試合の見どころ
一つの踏ん張りどころだ。2連覇中の王者・神戸をホームに迎えた前節は、後半に退場者を出しながらも果敢にゴールを狙うなど奮闘を続けたが、最後の最後で踏ん張り切れず0-1の敗戦。何とも悔しい結果に終わった。そして、敵地で迎える今節は、相手の東京Vが1週間の準備期間があったのに対し、広島は中2日。さらに前節に一発退場となった主将・佐々木翔を出場停止で欠くことになった。コンディション面で不利なことに加え、プレーヤーとしても精神的支柱としても重要な佐々木不在の中で、紫軍団はどう乗り越えていくか。中3日や中2日でゲームが続くハードな“7連戦”はまだ3試合目。まさに広島のタフさが求められている。
東京Vは敵としても厄介な相手だ。今季ここまで8勝7分11敗の14位と黒星が先行しているが、熱血漢・城福浩監督は相変わらず組織的かつハードワークする粘り強いチームを作り上げている。主力として活躍する助っ人外国籍選手はGKマテウスのみ。フィールドプレーヤーは日本人選手をズラリと並べ、強烈な個に依存するチームではない。だが、その日本人がチームのために走れる献身的かつ技術の高い選手たちだ。現在の東京Vの象徴とも言えるアカデミー育ちのボランチ・森田晃樹を中心に攻撃では巧みなパスワークやコンビネーションがチームに浸透。守備では誰もが走り、闘い、最後まで粘り強く守ってくる。夏の移籍ウインドーでE-1選手権の日本代表に選出されたDF綱島悠斗が海外クラブへ旅立ち、10番を背負っていたストライカー・木村勇大も名古屋へ完全移籍したが、今はその穴を感じさせない戦いぶりを見せている。0-1で敗れた前節・京都戦も上位争いを繰り広げる相手に対し、内容では五部と五分。リーグ3位タイの失点の少なさが示すように、城福監督はやはり隙のないサッカーを徹底している印象だ。
そんな東京Vとの戦いは大量得点が入るようなゲームにはならないだろう。夏の暑さや連戦による疲労も含めてゲームは拮抗し、1点を争う展開が予想される。だからこそ、広島としても東京Vに負けない組織力で守備では失点ゼロで守り抜き、攻撃ではチャンスを確実に仕留めきりたいところ。ホームで戦った前回対戦では、1点ビハインドの中で終盤の2得点で逆転勝ち。最後まで諦めない姿勢を実らせた。今節も逆境を跳ね返す強いメンタリティーを持って勝利を目指したい。
東京Vは敵としても厄介な相手だ。今季ここまで8勝7分11敗の14位と黒星が先行しているが、熱血漢・城福浩監督は相変わらず組織的かつハードワークする粘り強いチームを作り上げている。主力として活躍する助っ人外国籍選手はGKマテウスのみ。フィールドプレーヤーは日本人選手をズラリと並べ、強烈な個に依存するチームではない。だが、その日本人がチームのために走れる献身的かつ技術の高い選手たちだ。現在の東京Vの象徴とも言えるアカデミー育ちのボランチ・森田晃樹を中心に攻撃では巧みなパスワークやコンビネーションがチームに浸透。守備では誰もが走り、闘い、最後まで粘り強く守ってくる。夏の移籍ウインドーでE-1選手権の日本代表に選出されたDF綱島悠斗が海外クラブへ旅立ち、10番を背負っていたストライカー・木村勇大も名古屋へ完全移籍したが、今はその穴を感じさせない戦いぶりを見せている。0-1で敗れた前節・京都戦も上位争いを繰り広げる相手に対し、内容では五部と五分。リーグ3位タイの失点の少なさが示すように、城福監督はやはり隙のないサッカーを徹底している印象だ。
そんな東京Vとの戦いは大量得点が入るようなゲームにはならないだろう。夏の暑さや連戦による疲労も含めてゲームは拮抗し、1点を争う展開が予想される。だからこそ、広島としても東京Vに負けない組織力で守備では失点ゼロで守り抜き、攻撃ではチャンスを確実に仕留めきりたいところ。ホームで戦った前回対戦では、1点ビハインドの中で終盤の2得点で逆転勝ち。最後まで諦めない姿勢を実らせた。今節も逆境を跳ね返す強いメンタリティーを持って勝利を目指したい。
監督 試合前日コメント
──中2日の連戦となりますが、選手のコンディションはいかがでしょうか?
「疲労はあると思いますので、メンバーは代えて行かないといけないと思っています」
──メンタル面のリカバリーも大事だと思いますが、選手に声かけはしましたか?
「特に何もしていないです。と言うのも、みんな十分に分かっていることですから。神戸戦はアンラッキーな形で負けたと思っています。後半は本当に良いサッカーをして、最後のほうで(オウンゴールで)失点しました。次の試合も0-0から始まるわけですし、そこ(メンタル面)に関して大きく何かをやったということはありません。ただ、自分たちが何をしないといけないか。『チャンスは作れているだけに、しっかり決め切るところまでやり通そう』と話はしました」
──東京V戦でポイントになることは?
「点を取ることです」
──広島と同じく東京Vも守備が堅いチームです。
「そうですね。ディフェンスの真ん中が安定しており、強固です。良いGKもいます。そこも含めて、全員で守れるのも彼らの強さです。そこからのカウンターや前に出て勢いもあるので、十分に注意しないといけません」
「疲労はあると思いますので、メンバーは代えて行かないといけないと思っています」
──メンタル面のリカバリーも大事だと思いますが、選手に声かけはしましたか?
「特に何もしていないです。と言うのも、みんな十分に分かっていることですから。神戸戦はアンラッキーな形で負けたと思っています。後半は本当に良いサッカーをして、最後のほうで(オウンゴールで)失点しました。次の試合も0-0から始まるわけですし、そこ(メンタル面)に関して大きく何かをやったということはありません。ただ、自分たちが何をしないといけないか。『チャンスは作れているだけに、しっかり決め切るところまでやり通そう』と話はしました」
──東京V戦でポイントになることは?
「点を取ることです」
──広島と同じく東京Vも守備が堅いチームです。
「そうですね。ディフェンスの真ん中が安定しており、強固です。良いGKもいます。そこも含めて、全員で守れるのも彼らの強さです。そこからのカウンターや前に出て勢いもあるので、十分に注意しないといけません」
ゲームレポート
広島が最高の試合の入りを見せた。開始6分、左サイドのCKから中島洋太朗のキックをヴァレール・ジェルマンが頭で合わせると、ボールはポストに当たったが、そのこぼれ球を中野就斗が詰めて先制。背番号15がようやく今季リーグ戦初ゴールを奪って見せた。
その後は局面、局面で激しいバトルが繰り広げられる様相で試合は推移。広島が押し込む時間が多いなか、ジェルマンがボレーやヘディングでゴールを狙えば、1トップに入った木下康介もセットプレーから高さを生かしたヘッドで東京Vゴールを脅かした。だが、前半途中からは息を吹き返してきた東京Vの反撃にもあい、アディショナルタイムに完璧に崩されたシーンでは荒木隼人が体を張って何とか凌ぎ、前半を終えた。
「最初はすごい良かった。飲水タイムの後ぐらいから、落ちてきた。もっと丁寧に、集中しよう。後半もパワーを持って前から行こう!」 後半に向けて、そう選手に声をかけてピッチに送り出したミヒャエル・スキッベ監督。開始からジェルマンを下げて、ジャーメイン良を投入する変化を加えて後半の戦いが始まった。
序盤から広島にとっては我慢の時間が続いた。東京Vの巧みなパスワークを許し、押し込まれる展開に。さらにピンチが連続し、57分にクロスバー直撃のシュートを打たれた他、58分にはペナルティーエリア内をドリブルで切り裂かれたが、GK大迫敬介がファインセーブを見せた。
すると、ピンチの後にはチャンスがあった。62分、中盤での中村草太のパスカットから広島がショートカウンターを発動。ジャーメインとのワンツーで背番号39が相手DFを置き去りにすると、GKマテウスもかわしてゴールネットを揺らし、リードを2点に広げた。
こうなると試合はもう広島のモノだった。その後もボールを保持される展開が続くなか、守備陣が最後の局面では自由を許さず無失点で進めると、83分には新井直人が直接FKを決めて勝負あり。「3-3のスコアになってもおかしくなかった。3-0で勝てたのはラッキーだった」(スキッベ監督)。内容では東京Vに苦しめられた広島だったが、結果的には3-0の大勝となった。
その後は局面、局面で激しいバトルが繰り広げられる様相で試合は推移。広島が押し込む時間が多いなか、ジェルマンがボレーやヘディングでゴールを狙えば、1トップに入った木下康介もセットプレーから高さを生かしたヘッドで東京Vゴールを脅かした。だが、前半途中からは息を吹き返してきた東京Vの反撃にもあい、アディショナルタイムに完璧に崩されたシーンでは荒木隼人が体を張って何とか凌ぎ、前半を終えた。
「最初はすごい良かった。飲水タイムの後ぐらいから、落ちてきた。もっと丁寧に、集中しよう。後半もパワーを持って前から行こう!」 後半に向けて、そう選手に声をかけてピッチに送り出したミヒャエル・スキッベ監督。開始からジェルマンを下げて、ジャーメイン良を投入する変化を加えて後半の戦いが始まった。
序盤から広島にとっては我慢の時間が続いた。東京Vの巧みなパスワークを許し、押し込まれる展開に。さらにピンチが連続し、57分にクロスバー直撃のシュートを打たれた他、58分にはペナルティーエリア内をドリブルで切り裂かれたが、GK大迫敬介がファインセーブを見せた。
すると、ピンチの後にはチャンスがあった。62分、中盤での中村草太のパスカットから広島がショートカウンターを発動。ジャーメインとのワンツーで背番号39が相手DFを置き去りにすると、GKマテウスもかわしてゴールネットを揺らし、リードを2点に広げた。
こうなると試合はもう広島のモノだった。その後もボールを保持される展開が続くなか、守備陣が最後の局面では自由を許さず無失点で進めると、83分には新井直人が直接FKを決めて勝負あり。「3-3のスコアになってもおかしくなかった。3-0で勝てたのはラッキーだった」(スキッベ監督)。内容では東京Vに苦しめられた広島だったが、結果的には3-0の大勝となった。
監督 試合後コメント
前節の神戸戦で敗戦してから中2日で試合があったなか、運も味方したと思いますが、チームがまとまり、良いパフォーマンスを見せて3-0というスコアで勝つことができました。
スコアだけ見れば3-0という結果になりましたが、東京Vにも良い形、攻撃があったと思います。
この炎天下で連戦が続くなか、毎回良いパフォーマンスを出すのは非常に難しいと思っています。ただそのなかでも我々の選手たちは本当にいいパフォーマンスを披露してくれて、非常に満足しています。
Q:厳しい日程のなか、大胆なメンバー変更があった。勝利できたことでチームにプラスとなったのでは?
全員が同レベルのプレーができるということを証明できたと思います。(出場停止の)佐々木翔、怪我で離脱しているトルガイ・アルスランの2人を除けば、全員が出場できる状態のなか、普段スタートで出場できていなかった選手たちが、結果を出してくれました。非常に高いレベルの選手がたくさんいることを嬉しく思っています。
Q:ハイパフォーマンスを見せ続けている中村草太について
非常に重要な役割を担う選手になったと思っています。つい最近まで大学生でしたが、今シーズンから合流し、複数のポジションをこなしながら重要な働きができるようになっています。裏に抜けることもできれば、アシストもできるし、点も取れる。自分たちには欠かせない選手になっています。
Q:中島洋太朗選手のポジションについて
彼も同じように非常に重要な選手の1人だと思っています。中央のポジションができるのは分かっていましたし、それが1個上がった(シャドー)としても、インテリジェンスの高い選手なのでどこに走るべきか、どこにいるべきか、どこでボールを受けるべきか、どういうボールを出すべきか、そういったものが全てできると思っています。
Q:キム・ジュソン選手が加入後初スタメン。プレーの評価は。
(途中出場した)神戸戦に引き続き良いパフォーマンスを見せてくれたと思います。守備では力強く、ヘディングの競り合いなどはすごくいいものを持っています。ビルドアップもできますし、非常に良いプレーを披露してくれたと思います。
スコアだけ見れば3-0という結果になりましたが、東京Vにも良い形、攻撃があったと思います。
この炎天下で連戦が続くなか、毎回良いパフォーマンスを出すのは非常に難しいと思っています。ただそのなかでも我々の選手たちは本当にいいパフォーマンスを披露してくれて、非常に満足しています。
Q:厳しい日程のなか、大胆なメンバー変更があった。勝利できたことでチームにプラスとなったのでは?
全員が同レベルのプレーができるということを証明できたと思います。(出場停止の)佐々木翔、怪我で離脱しているトルガイ・アルスランの2人を除けば、全員が出場できる状態のなか、普段スタートで出場できていなかった選手たちが、結果を出してくれました。非常に高いレベルの選手がたくさんいることを嬉しく思っています。
Q:ハイパフォーマンスを見せ続けている中村草太について
非常に重要な役割を担う選手になったと思っています。つい最近まで大学生でしたが、今シーズンから合流し、複数のポジションをこなしながら重要な働きができるようになっています。裏に抜けることもできれば、アシストもできるし、点も取れる。自分たちには欠かせない選手になっています。
Q:中島洋太朗選手のポジションについて
彼も同じように非常に重要な選手の1人だと思っています。中央のポジションができるのは分かっていましたし、それが1個上がった(シャドー)としても、インテリジェンスの高い選手なのでどこに走るべきか、どこにいるべきか、どこでボールを受けるべきか、どういうボールを出すべきか、そういったものが全てできると思っています。
Q:キム・ジュソン選手が加入後初スタメン。プレーの評価は。
(途中出場した)神戸戦に引き続き良いパフォーマンスを見せてくれたと思います。守備では力強く、ヘディングの競り合いなどはすごくいいものを持っています。ビルドアップもできますし、非常に良いプレーを披露してくれたと思います。
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