9.12 19:00

明治安田J1 第29節 vs. 京都サンガF.C.
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試合終了

サンフレッチェ広島 広島
1
1
京都サンガF.C. 京都
0
前半
0
1
後半
1
  • 後半43分
    ラファエルエリアス

試合の見どころ

 終盤戦へ向けた大一番だ。天皇杯とルヴァン杯で4強進出を決め、リーグ戦では首位と勝点差4の6位につける広島が今節戦うのは、現在のJ1でトップに立つ京都。勝てば一気に肉薄し、敗れれば上位戦線から脱落しかねない今後を占う一戦。ホームの広島としては、当然ながら勝利を掴みに行く。
 首位にいるのも納得のチームである。現在はリーグ4連勝中で9試合連続で負けはなし(7勝2分)。現在の京都の代名詞となっているがJ1トップの52得点を挙げている攻撃力だ。前々節にFC東京を4-0で撃破したかと思えば、前節は岡山に対しても5-0の大勝。そんな破壊力抜群の攻撃陣をけん引しているのが、現在のJ1得点ランクトップタイに立つラファエル・エリアスだ。FC東京戦ではハットトリック、岡山戦は2得点と、得点量産態勢に入っているストライカーは、現在4試合連続ゴール中。ボックス内でさまざまな形から得点を奪える、まさに“点取り屋”であり、少しでも隙を与えればゴールを陥れる現在のJ1最強ストライカーと言っていい。また、サイドに配置されている191cmのFW原大智とも相性が良く、二人だけで攻撃を完結させてしまうのも京都の大きな武器となっている。そんな彼らを生かそうと、周りの選手たちも京都の元々の武器であるハードワークに加え、テンポの良いパスワークを駆使して主導権を握った戦いをしており、総合力も高い。まさに首位に相応しいチームと言える。
 そんな京都を迎え撃つ広島としては、真っ向からぶつかりに行くだけだ。失点数20は、ダントツでリーグ最少。現在のリーグ最強の攻撃が京都なら、リーグ最強の守備は広島である。これまでどおりの堅守を発揮して京都を封じ込み、「良い形になってきている」とミヒャエル・スキッベ監督も話す多彩な顔ぶれが揃う攻撃陣の特長を生かしながらゴールを陥れることができるか。90分を通してハードな攻防が予想される一戦。京都を倒し、広島の強さを示したいところだ。

監督 試合前日コメント

──京都は言うまでもなく強いチームですが、今の印象は?
「安定して良いサッカーをしているイメージがあります。前線にはもちろん素晴らしいストライカーがいますが、彼だけではなく、他の選手もオフェンシブにプレーしてきます。セットプレーもいろんなアイディアを持ってやってくるので、注意しないといけません。ただ、それだけでなく、しっかり守れるというところもあります」

──アウェイの前回対戦では敗れたとはいえ、広島もチャンスを作っていました。あの時とは違う戦いになりそうですか?
「いずれにせよ、良いサッカーがお互いにできたら良いなと思っています。良い準備をして、その日、良いサッカーができるかに懸かっていると思っています」

──代表組は今晩、広島に帰ってくるそうですが、彼らの状態を見て起用を決めるのでしょうか?
「コンディションが良いわけがありません。昨日に二人(大迫敬介と荒木隼人)とも90分出ていますし、そこから18時間をかけて(飛行機)で飛んでくるわけですから」

──京都戦は6ポイントマッチの決戦になります。
「全部の良い条件が揃っていると思っています。二つの良いチームが満員のスタジアムでトップゲームに相応しい良い試合になるのを期待しています」

──攻撃陣はルヴァンカップ2試合で2得点、4得点と調子が上がってきているように感じます。
「本当に良い形になってきていると思います。いろんな形でいろんな選手が点を取っているのが良いところだと思っています」

ゲームレポート

 前半から主導権を握っていたのは広島だった。前線からのプレスを武器に相手を押し込み続け、中盤でのバトルでも京都を上回って完全にゲームを掌握。5分に前田直輝が右サイドを切り裂いてチャンスを迎えたのを皮切りに、7分にも右サイド・中野就斗のクロスを逆サイドの東俊希が頭で合わせてゴールを狙う。その後も京都にほとんど攻め手を与えずゲームを進めると、22分に中島洋太朗が惜しいシュートを放てば、前田や田中聡らも果敢にゴールを狙った他、43分には左CKから佐々木翔がクロスバー直撃のヘッドを見せた。だが、最後の局面では粘り強く守ってきた京都守備陣を攻略できず、前半は終了。シュート数は広島の13本に対し、京都はわずか1本。その数字が示すように、広島が圧倒的に攻め込んだ前半となった。
「すごく良い試合ができている。こういうゲームは結果を取らないともったいないよ!」
 ミヒャエル・スキッベ監督も手応えを得て迎えたハーフタイム、指揮官はさらに攻撃にパワーを加えようと、後半開始から動いた。前田を下げて、センターFW木下康介を投入。前線に190cmの高さを入れて、ゴールを奪いにかかった。
 後半も主導権を握った広島は、前半同様にチャンスを構築していく。53分、左サイドからのクロスを合わせた木下のシュートがバーに当たれば、55分には直接FKから東が鋭いシュートを見舞う。何とか堅い京都守備陣をこじ開けようと攻撃全開で立ち向かった広島の執念が実ったのは63分だった。塩谷司の鋭い縦パスを受けた木下のシュートのこぼれ球に詰めたのは、ゴール前に攻め残っていたDFの佐々木翔。ようやく広島が先制点を奪い取った。
 その後も危なげない試合運びを見せていた広島だったが、リーグNo.1の得点数を誇る京都攻撃陣はやはり侮れなかった。勝利へ近づき始めていた88分だった。左サイドを攻略されると、中央へのクロスからエースのラファエル・エリアスに反転シュートを決められて1-1。終盤に試合を振り出しに戻されてしまった。
 結局、ゲームはそのまま1-1で終了。試合を完全に支配していた広島だったが、ホームで手痛いドローに終わってしまった。

監督 試合後コメント

「非常に残念です。京都相手にあれだけ試合を支配して、チャンスを作ったにもかかわらず、結果がついてこなかったことが非常に残念です。」

──京都との勝ち点差は広がっていないという現状に対して、どうお考えですか?
「今日勝てなかったことが残念、それだけです。」

──守備陣の奮闘について
「1から100まで我々が本当に素晴らしいサッカーをしたと思っています。首位相手にこういうサッカーができたということは良かったです。」

フォト

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