試合の見どころ
より勢いを付けに行く一戦だ。1日(日)のJ1第37節・札幌戦を5-1で制した広島は、首位・神戸との勝点差がわずか『1』へと肉薄。8日(日)の最終節へ望みを繋いだだけでなく、札幌戦はひさびさの大量得点に加えて青山敏弘の感動的な引退セレモニーもあり、チームの雰囲気は一気に高まった。今回は大会は変わってACL2の戦いとなるが、すでに首位通過を決めているグループステージ最終戦となるこの一戦も、チーム全員の力で勝利を奪い、リーグ最終節・G大阪戦へ繋げていきたいところだ。
もちろん相手は簡単なチームではない。10月に敵地で戦った東方との前回対戦では3-2で勝利したが、後半アディショナルタイムに荒木隼人のヘディング弾で競り勝ったギリギリのゲームだった。最大の武器はカウンターであり、前線のスペイン人選手らを生かした攻撃が脅威なのは広島も体験済みだ。特に警戒すべきなのが、背番号7を背負うノア・バッフォーである。スピードが強みのストライカーには、前回対戦でカウンターからまんまとやられており、一時は同点となるゴールを奪われたのは印象深い。東方の直近のゲームとなったシドニーFC戦でも、後半から出場したノア・バッフォーはセットプレーからヘディングでゴールを奪うなど、やはりスピードとともに決定力は要警戒だ。同じくスペイン人の大型FWであるヴィクトル・ベルトメウ、そして右サイドのブラジル人アタッカーで10番を背負うフェリペ・サを含めて、東方の攻撃陣は相変わらず侮ることはできない。
広島としては総合力で倒しに行くことになる。ミヒャエル・スキッベ監督は、東方戦に向けて今季限りで引退する青山敏弘と退団が決まっている柏好文の両選手の先発起用を明言。前節のカヤFC戦同様にリーグ戦とは違った顔ぶれで臨むことが濃厚のなか、そのメンバーで東方を倒すことができれば、週末のG大阪戦に向けてよりチームの士気は高まることは間違いない。前回対戦でノア・バッフォーのスピードにやられた細谷航平もリベンジに燃えているだろう。その他の選手たちも11月28日のアウェイ・カヤFC戦(1△1)で勝ち切れなかった悔しさがある。泣いても笑っても今季の公式戦は残り2試合。東方戦で弾みを付け、G大阪戦を制した先に“奇跡”は待っているかもしれない。だからこそ、東方戦は下手な試合はできない。まさにチーム全員の力で戦う一戦だ。
もちろん相手は簡単なチームではない。10月に敵地で戦った東方との前回対戦では3-2で勝利したが、後半アディショナルタイムに荒木隼人のヘディング弾で競り勝ったギリギリのゲームだった。最大の武器はカウンターであり、前線のスペイン人選手らを生かした攻撃が脅威なのは広島も体験済みだ。特に警戒すべきなのが、背番号7を背負うノア・バッフォーである。スピードが強みのストライカーには、前回対戦でカウンターからまんまとやられており、一時は同点となるゴールを奪われたのは印象深い。東方の直近のゲームとなったシドニーFC戦でも、後半から出場したノア・バッフォーはセットプレーからヘディングでゴールを奪うなど、やはりスピードとともに決定力は要警戒だ。同じくスペイン人の大型FWであるヴィクトル・ベルトメウ、そして右サイドのブラジル人アタッカーで10番を背負うフェリペ・サを含めて、東方の攻撃陣は相変わらず侮ることはできない。
広島としては総合力で倒しに行くことになる。ミヒャエル・スキッベ監督は、東方戦に向けて今季限りで引退する青山敏弘と退団が決まっている柏好文の両選手の先発起用を明言。前節のカヤFC戦同様にリーグ戦とは違った顔ぶれで臨むことが濃厚のなか、そのメンバーで東方を倒すことができれば、週末のG大阪戦に向けてよりチームの士気は高まることは間違いない。前回対戦でノア・バッフォーのスピードにやられた細谷航平もリベンジに燃えているだろう。その他の選手たちも11月28日のアウェイ・カヤFC戦(1△1)で勝ち切れなかった悔しさがある。泣いても笑っても今季の公式戦は残り2試合。東方戦で弾みを付け、G大阪戦を制した先に“奇跡”は待っているかもしれない。だからこそ、東方戦は下手な試合はできない。まさにチーム全員の力で戦う一戦だ。
監督 試合前日コメント
■ミヒャエル・スキッべ監督
「皆さん、ようこそ広島へ。東方が来てくれたことを嬉しく思っていますし、明日また試合ができることを楽しみにしています。前回対戦した印象でも東方は非常に強いチームでフィジカルで我々を上回っていました。そういった相手と対戦できることを嬉しく思っています。我々はすでにグループステージ突破を決めており、2月から次のステージに進むことができます。ただ、明日は17時キックオフでありながらも1万人近い観客が見込まれているということで、非常に楽しみにしていますし、面白い試合になるのではないかと思っています」
──明日の試合はリーグ最終戦に向けてどういう試合をしたいですか?
「前回の札幌戦とは違うメンバーになると考えています。ただ、そのチームは決して弱いわけではなく、十分な自信を持って出せるメンバーで挑もうと思っています。明日の試合に向けてしっかりフォーカスして戦いたいです。また、ここにいるアオ(青山敏弘)とカシ(柏好文)はホームで最後の試合になります。自分たちも十分に高いモチベーションで挑んでいますし、すごく良い試合が期待できると思います」
──明日の青山選手は先発でキャプテンマークを巻くということですが、どういう思いで決められたのでしょうか?また青山選手にどういうプレーを期待しますか?
「決断するのはすごく簡単でした。これまでのサンフレッチェでの素晴らしいキャリアを考えたら、簡単に決めることができましたし、明日の試合は彼自身にとって、我々にとって、観客にとって、そしてファン全員にとってスペシャルな試合にしたいと思います。
残念なことに彼と出会ったのが遅すぎた部分がありました。本当に素晴らしい選手だった時代を共に過ごすことができませんでした。明日は我々の期待の選手である18歳の(中島)洋太朗とアオが出ることになります。それが例えば10年前、15年ぐらい前だったら、洋太朗のお父さんとアオが試合に出られた。そういう時に出会えたら良かったなと思います」
■青山敏弘選手
「アウェイで厳しい試合となった相手ですし、ホームでも難しい試合になると思います。ただ、しっかりと勝って自分たちの強さを証明したいと思います」
──ホームで本当のラストマッチになります。先発でキャプテンマークを巻いて出ることになると思いますが、どういう思いでピッチに立ちたいですか?
「先日の試合(札幌戦)で十分に皆さんから温かいメッセージやお気持ちはいただきました。今回はそれとは違い、この先のACLやリーグ戦に繋がる、僕らの思いが伝わるようなゲームにしたいです」
──スキッベ監督からはすごく青山選手へのリスペクトを感じます。スキッベ監督と戦う残り2試合はどんな思いを持って戦いたいですか?
「2年半前に出会った時からずっと尊敬し合える関係性だったと思いますし、自分にとっては最後の監督で良かったです。最後に僕のホームでファンのみんなと選手と僕の家族と一緒に迎えられることがどれだけ幸せかをピッチで表現して終わりたいと思います」
「皆さん、ようこそ広島へ。東方が来てくれたことを嬉しく思っていますし、明日また試合ができることを楽しみにしています。前回対戦した印象でも東方は非常に強いチームでフィジカルで我々を上回っていました。そういった相手と対戦できることを嬉しく思っています。我々はすでにグループステージ突破を決めており、2月から次のステージに進むことができます。ただ、明日は17時キックオフでありながらも1万人近い観客が見込まれているということで、非常に楽しみにしていますし、面白い試合になるのではないかと思っています」
──明日の試合はリーグ最終戦に向けてどういう試合をしたいですか?
「前回の札幌戦とは違うメンバーになると考えています。ただ、そのチームは決して弱いわけではなく、十分な自信を持って出せるメンバーで挑もうと思っています。明日の試合に向けてしっかりフォーカスして戦いたいです。また、ここにいるアオ(青山敏弘)とカシ(柏好文)はホームで最後の試合になります。自分たちも十分に高いモチベーションで挑んでいますし、すごく良い試合が期待できると思います」
──明日の青山選手は先発でキャプテンマークを巻くということですが、どういう思いで決められたのでしょうか?また青山選手にどういうプレーを期待しますか?
「決断するのはすごく簡単でした。これまでのサンフレッチェでの素晴らしいキャリアを考えたら、簡単に決めることができましたし、明日の試合は彼自身にとって、我々にとって、観客にとって、そしてファン全員にとってスペシャルな試合にしたいと思います。
残念なことに彼と出会ったのが遅すぎた部分がありました。本当に素晴らしい選手だった時代を共に過ごすことができませんでした。明日は我々の期待の選手である18歳の(中島)洋太朗とアオが出ることになります。それが例えば10年前、15年ぐらい前だったら、洋太朗のお父さんとアオが試合に出られた。そういう時に出会えたら良かったなと思います」
■青山敏弘選手
「アウェイで厳しい試合となった相手ですし、ホームでも難しい試合になると思います。ただ、しっかりと勝って自分たちの強さを証明したいと思います」
──ホームで本当のラストマッチになります。先発でキャプテンマークを巻いて出ることになると思いますが、どういう思いでピッチに立ちたいですか?
「先日の試合(札幌戦)で十分に皆さんから温かいメッセージやお気持ちはいただきました。今回はそれとは違い、この先のACLやリーグ戦に繋がる、僕らの思いが伝わるようなゲームにしたいです」
──スキッベ監督からはすごく青山選手へのリスペクトを感じます。スキッベ監督と戦う残り2試合はどんな思いを持って戦いたいですか?
「2年半前に出会った時からずっと尊敬し合える関係性だったと思いますし、自分にとっては最後の監督で良かったです。最後に僕のホームでファンのみんなと選手と僕の家族と一緒に迎えられることがどれだけ幸せかをピッチで表現して終わりたいと思います」
ゲームレポート
広島が最高の形でグループステージ最終戦を締めくくった。
開始10分、一瞬の隙を突かれて先制点を許したサンフレッチェだったが、そこからは攻めに攻めた。持ち味のアグレッシブなスタイルで東方を敵陣へ押し込んでサッカーを展開すると、シュートを連発。失点後すぐにはボランチ・青山敏弘と左サイド・柏好文のホットラインから絶好機を迎えれば、シャドーの満田誠や左CB志知孝明らがミドルシュートを立て続けに放つ。さらに両サイドから果敢にクロスを送り込んで波状攻撃を繰り出すなど、紫軍団にゴールの匂いは漂っていた。すると、千両役者がここで見せた。36分、右サイドからの連続攻撃のこぼれ球を志知が強烈なミドルシュートで狙うと、GKがこぼしたボールに詰めたのは青山。今季限りで現役引退が決まっている背番号6が“ホームラストマッチ”で貴重な同点ゴールを奪って見せた。
そのまま1-1で迎えたハーフタイム、勝利のためにミヒャエル・スキッベ監督はさらにゴールを求めた。
「このままチャンスを作って行こう。そしてシュートは枠を捉えろ!」
後半も試合の主導権を握っていたのは広島だった。前半同様、相手を押し込んでチャンスをうかがうと、突き放したのは53分だった。右サイドの越道から送り込まれた柔らかなクロスに頭で合わせたのはゴンサロ・パシエンシア。ここ数試合、不発に終わっていた大砲がようやく目覚めた。さらに畳みかけた広島は、57分、右サイドで抜け出した松本大弥の中央へのパスを中島洋太朗が決めて3-1。続く73分には、途中出場のピエロス・ソティリウがペナルティーエリアの外から素晴らしいコントロールショットを突き刺して勝負あり。4-1と力の差を見せ付けた広島が“2024年ホーム最終戦”を見事な勝利で終えた。
開始10分、一瞬の隙を突かれて先制点を許したサンフレッチェだったが、そこからは攻めに攻めた。持ち味のアグレッシブなスタイルで東方を敵陣へ押し込んでサッカーを展開すると、シュートを連発。失点後すぐにはボランチ・青山敏弘と左サイド・柏好文のホットラインから絶好機を迎えれば、シャドーの満田誠や左CB志知孝明らがミドルシュートを立て続けに放つ。さらに両サイドから果敢にクロスを送り込んで波状攻撃を繰り出すなど、紫軍団にゴールの匂いは漂っていた。すると、千両役者がここで見せた。36分、右サイドからの連続攻撃のこぼれ球を志知が強烈なミドルシュートで狙うと、GKがこぼしたボールに詰めたのは青山。今季限りで現役引退が決まっている背番号6が“ホームラストマッチ”で貴重な同点ゴールを奪って見せた。
そのまま1-1で迎えたハーフタイム、勝利のためにミヒャエル・スキッベ監督はさらにゴールを求めた。
「このままチャンスを作って行こう。そしてシュートは枠を捉えろ!」
後半も試合の主導権を握っていたのは広島だった。前半同様、相手を押し込んでチャンスをうかがうと、突き放したのは53分だった。右サイドの越道から送り込まれた柔らかなクロスに頭で合わせたのはゴンサロ・パシエンシア。ここ数試合、不発に終わっていた大砲がようやく目覚めた。さらに畳みかけた広島は、57分、右サイドで抜け出した松本大弥の中央へのパスを中島洋太朗が決めて3-1。続く73分には、途中出場のピエロス・ソティリウがペナルティーエリアの外から素晴らしいコントロールショットを突き刺して勝負あり。4-1と力の差を見せ付けた広島が“2024年ホーム最終戦”を見事な勝利で終えた。
監督 試合後コメント
「今日は東方が最初に自信を持ったプレーで挑んできた、オフェンシブなサッカーをしてきたことで面白い試合になったと思います。時間が経つにつれて自分たちの良さ、クオリティーを示すことができるようになりました。そのため、こういう結果になったと思います。次はすぐにG大阪戦があるので、今日の勝利を繋げて、良いサッカーをやりたいと思っています」
──今日の青山敏弘選手のプレーについて。
「今日の彼のプレー、一つひとつ、その瞬間、瞬間は、言葉にできないものがありました。彼が今でも素晴らしい選手であることをしっかりとフィールドで証明してくれたと思います。(自分が就任して)ここ3年間ですが、彼のすべてが集約された良いパフォーマンスだったと思います。また、これからもサンフレッチェは彼に携わるような形で残してくれるので、それが一番素晴らしいと思っています」
──日曜日のG大阪戦に向けて。
「点を早く取ることで少しでも神戸に圧をかけたいと思っています。良いゲームをするために、点を取っていきたいです」
──今日の青山敏弘選手のプレーについて。
「今日の彼のプレー、一つひとつ、その瞬間、瞬間は、言葉にできないものがありました。彼が今でも素晴らしい選手であることをしっかりとフィールドで証明してくれたと思います。(自分が就任して)ここ3年間ですが、彼のすべてが集約された良いパフォーマンスだったと思います。また、これからもサンフレッチェは彼に携わるような形で残してくれるので、それが一番素晴らしいと思っています」
──日曜日のG大阪戦に向けて。
「点を早く取ることで少しでも神戸に圧をかけたいと思っています。良いゲームをするために、点を取っていきたいです」