4.19 19:00

ルヴァンカップ グループステージ第4節 vs. ヴィッセル神戸
HOMEエディオンスタジアム広島

試合終了

サンフレッチェ広島 広島
2
1
ヴィッセル神戸 神戸
0
前半
0
2
後半
1
  • 後半24分
    リンコン

試合の見どころ

 グループステージ突破の行方を占う一戦だ。前節は敵地で神戸を5-0で下し、2位へ浮上して迎える第4節。相手は再び3位・神戸となるが、ここで勝点3を奪えれば「神戸との距離がだいぶ広がるし、勝点1でも取れれば、グループステージで2位にはなれると思っている」(ミヒャエル・スキッべ監督)。プライムステージには1位だけでなく、各グループ2位の成績上位3チームが進めるとあって、2位になったときのことを考えれば、より多く勝点を積み重ねたいところ。特に今節はグループステージの折り返しとあって重要な意味を持つことになる。
 ただし、相手もまた強敵だ。神戸と言えば、言わずと知れたJリーグの“銀河系軍団”である。元日本代表の大迫勇也を筆頭に武藤嘉紀、山口蛍、酒井高徳らだけでなく、アンドレス・イニエスタという超スーパースターもいる。今季はまさに絶好調で、リーグ戦は6勝1分1敗で首位に立つ。前節も鹿島相手に大迫と武藤が2得点ずつ奪って5-1と力の差を見せ付けるなど、やはりタレント軍団の破壊力は抜群だ。
 勝利のカギは、“総合力”だろう。前回のGS第3節は、神戸が直近のリーグ戦からメンバーを総入れ替えして臨んできたのに対し、広島はリーグ戦の主力をほぼフル投入。5-0の大勝は、相手が主力メンバーを起用してこなかったのも一つの要因だった。今回の戦いでは互いにどのような顔ぶれで臨むのかはメンバー発表まで分からないが、広島としては誰が出場しようとも自分たちのスタイルを貫いて勝利を掴むこと。神戸はリーグ戦の主力以外にも、佐々木大樹や川﨑修平など、若くてイキの良いプレーヤーがいることは前回対戦で経験済みだ。神戸の選手層に負けない力を示したいところとなる。
 幸いにも広島の現在のチーム状態も良好だ。「ほとんどの選手が試合に出られる状態だし、すごく良い状態で明日を迎えられると思う」(スキッべ監督)。リーグ戦5連勝を達成している主力だけでなく、その控えやメンバー外の選手たちもトレーニング場から力を示している。その中からスキッべ監督は誰をチョイスするか。チーム全員の力でグループステージ突破へ前進したいところだ。

監督 試合前日コメント

──今回はルヴァンカップ・グループステージの折り返しだが、勝てばかなりの確率で上へ行けるのでは?
「ルヴァンカップのグループステージはホーム最終戦になる。明日の試合で勝点3を取れば、神戸との距離がだいぶ広がるし、勝点1でも取れれば、グループステージで2位にはなれると思っている。できるだけ良いサッカーをして、しっかりと勝点を取りたい」

──明日のメンバーはもう固まっているか?
「大体は決まっているが、これからコーチ陣と話して最終的に決めたい。ほとんどの選手が試合に出られる状態だし、すごく良い状態で明日を迎えられると思う」

──直近のリーグ・横浜FC戦は雨のゲームだったが、選手たちの疲労具合は?
「時間も経っているし、疲労は問題ないと思っている。濡れたグラウンドのほうがボールが走ってくれて自分たちのサッカーがやりやすい」

ゲームレポート

 紫軍団が最近の勝利の方程式である“根気強い戦い”で神戸を攻略した。
 ルヴァンカップ・グループステージで2位につける広島と3位・神戸の直接対決。直近のリーグ戦から先発を3人しか変更しなかった広島に対し、神戸は11人全員を替えるターンオーバーで臨んできた中、序盤からサンフレッチェが力の差を見せて主導権を握った。「今日の90+8分のほとんどの時間帯で我々がゲームを支配できたと思っている」と試合後にミヒャエル・スキッべ監督が振り返ったように、最終ラインからじっくりとボールを繋いで攻撃を組み立て、ボールを失っても素早い切り替えですぐに奪い返し、相手を自陣へ釘付けにする展開。11分に右サイド・越道草太が見事な突破でチャンスを作り出せば、その後も野津田岳人のミドルシュートや川村拓夢もペナルティーエリア内へ果敢に進出してシュートを放って行った。だが、後ろに重心を置く神戸の守備はなかなか手強く、ゴールまであと一歩が足りず。前半は神戸のシュート数をゼロに抑えた中、広島は8本を放つなど、終始、優勢にゲームを進めながら0-0で前半を終えた。
 そして、この日も広島の真骨頂はやはり後半だった。リーグ戦5連勝の大きな要因となっている“後半の得点力”を今日のルヴァンカップでも発揮。前半を無得点で終えても、今のサンフレッチェは絶対の自信を持つ。69分にこの試合の神戸1本目のシュートをPKで決められたのは痛かったが、ここから再び反撃。その4分後の73分、東俊希のFKから佐々木翔が頭で決めて同点に追い付くと、勝負が決したのは82分だった。東の低い位置からのクロスを中央の右サイド寄りで受けた途中出場・中野就斗がエリアの外から豪快に右足で突き刺して逆転。わずか9分間で神戸を突き放すことに成功した。
 その後は危なげない試合運びでゲームをきっちり締めた広島がそのまま2-1で勝利。勝点を『9』に積み上げて順位も2位をキープした。「残り2試合も良い戦いをして、次のステージに進みたいと思っている」(スキッべ監督)。グループステージは残り2試合。敵地での横浜FC戦、名古屋戦にプライムステージ進出が懸かることになった。

監督 試合後コメント

「今日の試合は面白く、ハードに戦ったゲームだったと思う。神戸は2週間前の試合よりも、より戦ってくると覚悟していた。ただ、今日の90+8分のほとんどの時間帯で我々がゲームを支配できたと思っている。最終的には勝利に値するパフォーマンスだったと思う。次は約3週間後にリーグ戦で神戸と戦う。そのときには、彼らはまた強いチームで来ると思っている。ただ、今日の勝利でルヴァンカップは上の順位をキープできた。そこに関しては満足している。残り2試合も良い戦いをして、次のステージに進みたいと思っている」

──右サイド・越道草太選手も良いプレーだったと思うが、中野就斗選手もゴールを決めた。右サイドの二人の競争について。
「右サイドもそうだが、そのポジションだけでなく、ストライカーもオフェンシブも中盤もかなり良いライバル関係による競争が生まれている。全メンバーを見た中でも良いバランスになっている。そのメンバーでリーグ戦を戦っていくし、ルヴァンカップも天皇杯も全員でやっていきたい」

──今日は3バックの右に佐々木翔選手を配置し、左に志知孝明選手を置いた。その意図は?
「まず塩谷司が今週のトレーニングで外れた部分があったので、そこをどうにか埋めないといけなかった。そして、今回の神戸戦ではブラジル人二人が出てくるという予想があったので、そこに対応するために右に佐々木を置く選択をした」

──途中交代で起用した中野就斗選手が公式戦初ゴールで結果に応えたが?
「彼にとって忘れられないゴールになったと思うし、自分たちにとっても助けになる良いゴールだったと思っている。ただ、昨季はマコ(満田誠)や(川村)拓夢など若い選手が出てきた中で、今季は新しく入った中野や(山﨑)大地、越道などの若い選手が活躍している。そういった若い選手が活躍できる構造ができていることに満足している」

フォト

photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo

PLAYER OF THE MATCH

photo

試合情報をシェア!

x