試合の見どころ
とにかく90分以内での勝利を目指すのみだ。
敵地で戦った福岡とのプレーオフラウンド第1戦は0-1の敗戦。この結果、ホームでの第2戦で90分以内で1点差で勝利すれば延長戦へ。2点差以上であれば、広島の準々決勝進出が決まる。反対に90分以内で引き分け以下だと敗退となる。まさに勝利必須のゲームであり、得点を奪うしかない。サンフレッチェの反骨心が問われている。
勝利へのポイントは明確だ。福岡の堅い守りをどうこじ開けていくか。「体の大きい選手が揃う福岡の守備は堅かった」とミヒャエル・スキッベ監督も振り返ったとおり、第1戦で先発した田代雅也、安藤智哉、前嶋洋太の3バックを中心とした守りはかなり強固だった。特に1点を追いかける展開となった後半は広島が圧倒的にボールを保持して攻め込みながらも、最後の局面ではなかなかシュートまで持ち込めず、シュートはたったの2本。サイドから多くのクロスを送り込んでも跳ね返され、中央のコンビネーションも封じられるなど、効果的な崩しができなかった。「修正して次に臨みたい」と語ったスキッベ監督は、試合までの3日間でどんなテコ入れをして第2戦に臨むのか。人選の変化の可能性もあるだろうし、戦術的な面での修正もあるだろう。そこは試合当日のお楽しみとなる。
もっとも、心理面では広島が有利かもしれない。1点をリードする福岡は、そのまま逃げ切りに図るのか、それとも追加点を狙いに行くかの判断が求められることになる。リスクを冒さずに守りに徹する手もあるが、90分間攻撃を受け続ければ何が起こるか分からない。その微妙な心理面を広島はどう突いて行くか。先に1点を取ることができれば福岡にも多少の動揺が出てくるはずだ。第1戦でも見られた相手のスピーディーなカウンターを確実に封じながら、いかに先制点を奪うか。焦ることなく、福岡守備陣を攻略していきたいところだ。
敵地で戦った福岡とのプレーオフラウンド第1戦は0-1の敗戦。この結果、ホームでの第2戦で90分以内で1点差で勝利すれば延長戦へ。2点差以上であれば、広島の準々決勝進出が決まる。反対に90分以内で引き分け以下だと敗退となる。まさに勝利必須のゲームであり、得点を奪うしかない。サンフレッチェの反骨心が問われている。
勝利へのポイントは明確だ。福岡の堅い守りをどうこじ開けていくか。「体の大きい選手が揃う福岡の守備は堅かった」とミヒャエル・スキッベ監督も振り返ったとおり、第1戦で先発した田代雅也、安藤智哉、前嶋洋太の3バックを中心とした守りはかなり強固だった。特に1点を追いかける展開となった後半は広島が圧倒的にボールを保持して攻め込みながらも、最後の局面ではなかなかシュートまで持ち込めず、シュートはたったの2本。サイドから多くのクロスを送り込んでも跳ね返され、中央のコンビネーションも封じられるなど、効果的な崩しができなかった。「修正して次に臨みたい」と語ったスキッベ監督は、試合までの3日間でどんなテコ入れをして第2戦に臨むのか。人選の変化の可能性もあるだろうし、戦術的な面での修正もあるだろう。そこは試合当日のお楽しみとなる。
もっとも、心理面では広島が有利かもしれない。1点をリードする福岡は、そのまま逃げ切りに図るのか、それとも追加点を狙いに行くかの判断が求められることになる。リスクを冒さずに守りに徹する手もあるが、90分間攻撃を受け続ければ何が起こるか分からない。その微妙な心理面を広島はどう突いて行くか。先に1点を取ることができれば福岡にも多少の動揺が出てくるはずだ。第1戦でも見られた相手のスピーディーなカウンターを確実に封じながら、いかに先制点を奪うか。焦ることなく、福岡守備陣を攻略していきたいところだ。
監督 試合前日コメント
──連戦となりますが、選手のコンディションはいかがでしょうか?
「連戦ですが、中3日あるので問題ないと思っています。良いサッカーを見せるだけのコンディションは整っています」
──前回の福岡戦は敗れはしましたが、リーグ・川崎F戦の前半よりも良いサッカーができていたと思います。
「全体的に問題なかったと思っています。ゲームを支配していましたし、数多くのチャンスを作れていました。後半、先制点を許した後は、相手が失点しないように最終ラインを深くしてきました。そうなってくると難しくなります。そこは改善したいと思います」
──明日は相手が1-0でリードしていることもあり、手堅く戦ってきそうです。どう攻略していきますか?
「相手を動かすことが大事になってくると思います。走らないといけないですし、そこで上回って相手のディフェンスラインを動かす、穴を作る作業が重要になります」
「連戦ですが、中3日あるので問題ないと思っています。良いサッカーを見せるだけのコンディションは整っています」
──前回の福岡戦は敗れはしましたが、リーグ・川崎F戦の前半よりも良いサッカーができていたと思います。
「全体的に問題なかったと思っています。ゲームを支配していましたし、数多くのチャンスを作れていました。後半、先制点を許した後は、相手が失点しないように最終ラインを深くしてきました。そうなってくると難しくなります。そこは改善したいと思います」
──明日は相手が1-0でリードしていることもあり、手堅く戦ってきそうです。どう攻略していきますか?
「相手を動かすことが大事になってくると思います。走らないといけないですし、そこで上回って相手のディフェンスラインを動かす、穴を作る作業が重要になります」
ゲームレポート
紫軍団が最後までタフに戦い抜いた。
立ち上がりこそ相手の圧力を受けた広島だったが、10分を過ぎたあたりから主導権を掌握。福岡が自陣でブロックを築いて守りに徹してきたなか、広島はディフェンスラインからじっくりとパスを繋いで攻撃を組み立て、ゴールを目指した。最終ラインを深くして5バックを敷く福岡守備陣に対し、押し込み続けながらもなかなかシュートまで持ち込めないじれったい展開となったが、攻撃の手を緩めなかった広島の執念が実ったのは31分だった。左サイドを抜け出した前田直輝の中央へのクロスから中村草太のシュートはGKに防がれたが、こぼれ球を中野就斗が押し込んで先制。第1戦を0-1で落とした広島が試合を振り出しに戻した。
その後もポゼッション率で上回った広島が敵陣でのプレー時間を多くする展開で前半は終了。「全体的に良い戦いができている。早く丁寧にボールを動かすこと。もっと献身的にやっていこう」。ミヒャエル・スキッベ監督はハーフタイムにそう指示をし、選手を後半のピッチへ送り出した。
後半も立ち上がりこそ福岡のパワーある攻撃を受けた広島だったが、徐々に巻き返していく。62分には川辺駿が前線への飛び出しからチャンスを作ると、迎えた64分、待望の瞬間が訪れた。左サイドで得たFK、中村が右足で鋭いキックを送ると、相手DFに当たってゴールに吸い込まれ追加点。2戦合計2-1とした広島がついに勝ち越した。
だが、試合はここで終わらなかった。そこから福岡の反撃にあった広島は立て続けにセットプレーを与えると、72分、右サイドからのアーリークロスをウェリントンに頭で合わせられて失点。試合を振り出しに戻されてしまった。
そこからは互いにチャンスを作り出す、まさにシーソーゲームの展開へ。広島のピンチではGKチョン・ミンギの好セーブなどでしのぐと、攻めに移れば中村のスピードを生かした攻撃などで得点機会をうかがう。どちらがゴールを奪ってもおかしくない白熱した戦いは、89分に加藤陸次樹が一発退場するアクシデントはあったが、そのまま得点は入らず90分が終了。2戦合計2-2で試合は延長戦へ突入した。
一人少ない広島は延長前半を何とか無失点で耐えると、後半には福岡にも退場者が出て10人対10人に。ここでも決着がつかずPK戦に入ると、ここで守護神のチョンが見せた。広島は先頭のヴァレール・ジェルマン以外の4人が成功したのに対し、福岡の3人目が枠を外すと、5人目のキッカーとなったウェリントンのシュートをチョンがセーブ。PK戦を4-3で制した広島が準々決勝進出を決めた。
立ち上がりこそ相手の圧力を受けた広島だったが、10分を過ぎたあたりから主導権を掌握。福岡が自陣でブロックを築いて守りに徹してきたなか、広島はディフェンスラインからじっくりとパスを繋いで攻撃を組み立て、ゴールを目指した。最終ラインを深くして5バックを敷く福岡守備陣に対し、押し込み続けながらもなかなかシュートまで持ち込めないじれったい展開となったが、攻撃の手を緩めなかった広島の執念が実ったのは31分だった。左サイドを抜け出した前田直輝の中央へのクロスから中村草太のシュートはGKに防がれたが、こぼれ球を中野就斗が押し込んで先制。第1戦を0-1で落とした広島が試合を振り出しに戻した。
その後もポゼッション率で上回った広島が敵陣でのプレー時間を多くする展開で前半は終了。「全体的に良い戦いができている。早く丁寧にボールを動かすこと。もっと献身的にやっていこう」。ミヒャエル・スキッベ監督はハーフタイムにそう指示をし、選手を後半のピッチへ送り出した。
後半も立ち上がりこそ福岡のパワーある攻撃を受けた広島だったが、徐々に巻き返していく。62分には川辺駿が前線への飛び出しからチャンスを作ると、迎えた64分、待望の瞬間が訪れた。左サイドで得たFK、中村が右足で鋭いキックを送ると、相手DFに当たってゴールに吸い込まれ追加点。2戦合計2-1とした広島がついに勝ち越した。
だが、試合はここで終わらなかった。そこから福岡の反撃にあった広島は立て続けにセットプレーを与えると、72分、右サイドからのアーリークロスをウェリントンに頭で合わせられて失点。試合を振り出しに戻されてしまった。
そこからは互いにチャンスを作り出す、まさにシーソーゲームの展開へ。広島のピンチではGKチョン・ミンギの好セーブなどでしのぐと、攻めに移れば中村のスピードを生かした攻撃などで得点機会をうかがう。どちらがゴールを奪ってもおかしくない白熱した戦いは、89分に加藤陸次樹が一発退場するアクシデントはあったが、そのまま得点は入らず90分が終了。2戦合計2-2で試合は延長戦へ突入した。
一人少ない広島は延長前半を何とか無失点で耐えると、後半には福岡にも退場者が出て10人対10人に。ここでも決着がつかずPK戦に入ると、ここで守護神のチョンが見せた。広島は先頭のヴァレール・ジェルマン以外の4人が成功したのに対し、福岡の3人目が枠を外すと、5人目のキッカーとなったウェリントンのシュートをチョンがセーブ。PK戦を4-3で制した広島が準々決勝進出を決めた。
監督 試合後コメント
「どちらのチームにもチャンスのある本当にファンタスティックな試合だったと思います。本来だったら両方のチームが上に行ってもいいかなという内容でした。昨年、この大会ではPK戦で敗れていましたが、今回は勝てて良かったです。今日の自分たちのパフォーマンスには非常に満足しています。フィジカルの強い、Jリーグのなかでも強固なディフェンスを誇るチーム相手にここまで戦えたところは素晴らしかったです。また、(チョン)ミンギがサンフレッチェに来てくれて本当に良かったと思っています。第1戦も今日も素晴らしいものを見せてもらいましたし、最後のPK戦では今日のマッチウイナーにふさわしい活躍でした。今日は本当に素晴らしい試合でしたし、次に進めることを嬉しく思っています」
──PK戦は嫌な思いもあったと思いますが、どのように見ていたのでしょうか?
「一人目のヴァレ(ヴァレール・ジェルマン)が外してしまったので、ヤバいと思いました(笑)。練習の時は彼が一番決めているぐらいですが、今日は良くなかったですね。ただ、残りの4人は良いところに決めてくれたと思います」
──今日は松本大弥選手を先発で抜擢しました。
「まず1戦目で納得できない部分がありました。納得できないなかで他の選手にチャンスを与えるべきだと思いました。これまで大弥はあまり出場できていませんでしたが、今日の65分間は良かったと思っています。彼のパフォーマンスには満足しています。パスの散らしや1対1で負けないこと、ヘディングで勝つことなど、すべての面において素晴らしかったと思います」
──120分+PK戦を戦ったなか、次は中2日で天皇杯があります。選手のコンディションを見ながらになると思いますが、どういうふうに臨んでいきますか?
「もちろん勝ちに行きます。今日の疲労からどれだけ回復してくるかをまず見る必要があります。まだどういうメンバーで臨むかは言えませんが、勝ちに行きたいと思っています」
──延長戦に臨む時には一人少ない状況でした。どういう指示を出したのでしょうか?
「まずポジションの確認をしました。(加藤)陸次樹がいなくなったので、ジャメ(ジャーメイン良)をそこに下げる形で対応しました。もちろん、そのなかでも前に行こう、攻めに行こうという姿勢は崩さずに、何度かできたと思います。ただ、一人少ない状況だったので、延長前半に関しては守りきれたことが良かったと思います。また、今日はサポーターの力を感じることができました。一人少ない状況でも彼らの後押しに勇気づけられました。今日の彼らは12人目のプレーヤーではなく、11人目のプレーヤーだと感じています」
──PK戦は嫌な思いもあったと思いますが、どのように見ていたのでしょうか?
「一人目のヴァレ(ヴァレール・ジェルマン)が外してしまったので、ヤバいと思いました(笑)。練習の時は彼が一番決めているぐらいですが、今日は良くなかったですね。ただ、残りの4人は良いところに決めてくれたと思います」
──今日は松本大弥選手を先発で抜擢しました。
「まず1戦目で納得できない部分がありました。納得できないなかで他の選手にチャンスを与えるべきだと思いました。これまで大弥はあまり出場できていませんでしたが、今日の65分間は良かったと思っています。彼のパフォーマンスには満足しています。パスの散らしや1対1で負けないこと、ヘディングで勝つことなど、すべての面において素晴らしかったと思います」
──120分+PK戦を戦ったなか、次は中2日で天皇杯があります。選手のコンディションを見ながらになると思いますが、どういうふうに臨んでいきますか?
「もちろん勝ちに行きます。今日の疲労からどれだけ回復してくるかをまず見る必要があります。まだどういうメンバーで臨むかは言えませんが、勝ちに行きたいと思っています」
──延長戦に臨む時には一人少ない状況でした。どういう指示を出したのでしょうか?
「まずポジションの確認をしました。(加藤)陸次樹がいなくなったので、ジャメ(ジャーメイン良)をそこに下げる形で対応しました。もちろん、そのなかでも前に行こう、攻めに行こうという姿勢は崩さずに、何度かできたと思います。ただ、一人少ない状況だったので、延長前半に関しては守りきれたことが良かったと思います。また、今日はサポーターの力を感じることができました。一人少ない状況でも彼らの後押しに勇気づけられました。今日の彼らは12人目のプレーヤーではなく、11人目のプレーヤーだと感じています」
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