2.18 14:00

明治安田J1 第1節 vs. 北海道コンサドーレ札幌
HOMEエディオンスタジアム広島

試合終了

サンフレッチェ広島 広島
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北海道コンサドーレ札幌 札幌
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前半
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試合の見どころ

 エディオンスタジアム広島でのラストイヤーとなる2023シーズンがいよいよ幕を開ける。チームは1月8日の始動日から約6週間、トルコ、宮崎と続いた長期間のキャンプでトレーニングに励んできた。「6週間の準備期間はすごく長いので、サッカー選手ならば誰もがこの瞬間を待ちわびていると思う」(ミヒャエル・スキッべ監督)。ハードで厳しいキャンプを積んできたのも、すべてはシーズンを戦い抜くため。2月18日の開幕戦から積み上げてきたモノをぶつけることになる。
 初戦から難敵との戦いだ。ホームに迎える相手は、名将・ペトロヴィッチ監督率いる札幌。昨季はプレーオフステージで戦ったルヴァンカップこそ1勝1分で広島が勝ち抜いたが、リーグ戦に目を向ければ1分1敗で負け越している。就任6年目を迎えたペトロヴィッチ監督の攻撃スタイルはもはや札幌にしっかりと根付いており、熟練されたコンビネーションプレーは相変わらず脅威だ。現在は攻守のポジションでケガなどによる離脱者が多いとの情報があり、さらにプレシーズンでの練習試合でほぼ敗戦。チーム状態が上がっていない様子だが、反対に危機感を持って開幕戦に臨んでくるのは必至である。「彼は経験値の豊富な監督なので、難しい試合になると思っている」とスキッべ監督も警戒しているとおり、事前の情報など関係なく拮抗したゲームになるだろう。
 広島のポイントは、“進化”だ。スキッべ体制2年目となる今季、キャンプではベースとなっている3バックに加え、新たに4バックにチャレンジした。昨季終盤から相手が“広島対策”を練ってきたことへの打開策であり、よりチームが一皮むけるためのトライである。「昨季に続いてやっていくが、そこからさらに自由度を加えてやっていきたい。キャンプでは4バックもうまく機能したと思っているし、2トップや1トップなど変化に富んだ形でやっていけると思っている。ワイドからの攻撃でもいろんな形がある」(スキッべ監督)。自分たちのチーム状態や相手の状況、試合のシチュエーションによってさまざまな形へ変化できるようキャンプから取り組んできており、手応えは十分。今シーズンも魅力的で攻撃的なスタイルを継続するとともに、“変幻自在”のスタイルを見せることができるだろう。
 まずは明日の札幌戦。昨季は不在だった開幕戦を「楽しみにしている」と笑うスキッべ監督がどんなメンバー、システムをチョイスし、指揮を執るか。開幕から好スタートを切り、良い流れに乗りたいところだ。

監督 試合前日コメント

──いよいよ明日は開幕戦だが?
「すごく楽しみにしていたシーズン開幕なので、良いイメージで入れると思う。6週間の準備期間はすごく長いので、サッカー選手ならば誰もがこの瞬間を待ちわびていると思う。それは我々のチームだけでなく、他のクラブも同じだと思っている」

──ペトロヴィッチ監督率いる札幌との戦いはどう想定しているか?
「彼は経験値の豊富な監督なので、難しい試合になると思っている。相手もオフェンシブで魅力的なサッカーをやるクラブ。そのサッカーは広島でも基礎になるようなものだった。明日は難しい戦いになると思うが、楽しみでもある」

──ミヒャエル・スキッべ監督にとってはJリーグでの初めての開幕戦だが?
「楽しみにしている(笑)」

──昨季のスタイルを継続することになると思うが、よりプラスにしていく部分は?
「昨季に続いてやっていくが、そこからさらに自由度を加えてやっていきたい。キャンプでは4バックもうまく機能したと思っているし、2トップや1トップなど変化に富んだ形でやっていけると思っている。ワイドからの攻撃でもいろんな形がある。昨年からの形に引き続いて、さらに自由度高くやっていきたい」

──試合展開を見ながら、監督も形を判断していくのか?
「自分たちがどういう状況にあるのか、そこが一番重要なポイント。それに加えて、相手がどういうサッカーをしてくるのか。さらにゲームのシチュエーションの中で4バックと3バックを併用したり、2トップにしたり、1トップにしたり、変化に富んだ形でやっていけると思っている」

ゲームレポート

 エディオンスタジアム広島でのラストイヤーの開幕戦。あいにくの雨の天気の中、最後まで勝利を目指した紫軍団だったが、あと一歩が足りなかった。
 前半から広島のリズムは良かった。チームのベースである高い位置からのプレッシングで札幌の自由を奪い、マイボールにすれば鋭い縦への攻めで果敢に敵陣地へ進出。前半だけで7本のCKを獲得したように前半の主導権をほぼ握っていたのは広島であり、決定機も何度か作り出した。16分、CKから荒木隼人がヘディングでポスト直撃のシュートを放ったほか、サイド攻撃でもチャンスを演出。さらに25分には、塩谷司の攻撃参加からスルーパスを受けた川村拓夢が絶好機を迎えるなど、得点の匂いは漂い続けていた。結果的に前半は0-0で終えたが、「凄く良いゲームができている」とミヒャエル・スキッべ監督も納得の内容だった。
 後半も試合の様相は変わらなかった。広島がゲームを支配して時間は進み、何度も決定機を作り出していく。63分、左サイド・川村のクロスからナッシム・ベン・カリファが中央で最大の決定機を迎えれば、66分には野津田岳人のスルーパスから川村が強烈な左足シュートを見舞う。さらに67分、セットプレーの流れから、野津田のクロスに川村が頭で飛び込むも、この試合でスーパーセーブを連発していた相手GK菅野孝憲にまたも阻まれてしまった。
 何度も決定機を作り出しながら決め切れない展開。そんな試合では相手のワンチャンスで沈められることもサッカーでは多々あるが、この日は「相手が作った1回の決定機で負けなかったことは良かった」(ミヒャエル・スキッべ監督)。終盤に唯一訪れた札幌の決定機はポストに当たり、試合は0-0で終了。最後に救われた面もあるが、全体的には「数多くのチャンスを作っておきながら、ゲームに勝つことができなかったのは残念」(スキッべ監督)という悔しいドローとなった。
「今日の結果は引き分けだったが、我々のチームのパフォーマンスに関しては非常に満足している」と内容に手応えを示した指揮官は次節に向けて「ここは切り替えて次の新潟戦に向けて確実に勝点3を取れるようにやっていきたい」と前を向いた。

監督 試合後コメント

「まずは相手が作った1回の決定機で負けなかったことは良かった。一方、数多くのチャンスを作っておきながら、ゲームに勝つことができなかったのは残念。今日の結果は引き分けだったが、我々のチームのパフォーマンスに関しては非常に満足している。魅力的で攻撃的なサッカーができたと思っている。相手のGKは数多くのチャンスをセーブで救っていたのはあるが、もしかしたら入っていたのではないかというゴールもあった。ただ、ここは切り替えて次の新潟戦に向けて確実に勝点3を取れるようにやっていきたい」

──前向きな勝点1なのか、決め切れなかったことでネガティブなこともあるのか?
「90分の総合的なところで見れば、2ポイントを失ったという考え方もできるが、相手のポストに当たったシーンを見れば、1ポイントを取れたところもある」

──途中で松本大弥選手と柴﨑晃誠選手を入れ、満田誠選手と川村拓夢選手をワイドにしたと思うが、この狙いは?
「一つは中野(就斗)が足に問題を抱えたのはある。また、さらに前に行こうということで、その交代にいたった」

──今日の攻撃で相手の裏を突くことは徹底できていたと思うが、得点を奪えなかったのは連係面なのか決定力なのか?
「一つは相手のGKを褒めるべきだと思っている。3、4本、シュートを止められた。それ以外にもさらに止めていた。ポストに当てていたり、3本ぐらいはギリギリで外してしまっていた。我々のところでどうしないといけないかという部分で言えば、今日は運が少し足りなかったと思う」

──ミヒャエル・スキッべ監督にとって日本で初めての開幕戦だったが、声出し応援を含めてどう感じたか?
「素晴らしいことだったと思うが、ここで何回も指揮を執っているので、それほど新しいものでもない。また、非常に残念だったのは、観客にとって今日は天気が味方をしてくれなかった。ただ、その中でも新型コロナウイルスの規制が少しずつ緩和されてきているのは嬉しく思っている。全体的に正常化していくことを感じられて良かった」

フォト

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PLAYER OF THE MATCH

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