6.29 19:00

明治安田J1 第15節 vs. ガンバ大阪
AWAYパナソニック スタジアム 吹田

試合終了

ガンバ大阪 G大阪
2
0
サンフレッチェ広島 広島
  • 前半36分
    黒川圭介
  • 前半39分
    坂本一彩
2
前半
0
0
後半
0

試合の見どころ

 トップ3へ食い込むための一戦となる。前節・福岡戦で今季初のリーグ4連勝を達成した広島は4位へと浮上。首位・横浜FMとは勝点7差だが、同じポイントである2位・鹿島、3位・川崎Fとの差はわずか「4」となった。新型コロナウイルスの影響で1試合消化が少なかったこともあり、今節のゲームで勝利すれば、2位・3位との差は「1」であり、首位とは4差。リーグ戦はまだ半分を消化しただけだが、上位争いへ参戦することになる。ただし、ミヒャエル・スキッべ監督のスタンスは変わらない。「我々の目標は1試合、1試合、勝ち続けること」。目の前の試合に全力を尽くし、勝利を掴み続けることでタイトル獲得へ繋がる。今回も敵地でのG大阪戦に集中するのみだ。
 もちろん今節も簡単なゲームにはならないだろう。現在はリーグ戦4連敗中で順位も16位と苦しむG大阪だが、いつ息を吹き返してもおかしくない実力あるクラブだ。「良いGKがいて、良いディフェンスがあり、1対1に強い」(スキッべ監督)。日本トップレベルの守護神・東口順昭やキャプテン・倉田秋など、一時は続出していたケガ人がようやく戻ってきたG大阪は、やはり各ポジションにタレントは揃っている。前節にコンビを組んだ三浦弦太と昌子源のCBは日本代表経験のある実力者であり、前線にもパトリックや倉田らだけでなく、山見大登や中村仁郎など若くてイキの良いアタッカーもいる。今は就任1年目の片野坂知宏監督が地道にチーム作りをしている段階とあってうまくいかない試合もあるが、大阪の名門クラブのポテンシャルは相変わらず高い。今回は互いに連戦で蒸し暑い気候も合わさって、タフなゲームになるのは必至だ。
 勝利のポイントは、G大阪と戦った前節の札幌が参考になる。1点しか取れなかったが、札幌が放ったシュート数は実に18本。序盤から地上でのパスワークが冴えわたり、G大阪DF陣を終始翻弄するなど、大差で勝ってもおかしくなかった。同じくコンビネーションサッカーを得意とする広島もG大阪に自分たちのスタイルをぶつけること。知将・片野坂監督は今節に向けて修正を施してくることも予想されるが、今の広島攻撃陣が焦れずに我慢強く攻略に取り掛かれば、必ずチャンスは訪れる。好機を確実に仕留め、5連勝を掴み取りたいところだ。

監督 試合前日コメント

──G大阪戦へ向けて選手たちのコンディションは?
「素晴らしい状態だと思う。すごく良い前日練習ができた。コンディションも全員がフレッシュな状態で臨めると思っている」

──勝ち続けていることによって、疲れを上回る効果が出ているのでは?
「結果も出ているので雰囲気もすごく良い。このような結果になっているのも、プレシーズンからしっかり準備できたからこそ。これをできるだけ長く続けていきたい」

──今は連勝中だが、2試合連続でアーリークロスから失点している。G大阪戦も相手にはパトリック選手などがおり、警戒しなければならないが?
「クロスからの失点というよりも、2失点とも自陣での自らのパスミスが原因。そこは簡単なボールロストをなくすように注意したい。また、G大阪だけでなく、ほとんどのJリーグクラブはセンターFWに体の大きい選手がいる。そこを踏まえて、対策は練っている」

──G大阪に勝てば5連勝になる。また、シーズンを折り返した段階で4位で上位も狙える。後半戦に向けて、どういう一歩にしたいか。
「次のガンバ大阪戦だけが重要。これから先、毎回も同じ質問が来るかもしれないが、毎回同じ答えになる。次の試合だけにフォーカスしていきたい」

監督 ハーフタイムコメント

・内容は悪くない。前半30分までのプレーをすること。
・早く、正確にパスをつないでいくこと。
・逆転するためにパワーを持っていこう。

ゲームレポート

 好内容を見せた紫軍団だったが、何とも悔しい一戦となった。
 4連勝中の広島に対し、4連敗中のG大阪。好対照なチームの戦いは、その勢いを表す出だしとなった。「前半の35分ぐらいまでは相手にチャンスを与えないぐらい良いディフェンスができていた」。そうミヒャエル・スキッべ監督が振り返ったように、序盤から広島は最終ラインからテンポ良くボールを繋いでリズムを作り、じっくりと人数を懸けてから敵陣へ進出。3分の塩谷司のミドルシュートを皮切りに果敢に相手陣地へ進出し、ゴールの匂いを漂わしていた。
 だが、やはり相手は連敗中とは言え、地力のあるG大阪。チャンスを作らせずにゲームを進めていたが、ワンチャンスをモノにされたのは36分だった。左サイドからクロスを送り込まれると、GK大迫敬介が触ったボールが黒川圭介に渡り、強烈なシュートを叩き込まれて失点。リードを許してしまうと、その3分後には今度はゴール前の混戦から坂本一彩に決められて一気に2点を奪われてしまった。
「内容は悪くない。逆転するためにパワーを出していこう」。スキッべ監督からそう声を掛けられて臨んだ後半、ジュニオール・サントスと野上結貴を下げ、ドウグラス・ヴィエイラとナッシム・ベン・カリファを投入し、1トップシステムから2トップに変更して攻撃的布陣で得点を目指した。だが、この日はG大阪守備陣の集中力も高く広島は効果的な攻撃を繰り出せず。68分にはFKから荒木隼人がヘディングでゴールを狙うも枠を捉えられず、刻々と時間が経過すると、交代枠をすべて使い切った後の85分にはドウグラスがひざを痛めて負傷交代。10人の状態で残り時間を戦い、持てる力をすべて出し尽くしてG大阪ゴールへ迫ったが、得点は奪えず0-2の敗戦となった。
 上位追撃を狙う中、連勝は4でストップ手痛い敗戦に試合後のスキッべ監督は「我々のチームはドウグラス・ヴィエイラが負傷退場した後(85分)も一人少ないながらも最後まで戦い続けたのは称賛に値する」。最後まで戦い続けた選手を労ってスタジアムを後にした。

監督 試合後コメント

「今日は2-0の勝利、ガンバさんおめでとうございます。最初の35分ぐらいまでは良い戦いができていたが、G大阪が良いタイミングで2点を取ったと思う。G大阪は最初から最後まで非常に強い守備で守りとおした印象が強い。我々も75分ぐらいまで攻め続けることができたが、最後のほうで相手にカウンターでチャンスを与えてしまった。ただ、我々のチームはドウグラス・ヴィエイラが負傷退場した後(85分)も一人少ないながらも最後まで戦い続けたのは称賛に値する。ドウグラスがひざのケガにより、1週間、1カ月ぐらいかかってしまうかもしれないが、彼の回復を祈ることと、次の試合から切り替えてやっていきたい。この敗戦は我々にとって痛いが、選手を一人失ったことでさらに痛手を負ってしまった。彼(ドウグラス)に寄り添い、できるだけ早く帰ってこられるようにしたい」

──2失点の原因は?
「前半の35分ぐらいまでは相手にチャンスを与えないぐらい良いディフェンスができていたと思っている。失点は少しアンラッキーなところがあった。長いロングボールに対して大迫敬介が触って、相手に渡ってしまった。相手は良いシュートだったと思う。2点目も最初のシュートは強くなかったが、DFに当たったボールが相手の足下に転がってしまった。ただ、そこで我々の選手を責めるわけではなく、それ以外ではすごく良いディフェンスをしていた。95分間、戦い続けたところは称賛に値すると思っている。今回の敗因は、これだけ攻めれたのに無得点で終わってしまったこと。そこが挙げられる」

フォト

photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo 本日は大阪での平日のナイトゲームとなりましたが、約750名もの方にお越しいただきました。悔しい敗戦を次のホームゲームにぶつけます。今日も熱いサポート、ありがとうございました。

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