試合の見どころ
良好な流れを継続したい一戦だ。広島にとって5年ぶりのアジアの戦いとなった19日(木)のACL2初戦・カヤFC戦では、直近のリーグ・鹿島戦から先発全員を入れ替えて臨むと、3-0の完勝。序盤から守備を徹底して固めてくる難しいゲームとなったが、ベテラン・青山敏弘から若手の中島洋太朗まで、フレッシュな選手たちがしっかりと力を示して3得点を奪いチーム力の高さを示した。先週にルヴァンカップと天皇杯で敗退した広島にとって、残すタイトルはこのACL2とリーグ戦のみ。ここからは、まさに総力戦で挑んで行くことになる。
今節は特に険しい戦いが待っているだろう。ホームに迎え撃つ横浜FMは、17日(火)にACLエリート初戦に臨み、韓国の光州に敵地で3-7で屈するショッキングなゲームとなった。だからこそ、余計に今節の横浜FMは要警戒だ。韓国での敗戦を受けてチームの立て直しを図ることはもちろん、その悔しさを広島との戦いにぶつけてくるのは必至である。また、光州戦では、エースのアンデルソン・ロペス、キャプテン・喜田拓也、CB畠中槙之輔、守護神ポープ・ウィリアムを遠征に連れて行かず、ベンチに入っていたヤン・マテウスは最後まで温存。半分以上の主力を休ませている。もともと、ロペスやマテウスらが揃う前線は、Jトップの破壊力を持つ横浜FMの最大の武器だ。光州戦で2得点を挙げたエウベルと高い攻撃力を備える西村拓真は出場停止となるが、「誰というわけではなく、全員を警戒しないといけない」(ミヒャエル・スキッベ監督)。
広島の勝利のポイントは、やはり横浜FMの攻撃封じだ。ただし、それは低い位置で構えるということではなく、サンフレッチェの武器であるハイプレスを仕掛けること。横浜FMはGKを含めて後方から細かくパスを繋いで攻撃を仕掛けてくる。相手のポゼッションスタイルを簡単に許してしまえば、広島は自陣深くで相手3トップと対峙しなければならず、回数が多ければ多いほど危険だ。ならば、やはり高い位置でのアグレッシブな守備で横浜FMの自由を奪い、相手を押し込み、ゴールを目指すこと。“スキッベ・スタイル”の完結こそが、勝利への大きな道だ。もちろん、すべてが狙いどおりにはいかないだろう。押し込まれる時間帯もあるはずだ。それでもタフに粘り強く戦い続け、勝利をもぎ取りたいところだ。
今節は特に険しい戦いが待っているだろう。ホームに迎え撃つ横浜FMは、17日(火)にACLエリート初戦に臨み、韓国の光州に敵地で3-7で屈するショッキングなゲームとなった。だからこそ、余計に今節の横浜FMは要警戒だ。韓国での敗戦を受けてチームの立て直しを図ることはもちろん、その悔しさを広島との戦いにぶつけてくるのは必至である。また、光州戦では、エースのアンデルソン・ロペス、キャプテン・喜田拓也、CB畠中槙之輔、守護神ポープ・ウィリアムを遠征に連れて行かず、ベンチに入っていたヤン・マテウスは最後まで温存。半分以上の主力を休ませている。もともと、ロペスやマテウスらが揃う前線は、Jトップの破壊力を持つ横浜FMの最大の武器だ。光州戦で2得点を挙げたエウベルと高い攻撃力を備える西村拓真は出場停止となるが、「誰というわけではなく、全員を警戒しないといけない」(ミヒャエル・スキッベ監督)。
広島の勝利のポイントは、やはり横浜FMの攻撃封じだ。ただし、それは低い位置で構えるということではなく、サンフレッチェの武器であるハイプレスを仕掛けること。横浜FMはGKを含めて後方から細かくパスを繋いで攻撃を仕掛けてくる。相手のポゼッションスタイルを簡単に許してしまえば、広島は自陣深くで相手3トップと対峙しなければならず、回数が多ければ多いほど危険だ。ならば、やはり高い位置でのアグレッシブな守備で横浜FMの自由を奪い、相手を押し込み、ゴールを目指すこと。“スキッベ・スタイル”の完結こそが、勝利への大きな道だ。もちろん、すべてが狙いどおりにはいかないだろう。押し込まれる時間帯もあるはずだ。それでもタフに粘り強く戦い続け、勝利をもぎ取りたいところだ。
監督 試合前日コメント
──横浜FMは17日(火)のACLエリート初戦を落としていますが、どのような印象でしょうか?
「ACLはベストメンバーではなかったので、あまり参考にならないと思っています」
──明日はエウベル選手と西村拓真選手が出場停止となります。
「我々も(ケガの)エゼキエウや(U-19日本代表の)中島洋太朗がいません。それを考えたら、同じだと思います。横浜FMはここ数年でJ1で優勝したり、ACLで2位になったりしているチームです。誰というわけではなく、全員を警戒しないといけません」
──横浜FM相手にもいつもどおり自分たちがどういうサッカーをするかが大事になりますか?
「私がここに来てからスタイルを変える気はないですし、ずっとやり通してきました。横浜FMが相手がどうとか関係なくやっていきたいと思います」
──タイトルのために、横浜FM戦の次は町田戦が控えるなど、重要な戦いが続きます。
「今は横浜FM戦だけが重要です」
「ACLはベストメンバーではなかったので、あまり参考にならないと思っています」
──明日はエウベル選手と西村拓真選手が出場停止となります。
「我々も(ケガの)エゼキエウや(U-19日本代表の)中島洋太朗がいません。それを考えたら、同じだと思います。横浜FMはここ数年でJ1で優勝したり、ACLで2位になったりしているチームです。誰というわけではなく、全員を警戒しないといけません」
──横浜FM相手にもいつもどおり自分たちがどういうサッカーをするかが大事になりますか?
「私がここに来てからスタイルを変える気はないですし、ずっとやり通してきました。横浜FMが相手がどうとか関係なくやっていきたいと思います」
──タイトルのために、横浜FM戦の次は町田戦が控えるなど、重要な戦いが続きます。
「今は横浜FM戦だけが重要です」
ゲームレポート
サンフレッチェの攻撃力が際立つ一戦となった。
試合は前半から激しい打ち合いとなった。開始わずか3分、加藤陸次樹のゴールで先制した広島だったが、次第に横浜FMの鋭い攻撃を受け始めると、4分、12分と決定機を作られる。どちらのシュートも枠を外れて難を逃れたものの、19分の攻撃は止められなかった。井上健太に右サイドを攻略されて味方のとのコンビネーションで中央へ進出されると、右足で鋭いシュートを決められて失点。早くも試合を振り出しに戻されてしまった。
それでも紫軍団はすぐに反撃に出た。失点から3分後の22分、トルガイ・アルスランが左サイドのセンターラインからゆっくりとボールを持ち運びペナルティーエリア付近へ到達すると、迷わず右足を一閃。相手DFに当たったボールがネットに吸い込まれ、再び勝ち越しに成功した。さらに受け身になることなく持ち味のハイプレスを仕掛けてゴールを目指した広島の攻撃は40分に実った。加藤が右サイドの広大なスペースに抜け出すと、中央へのクロスに右足で合わせたのは、またもトルガイ。強烈なシュートを突き刺してリードを2点に広げた。
だが、試合はやはりそう簡単に進まなかった。前半アディショナルタイム、アンデルソン・ロペスにエリア内で突破を許してゴールを割られ、1点差に。前半から3-2という点の奪い合いでハーフタイムを迎えた。
「下がり過ぎないこと。前から行った時にはチャンスが作れている。後半も全力で3ポイントを取りに行こう!」
ミヒャエル・スキッベ監督からそう声をかけられて迎えた後半、紫軍団の攻撃的な姿勢がいきなり奏功する。48分、後半から投入された右サイド・新井直人が中央へ切り込むと、相手DFを一人交わして右足を振り抜いて4-2。さらに勢いが止まらない広島は相手を押し込んでゲームを進めると、83分に東俊希、後半アディショナルタイムにはピエロス・ソティリウが得点を重ねて6得点。リーグNo.1の得点力を誇る広島が6-2で横浜FMを倒し、勝点で並んだ町田を得失点差で上回って再び首位に浮上した。
試合は前半から激しい打ち合いとなった。開始わずか3分、加藤陸次樹のゴールで先制した広島だったが、次第に横浜FMの鋭い攻撃を受け始めると、4分、12分と決定機を作られる。どちらのシュートも枠を外れて難を逃れたものの、19分の攻撃は止められなかった。井上健太に右サイドを攻略されて味方のとのコンビネーションで中央へ進出されると、右足で鋭いシュートを決められて失点。早くも試合を振り出しに戻されてしまった。
それでも紫軍団はすぐに反撃に出た。失点から3分後の22分、トルガイ・アルスランが左サイドのセンターラインからゆっくりとボールを持ち運びペナルティーエリア付近へ到達すると、迷わず右足を一閃。相手DFに当たったボールがネットに吸い込まれ、再び勝ち越しに成功した。さらに受け身になることなく持ち味のハイプレスを仕掛けてゴールを目指した広島の攻撃は40分に実った。加藤が右サイドの広大なスペースに抜け出すと、中央へのクロスに右足で合わせたのは、またもトルガイ。強烈なシュートを突き刺してリードを2点に広げた。
だが、試合はやはりそう簡単に進まなかった。前半アディショナルタイム、アンデルソン・ロペスにエリア内で突破を許してゴールを割られ、1点差に。前半から3-2という点の奪い合いでハーフタイムを迎えた。
「下がり過ぎないこと。前から行った時にはチャンスが作れている。後半も全力で3ポイントを取りに行こう!」
ミヒャエル・スキッベ監督からそう声をかけられて迎えた後半、紫軍団の攻撃的な姿勢がいきなり奏功する。48分、後半から投入された右サイド・新井直人が中央へ切り込むと、相手DFを一人交わして右足を振り抜いて4-2。さらに勢いが止まらない広島は相手を押し込んでゲームを進めると、83分に東俊希、後半アディショナルタイムにはピエロス・ソティリウが得点を重ねて6得点。リーグNo.1の得点力を誇る広島が6-2で横浜FMを倒し、勝点で並んだ町田を得失点差で上回って再び首位に浮上した。
監督 試合後コメント
「どちらのチームも高い位置から行く、勇敢で攻撃的なサッカーを繰り広げた良い試合だったと思います。結果は6-2と大きな差が付いたゲームとなりましたが、均衡した良い試合でした。こういう素晴らしい試合は片方のチームだけが良くても成り立ちません。お互いのチームが攻撃的に出たからこそ、素晴らしい試合になったと思います。そういう意味では、横浜FMも素晴らしいサッカーをしたと思っています。後半に入ってすぐ(新井)直人のゴールで4-2にしたあたりから、自分たちの前からプレスに行く部分が機能するようになりました。今日は強い相手に勝つことができて嬉しく思いますし、次のトップゲーム・町田戦に向けて良い準備をしたいと思います」
──中野就斗選手を右サイドに入れて、塩谷司選手をCBに入れました。後半はゴンサロ・パシエンシア選手を下げて、新井直人選手を入れ、加藤陸次樹選手のポジションを一つ下げました。それぞれの狙いを教えてください。
「ゴンサロに関して言えば、最初から前から行くことをやろうと思っていました。ただ、持って60~70分ぐらいだと思っていたので、後半は代えました。前半の3点だけでなく、それ以外にも素晴らしいゴールチャンスを作り出したと思います。前半のディフェンスは少しうまくいっていないところがあったので、後半は選手を代えるというよりも、戦術的な変更の部分で全部1対1で守ろうというところから選手を代えました。前半から戦術的な部分でうまくいったという感覚はありますし、後半はより一層、うまくいきました。前から相手にプレスをかけてボールを奪いに行くことが機能したと思います」
──町田戦に向けてピエロス・ソティリウ選手が戻ってきたのは大きいと思います。
「戻ってきてすぐに彼の強みを見せてもらえたと思っています。ボックス内で頭や足などの得点能力に期待していますし、今後はACL2もある中で、残りの試合もそういったものを十分に発揮してほしいと思います」
──中野就斗選手を右サイドに入れて、塩谷司選手をCBに入れました。後半はゴンサロ・パシエンシア選手を下げて、新井直人選手を入れ、加藤陸次樹選手のポジションを一つ下げました。それぞれの狙いを教えてください。
「ゴンサロに関して言えば、最初から前から行くことをやろうと思っていました。ただ、持って60~70分ぐらいだと思っていたので、後半は代えました。前半の3点だけでなく、それ以外にも素晴らしいゴールチャンスを作り出したと思います。前半のディフェンスは少しうまくいっていないところがあったので、後半は選手を代えるというよりも、戦術的な変更の部分で全部1対1で守ろうというところから選手を代えました。前半から戦術的な部分でうまくいったという感覚はありますし、後半はより一層、うまくいきました。前から相手にプレスをかけてボールを奪いに行くことが機能したと思います」
──町田戦に向けてピエロス・ソティリウ選手が戻ってきたのは大きいと思います。
「戻ってきてすぐに彼の強みを見せてもらえたと思っています。ボックス内で頭や足などの得点能力に期待していますし、今後はACL2もある中で、残りの試合もそういったものを十分に発揮してほしいと思います」