6.5 19:00

ルヴァンカップ プレーオフラウンド 第1戦 vs. FC東京
AWAY味の素スタジアム

試合終了

FC東京 FC東京
1
2
サンフレッチェ広島 広島
  • 前半25分
    ディエゴオリヴェイラ
1
前半
2
0
後半
0

試合の見どころ

 ようやく紫軍団に勢いが出てきた。4月中旬からの約1カ月、リーグ戦では4分2敗と結果が出ない苦しい時期が続いていたが、5月19日のJ1第15節・京都戦で5-0の大勝を飾って長いトンネルを脱出すると、次のC大阪戦のドローを挟んで、前節は磐田を2-0で撃破。勝てないゲームではミスでの失点が続いていただけに、やはりアグレッシブさをベースにしつつも隙なく戦えた時の広島は強い。ここから中3日や中2日で試合が続く大型連戦となるが、今の勢いを継続して乗り切りたいところだ。
 今回もタフな戦いとなる。ホーム&アウェイ方式となるYBCルヴァンカップのプレーオフラウンド。相手は実績のあるタレントを揃えるFC東京だ。すでにリーグでは3月2日の第2節で対戦済みで、その時は1-1のドロー。広島が後半にPKで先制しながら、すぐに追い付かれたゲームだった。当時の印象を含め、今季のFC東京についてスキッベ監督は「昨季よりも成長している。個人の能力も高いし、チーム戦術も浸透している」と警戒する。今回の戦いでは広島が大迫敬介と川村拓夢が日本代表招集で不在となる一方、FC東京もサムライブルーの長友佑都に加え、U-23日本代表の荒木遼太郎、松木玖生、バングーナガンデ佳史扶、野澤大志ブランドンの主力たちが揃って抜けることになる。だが、FC東京の直近のリーグ戦のサブメンバーの顔触れは、ディエゴ・オリヴェイラ、ジャジャ・シルバ、原川力、森重真人、波多野豪。レギュラー陣と遜色ない実力者が揃っており、穴を感じさせない陣容だ。今回もなかなか難しい戦いが待ち受けている。
 第1戦を敵地で戦う広島としては、最低でも引き分けで終えたいところだ。前回大会からアウェイゴールルールは廃止されており、2戦合計のスコアで勝負は決まる(同じ場合は延長戦へ)。アウェイゴールルールがあった時は、敵地で得点を取ることにも価値はあったが、今はより“結果”が求められる。もちろんアウェイでも勝つに越したことはないが、ホームでの第2戦を優位に進めるためにも、ドローか、万が一リードを許したとしても最少失点差で終えたいところ。そのためにも、サンフレッチェ自慢の“堅守”は欠かせない。磐田戦同様、前線からの鋭いプレス、中盤での激しい球際、最終ラインでのハードマークで堅く試合を進めながら、得点の機会をうかがうことが第1戦のカギとなりそうだ。

監督 試合前日コメント

──今日の練習を見て、選手の状態はいかがでしょうか?
「まったく問題ないです」

──今回のプレーオフステージはホーム&アウェイの2連戦となります。勝ち抜くために重要なことは?
「90分、180分、もしくは延長を含めて、長い時間、集中することが必要になります。2試合戦うことによって、運ではなく、実力があるほうが勝ち上がると思っています」

──今回は2試合トータルの結果になりますが、監督はいつも「目の前の試合に全力を尽くして戦う」と話しています。
「そのとおりだと思います。明日の試合でどれだけ集中して良い結果を出せるかが、日曜日の戦いのアドバンテージに繋がってきます。まずは目の前の試合に集中することが大事です。2年前にもプレーオフステージを経験しましたが、やはり1戦、1戦しっかり集中することがすごく大事だと思っています」

──今季のFC東京とはリーグ戦ですでに対戦していますが、印象は?
「面白い試合になるのではないでしょうか。同じレベルのチームが対戦しますので、どうなるか分からない部分があります。今年のFC東京は以前より力を付けている印象があるので、本当に面白くなると思っています」

ゲームレポート

 紫軍団が敵地でタフに戦い抜いた。
 広島の試合の入りは最高だった。「本当に良いスタートだった」とミヒャエル・スキッベ監督が話したように、持ち味のハイプレスでFC東京に襲い掛かってゲームを進めると、10分に早くも試合を動かす。相手陣内での細かなパスワークからピエロス・ソティリウのパスを右サイド・新井直人が受けると、中央へのクロスに頭で合わせたのは加藤陸次樹。サンフレッチェが幸先よく先制に成功した。
 これで勢いに乗った広島は、さらに畳みかける。先制からわずか1分後の11分、敵陣での志知孝明のボールカットから大橋祐紀へと繋がり、スルーパスに抜け出したピエロスの中央へのクロスを走り込んだ松本泰志が決めて2-0。あっという間の連続得点でリードを広げることになった。
 だが、時間の経過とともに試合の流れは激変する。FC東京のスピーディーな攻撃を次第に受け始めると、25分、DFの背後へ抜け出されてしまったディエゴ・オリヴェイラをGK川浪吾郎がペナルティーエリア内で倒してPKを献上。これを冷静にディエゴに決められて1点を返されてしまった。このゴールでFC東京を目覚めさせてしまうと、前半の残りは広島が相手の攻撃を受け続ける苦しい展開。立て続けにチャンスを作られるなど、何とか凌いで前半を終えた。
「失点するまでは本当に良いサッカーができていた。もう一度、集中して立ち上がりのサッカーをやろう。全員、100%の力を出し切ろう!」
 ハーフタイムにスキッベ監督が活を入れて仕切り直した後半、試合は一進一退の攻防となった。前半同様、FC東京の前線の速さを生かした攻撃に手を焼いたが、広島もサイド攻撃をメインに3点目を狙いに行く。61分、右サイドのFKからピエロスがヘディングでゴールを襲えば、66分に大橋、78分には途中出場のドウグラス・ヴィエイラがチャンスを迎えた。だが、FC東京も最後の局面では粘り強く対応してきたことで3点目は奪えなかったが、広島守備陣も堅い守りを発揮して相手には得点を許さず。そのまま2-1で逃げ切ったサンフレッチェが、ホームでの第2戦に向けて貴重な勝利を挙げた。

監督 試合後コメント

「2チームとも素晴らしい戦いだったと思います。序盤に我々は素晴らしいパフォーマンスで2点を取ることができました。PKで点を取られるまでは、良いコンビネーションで攻めることができていました。後半に関しては、我々のほうがチャンスが多かったと思います。どちらかと言うと、3-1にできるチャンスのほうが多かった。ただ、最後の15分ぐらいはセットプレーも含めて、相手にもチャンスがあったと思います。
今日は観客の皆さんもお金を払うのに値するゲームができたと思いますし、こういったゲームは日曜日の広島でも同じ形で行われると思います」

──2-1になる直前から相手の仲川輝人選手を捕まえるのに苦労した印象です。途中から東俊希選手が明確に仲川選手を見る形になり、良い効果があったと思います。
「そのとおりだと思います。もともと、39番の選手は速くて良い選手です。前半の途中からはフリーにさせて、そこから危険な攻撃をされていました。後半からは俊希がしっかり抑えられるようになり、後半のピンチは真ん中ではなく、サイドの形が多かったと思います。ただ、今日は俊希だけでなく、全体のパフォーマンスも良かったと思っています」

──今日は敵地で早い時間帯で2点を取れたのが大きかったと思います。
「リーグ戦でもカップ戦でも、ホームでもアウェイでも、どんな試合でも前から行くことは変えないつもりでいます。今日は開始から良い形でサッカーができたと思います。結果的に2-1で勝てたのも最初に2得点できたのが大きかったのは間違いないです」

──今回の戦いは監督は「180分のゲーム」と話していましたが、日曜日の第2戦に向けて一言お願いします。
「ここ最近のFC東京は伸びていると思いますし、オフェンスのところで脅威を感じています。本当にインテンシブな試合になると思いますし、ディフェンスをもう一度、強固にしないといけない。そこはもう一度、確認してやりたいと思います。その中で前からアグレッシブに行く形を取ってやりたいと思います」

フォト

photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo photo 本日は東京での平日ナイトゲームとなりましたが、約1,600名もの方にお越しいただきました。
皆様の力強い後押しが今日の勝利に繋がりました。最後まで力強い声援、ありがとうございました!

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