手は公式戦では8月14日(水)の天皇杯3回戦・ツエーゲン金沢戦以来の先発出場。今日は中盤の主導権争いでカギとなる存在です!

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本日は天皇杯ラウンド16・大分トリニータ戦です! 相手とは今季リーグ戦ですでに2度戦って1勝1分。勝ち越してはいますが、どちらもギリギリの内容であり、今日も難しい戦いが予想されます。チームの総合力で8強進出を目指しますので、熱いご声援をよろしくお願いします!

監督 ハーフタイムコメント

・守備は状況を見て声をかけ合いながら守ること。
・じれずにボールを回すこと。
・これ以上、失点せずにゲームを進めていこう。

ゲームレポート

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試合は序盤から一進一退の攻防で続いた。両チームともにボールを保持して主導権を握るスタイルとあって、どちらかがボールを握れば後方からじっくりとパスをつないで攻撃を展開。それでも互いの守備の集中が高く、なかなかシュートまで行けないジリジリとした攻防となった。しかし、試合が動いたのは34分、サンフレッチェは一瞬の隙を突かれてしまう。自陣右サイド深くでエミル・サロモンソンがクリア処理を誤ると、そのボールを伊藤涼太郎に決められて失点。大分に少ない好機を生かされ0-1で前半を折り返すことになった。
すると、後半は1点ビハインドのサンフレッチェが怒涛の反撃に出た。ハーフタイムにエミルに代えてハイネルを投入して変化を加えると、より攻撃はテンポアップ。前半よりもパス回しのリズムが良くなり、何度も大分陣地へ侵入。さらに63分、1トップの渡大生に代えて川辺駿を入れ、右サイドを務めていたハイネルを1トップに据える布陣にすると、これが見事にハマった。ほぼハーフコートゲームの様相で大分を押し込んでいたサンフレッチェは80分、右サイドを抜け出した柴崎晃誠のクロスを中央で待ち構えていたハイネルがオーバーヘッドで合わせて同点。サンフレッチェ加入後、初めて1トップを任されたとは思えない背番号44の躍動により、ようやく大分ゴールをこじ開けることに成功した。
その後も逆転を狙いにいった紫軍団がボールを保持し、大分が守る構図で進んだが、ゴールを割ることができず1-1で後半は終了。15分ハーフの延長戦でも両チームともに得点を奪えず決着はPK戦へと持ち越された。そしてPK戦でも両チームが5人とも成功させてサドンデスまで突入した死闘は、10人目で最終決着。先攻のサンフレッチェが外し、後攻の大分が成功させて9対10で紫軍団が敗れる結果となった。
「結果がすべてなので、受け入れるしかない。今シーズンは残り8試合になったので、真摯に受け止めて、リーグ戦8試合にすべてを出し切れるようにしたい」(城福監督)。今日の敗戦により、サンフレッチェに残されたタイトルはリーグ戦のみ。今季は残り8試合にすべてを懸けることになった。

監督 試合後コメント

結果がすべてなので、受け入れるしかない。今日は平日のナイターに来てくれたサポーターに残念な思いをさせてしまい申し訳なく思っている。今シーズンは残り8試合になったので、真摯に受け止めて、リーグ戦8試合にすべてを出し切れるようにしたい。

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