試合の見どころ
グループステージ(GS)突破を懸けた一戦となる。10月23日(水)のGS第3節・シドニーFC戦を2-1で制して3連勝を達成した広島は、この試合で勝てばラウンド16進出が決定する。引き分けでも他会場の結果次第でGS突破が決まるが、当然ながらチームが目指すのは勝利のみ。今回はオーストラリアへの長距離移動もあるタフなスケジュールのなか、まさに総力戦で挑むことになる。
相手が強敵なのは2週間前の戦いで思い知らされている。ポーランド人ストライカーのパトリク・クリマラやイングランド人のサイドアタッカーであるジョー・ロリー、ドイツ人の司令塔・アナス・ウアヒム、そして元ブラジル代表の強力アタッカーだったドウグラス・コスタを擁したシドニーFCの攻撃陣は、最近のJクラブにはない強さと多彩なコンビネーションがあった。ゴール前での細かなパスワークによって自慢の広島守備陣は崩され、失点してもおかしくない場面が頻発。ピンチを迎えても何とか最後の局面で守り切り、試合終盤の1失点で耐えたことで勝利できたが、結果はどちらに転んでもおかしくなかった。そのシドニーFCと今度は敵地で戦う一戦は、まさにハードなゲームになるのは必至。相手は前回のリベンジを果たそうと強いモチベーションで臨んでくるのは間違いなく、ホームアドバンテージもある。そこに乗り込む広島としては、難局でいかに勝点を奪うか。地力が問われる。
とはいえ、ミヒャエル・スキッベ監督が率いる今の広島は、どこが相手だろうと受けに回るつもりは毛頭ない。前回対戦でも、相手のフィジカルに苦しみながら、持ち味のサイド攻撃やハイプレスから2点を奪う、“自分たちのサッカー”をしたからこそ勝利に繋がった。相手の攻撃陣は確かに強烈だが、「自分たちのサッカーを90分間やり続けただけ」とスキッベ監督もスタイルの貫徹を勝因に挙げている。ならば今回も恐れることなくアグレッシブに戦い続け、広島の強みを出し尽くすのみ。オーストラリアの地で広島の強さを示し、GS突破を決めたいところだ。
相手が強敵なのは2週間前の戦いで思い知らされている。ポーランド人ストライカーのパトリク・クリマラやイングランド人のサイドアタッカーであるジョー・ロリー、ドイツ人の司令塔・アナス・ウアヒム、そして元ブラジル代表の強力アタッカーだったドウグラス・コスタを擁したシドニーFCの攻撃陣は、最近のJクラブにはない強さと多彩なコンビネーションがあった。ゴール前での細かなパスワークによって自慢の広島守備陣は崩され、失点してもおかしくない場面が頻発。ピンチを迎えても何とか最後の局面で守り切り、試合終盤の1失点で耐えたことで勝利できたが、結果はどちらに転んでもおかしくなかった。そのシドニーFCと今度は敵地で戦う一戦は、まさにハードなゲームになるのは必至。相手は前回のリベンジを果たそうと強いモチベーションで臨んでくるのは間違いなく、ホームアドバンテージもある。そこに乗り込む広島としては、難局でいかに勝点を奪うか。地力が問われる。
とはいえ、ミヒャエル・スキッベ監督が率いる今の広島は、どこが相手だろうと受けに回るつもりは毛頭ない。前回対戦でも、相手のフィジカルに苦しみながら、持ち味のサイド攻撃やハイプレスから2点を奪う、“自分たちのサッカー”をしたからこそ勝利に繋がった。相手の攻撃陣は確かに強烈だが、「自分たちのサッカーを90分間やり続けただけ」とスキッベ監督もスタイルの貫徹を勝因に挙げている。ならば今回も恐れることなくアグレッシブに戦い続け、広島の強みを出し尽くすのみ。オーストラリアの地で広島の強さを示し、GS突破を決めたいところだ。
監督 試合前日コメント
■ミヒャエル・スキッべ監督
「明日は前回対戦とは違うメンバーで臨むことになると思います。我々のチームには非常に面白い若手選手もいますし、ハイレベルをキープしたベテランの選手もいます。そのなかで明日はできることなら少なくとも1ポイントは取りたいと思っています。シドニーFCは前回戦ったことでフィジカルが強いことに加えて前線に速い選手がいることは分かっています。非常に難しい試合になると思いますが、我々もここまで良い形でこれているので、面白い試合になるのではないかと思っています」
──非常に長いオーストラリアへの移動になったと思いますが、選手のコンディションはいかがでしょうか?
「2週間前もシドニーFCは同じ条件のなかで試合をしています。その時に彼らが見せたパフォーマンスは素晴らしいもので、タフな試合になりました。そういうことができる証明を前回はしているので、今回は自分たちが証明する番だと思っています」
──日曜日のリーグ・京都戦で痛い敗戦を喫しました。その試合の後の選手たちのメンタル状態は?
「我々はサッカー選手ですので、敗戦を引きずるとかそういうことではなく、次の試合に向けて良い顔で良いパフォーマンスを見せるためにすべてを尽くすこと。勝ち負けはあることなので、そういうところは各個人が消化して、明日は良いプレーをしたいと思います」
──メンバーを入れ替えるということでしたが、強くて速いシドニーFCに対して、どういうプレーを期待しますか?
「2週間前に対戦したようなプレーはできると思っていますし、フィジカルが強い相手に対しても自分たちは対抗できるところをもう一回見せたいです。前回対戦で経験できなかった選手、海外に来て外国のチームと対戦することを経験できるのも素晴らしいと思っています。そういった選手たちが2週間前に見せたような、フィジカルに押されても対抗できるようにやってもらいたいです」
■大迫 敬介選手
──前回対戦でシドニーFCの前線の破壊力はよく分かっていると思います。どう対処していきたいですか?
「相手は前からどんどんプレッシングに来ますし、前回対戦ではそこで失っていました。逆にそこをかいくぐれば、自分たちにビッグチャンスが生まれて、得点できたのは前回対戦で経験できました。明日もやっていきたいです」
──ドウグラス・コスタ選手が出場するかどうかは分かりませんが、彼が出た時にDFとどう対処していきたいですか?
「やはりカットインからの左足シュートは前回対戦でも苦しめられました。その左足はもちろん警戒しないといけません。また、ドウグラス・コスタ選手以外にも力のある選手はいるので、一人ひとりが目の前のバトルに負けないことがカギになると思います」
「明日は前回対戦とは違うメンバーで臨むことになると思います。我々のチームには非常に面白い若手選手もいますし、ハイレベルをキープしたベテランの選手もいます。そのなかで明日はできることなら少なくとも1ポイントは取りたいと思っています。シドニーFCは前回戦ったことでフィジカルが強いことに加えて前線に速い選手がいることは分かっています。非常に難しい試合になると思いますが、我々もここまで良い形でこれているので、面白い試合になるのではないかと思っています」
──非常に長いオーストラリアへの移動になったと思いますが、選手のコンディションはいかがでしょうか?
「2週間前もシドニーFCは同じ条件のなかで試合をしています。その時に彼らが見せたパフォーマンスは素晴らしいもので、タフな試合になりました。そういうことができる証明を前回はしているので、今回は自分たちが証明する番だと思っています」
──日曜日のリーグ・京都戦で痛い敗戦を喫しました。その試合の後の選手たちのメンタル状態は?
「我々はサッカー選手ですので、敗戦を引きずるとかそういうことではなく、次の試合に向けて良い顔で良いパフォーマンスを見せるためにすべてを尽くすこと。勝ち負けはあることなので、そういうところは各個人が消化して、明日は良いプレーをしたいと思います」
──メンバーを入れ替えるということでしたが、強くて速いシドニーFCに対して、どういうプレーを期待しますか?
「2週間前に対戦したようなプレーはできると思っていますし、フィジカルが強い相手に対しても自分たちは対抗できるところをもう一回見せたいです。前回対戦で経験できなかった選手、海外に来て外国のチームと対戦することを経験できるのも素晴らしいと思っています。そういった選手たちが2週間前に見せたような、フィジカルに押されても対抗できるようにやってもらいたいです」
■大迫 敬介選手
──前回対戦でシドニーFCの前線の破壊力はよく分かっていると思います。どう対処していきたいですか?
「相手は前からどんどんプレッシングに来ますし、前回対戦ではそこで失っていました。逆にそこをかいくぐれば、自分たちにビッグチャンスが生まれて、得点できたのは前回対戦で経験できました。明日もやっていきたいです」
──ドウグラス・コスタ選手が出場するかどうかは分かりませんが、彼が出た時にDFとどう対処していきたいですか?
「やはりカットインからの左足シュートは前回対戦でも苦しめられました。その左足はもちろん警戒しないといけません。また、ドウグラス・コスタ選手以外にも力のある選手はいるので、一人ひとりが目の前のバトルに負けないことがカギになると思います」
ゲームレポート
サンフレッチェが敵地でタフな姿を見せた。
直近のリーグ・京都戦からGK大迫敬介を除く10人を入れ替えて臨んだ広島は、そのフレッシュな選手たちが立ち上がりから仕掛けた。破壊力のあるシドニーFC攻撃陣に対してタイトな守備で自由を許さず、前線では自慢のハイプレスを仕掛けて相手ゴールへ肉薄。すると5分には右サイドを攻略した満田誠のクロスから中央のマルコス・ジュニオールが大きな決定機を迎える上々のスタートとなった。
だが、その後は我慢の展開となった。時計の針が進むとともにシドニーFCにボールを持たれる時間が増え、13分にはCKからピンチを招いたが、これは守護神・大迫がビッグセーブ。さらに18分にも相手の細かなパス交換から中央を割られて決定機を作られたが、シュートミスに助けられて難を逃れた。42分にもGK大迫との1対1の場面を作られるなど、守備で耐える時間が多いなかで何とか攻め手を探りながら試合を進めた広島は、終了間際に柏好文が絶好機を迎えたが、枠を外してゴールはならず0-0で前半を終えた。
「早くボールを動かしてサイドチェンジできた時にはチャンスを作れている。後半も早くボールを動かしていこう!」
ハーフタイム、選手に攻撃的な指示を送ったミヒャエル・スキッベ監督は、さっそく動いた。青山敏弘に代えて中野就斗を投入。塩谷司を右CBからボランチへ移す変化を加えて後半に臨んだ。
残り45分もシドニーFCにボールを持たれる展開は変わらなかったが、この日は最後まで根気強く踏ん張った。前半同様、多彩なコンビネーションプレーを仕掛けてくる相手に何度も自陣へ攻め込まれ、シュートを打たれようとも最後の局面では体を張ってゴールを死守。攻撃に移れば何とか1点をもぎ取ろうとカウンターを中心に攻めて得点機会をうかがった。すると、この我慢が実ったのは60分だった。左サイド・志知孝明のオーバーラップから鋭いクロスがゴール前に送り込まれると、頭で飛び込んだのは交代で入った直後の加藤陸次樹。苦しい戦いが続くなかで広島が貴重な先制点を奪うことに成功した。
その後もピンチを招く場面はあった広島だが、この試合で何度も好守を見せていた大迫が62分にも右手一本でスーパーセーブ。最後までシドニーFC攻撃陣の脅威にさらされながらもチーム全員でしぶとく無失点に抑えた広島が1-0で勝利し、4連勝を達成した。
この結果、2試合を残して広島のグループステージ突破が決定。「シドニーFCのようなフィジカルが強く良いサッカーをしてくる強い相手に対して、自分たちのチームが見せたパフォーマンスには非常に満足している」と試合後のスキッベ監督も笑顔を見せた。
直近のリーグ・京都戦からGK大迫敬介を除く10人を入れ替えて臨んだ広島は、そのフレッシュな選手たちが立ち上がりから仕掛けた。破壊力のあるシドニーFC攻撃陣に対してタイトな守備で自由を許さず、前線では自慢のハイプレスを仕掛けて相手ゴールへ肉薄。すると5分には右サイドを攻略した満田誠のクロスから中央のマルコス・ジュニオールが大きな決定機を迎える上々のスタートとなった。
だが、その後は我慢の展開となった。時計の針が進むとともにシドニーFCにボールを持たれる時間が増え、13分にはCKからピンチを招いたが、これは守護神・大迫がビッグセーブ。さらに18分にも相手の細かなパス交換から中央を割られて決定機を作られたが、シュートミスに助けられて難を逃れた。42分にもGK大迫との1対1の場面を作られるなど、守備で耐える時間が多いなかで何とか攻め手を探りながら試合を進めた広島は、終了間際に柏好文が絶好機を迎えたが、枠を外してゴールはならず0-0で前半を終えた。
「早くボールを動かしてサイドチェンジできた時にはチャンスを作れている。後半も早くボールを動かしていこう!」
ハーフタイム、選手に攻撃的な指示を送ったミヒャエル・スキッベ監督は、さっそく動いた。青山敏弘に代えて中野就斗を投入。塩谷司を右CBからボランチへ移す変化を加えて後半に臨んだ。
残り45分もシドニーFCにボールを持たれる展開は変わらなかったが、この日は最後まで根気強く踏ん張った。前半同様、多彩なコンビネーションプレーを仕掛けてくる相手に何度も自陣へ攻め込まれ、シュートを打たれようとも最後の局面では体を張ってゴールを死守。攻撃に移れば何とか1点をもぎ取ろうとカウンターを中心に攻めて得点機会をうかがった。すると、この我慢が実ったのは60分だった。左サイド・志知孝明のオーバーラップから鋭いクロスがゴール前に送り込まれると、頭で飛び込んだのは交代で入った直後の加藤陸次樹。苦しい戦いが続くなかで広島が貴重な先制点を奪うことに成功した。
その後もピンチを招く場面はあった広島だが、この試合で何度も好守を見せていた大迫が62分にも右手一本でスーパーセーブ。最後までシドニーFC攻撃陣の脅威にさらされながらもチーム全員でしぶとく無失点に抑えた広島が1-0で勝利し、4連勝を達成した。
この結果、2試合を残して広島のグループステージ突破が決定。「シドニーFCのようなフィジカルが強く良いサッカーをしてくる強い相手に対して、自分たちのチームが見せたパフォーマンスには非常に満足している」と試合後のスキッベ監督も笑顔を見せた。
監督 試合後コメント
──今日の勝利でグループステージ突破が決まりました。
「突破できたことを嬉しく思います。(大迫)敬介が素晴らしいパフォーマンスを見せてくれましたし、敬介だけでなく、シドニーFCのようなフィジカルが強く良いサッカーをしてくる強い相手に対して、自分たちのチームが見せたパフォーマンスには非常に満足しています」
──今日のゲームは『守り切った』という言葉がふさわしいと思います。質の高いシドニーFCに対して守りきれた一番の要因は?
「まず内容の部分で自分たちがやったことはサイドチェンジを多く使いながら前半は100%のチャンスを2回作ることができました。また、今日みたいな強い相手に対して、我々はフィジカルで劣る部分がありながらも、互角に挑んでこういう結果が得られたのは大きいと思います」
──先制点は志知孝明選手のクロスからでした。前半から志知選手は激しいプレーを見せていましたが、今日の彼のプレーについて。
「彼の今日のパフォーマンスには非常に満足しています。彼自身、慣れたポジションではなく、ディフェンスラインに入って難しい部分はあったと思いますが、DFの面でもアグレッシブなプレーを見せていました。彼の特長である、前に行った時に得点に絡むこともできました。素晴らしい活躍だったと思います」
「突破できたことを嬉しく思います。(大迫)敬介が素晴らしいパフォーマンスを見せてくれましたし、敬介だけでなく、シドニーFCのようなフィジカルが強く良いサッカーをしてくる強い相手に対して、自分たちのチームが見せたパフォーマンスには非常に満足しています」
──今日のゲームは『守り切った』という言葉がふさわしいと思います。質の高いシドニーFCに対して守りきれた一番の要因は?
「まず内容の部分で自分たちがやったことはサイドチェンジを多く使いながら前半は100%のチャンスを2回作ることができました。また、今日みたいな強い相手に対して、我々はフィジカルで劣る部分がありながらも、互角に挑んでこういう結果が得られたのは大きいと思います」
──先制点は志知孝明選手のクロスからでした。前半から志知選手は激しいプレーを見せていましたが、今日の彼のプレーについて。
「彼の今日のパフォーマンスには非常に満足しています。彼自身、慣れたポジションではなく、ディフェンスラインに入って難しい部分はあったと思いますが、DFの面でもアグレッシブなプレーを見せていました。彼の特長である、前に行った時に得点に絡むこともできました。素晴らしい活躍だったと思います」
フォト
本日は広島からは遠いシドニーでのゲームとなりましたが、現地在住の方も含めて約200名もの方にお越しいただきました。
苦しい戦いのなかでも皆様の熱い声援が選手の大きな力になりました。力強い後押し、ありがとうございました。
苦しい戦いのなかでも皆様の熱い声援が選手の大きな力になりました。力強い後押し、ありがとうございました。