試合の見どころ
天皇杯に続き、2022年以来の4強進出を懸けたルヴァンカップ準々決勝を迎える。今回で過酷な“7連戦”の6戦目となるが、それは国内3大タイトルすべての可能性を残すチームの宿命でもある。さらに今は夏場での消耗も激しい中、ミヒャエル・スキッベ監督はメンバーについては「入れ替えながら、やり繰りしないといけない」と選手の疲労も考慮しながらマネジメントしている。この準々決勝では代表に選出された大迫敬介、荒木隼人、キム・ジュソンが不在。広島はまさに総力戦で準決勝進出を目指す。
今回の相手もまた厄介なチームだ。現在、湘南はリーグ戦で降格圏の18位と苦しみ、さらに直近の12試合で4分8敗と勝利からかなり遠ざかっているが、決して力がないわけではない。4-5という壮絶な打ち合いの末に敗れた8月31日(日)のJ1第28節・G大阪戦も、前半終了間際にDF舘幸希が一発退場となったことで主導権を相手に握られて敗れたが、それまでは湘南らしいアグレッシブかつ組織的な守備からの鋭いカウンターで一時は2点差をつけていたほどだった。10人になってからも一人ひとりがチームのために献身的に戦う姿勢で2点を奪い返すなど、チームとしてのまとまり、組織力はやはり高い相手である。
選手個々を見ても湘南らしい“堅守速攻”を体現できる選手がズラリ。この夏に浦和から期限付き移籍で加入した二田理央は初先発となったG大阪でいきなりゴールという結果を残した他、19歳のアタッカー・石橋瀬凪も物怖じしない仕掛けで果敢な突破を見せる。また、スコットランドリーグから今季湘南に加入した小田裕太郎もG大阪戦では見事なミドルシュートで今季初ゴールを奪取。エースの鈴木章斗や経験豊富なアタッカー・小野瀬康介を含めて、攻撃陣には多彩な顔触れが揃う。一番の武器であるカウンターはもちろんのこと、前線での細かなコンビネーションも要警戒となる。
広島としては、やはりリスクマネジメントを徹底しながら、相手を押し込み続け、どうゴールを奪うか。1-1の引き分けに終わった31日(日)のC大阪戦も相手のカウンターに苦しめられ、オープンな展開となって苦戦を強いられた。もちろんすべてのカウンターを封じることはできないが、その数をできるだけ減らし、主導権を握ってサイド攻撃やコンビネーションで得点を狙いたい。難関である湘南での一戦。最低でも勝点1をもぎ取ってホームでの第2戦に繋げたいところだ。
今回の相手もまた厄介なチームだ。現在、湘南はリーグ戦で降格圏の18位と苦しみ、さらに直近の12試合で4分8敗と勝利からかなり遠ざかっているが、決して力がないわけではない。4-5という壮絶な打ち合いの末に敗れた8月31日(日)のJ1第28節・G大阪戦も、前半終了間際にDF舘幸希が一発退場となったことで主導権を相手に握られて敗れたが、それまでは湘南らしいアグレッシブかつ組織的な守備からの鋭いカウンターで一時は2点差をつけていたほどだった。10人になってからも一人ひとりがチームのために献身的に戦う姿勢で2点を奪い返すなど、チームとしてのまとまり、組織力はやはり高い相手である。
選手個々を見ても湘南らしい“堅守速攻”を体現できる選手がズラリ。この夏に浦和から期限付き移籍で加入した二田理央は初先発となったG大阪でいきなりゴールという結果を残した他、19歳のアタッカー・石橋瀬凪も物怖じしない仕掛けで果敢な突破を見せる。また、スコットランドリーグから今季湘南に加入した小田裕太郎もG大阪戦では見事なミドルシュートで今季初ゴールを奪取。エースの鈴木章斗や経験豊富なアタッカー・小野瀬康介を含めて、攻撃陣には多彩な顔触れが揃う。一番の武器であるカウンターはもちろんのこと、前線での細かなコンビネーションも要警戒となる。
広島としては、やはりリスクマネジメントを徹底しながら、相手を押し込み続け、どうゴールを奪うか。1-1の引き分けに終わった31日(日)のC大阪戦も相手のカウンターに苦しめられ、オープンな展開となって苦戦を強いられた。もちろんすべてのカウンターを封じることはできないが、その数をできるだけ減らし、主導権を握ってサイド攻撃やコンビネーションで得点を狙いたい。難関である湘南での一戦。最低でも勝点1をもぎ取ってホームでの第2戦に繋げたいところだ。
監督 試合前日コメント
──ルヴァンカップ準々決勝の2試合となります。湘南の現状をどう見ていますか?
「湘南はここ数年は良い選手が移籍して、そして補強してと、選手の入れ替えが多いチームですが、それでもここまでずっとやってこれている。今年も残留争いに巻き込まれていますが、そういう難しい状況にありながらも、いつもJ1に残る力のあるチームだと思っています」
──中2日ということで選手の疲労が気になります。今日の練習を見ていかがでしたか?
「この暑さの中で、さらにその前も連戦が続いていました。今回も中2日ということで、トップパフォーマンスは見せることはできないと思います」
──今回はホーム&アウェイでの戦いとなります。180分の意識で戦いますか?
「そういうふうに考えることもできますが、何が大事かと言ったら、一瞬たりとも気を抜かずに、その時に全力を尽くすこと。湘南も気の抜けない相手です。G大阪戦を見たら分かるとおり、攻撃力は十分にあるチームです。そういう相手に時間の計算をするのではなく、その都度、その都度、その瞬間に全力を尽くすことが大事だと思っています」
「湘南はここ数年は良い選手が移籍して、そして補強してと、選手の入れ替えが多いチームですが、それでもここまでずっとやってこれている。今年も残留争いに巻き込まれていますが、そういう難しい状況にありながらも、いつもJ1に残る力のあるチームだと思っています」
──中2日ということで選手の疲労が気になります。今日の練習を見ていかがでしたか?
「この暑さの中で、さらにその前も連戦が続いていました。今回も中2日ということで、トップパフォーマンスは見せることはできないと思います」
──今回はホーム&アウェイでの戦いとなります。180分の意識で戦いますか?
「そういうふうに考えることもできますが、何が大事かと言ったら、一瞬たりとも気を抜かずに、その時に全力を尽くすこと。湘南も気の抜けない相手です。G大阪戦を見たら分かるとおり、攻撃力は十分にあるチームです。そういう相手に時間の計算をするのではなく、その都度、その都度、その瞬間に全力を尽くすことが大事だと思っています」
ゲームレポート
前半から互いに譲らない熱戦となった。序盤に湘南の勢いに押された広島は、2度の決定機を作られるも、シュートはポストに助けられた他、GKチョン・ミンギのセーブでゴールを死守。しっかりと耐えて徐々に盛り返すと、迎えた15分だった。敵陣でのパス回しから完全に左サイドを崩すと、背後に抜け出した中島洋太朗のクロスを加藤陸次樹が頭で合わせて先制。早くもリードを奪うことに成功した。
その後も湘南のカウンターに手を焼きながらも主導権を掌握した広島は、相手陣地でサッカーを展開。相手を押し込み続ける広島らしい戦いを見せていたが、一瞬の隙を突かれてしまった。41分、中央での横パスをカットされてカウンターを許すと、ペナルティーエリア付近で相手を倒してFKを献上。その直接FKのこぼれ球から最後は鈴木章斗に決められて試合を振り出しに戻されてしまった。前半はそのまま1-1で終了。ハーフタイム、「簡単な横パスのミスをなくそう。後半、もう一度集中して入るぞ!」とミヒャエル・スキッベ監督は選手を鼓舞して後半に臨んだ。
後半は立ち上がりから苦しい戦いを強いられた。開始早々の49分、奥埜博亮に決められて早くも追いかける展開に。そこからは、同点に追い付こうと攻撃の圧力を強めた広島が相手を押し込み続けてゴールを狙うが、湘南の粘り強い守りの前になかなかこじ開けられない。セットプレーの流れから佐々木翔が左足でシュートを放つも枠を外れ、ゴール正面のヴァレール・ジェルマンのシュートは相手GKにセーブされた。途中からは東俊希や中野就斗、ジャーメイン良、木下康介、マルコス・ジュニオールと次々と交代カードを切ってパワーを加えていった広島の攻勢が実ったのは86分だった。中島洋太朗の柔らかな縦パスに木下が抜け出すと、強烈な左足シュートでネットを揺らしてついに同点に追い付いた。
だが、白熱の攻防はここで終わらなかった。決勝点を目指して戦い続けた広島だったが、アディショナルタイムに突入した90+2分にゴール前の混戦から二田理央に決められて再び勝ち越しを許して2-3。まさかの勝ち越しを許して湘南に屈する結果となった。
その後も湘南のカウンターに手を焼きながらも主導権を掌握した広島は、相手陣地でサッカーを展開。相手を押し込み続ける広島らしい戦いを見せていたが、一瞬の隙を突かれてしまった。41分、中央での横パスをカットされてカウンターを許すと、ペナルティーエリア付近で相手を倒してFKを献上。その直接FKのこぼれ球から最後は鈴木章斗に決められて試合を振り出しに戻されてしまった。前半はそのまま1-1で終了。ハーフタイム、「簡単な横パスのミスをなくそう。後半、もう一度集中して入るぞ!」とミヒャエル・スキッベ監督は選手を鼓舞して後半に臨んだ。
後半は立ち上がりから苦しい戦いを強いられた。開始早々の49分、奥埜博亮に決められて早くも追いかける展開に。そこからは、同点に追い付こうと攻撃の圧力を強めた広島が相手を押し込み続けてゴールを狙うが、湘南の粘り強い守りの前になかなかこじ開けられない。セットプレーの流れから佐々木翔が左足でシュートを放つも枠を外れ、ゴール正面のヴァレール・ジェルマンのシュートは相手GKにセーブされた。途中からは東俊希や中野就斗、ジャーメイン良、木下康介、マルコス・ジュニオールと次々と交代カードを切ってパワーを加えていった広島の攻勢が実ったのは86分だった。中島洋太朗の柔らかな縦パスに木下が抜け出すと、強烈な左足シュートでネットを揺らしてついに同点に追い付いた。
だが、白熱の攻防はここで終わらなかった。決勝点を目指して戦い続けた広島だったが、アディショナルタイムに突入した90+2分にゴール前の混戦から二田理央に決められて再び勝ち越しを許して2-3。まさかの勝ち越しを許して湘南に屈する結果となった。
監督 試合後コメント
「湘南の良いカウンターもありましたが、2-3というスコアになったのは、非常にアンラッキーだったと思っています」
──次の試合では勝利が求められる
「次の試合では、しっかり守ってカウンターという形を持つ相手に対してゴールを奪いに行かなければいけない難しい状況ですが、良い準備をして、自分たちらしいサッカーをしてサポーターといっしょに喜びたいと思います」
──スタメンでプレーした山崎大地について
「良い状態になっていることを証明してくれました。良いパフォーマンスだったと思います」
──全得点に絡んだ中島洋太朗について
「とてもインテリジェンスが高く、どこにパスを出せばいいのかわかっている選手。今日の試合もとても良いパフォーマンスだったと思います」
──次の試合では勝利が求められる
「次の試合では、しっかり守ってカウンターという形を持つ相手に対してゴールを奪いに行かなければいけない難しい状況ですが、良い準備をして、自分たちらしいサッカーをしてサポーターといっしょに喜びたいと思います」
──スタメンでプレーした山崎大地について
「良い状態になっていることを証明してくれました。良いパフォーマンスだったと思います」
──全得点に絡んだ中島洋太朗について
「とてもインテリジェンスが高く、どこにパスを出せばいいのかわかっている選手。今日の試合もとても良いパフォーマンスだったと思います」
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