試合の見どころ
とにかく目の前の相手を倒すのみだ。リーグ戦は残り4試合。前節・FC東京戦では、「試合を支配しながらも、最終的に点が入らないという今シーズンを象徴するような展開」(ミヒャエル・スキッベ監督)によってスコアレスドローに終わった。同じく引き分けた首位・鹿島との勝点差は『7』と、その差を縮めることはできなかったが、まだ可能性は残っている。これまで同様、1試合1試合に全力を尽くし、勝点を積み上げ続けることが今の広島にできることだ。
もちろん今節も簡単な相手ではない。“オリジナル10”でJ2降格経験のないクラブは、鹿島と今節の相手である横浜FMのみ。まさに日本屈指の名門と言えるチームが、今季はまさかの不振に陥っている。開幕から16試合を終えた時点でリーグ戦ではわずか1勝しか挙げられず、4月から5月にかけては7連敗。今季から指揮を執っていたスティーブ・ホーランド監督が4月に解任されたと思えば、ヘッドコーチから昇格したパトリック・キスノーボ監督もチームを立て直すことができず2カ月後の6月に退任するなど、難しい時期が続いた。だが、その後を引き継いだ大島秀夫監督が就任してから、チームは上向き傾向にある。第21節・岡山戦からの15試合は、6勝2分7敗。それまでの19試合で5勝に終わっていたチームがようやく息を吹き返し、降格圏に長く沈んでいたチームは残留圏の17位に浮上した。さらに前節・浦和戦では前半に4得点を奪う圧巻の攻撃力を見せての勝利。一つ下の順位にいる18位・横浜FCとの勝点差は『2』と、まだ安全な数字ではないが、前節の勢いそのままに、広島戦では残留に向けてモチベーション高く、激しく戦ってくることは必至だ。
広島のポイントは、横浜FMの圧力に屈しないことである。システムは違えど、前線からの鋭いプレス&ラインを高くして相手を押し込んでいく攻撃スタイルを信条とするチーム同士、まずは主導権の奪い合いになる。前線や最終ラインだけでなく、中盤でも激しい球際の攻防が繰り広げられるだろう。そこでいかに打ち勝ち、ペースを握って試合を進められるか。21日(火)のACLE・蔚山戦でも課題の決定力不足を露呈して0-1で敗れたが、FC東京戦と同じく試合の主導権は奪えていた。あとは、いかに勝利のゴールをもぎ取るかである。誰が決めてもいい。チーム全員で勝利への執念を見せたいところだ。
もちろん今節も簡単な相手ではない。“オリジナル10”でJ2降格経験のないクラブは、鹿島と今節の相手である横浜FMのみ。まさに日本屈指の名門と言えるチームが、今季はまさかの不振に陥っている。開幕から16試合を終えた時点でリーグ戦ではわずか1勝しか挙げられず、4月から5月にかけては7連敗。今季から指揮を執っていたスティーブ・ホーランド監督が4月に解任されたと思えば、ヘッドコーチから昇格したパトリック・キスノーボ監督もチームを立て直すことができず2カ月後の6月に退任するなど、難しい時期が続いた。だが、その後を引き継いだ大島秀夫監督が就任してから、チームは上向き傾向にある。第21節・岡山戦からの15試合は、6勝2分7敗。それまでの19試合で5勝に終わっていたチームがようやく息を吹き返し、降格圏に長く沈んでいたチームは残留圏の17位に浮上した。さらに前節・浦和戦では前半に4得点を奪う圧巻の攻撃力を見せての勝利。一つ下の順位にいる18位・横浜FCとの勝点差は『2』と、まだ安全な数字ではないが、前節の勢いそのままに、広島戦では残留に向けてモチベーション高く、激しく戦ってくることは必至だ。
広島のポイントは、横浜FMの圧力に屈しないことである。システムは違えど、前線からの鋭いプレス&ラインを高くして相手を押し込んでいく攻撃スタイルを信条とするチーム同士、まずは主導権の奪い合いになる。前線や最終ラインだけでなく、中盤でも激しい球際の攻防が繰り広げられるだろう。そこでいかに打ち勝ち、ペースを握って試合を進められるか。21日(火)のACLE・蔚山戦でも課題の決定力不足を露呈して0-1で敗れたが、FC東京戦と同じく試合の主導権は奪えていた。あとは、いかに勝利のゴールをもぎ取るかである。誰が決めてもいい。チーム全員で勝利への執念を見せたいところだ。
監督 試合前日コメント
──横浜FMはどんな印象ですか?
「すごくオープンな展開になると思います。我々も上に残るために3ポイントが必要ですし、横浜FMも残留するために3ポイントが必要ですし、本当に面白い戦いになると思います」
──選手のコンディションはいかがですか?
「ここまで満身創痍というか、ほとんどの選手が苦労困憊の状態です。ただ、横浜FM戦が終われば1週間空くので、連戦最後という強い気持ちでやっていきたいと思います」
──中島洋太朗選手がニューヒーロー賞に選ばれました。
「本当だったら昨年もらっていてもおかしくないですよ(笑)。世代別代表で海外に行っていたりしたので…。彼は受賞の連絡があってもみんなには黙っていたみたいですけど、素晴らしい活躍でした。彼が出る試合ではいつも良いパフォーマンスを見せてもらっていますし、トルコの合宿で合流した3年前から誰もがこの才能には気づいていたので、これからも我々にとって価値のある選手であり続けると思います」
「すごくオープンな展開になると思います。我々も上に残るために3ポイントが必要ですし、横浜FMも残留するために3ポイントが必要ですし、本当に面白い戦いになると思います」
──選手のコンディションはいかがですか?
「ここまで満身創痍というか、ほとんどの選手が苦労困憊の状態です。ただ、横浜FM戦が終われば1週間空くので、連戦最後という強い気持ちでやっていきたいと思います」
──中島洋太朗選手がニューヒーロー賞に選ばれました。
「本当だったら昨年もらっていてもおかしくないですよ(笑)。世代別代表で海外に行っていたりしたので…。彼は受賞の連絡があってもみんなには黙っていたみたいですけど、素晴らしい活躍でした。彼が出る試合ではいつも良いパフォーマンスを見せてもらっていますし、トルコの合宿で合流した3年前から誰もがこの才能には気づいていたので、これからも我々にとって価値のある選手であり続けると思います」
ゲームレポート
序盤から勢いよく攻撃に出た広島だったが、一瞬の隙を突かれてしまったのは12分だった。GK大迫敬介のフィードが相手に渡ると、ゴール前の植中朝日へとパスを繋がれて鋭いシュートを決められ失点。早くも追いかける展開となってしまった。
その後は横浜FMの攻略に苦戦した。コンパクトな守備ブロックを築く相手に対し、広島はポゼッション率を高めて攻撃の糸口を探るが、なかなかこじ開けられない。最終ラインから細かくパスを繋いでサイド攻撃を繰り出しながら攻めに出た広島は、相手を押し込む時間を長くしたものの決定機をほとんど作ることなく前半を0-1で終えた。
「失点場面以外は主導権を握っている。相手が深く守っていても問題ない。ただ、全員がボールを迎えに行っている。もっと裏に抜けること」。ハーフタイムにそう選手へ指示を送ったミヒャエル・スキッベ監督は、後半開始から積極的に動いた。脳震盪疑いのヴァレール・ジェルマンと菅大輝、越道草太を下げ、田中聡、中村草太、中野就斗を投入。選手交代を加えて、反撃を試みた。
後半も膠着した時間が続くなか、58分にも加藤陸次樹と塩谷司から木下康介と東俊希をチェンジして勢いを出しに行ったスキッベ監督。前半同様、ボールを保持しながら相手を押し込んで攻め続ける広島は、66分に東のクロスから中村が決めたかと思われたが、これはVARの結果、オフサイドを取られてしまった。その後もほぼ相手陣地で試合を進めるハーフコートゲームの様相で推移するなか、終盤にはDF荒木隼人を前線に投入するパワープレーも加えて攻め立てた広島だったが、82分には田中聡が自陣ペナルティーエリア内で相手を倒して与えてしまったPKを天野純に決められて0-2。さらに90+1分にもCKからジェイソン・キニョーネスに頭で合わされて勝負あり。今季リーグ戦では最多となる3失点を喫して敗れる結果となった。
その後は横浜FMの攻略に苦戦した。コンパクトな守備ブロックを築く相手に対し、広島はポゼッション率を高めて攻撃の糸口を探るが、なかなかこじ開けられない。最終ラインから細かくパスを繋いでサイド攻撃を繰り出しながら攻めに出た広島は、相手を押し込む時間を長くしたものの決定機をほとんど作ることなく前半を0-1で終えた。
「失点場面以外は主導権を握っている。相手が深く守っていても問題ない。ただ、全員がボールを迎えに行っている。もっと裏に抜けること」。ハーフタイムにそう選手へ指示を送ったミヒャエル・スキッベ監督は、後半開始から積極的に動いた。脳震盪疑いのヴァレール・ジェルマンと菅大輝、越道草太を下げ、田中聡、中村草太、中野就斗を投入。選手交代を加えて、反撃を試みた。
後半も膠着した時間が続くなか、58分にも加藤陸次樹と塩谷司から木下康介と東俊希をチェンジして勢いを出しに行ったスキッベ監督。前半同様、ボールを保持しながら相手を押し込んで攻め続ける広島は、66分に東のクロスから中村が決めたかと思われたが、これはVARの結果、オフサイドを取られてしまった。その後もほぼ相手陣地で試合を進めるハーフコートゲームの様相で推移するなか、終盤にはDF荒木隼人を前線に投入するパワープレーも加えて攻め立てた広島だったが、82分には田中聡が自陣ペナルティーエリア内で相手を倒して与えてしまったPKを天野純に決められて0-2。さらに90+1分にもCKからジェイソン・キニョーネスに頭で合わされて勝負あり。今季リーグ戦では最多となる3失点を喫して敗れる結果となった。
監督 試合後コメント
「今日の1失点目は非常にアンラッキーだったと思います。前半は、相手にとってのチャンスはあの1回だけだったと思います。引いて守ってロングボールを蹴ってくる相手に対して、崩すことができませんでした。Jリーグは上から下まで力が均衡したチームだらけで、どの試合も均衡したゲームになると思っています。ただ、今の現状は、オフェンス面でもう一つあと一歩が足りないと思います。」
―0-3という敗戦から来週ルヴァンカップの決勝が来ます。この中でチームをどう立て直していきますか?
「連戦が続いていたので非常に疲弊しています。ただ、怪我人が戻ってきている部分はポジティブだと思います。洋太朗やトルガイといった選手たちも、この1週間で目処が立てば本当に攻撃のアクセントになるというか、チャンスをたくさん作ってくれる部分を期待しています。」
―今季初の3失点となったが、選手のメンタルは大丈夫か?
「このような負け方をしたので、ショックが大きいのは事実です。ただ次の週末には、柏と戦えるように準備しないといけないと思う。今シーズン調子のいいチームですし、のびのびプレーしていると思うので、しっかり対策していきたいと思います。」
―得点の面での課題、そして荒木選手の起用について教えてください。
「今日の試合はセットプレーがたくさんあったので、隼人を前に入れました。ボックスまではいい形でいけたと思います。ただ、そこから先の部分はもう少し突き詰めてやっていく。ボックス内でどれだけいいプレーができるか、そこをこだわる必要がある。今週1週間、その部分をしっかりフォーカスしてやっていきたいと思います。」
―0-3という敗戦から来週ルヴァンカップの決勝が来ます。この中でチームをどう立て直していきますか?
「連戦が続いていたので非常に疲弊しています。ただ、怪我人が戻ってきている部分はポジティブだと思います。洋太朗やトルガイといった選手たちも、この1週間で目処が立てば本当に攻撃のアクセントになるというか、チャンスをたくさん作ってくれる部分を期待しています。」
―今季初の3失点となったが、選手のメンタルは大丈夫か?
「このような負け方をしたので、ショックが大きいのは事実です。ただ次の週末には、柏と戦えるように準備しないといけないと思う。今シーズン調子のいいチームですし、のびのびプレーしていると思うので、しっかり対策していきたいと思います。」
―得点の面での課題、そして荒木選手の起用について教えてください。
「今日の試合はセットプレーがたくさんあったので、隼人を前に入れました。ボックスまではいい形でいけたと思います。ただ、そこから先の部分はもう少し突き詰めてやっていく。ボックス内でどれだけいいプレーができるか、そこをこだわる必要がある。今週1週間、その部分をしっかりフォーカスしてやっていきたいと思います。」
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