試合の見どころ
サンフレッチェの力を示す時だ。藤枝の地に乗り込む天皇杯3回戦は、東アジアE-1選手権に参加中の日本代表戦士6人の出場は不透明。ただし、「(日本代表組以外の)ここにいる選手だけでもチャレンジできる力はある」とミヒャエル・スキッベ監督は選手たちに信頼を寄せる。なかなか先発の機会がなかった選手にとっては特に自分の存在をアピールするチャンスの時。ここで意地を見せたいところだ。
もちろん、対戦相手も油断はできない。藤枝はカテゴリーが一つ下のJ2リーグに属しているが、高い攻撃力に注意が必要なチームだ。システムは広島と同じ[3-4-2-1]。攻撃時にはGKがビルドアップに参加するポゼッションスタイルを取り、ロングフィードに加えて前線では細かなパスワークを駆使した攻めを見せる。1トップの松木駿之介やシャドーの浅倉廉などはそれぞれ身長170cm、168cmと上背があるわけではないが、そのぶん前への推進力や機動力があり、テクニックもある。12日(土)に開催された仙台戦でも、見事なゴール前の崩しから浅倉が先制点を決めるなど、リーグ3位の相手に対して攻撃スタイルを貫き1-1で引き分けた。現在はリーグ13位と中位に甘んじているとは言え、J2の上位勢と対等に戦える力を持つ藤枝は、やはり簡単なチームではない。
広島の狙い目としては、その藤枝のポゼッションになる。後方からパスを繋いでくるということは、サンフレッチェ自慢のハイプレスの見せどころだ。実際、仙台戦でも藤枝はビルドアップで相手に引っかかった際にはピンチを招く場面もあり、隙は十分にある。相手を押し込んでサッカーを展開する広島のスタイルを貫くことが藤枝対策となり、勝利への確率を高めていく。広島がどんな顔ぶれで臨むのかは当日のお楽しみになるが、誰が出ようともアグレッシブで攻撃的な戦いを披露して藤枝撃破といきたいところだ。
もちろん、対戦相手も油断はできない。藤枝はカテゴリーが一つ下のJ2リーグに属しているが、高い攻撃力に注意が必要なチームだ。システムは広島と同じ[3-4-2-1]。攻撃時にはGKがビルドアップに参加するポゼッションスタイルを取り、ロングフィードに加えて前線では細かなパスワークを駆使した攻めを見せる。1トップの松木駿之介やシャドーの浅倉廉などはそれぞれ身長170cm、168cmと上背があるわけではないが、そのぶん前への推進力や機動力があり、テクニックもある。12日(土)に開催された仙台戦でも、見事なゴール前の崩しから浅倉が先制点を決めるなど、リーグ3位の相手に対して攻撃スタイルを貫き1-1で引き分けた。現在はリーグ13位と中位に甘んじているとは言え、J2の上位勢と対等に戦える力を持つ藤枝は、やはり簡単なチームではない。
広島の狙い目としては、その藤枝のポゼッションになる。後方からパスを繋いでくるということは、サンフレッチェ自慢のハイプレスの見せどころだ。実際、仙台戦でも藤枝はビルドアップで相手に引っかかった際にはピンチを招く場面もあり、隙は十分にある。相手を押し込んでサッカーを展開する広島のスタイルを貫くことが藤枝対策となり、勝利への確率を高めていく。広島がどんな顔ぶれで臨むのかは当日のお楽しみになるが、誰が出ようともアグレッシブで攻撃的な戦いを披露して藤枝撃破といきたいところだ。
監督 試合前日コメント
──天皇杯3回戦となります。良い準備はできましたか?
「すごく良い準備ができたと思っています。トルガイ(・アルスラン)以外は全員できる状況ですので、本当に良い状態で臨めると思います」
──明日は日本代表6人が不在となった場合、チーム構成は難しい部分があると思います。
「今日の日本代表戦で我々の紫の選手が出場することは素晴らしいことです。難しい部分はありますが、それはそれで良いことだと思っています」
──対戦相手である藤枝の印象は?
「ここ数試合は良いサッカーをしている印象を受けています。J2もJ1同様に全部が均衡して難しいリーグだと思いますし、その中でやっているのは素晴らしいと思っています」
──藤枝はボールを繋いでくるチームです。
「分析は十分にしましたし、その傾向はあると思っています。ただ、これまでもJ1とJ2のクラブが戦ってきた中で何回もJ2のクラブが勝ってきています。フィフティー、フィフティーの試合だと思っています」
「すごく良い準備ができたと思っています。トルガイ(・アルスラン)以外は全員できる状況ですので、本当に良い状態で臨めると思います」
──明日は日本代表6人が不在となった場合、チーム構成は難しい部分があると思います。
「今日の日本代表戦で我々の紫の選手が出場することは素晴らしいことです。難しい部分はありますが、それはそれで良いことだと思っています」
──対戦相手である藤枝の印象は?
「ここ数試合は良いサッカーをしている印象を受けています。J2もJ1同様に全部が均衡して難しいリーグだと思いますし、その中でやっているのは素晴らしいと思っています」
──藤枝はボールを繋いでくるチームです。
「分析は十分にしましたし、その傾向はあると思っています。ただ、これまでもJ1とJ2のクラブが戦ってきた中で何回もJ2のクラブが勝ってきています。フィフティー、フィフティーの試合だと思っています」
ゲームレポート
前半の広島は苦戦した。「藤枝の動きの良さによって難しい戦いになった」とミヒャエル・スキッベ監督が振り返ったように、なかなかシュートまで持ち込めない苦しい戦いに終始。中途半端にボールを奪われては藤枝の鋭いカウンターを浴びて何度かピンチを招くなど、じれったい内容となった。すると15分、自陣でのボールロストからショートカウンターを受けると、最後は浅倉廉に決められて先制を許してしまった。
その後、すぐに反撃に出た広島は、失点から4分後に右サイドのクロスから最後は加藤陸次樹が決めて追い付くと、38分には前田直輝の個人技から逆転に成功。良くないなりにも力づくで試合をひっくり返したが、44分には藤枝のCKからオウンゴールで追い付かれて2-2で前半を終えた。
「相手に合わせていることが多い。攻撃は後ろに下げるのではなく、背後を狙うこと。ここから上げていくぞ!」
スキッベ監督の熱い激が飛んだハーフタイム、勝ち越しを目指して早くも動いた。後半の頭から中島洋太朗と菅大輝を下げ、日本代表の活動を終えて合流したばかりの田中聡と中村草太を投入。活力のある二人を入れて、ゲームを動かしにかかった。
49分に田中聡が強烈なミドルシュートで相手GKを脅かすなど、後半は良い入りを見せた広島。すると、中村がいきなり見せた。54分、左サイドでパスを受けた背番号39が中央へドリブルで切り込むと、細かなパス交換から相手DFを崩してゴールを決め、再び勝ち越しに成功した。そこからさらに畳みかけたサンフレッチェは、67分にCKから中野就斗が決めて突き放すと、72分にもCKから獲得したPKを木下康介が右足で冷静にネットを揺らして勝負あり。「前半に良くない出来だったにも関わらず、後半に良いサッカーに上昇できたのは良かった」(スキッベ監督)。後半に持ち直したサンフレッチェが藤枝を5-2で下し、ラウンド16進出を決めた。
その後、すぐに反撃に出た広島は、失点から4分後に右サイドのクロスから最後は加藤陸次樹が決めて追い付くと、38分には前田直輝の個人技から逆転に成功。良くないなりにも力づくで試合をひっくり返したが、44分には藤枝のCKからオウンゴールで追い付かれて2-2で前半を終えた。
「相手に合わせていることが多い。攻撃は後ろに下げるのではなく、背後を狙うこと。ここから上げていくぞ!」
スキッベ監督の熱い激が飛んだハーフタイム、勝ち越しを目指して早くも動いた。後半の頭から中島洋太朗と菅大輝を下げ、日本代表の活動を終えて合流したばかりの田中聡と中村草太を投入。活力のある二人を入れて、ゲームを動かしにかかった。
49分に田中聡が強烈なミドルシュートで相手GKを脅かすなど、後半は良い入りを見せた広島。すると、中村がいきなり見せた。54分、左サイドでパスを受けた背番号39が中央へドリブルで切り込むと、細かなパス交換から相手DFを崩してゴールを決め、再び勝ち越しに成功した。そこからさらに畳みかけたサンフレッチェは、67分にCKから中野就斗が決めて突き放すと、72分にもCKから獲得したPKを木下康介が右足で冷静にネットを揺らして勝負あり。「前半に良くない出来だったにも関わらず、後半に良いサッカーに上昇できたのは良かった」(スキッベ監督)。後半に持ち直したサンフレッチェが藤枝を5-2で下し、ラウンド16進出を決めた。
監督 試合後コメント
前半、藤枝の動きの速さ・良さに苦労しました。ただ後半は主導権を握り返そうと、相手を上回る運動量と力を見せようと思い、それができました。
前半は良くない出来でしたが、後半で巻き返して良いサッカーができたこと、今日勝ったことによって次に進めることを非常に嬉しく思っています。
──直近の日本代表に召集されていたメンバーも出場していた。コンディション調整が難しいなか、起用した意図は?
Jリーグの中で最多の6人が代表活動に参加していたことは嬉しく思っていますが、日程的には非常に厳しいものがありました。
今日出場した2人(田中聡と中村草太)に関しては、大会最後の韓国戦(7/15)に出場していなかったので、プレーできると判断しました。
──後半のメンバー交代でチームがガラッと変わり試合内容が向上したと思うが、どう評価しているか?
(田中聡と中村草太の出場は)後半上昇できた象徴であり、その中心人物だという風に思っています。我々が求めているダイナミックさを出してくれたと思います。
──中3日で新潟戦を迎える。コンディション調整が大変だと思うが。
ここまで新潟に勝利できていません。
新潟も今日の藤枝のようにボールを握ってサッカーをするチームだと思っています。
良い準備をして、次こそ勝ちたいです。
今日延長戦まで行かなかったので、疲労は最低限にとどめられたと思っています。新潟戦の後はまたしばらく休みはあるので、最後の力を振り絞って臨みたいと思います。
──藤枝は素晴らしいパフォーマンスだったと思うが、どのように感じたか。
特に前半に関して、相手のポジションチェンジやボールを動かすことに苦労させられました。自分たちがプレスに行くための思い切ったプレーができず、マークがあいまいになり受け身に立たないといけない状況になってしまいました。
自分たちがボールを取りに行けない状況を作るのが非常にうまいチームだったというふうに思います。
前半は良くない出来でしたが、後半で巻き返して良いサッカーができたこと、今日勝ったことによって次に進めることを非常に嬉しく思っています。
──直近の日本代表に召集されていたメンバーも出場していた。コンディション調整が難しいなか、起用した意図は?
Jリーグの中で最多の6人が代表活動に参加していたことは嬉しく思っていますが、日程的には非常に厳しいものがありました。
今日出場した2人(田中聡と中村草太)に関しては、大会最後の韓国戦(7/15)に出場していなかったので、プレーできると判断しました。
──後半のメンバー交代でチームがガラッと変わり試合内容が向上したと思うが、どう評価しているか?
(田中聡と中村草太の出場は)後半上昇できた象徴であり、その中心人物だという風に思っています。我々が求めているダイナミックさを出してくれたと思います。
──中3日で新潟戦を迎える。コンディション調整が大変だと思うが。
ここまで新潟に勝利できていません。
新潟も今日の藤枝のようにボールを握ってサッカーをするチームだと思っています。
良い準備をして、次こそ勝ちたいです。
今日延長戦まで行かなかったので、疲労は最低限にとどめられたと思っています。新潟戦の後はまたしばらく休みはあるので、最後の力を振り絞って臨みたいと思います。
──藤枝は素晴らしいパフォーマンスだったと思うが、どのように感じたか。
特に前半に関して、相手のポジションチェンジやボールを動かすことに苦労させられました。自分たちがプレスに行くための思い切ったプレーができず、マークがあいまいになり受け身に立たないといけない状況になってしまいました。
自分たちがボールを取りに行けない状況を作るのが非常にうまいチームだったというふうに思います。
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