試合の見どころ
気持ちを切り替えて戦うのみだ。敵地で戦った前節・京都戦では、0-1で敗れて今季初黒星。ただし、ゲーム内容を振り返れば広島がほぼ主導権を握ってゲームを進めており、決めるべきところで決めていれば勝てただけに決して悲観する必要はない。「総合的に見てアンラッキーだった」(ミヒャエル・スキッベ監督)。内容で上回っていてもカウンター一発で敗れてしまうこともあるのがサッカーだが、今度はそのアンラッキーをなくすために細部を詰めて戦いたいところだ。
今節は広島の現在地を図る上で絶好の相手だ。ホームで激突するのは、「相手は(J1で)今一番良い状態」(スキッベ監督)と言う鹿島である。川崎Fを“常勝”へと変貌させた鬼木達監督を迎えて変革に踏み切った今季、開幕戦こそ湘南に敗れたものの、その後は4連勝を含む5勝1分と負け知らず。スタートダッシュに成功し、今は堂々の首位だ。今季の戦いで見せている球際で激しく戦い、勝負に徹底してこだわる姿勢は、まさにタイトルを獲得し続けていた“常勝軍団”の時代を彷彿とさせる。タイトルの味を知る鬼木監督の手腕と鹿島の伝統が今はうまくミックスされている印象だ。
選手を見ても、やはり強烈だ。前線に君臨しているのは、今のJ1最強2トップと言っていいレオ・セアラと鈴木優磨。昨季のC大阪で21得点を挙げて鹿島に加入したレオ・セアラは、今季も7試合で6得点と期待どおりの働きを見せ、鈴木も3ゴールを奪うだけでなく、前線で自由に動いて起点となり鹿島攻撃陣をけん引している。二人の関係性も良く、DFとしてはどちらも常に目が離せない要警戒の2トップだ。
他にも攻撃陣ではチャヴリッチや小池龍太、師岡柊生、田川亨介、松村優太、荒木遼太郎など、多彩な顔触れが揃う。ボランチにも柴崎岳や樋口雄太、舩橋佑、そして前節負傷離脱から帰ってきた三竿健斗などタレントが充実し、最終ラインでは植田直通&関川郁万のCBが安定している。前節は王者・神戸を1-0で完封。J屈指の攻撃陣を無失点で封じた鹿島の守備は、やはりかなりの堅さである。
では、広島は鹿島をどう上回っていくか。問われるのは“勝負強さ”だろう。先に1点を奪えば、徹底して守り切って勝ち切ることができるのが今の鹿島だ。広島としては、1点さえも与えないこだわりを見せることはもちろん、何が何でも得点を取り切る執念を見せられるか。京都戦同様、バチバチのバトルが予想される一戦。細部にこだわり、勝利を掴み取りたいところだ。
今節は広島の現在地を図る上で絶好の相手だ。ホームで激突するのは、「相手は(J1で)今一番良い状態」(スキッベ監督)と言う鹿島である。川崎Fを“常勝”へと変貌させた鬼木達監督を迎えて変革に踏み切った今季、開幕戦こそ湘南に敗れたものの、その後は4連勝を含む5勝1分と負け知らず。スタートダッシュに成功し、今は堂々の首位だ。今季の戦いで見せている球際で激しく戦い、勝負に徹底してこだわる姿勢は、まさにタイトルを獲得し続けていた“常勝軍団”の時代を彷彿とさせる。タイトルの味を知る鬼木監督の手腕と鹿島の伝統が今はうまくミックスされている印象だ。
選手を見ても、やはり強烈だ。前線に君臨しているのは、今のJ1最強2トップと言っていいレオ・セアラと鈴木優磨。昨季のC大阪で21得点を挙げて鹿島に加入したレオ・セアラは、今季も7試合で6得点と期待どおりの働きを見せ、鈴木も3ゴールを奪うだけでなく、前線で自由に動いて起点となり鹿島攻撃陣をけん引している。二人の関係性も良く、DFとしてはどちらも常に目が離せない要警戒の2トップだ。
他にも攻撃陣ではチャヴリッチや小池龍太、師岡柊生、田川亨介、松村優太、荒木遼太郎など、多彩な顔触れが揃う。ボランチにも柴崎岳や樋口雄太、舩橋佑、そして前節負傷離脱から帰ってきた三竿健斗などタレントが充実し、最終ラインでは植田直通&関川郁万のCBが安定している。前節は王者・神戸を1-0で完封。J屈指の攻撃陣を無失点で封じた鹿島の守備は、やはりかなりの堅さである。
では、広島は鹿島をどう上回っていくか。問われるのは“勝負強さ”だろう。先に1点を奪えば、徹底して守り切って勝ち切ることができるのが今の鹿島だ。広島としては、1点さえも与えないこだわりを見せることはもちろん、何が何でも得点を取り切る執念を見せられるか。京都戦同様、バチバチのバトルが予想される一戦。細部にこだわり、勝利を掴み取りたいところだ。
監督 試合前日コメント
──連戦になりますが、選手のコンディションはいかがですか?
「良い準備はできましたが、相手は(J1で)今一番良い状態ですし、優勝争いをするチームです。明日、見てみないと分からない部分はあります」
──鹿島は確かに好調です。
「ディフェンスは素晴らしいですし、前線には速い選手もいます。また、ヘディングに強いFWが二人います。攻撃力もある。難しい試合になるのではないかと思っています」
──前節は今季初めて無得点に終わりましたが、チャンスは作れています。新戦力のヴァレール・ジェルマン選手と前田直輝選手も良い状態では?
「十分にチャンスは作れていますが、得点が入っていない部分もあります。その二人も良い状態にあるとは思いますが、ここまでリーグ戦6試合で6得点は少し少ないと感じています」
──相手にスペースを消されると難しくなります。
「やはり我々と対戦する相手は後ろで守り、スペースを与えないチームが多くなってきています。ACL2のライオン・シティ・セーラーズ戦もそうでしたが、体の大きい選手を後ろに並べられたら難しくなります。ただ、鹿島に関しては、そういう戦いはしてこないだろうと思っています。オフェンシブなチーム同士の面白い試合になると思います」
「良い準備はできましたが、相手は(J1で)今一番良い状態ですし、優勝争いをするチームです。明日、見てみないと分からない部分はあります」
──鹿島は確かに好調です。
「ディフェンスは素晴らしいですし、前線には速い選手もいます。また、ヘディングに強いFWが二人います。攻撃力もある。難しい試合になるのではないかと思っています」
──前節は今季初めて無得点に終わりましたが、チャンスは作れています。新戦力のヴァレール・ジェルマン選手と前田直輝選手も良い状態では?
「十分にチャンスは作れていますが、得点が入っていない部分もあります。その二人も良い状態にあるとは思いますが、ここまでリーグ戦6試合で6得点は少し少ないと感じています」
──相手にスペースを消されると難しくなります。
「やはり我々と対戦する相手は後ろで守り、スペースを与えないチームが多くなってきています。ACL2のライオン・シティ・セーラーズ戦もそうでしたが、体の大きい選手を後ろに並べられたら難しくなります。ただ、鹿島に関しては、そういう戦いはしてこないだろうと思っています。オフェンシブなチーム同士の面白い試合になると思います」
ゲームレポート
前半から主導権を握ったのは広島だった。相手は「今一番良い状態で、優勝争いをするチーム」とミヒャエル・スキッベ監督も認める首位・鹿島だったが、アグレッシブな姿勢で紫軍団が果敢に攻め込んで行く。相手の鋭いカウンターに対しても粘り強く対応してチャンスをうかがうと、ホームデビューとなった前田直輝を中心に敵陣でチャンスを作り出した。すると、その新戦力がいきなり力を証明した。22分、右サイドのスローインを受けたジャーメイン良が縦に切り込んでクロスを送り込むと、中央で待ち受けていた前田のシュートはGKに防がれたが、そのこぼれ球がヴァレリー・ジェルマンに当たって再び背番号41の元に。これを前田が左足できっちり決めて、先制点を奪って見せた。
その後もキレのある動きで何度も鹿島ゴールへ迫り続けた前田は、26分、28分と立て続けに惜しいシュートを放つなど、広島の攻撃陣をけん引。得点力不足に苦しんでいた紫軍団の“起爆剤”とも言える働きを前半から見せた。
「すごく良い試合ができている。このレベルをキープしたまま戦おう!」
ハーフタイム、スキッベ監督からそう声をかけられて臨んだ後半も序盤から広島が攻め立てた。左右のサイドを効果的に使って相手ゴールへ迫るだけでなく、前半同様、前田がボールを持てば積極的に仕掛けてチャンスを創出。さらに64分には、鋭いカウンターからジェルマンのアーリークロスをジャーメイン良が頭で合わせる決定的な場面もあった。
その後は一進一退の攻防となったが、この日の広島守備陣も最後まで集中を切らせることなく守り切り、1-0の完封。「相手には特に大きなチャンスを与えずに終わることができましたし、(守備陣は)良い仕事をしたと思います」(スキッベ監督)。3試合ぶりの勝点3は、貴重な首位撃破となった。
その後もキレのある動きで何度も鹿島ゴールへ迫り続けた前田は、26分、28分と立て続けに惜しいシュートを放つなど、広島の攻撃陣をけん引。得点力不足に苦しんでいた紫軍団の“起爆剤”とも言える働きを前半から見せた。
「すごく良い試合ができている。このレベルをキープしたまま戦おう!」
ハーフタイム、スキッベ監督からそう声をかけられて臨んだ後半も序盤から広島が攻め立てた。左右のサイドを効果的に使って相手ゴールへ迫るだけでなく、前半同様、前田がボールを持てば積極的に仕掛けてチャンスを創出。さらに64分には、鋭いカウンターからジェルマンのアーリークロスをジャーメイン良が頭で合わせる決定的な場面もあった。
その後は一進一退の攻防となったが、この日の広島守備陣も最後まで集中を切らせることなく守り切り、1-0の完封。「相手には特に大きなチャンスを与えずに終わることができましたし、(守備陣は)良い仕事をしたと思います」(スキッベ監督)。3試合ぶりの勝点3は、貴重な首位撃破となった。
監督 試合後コメント
「Jリーグのなかでも素晴らしい試合を見られたのではないかと思います。内容的にどちらも素晴らしいサッカーを展開しました。試合のテンポも速かったですし、至るところで1対1の場面がありました。ただ、全体的に数多くのチャンスを作れたのはサンフレッチェだったと思います。現在、1位のチームを倒すことができて嬉しく思います。今日は喜びを噛みしめて、週末は難しい試合になると思いますが、しっかり準備したいと思います」
──監督自身、獲得を熱望したという前田直輝選手が決勝点を決めました。彼の今日の出来について。
「今日は直輝だけでなく、前線3人は良かったと思います。直輝については、スピードとテクニックがあるので、そういった部分は自分たちのサッカーにマッチしていますし、素晴らしい選手だと思っています」
──タフなゲームだったと思いますが、無失点に抑えた守備陣の評価について。
「ファンタスティックに守ったと思っています。相手には特に大きなチャンスを与えずに終わることができましたし、良い仕事をしたと思います」
──監督自身、獲得を熱望したという前田直輝選手が決勝点を決めました。彼の今日の出来について。
「今日は直輝だけでなく、前線3人は良かったと思います。直輝については、スピードとテクニックがあるので、そういった部分は自分たちのサッカーにマッチしていますし、素晴らしい選手だと思っています」
──タフなゲームだったと思いますが、無失点に抑えた守備陣の評価について。
「ファンタスティックに守ったと思っています。相手には特に大きなチャンスを与えずに終わることができましたし、良い仕事をしたと思います」
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