試合の見どころ
2週間半の中断期間が明け、真夏の戦いは天皇杯からスタートする。7月に入ってから井上潮音、松本大弥、小原基樹、仙波大志が完全移籍や期限付きで次々とチームから抜けたが、31日には韓国代表DFのキム・ジュソンを獲得。メンバーの入れ替わりがある中、ミヒャエル・スキッベ監督は8月からの戦いに向けて「ここからは誰も離脱することなく、このメンバーで勝ちに行こう」と選手に説いた。リーグ戦、ルヴァンカップ、天皇杯、ACLEとすべてのタイトルを狙える位置にいる広島は、チーム全員の力で勝ちに行くことになる。
まず、その初戦となる天皇杯ラウンド16・清水戦。もちろん相手は侮れない難敵だ。清水はリーグ戦こそ8勝6分10敗の13位と中位に位置しているが、各ポジションに力のあるタレントを擁すチームである。開幕直後の2月に敵地で戦った前回対戦は、前半にリードを許すも後半に塩谷司の芸術的なミドルシュートで追い付いて1-1のドロー。前半は清水に主導権を握られ、後半に何とか盛り返して勝点1をつかんだゲームだった。
清水の警戒ポイントは、やはりJ随一のテクニックを持つ乾貴士だ。広島と同じ[3-4-2-1]システムの2シャドーの一角を務める乾は、さまざまな場所に顔を出してはボールを受けて攻撃のリズムを作り、ゴール前に顔を出せば緩急のあるドリブルや味方との細かな連係を繰り出して襲い掛かってくる。やはり乾が絡めば多くのチャンスが生まれており、彼を自由にさせないことは重要事項。今年で37歳を迎えても衰え知らずの攻撃センスは要警戒だ。
また、1トップを務める北川航也や左サイドのアタッカー・カピシャーバ、攻守の軸となっているボランチのマテウスブエノ、正確なキックが武器の山原怜音、元サンフレッチェ戦士のCB住吉ジェラニレショーンなど、能力の高い選手は多い。そんな彼らに闘将・秋葉忠宏監督は高い強度を求めており、チームとして個々のバトルでも負けられない戦いとなる。
このゲームが終われば、中3日で今度はリーグ戦で相まみえる“清水2連戦”。舞台はどちらも『エディオンピースウイング広島』である。地の利を生かし、まずは初戦の天皇杯を制してリーグ戦にも繋げていきたいところだ。
まず、その初戦となる天皇杯ラウンド16・清水戦。もちろん相手は侮れない難敵だ。清水はリーグ戦こそ8勝6分10敗の13位と中位に位置しているが、各ポジションに力のあるタレントを擁すチームである。開幕直後の2月に敵地で戦った前回対戦は、前半にリードを許すも後半に塩谷司の芸術的なミドルシュートで追い付いて1-1のドロー。前半は清水に主導権を握られ、後半に何とか盛り返して勝点1をつかんだゲームだった。
清水の警戒ポイントは、やはりJ随一のテクニックを持つ乾貴士だ。広島と同じ[3-4-2-1]システムの2シャドーの一角を務める乾は、さまざまな場所に顔を出してはボールを受けて攻撃のリズムを作り、ゴール前に顔を出せば緩急のあるドリブルや味方との細かな連係を繰り出して襲い掛かってくる。やはり乾が絡めば多くのチャンスが生まれており、彼を自由にさせないことは重要事項。今年で37歳を迎えても衰え知らずの攻撃センスは要警戒だ。
また、1トップを務める北川航也や左サイドのアタッカー・カピシャーバ、攻守の軸となっているボランチのマテウスブエノ、正確なキックが武器の山原怜音、元サンフレッチェ戦士のCB住吉ジェラニレショーンなど、能力の高い選手は多い。そんな彼らに闘将・秋葉忠宏監督は高い強度を求めており、チームとして個々のバトルでも負けられない戦いとなる。
このゲームが終われば、中3日で今度はリーグ戦で相まみえる“清水2連戦”。舞台はどちらも『エディオンピースウイング広島』である。地の利を生かし、まずは初戦の天皇杯を制してリーグ戦にも繋げていきたいところだ。
監督 試合前日コメント
──中断期間はオフも取れて、練習もしっかり積んできたと思います。選手の状態はいかがでしょうか?
「休みが取れて、良い練習もできたので、全員が良い状況にあると思います。明日の天皇杯は良いパフォーマンスが出せるのではないかと思っています」
──良い意味でメンバー構成に頭を悩ませるのでは?
「そのとおりだと思います。良い意味で(メンバー選びは)難しいです。全体的にクリエイティブな選手がたくさんいるので、そこは向上していると思います」
──特に前線のメンバー構成がどんな顔ぶれになるか楽しみです。
「やはり良い意味で前線の選手も競争があります。そこでお互いに良い形で高め合っていけていると思っています。今シーズンの前期はチャンスを作りながらも得点が取れていない部分があったので、後期は得点に繋げるところも考えてメンバー構成していきたいと思っています」
──清水とは天皇杯、リーグ戦と2連戦になります。
「2試合連続というよりも、1戦1戦戦うことが大事になってきます。次の天皇杯に向けて、どれだけ集中して良いサッカーができるか。そこをフォーカスしてやりたいと思っています。その後はその後で考えたいです」
──清水の警戒ポイントは?
「前線に速い選手が多いですし、その速い攻撃や良いコンビネーションを使ってきます。そこは注意しないといけないですし、カウンターにも警戒しないといけません」
──明日は8月6日で被爆80年です。広島にとって特別な日での試合となります。
「世界で一番悲しい日だと言ってもおかしくないことが8月6日の広島で起こり、次に長崎で起こりました。そこは全世界に向けて、何かしら発信したいと思っています」
「休みが取れて、良い練習もできたので、全員が良い状況にあると思います。明日の天皇杯は良いパフォーマンスが出せるのではないかと思っています」
──良い意味でメンバー構成に頭を悩ませるのでは?
「そのとおりだと思います。良い意味で(メンバー選びは)難しいです。全体的にクリエイティブな選手がたくさんいるので、そこは向上していると思います」
──特に前線のメンバー構成がどんな顔ぶれになるか楽しみです。
「やはり良い意味で前線の選手も競争があります。そこでお互いに良い形で高め合っていけていると思っています。今シーズンの前期はチャンスを作りながらも得点が取れていない部分があったので、後期は得点に繋げるところも考えてメンバー構成していきたいと思っています」
──清水とは天皇杯、リーグ戦と2連戦になります。
「2試合連続というよりも、1戦1戦戦うことが大事になってきます。次の天皇杯に向けて、どれだけ集中して良いサッカーができるか。そこをフォーカスしてやりたいと思っています。その後はその後で考えたいです」
──清水の警戒ポイントは?
「前線に速い選手が多いですし、その速い攻撃や良いコンビネーションを使ってきます。そこは注意しないといけないですし、カウンターにも警戒しないといけません」
──明日は8月6日で被爆80年です。広島にとって特別な日での試合となります。
「世界で一番悲しい日だと言ってもおかしくないことが8月6日の広島で起こり、次に長崎で起こりました。そこは全世界に向けて、何かしら発信したいと思っています」
ゲームレポート
前半から主導権を握っていたのは広島だった。序盤こそ清水にチャンスを作られヒヤリとする場面はあったが、次第に試合はサンフレッチェペースに。出足の良い守備をベースに相手の攻撃の芽を摘み、鋭い攻撃で清水に襲い掛かった。15分、ジャーメイン良のシュートを皮切りに、田中聡もペナルティーエリアへ果敢に進出してシュートを放つ。さらに33分には塩谷司のパスカットから中村草太がロングカウンターで好機を迎えるなど、広島は得点の匂いを漂わせていた。すると前半アディショナルタイム、華麗なゴールが生まれた。中盤中央で川辺駿が見事なスルーパスを通して左サイドの中村に繋げると、中央のジャーメインの折り返しをフリーの前田直輝が流し込んで先制。前半でリードを奪うことに成功した。
「良い試合はできている。チャンスは作れているからシュートは正確に!」
ハーフタイム、ミヒャエル・スキッベ監督はそう選手へ声をかけて後半のピッチに送り出すと、さっそく期待に応えたのは中村だった。前半同様、後半も主導権を握った広島は、59分に背番号39が貴重な追加点を奪う。ペナルティーエリア付近で田中聡のスルーパスを受けると、冷静に右足でネットを揺らして2-0。清水に大きなダメージを与えるゴールとなった。
その後も攻撃の手を緩めることなく攻め込んだ広島は、76分にも再び田中聡のスルーパスから木下康介が決めて勝負あり。4日後にリーグ戦で再び清水と戦う“2連戦”の初戦を広島が3-0で制した。
監督 試合後コメント
「今日の我々のチームは本当に良いパフォーマンスを見せたと思います。そこは非常に満足しています。ただ、素晴らしいゲームができたのは清水も自分たちのサッカーを見せようとしたところがあったと思います。1-0になる前まで、2-0にする前までは、清水にも十分にチャンスがありました。我々は前半も後半も相手のスペースをうまく使うことができました。そこから良い形でシュートまで、そしてゴールまで結び付けることができました。今日は3-0で勝ち、次のラウンドに進めたことを喜びたいと思います」
──苦しんでいた攻撃陣が得点を決めました。前線の選手たちの出来について。
「この夏の移籍を含めて新しい選手が入ってきましたが、どの選手が出ても良いクオリティーがあり、それぞれ違う特長がありながらも良いコンビネーションが使えますし、良い状態にあると思います。そのため、今日はたくさん点が取れました。それと同時に大事なのは彼らにパスを出す選手たちがいるということ。彼らのクオリティーがあるのは忘れてはいけません」
──今日は中盤の選手から良いパスが多く出ました。特に田中聡選手はボール奪回もそうですし、2アシストもありました。
「今シーズン始まる時に彼が広島を選んでくれたことを嬉しく思っています。彼はボールを奪うだけでなく、そこからボールを展開する能力に長けています。シーズン途中で少しケガが長引いてプレーできない時期がありましたが、それがなかったならば今日みたいなプレーがその期間でも見られたのではないかと思います」
──先制点を決めた前田直輝選手のケガの状態と今日のプレーについて。
「ケガについてはそれほど酷くないと現状では思っています。今季は彼が広島に来てくれたこと、そして(木下)康介が来てくれたことを非常に嬉しく思っています。彼のインテンシティーの高い走りや何度も何度も裏に抜けるプレーは自分たちのサッカーをより良くしていく要素だと思っています。そうった部分がこのチームでも生かされているのは嬉しく思っています」
──苦しんでいた攻撃陣が得点を決めました。前線の選手たちの出来について。
「この夏の移籍を含めて新しい選手が入ってきましたが、どの選手が出ても良いクオリティーがあり、それぞれ違う特長がありながらも良いコンビネーションが使えますし、良い状態にあると思います。そのため、今日はたくさん点が取れました。それと同時に大事なのは彼らにパスを出す選手たちがいるということ。彼らのクオリティーがあるのは忘れてはいけません」
──今日は中盤の選手から良いパスが多く出ました。特に田中聡選手はボール奪回もそうですし、2アシストもありました。
「今シーズン始まる時に彼が広島を選んでくれたことを嬉しく思っています。彼はボールを奪うだけでなく、そこからボールを展開する能力に長けています。シーズン途中で少しケガが長引いてプレーできない時期がありましたが、それがなかったならば今日みたいなプレーがその期間でも見られたのではないかと思います」
──先制点を決めた前田直輝選手のケガの状態と今日のプレーについて。
「ケガについてはそれほど酷くないと現状では思っています。今季は彼が広島に来てくれたこと、そして(木下)康介が来てくれたことを非常に嬉しく思っています。彼のインテンシティーの高い走りや何度も何度も裏に抜けるプレーは自分たちのサッカーをより良くしていく要素だと思っています。そうった部分がこのチームでも生かされているのは嬉しく思っています」
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