試合の見どころ
いきなりハードな戦いが待ち受けている。昨年9月から始まったACL2のグループステージを5勝1分で首位突破した広島。そしてJリーグ開幕より先駆けて開催される2月12日(水)のノックアウトステージ・ラウンド16第1戦は、敵地での戦いとなった。8日(土)に行われた『FUJIFILM SUPER CUP 2025』では王者・神戸相手に2-0で快勝し、良い流れを掴むことができたが、ACL2の戦いはまさに「別のモノ」(ミヒャエル・スキッベ監督)。クラブ史上初となるベトナムでのアウェイゲームをいかに乗り越えるか。スーパーカップ、ACL2、リーグ戦とシーズン開幕から“連戦”となるなか、さっそくチームの総合力が問われることになる。
やはりノックアウトステージに進出した相手となれば、かなり難敵だ。ベトナムの首都・ハノイから車で約2時間の距離にあるナムディンを本拠地とする相手は、昨季の国内リーグを制してACL2の出場権を獲得したベトナム屈指の強豪である。自国出身の選手では、ベトナム代表経験のあるプレーヤーを多く抱え、攻守におけるセンターラインには強力な外国籍選手を配置。元仙台所属でブラジルからベトナム国籍に帰化した点取り屋で絶対的エースのグエン・スアン・ソンが今年1月にA代表の試合で大ケガを負って離脱中だが、他にも強力な選手は揃っている。攻撃を司っているのは10番を背負うヘンドリオ。ボランチでは、川崎Fや長崎でプレーしたカイオ・セザールが攻守でパワフルなプレーを見せており、その相方であるウガンダ代表歴のあるジョセフ・ムパンデも攻撃力のあるスケールの大きな選手だ。DFラインにも、グループステージではブラジル出身のルーカスとウォルバーをCBに据えるなど、守備陣も強力。他にもブラジル出身選手を複数メンバー登録するなど、ベトナムのタレント軍団である。グループステージは3勝2分1敗の2位通過だが、戦力は強烈だ。
ただし、広島としては敵地だろうと、スタイルを変える気は毛頭ない。「自分たちがどれだけできるかにフォーカスしたい」(スキッベ監督)。東南アジアのベトナムと言えど、ナムディンは中国に近い北側に位置しており、2月の気温は20℃前後で夜は15℃近くまで下がって比較的涼しい。広島のアグレッシブなスタイルを出すには環境面でも問題ない気候だ。確かに相手の個々の力は強いが、組織力や連係面などチームワークでは広島に分がある印象でもある。全員の力でこの難解な敵地での戦いを制し、ホームでの第2戦を有利な形へ繋げていきたいところだ。
やはりノックアウトステージに進出した相手となれば、かなり難敵だ。ベトナムの首都・ハノイから車で約2時間の距離にあるナムディンを本拠地とする相手は、昨季の国内リーグを制してACL2の出場権を獲得したベトナム屈指の強豪である。自国出身の選手では、ベトナム代表経験のあるプレーヤーを多く抱え、攻守におけるセンターラインには強力な外国籍選手を配置。元仙台所属でブラジルからベトナム国籍に帰化した点取り屋で絶対的エースのグエン・スアン・ソンが今年1月にA代表の試合で大ケガを負って離脱中だが、他にも強力な選手は揃っている。攻撃を司っているのは10番を背負うヘンドリオ。ボランチでは、川崎Fや長崎でプレーしたカイオ・セザールが攻守でパワフルなプレーを見せており、その相方であるウガンダ代表歴のあるジョセフ・ムパンデも攻撃力のあるスケールの大きな選手だ。DFラインにも、グループステージではブラジル出身のルーカスとウォルバーをCBに据えるなど、守備陣も強力。他にもブラジル出身選手を複数メンバー登録するなど、ベトナムのタレント軍団である。グループステージは3勝2分1敗の2位通過だが、戦力は強烈だ。
ただし、広島としては敵地だろうと、スタイルを変える気は毛頭ない。「自分たちがどれだけできるかにフォーカスしたい」(スキッベ監督)。東南アジアのベトナムと言えど、ナムディンは中国に近い北側に位置しており、2月の気温は20℃前後で夜は15℃近くまで下がって比較的涼しい。広島のアグレッシブなスタイルを出すには環境面でも問題ない気候だ。確かに相手の個々の力は強いが、組織力や連係面などチームワークでは広島に分がある印象でもある。全員の力でこの難解な敵地での戦いを制し、ホームでの第2戦を有利な形へ繋げていきたいところだ。
監督 試合前日コメント
■ミヒャエル・スキッべ監督
──『FUJIFILM SUPER CUP 2025』の勝利は、ナムディンFC戦にどれだけ影響があると思っていますか?
「特に影響はないと考えています。神戸はACLエリートを見据えて、スーパーカップではメンバーを落として戦っていました。ですので、神戸戦で勝利したことが今回の試合に影響することは少ないと思っています」
──ナムディンFCについてはどう分析していますか?また、印象に残っているプレーヤーはいますか?
「もちろん分析はしました。ただ、明日は自分たちの戦いに集中してやっていきたいと思っています。ナムディンFCにはブラジル人をはじめとする外国籍選手が多く在籍しており、フィジカル的にタフな戦いをしてくるのは分かっていますが、明日は自分たちがどれだけできるかにフォーカスしたいと思います」
──スーパーカップから中3日の戦いのなか、ベトナムまでの長い移動もありました。選手たちのコンディションはどうでしょうか?
「まず4週間のプレシーズンのなか、神戸戦に向けて良い準備をしてきました。それから中3日での戦いと考えると、コンディションは分からない部分があります。それに対して相手はシーズンも中盤で彼らのほうがシェープしている状況にあると思います。コンディションの面では少し相手に分があるのではないかと思っています」
──会見に出席している東俊希選手に加えて、出場メンバーはどう考えていますか?
「俊希に関しては、おそらく出場するのではないかと思っています(笑)。ベテラン選手に関しては、コンディションをもう少し見て決めたいと思います」
──ナムディンFCは、グエン・スアン・ソンというエースストライカーがケガで離脱しています。彼の不在が明日はどう影響すると思いますか?
「特に影響はないと思っています」
──明日の試合はどの結果を狙うのか、どのように戦いますか?
「もちろん良い結果を求めて戦いたいと思います。ただ、それは自分たちだけができることではなく、相手の状況やパフォーマンスによるところもあります。そういった部分も含めて、難しい、面白い試合になると思っていますが、自分たちはできるだけ良い結果を求めたいと思います」
■東 俊希選手
──今季の広島には昨シーズンのリーグ戦で19得点を挙げたジャーメイン良選手が加入しました。彼の加入はチームにどんな効果がありましたか?
「ジャーメイン選手はもうチームにフィットしています。キャンプ中から得点も多く取っていますし、もうこのチームのエースストライカーだと感じています。僕がサイドから良いクロスを上げてアシストしたり、CKからも良いボールを上げて得点に絡んでいけるように結果を残したいと思っています」
──今日、前日練習をしましたが、スタジアムや芝の状況はどうでしたか?また、明日は多くの観客が入ると思いますが、ACL2のアウェイで戦う難しさや気を付けなければならないことは?
「芝の状況については、いつも素晴らしいピッチ状況で戦っているので、そこよりは劣るかもしれません。ただ、僕たちの技術の高さを示すチャンスだと思いますので、あまり影響はないと思っています。また、アウェイのゲームについては、これまでグループステージを戦ってきたなかで難しさは分かっています。ただ、アウェイでもしっかりと結果を残してきました。来週の第2戦はホームでありますが、明日の試合で勝ち、アドバンテージを持って日本で戦いたいと思います」
──『FUJIFILM SUPER CUP 2025』の勝利は、ナムディンFC戦にどれだけ影響があると思っていますか?
「特に影響はないと考えています。神戸はACLエリートを見据えて、スーパーカップではメンバーを落として戦っていました。ですので、神戸戦で勝利したことが今回の試合に影響することは少ないと思っています」
──ナムディンFCについてはどう分析していますか?また、印象に残っているプレーヤーはいますか?
「もちろん分析はしました。ただ、明日は自分たちの戦いに集中してやっていきたいと思っています。ナムディンFCにはブラジル人をはじめとする外国籍選手が多く在籍しており、フィジカル的にタフな戦いをしてくるのは分かっていますが、明日は自分たちがどれだけできるかにフォーカスしたいと思います」
──スーパーカップから中3日の戦いのなか、ベトナムまでの長い移動もありました。選手たちのコンディションはどうでしょうか?
「まず4週間のプレシーズンのなか、神戸戦に向けて良い準備をしてきました。それから中3日での戦いと考えると、コンディションは分からない部分があります。それに対して相手はシーズンも中盤で彼らのほうがシェープしている状況にあると思います。コンディションの面では少し相手に分があるのではないかと思っています」
──会見に出席している東俊希選手に加えて、出場メンバーはどう考えていますか?
「俊希に関しては、おそらく出場するのではないかと思っています(笑)。ベテラン選手に関しては、コンディションをもう少し見て決めたいと思います」
──ナムディンFCは、グエン・スアン・ソンというエースストライカーがケガで離脱しています。彼の不在が明日はどう影響すると思いますか?
「特に影響はないと思っています」
──明日の試合はどの結果を狙うのか、どのように戦いますか?
「もちろん良い結果を求めて戦いたいと思います。ただ、それは自分たちだけができることではなく、相手の状況やパフォーマンスによるところもあります。そういった部分も含めて、難しい、面白い試合になると思っていますが、自分たちはできるだけ良い結果を求めたいと思います」
■東 俊希選手
──今季の広島には昨シーズンのリーグ戦で19得点を挙げたジャーメイン良選手が加入しました。彼の加入はチームにどんな効果がありましたか?
「ジャーメイン選手はもうチームにフィットしています。キャンプ中から得点も多く取っていますし、もうこのチームのエースストライカーだと感じています。僕がサイドから良いクロスを上げてアシストしたり、CKからも良いボールを上げて得点に絡んでいけるように結果を残したいと思っています」
──今日、前日練習をしましたが、スタジアムや芝の状況はどうでしたか?また、明日は多くの観客が入ると思いますが、ACL2のアウェイで戦う難しさや気を付けなければならないことは?
「芝の状況については、いつも素晴らしいピッチ状況で戦っているので、そこよりは劣るかもしれません。ただ、僕たちの技術の高さを示すチャンスだと思いますので、あまり影響はないと思っています。また、アウェイのゲームについては、これまでグループステージを戦ってきたなかで難しさは分かっています。ただ、アウェイでもしっかりと結果を残してきました。来週の第2戦はホームでありますが、明日の試合で勝ち、アドバンテージを持って日本で戦いたいと思います」
ゲームレポート
広島が敵地での難関をタフに戦い抜いた。
11人中8人がブラジル人を中心とした外国籍選手というアジアの枠を飛び越えたベトナムのタレント軍団に対し、紫軍団は怯むことなく挑んだ。相手は高い個の力を存分に出してきたが、広島も徹底抗戦。序盤から激しく球際で戦う肉弾戦となる中、一進一退の攻防で推移した。試合が落ち着き始めた15分以降になると、広島は持ち味のパスワークが出始め、ボールを保持する展開に。組織ではなく、守備も個を特長とするナムディンFCの穴を探す作業に入った。時に相手の迫力あるカウンターを受ける時もあったが、最後の局面では粘り強く対応してしっかりと阻止。それ以外では広島のストロングであるサイド攻撃を多く活用しながらチャンスをうかがい、相手ゴール前へ迫った。結局、前半は0-0で終えたが、「十分に戦えている。後半も慌てないで冷静に。早くボールを動かして攻めて行こう」とミヒャエル・スキッベ監督はハーフタイムに指示をし、選手たちを後半のピッチへ送り出した。
残り45分も試合の構図は変わらなかった。ナムディンFCが虎視眈々とカウンターを狙う中、広島はボールを保持しながらゴールを目指す。どちらも守備の良さが目立ってシュートまでなかなかたどり着けない緊迫した攻防となり、時計の針はジリジリと進む。まさに組織の広島と個のナムディンFCの戦いは五分と五分。膠着した展開を動かそうと、後半の頭に菅大輝、64分には中村草太を投入して変化も加えたスキッベ監督の采配が実ったの73分だった。中村がジャーメイン良のスルーパスに右サイドで抜け出すと、迷うことなく右足を一閃。鋭いシュートがネットに吸い込まれ、ついに広島が先制に成功した。
リードした後も守りに入ることなく2点目を狙いながらサンフレッチェは試合を進めた。すると、88分、田中聡が得意の左足で豪快なミドルシュートを突き刺して追加点を奪えば、その3分後には越道草太が3点目を決めて勝負あり。終わってみれば3-0と快勝した広島がホームでの第2戦に向けて大きなアドバンテージを得る結果となった。
11人中8人がブラジル人を中心とした外国籍選手というアジアの枠を飛び越えたベトナムのタレント軍団に対し、紫軍団は怯むことなく挑んだ。相手は高い個の力を存分に出してきたが、広島も徹底抗戦。序盤から激しく球際で戦う肉弾戦となる中、一進一退の攻防で推移した。試合が落ち着き始めた15分以降になると、広島は持ち味のパスワークが出始め、ボールを保持する展開に。組織ではなく、守備も個を特長とするナムディンFCの穴を探す作業に入った。時に相手の迫力あるカウンターを受ける時もあったが、最後の局面では粘り強く対応してしっかりと阻止。それ以外では広島のストロングであるサイド攻撃を多く活用しながらチャンスをうかがい、相手ゴール前へ迫った。結局、前半は0-0で終えたが、「十分に戦えている。後半も慌てないで冷静に。早くボールを動かして攻めて行こう」とミヒャエル・スキッベ監督はハーフタイムに指示をし、選手たちを後半のピッチへ送り出した。
残り45分も試合の構図は変わらなかった。ナムディンFCが虎視眈々とカウンターを狙う中、広島はボールを保持しながらゴールを目指す。どちらも守備の良さが目立ってシュートまでなかなかたどり着けない緊迫した攻防となり、時計の針はジリジリと進む。まさに組織の広島と個のナムディンFCの戦いは五分と五分。膠着した展開を動かそうと、後半の頭に菅大輝、64分には中村草太を投入して変化も加えたスキッベ監督の采配が実ったの73分だった。中村がジャーメイン良のスルーパスに右サイドで抜け出すと、迷うことなく右足を一閃。鋭いシュートがネットに吸い込まれ、ついに広島が先制に成功した。
リードした後も守りに入ることなく2点目を狙いながらサンフレッチェは試合を進めた。すると、88分、田中聡が得意の左足で豪快なミドルシュートを突き刺して追加点を奪えば、その3分後には越道草太が3点目を決めて勝負あり。終わってみれば3-0と快勝した広島がホームでの第2戦に向けて大きなアドバンテージを得る結果となった。
監督 試合後コメント
──今日の試合を振り返って。
「今日は最初から最後まで集中して良いサッカーができたと思っています」
──中村草太選手や越道草太選手、菅大輝選手など、交代した選手が良いパフォーマンスを見せてくれました。
「(中村)草太は残り20分ぐらいで、越道は10分ぐらいの出場でしたが、そこでスピードのあるプレーができたのは素晴らしかったと思います」
──試合のキーとなったタイミングはどこでしたか?
「後半は特に相手が次第に疲れてきました。そこから自分たちのギアが上がったと思っています」
「今日は最初から最後まで集中して良いサッカーができたと思っています」
──中村草太選手や越道草太選手、菅大輝選手など、交代した選手が良いパフォーマンスを見せてくれました。
「(中村)草太は残り20分ぐらいで、越道は10分ぐらいの出場でしたが、そこでスピードのあるプレーができたのは素晴らしかったと思います」
──試合のキーとなったタイミングはどこでしたか?
「後半は特に相手が次第に疲れてきました。そこから自分たちのギアが上がったと思っています」
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