試合の見どころ
リベンジの時だ。3年ぶりの4強進出を目指す天皇杯準々決勝。相手の名古屋には今季のリーグ戦2試合でともに1-2で敗れる悔しさを味わった。その2試合で4得点を奪われたマテウス・カストロはケガで離脱中だが、各ポジションにタレントを擁す強豪に違いはない。敵地・豊田スタジアムで広島はどう勝利をもぎ取るか。“シーズントリプル”を阻止して、準決勝進出を目指す。
直近のリーグ戦で名古屋は川崎Fと壮絶な打ち合いの末に3-4の敗戦。現在は4連敗中と調子を落としているが、だからこそ、悪い流れを断ち切ろうとモチベーション高く臨んでくるのは必至だ。その川崎F戦でも最後の最後で決勝点を許したものの、一時は2点差のビハインドを追い付き、キャスパー・ユンカーが後半に一発退場となった後も10人で1点を返す意地を見せている。
選手の質も相変わらず高い。この夏に東京Vから加入した木村勇大は川崎F戦では前線で起点となるなど存在感を見せた他、スピードスターの永井謙佑や山岸祐也、和泉竜司、森島司など実力のある攻撃陣は健在。また、川崎F戦でプロ初ゴールを奪った18歳のアタッカー・森壮一朗という若き才能の台頭もある。ボランチでは、今季すでに7得点の稲垣祥や椎橋慧也らが揃い、守備陣では1年半ぶりにベルギーのクラブから帰ってきた藤井陽也がさっそく川崎F戦で先発している。E-1選手権の日本代表にも選出された若き守護神・ピサノ・アレックス幸冬堀尾を含め、能力の高い選手は全体的に揃っており、やはり簡単なゲームにはならないだろう。
広島としては今季2度の対戦の反省を生かせるか。今回はマテウスが不在とはいえ、名古屋のカウンターは相変わず脅威であり、少ない好機だろうと生かす力を持っている。広島がボールを持つ展開になったとしてもリスクマネジメントは重要事項。その上で、堅い守りを構築する名古屋からゴールを奪えるか。まさに1点のせめぎ合いが予想される一戦。今度こそは広島が先にリードを奪い、試合を優位に運びたいところだ。
直近のリーグ戦で名古屋は川崎Fと壮絶な打ち合いの末に3-4の敗戦。現在は4連敗中と調子を落としているが、だからこそ、悪い流れを断ち切ろうとモチベーション高く臨んでくるのは必至だ。その川崎F戦でも最後の最後で決勝点を許したものの、一時は2点差のビハインドを追い付き、キャスパー・ユンカーが後半に一発退場となった後も10人で1点を返す意地を見せている。
選手の質も相変わらず高い。この夏に東京Vから加入した木村勇大は川崎F戦では前線で起点となるなど存在感を見せた他、スピードスターの永井謙佑や山岸祐也、和泉竜司、森島司など実力のある攻撃陣は健在。また、川崎F戦でプロ初ゴールを奪った18歳のアタッカー・森壮一朗という若き才能の台頭もある。ボランチでは、今季すでに7得点の稲垣祥や椎橋慧也らが揃い、守備陣では1年半ぶりにベルギーのクラブから帰ってきた藤井陽也がさっそく川崎F戦で先発している。E-1選手権の日本代表にも選出された若き守護神・ピサノ・アレックス幸冬堀尾を含め、能力の高い選手は全体的に揃っており、やはり簡単なゲームにはならないだろう。
広島としては今季2度の対戦の反省を生かせるか。今回はマテウスが不在とはいえ、名古屋のカウンターは相変わず脅威であり、少ない好機だろうと生かす力を持っている。広島がボールを持つ展開になったとしてもリスクマネジメントは重要事項。その上で、堅い守りを構築する名古屋からゴールを奪えるか。まさに1点のせめぎ合いが予想される一戦。今度こそは広島が先にリードを奪い、試合を優位に運びたいところだ。
監督 試合前日コメント
──名古屋には負けが続いています。今季の戦いをどう見ていますか?
「ここ2年やられています。そういう状況から早く抜け出したいと思っています」
──マテウス・カストロ選手はケガで離脱中のため、出場は難しそうです。
「マテウスなど、誰か一人に頼る戦力ではないと思っています。速い選手、強い選手といろんな特長を持った選手がいます。Jリーグだろうが、天皇杯だろうが、五分五分の戦いになると思います。セットプレーを含めて、注意しないといけないところはたくさんあります」
──連戦が続いており、どういうふうにチームを構成するか頭が悩ましいのでは?
「とにかく名古屋戦が大事です。次の試合に集中するだけです」
──長谷川健太監督とはピッチ外ではフレンドリーでもピッチ内ではバチバチ戦っている印象です。
「本当に良い仲間だと思っています。その中で彼がいろんなチームでやってきたJ1での経験値は本当に比較にならないものがあります。本当にすごく良い監督だと思っています」
「ここ2年やられています。そういう状況から早く抜け出したいと思っています」
──マテウス・カストロ選手はケガで離脱中のため、出場は難しそうです。
「マテウスなど、誰か一人に頼る戦力ではないと思っています。速い選手、強い選手といろんな特長を持った選手がいます。Jリーグだろうが、天皇杯だろうが、五分五分の戦いになると思います。セットプレーを含めて、注意しないといけないところはたくさんあります」
──連戦が続いており、どういうふうにチームを構成するか頭が悩ましいのでは?
「とにかく名古屋戦が大事です。次の試合に集中するだけです」
──長谷川健太監督とはピッチ外ではフレンドリーでもピッチ内ではバチバチ戦っている印象です。
「本当に良い仲間だと思っています。その中で彼がいろんなチームでやってきたJ1での経験値は本当に比較にならないものがあります。本当にすごく良い監督だと思っています」
ゲームレポート
サンフレッチェが強さを示す一戦となった。
前半から広島が名古屋を圧倒した。開始早々の5分、相手陣地へ攻め込んだ広島は、右サイド・中野就斗のグラウンダーのクロスを中村草太がスルーし、田中聡の下へ。左足で放ったミドルシュートが相手DFに当たってゴールに吸い込まれ、早くも先制に成功した。
そこからも完全に主導権を握った紫軍団が相手を押し込んでサッカーを展開。すると19分には敵陣での細かなパスワークから塩谷司のスルーパスに抜け出した田中聡が今度は右足で決めて2-0。さらに勢いが止まらない広島は、42分、自ら獲得したPKを中島洋太朗が冷静に決めて前半だけで3点のリードを奪って折り返した。
「(ペースを)落としたら何が起こるか分からない。このまま続けること」
ミヒャエル・スキッベ監督がそう声をかけて迎えた後半、サンフレッチェはさらに畳みかけた。48分、左サイド・新井直人のクロスをファーサイドに走り込んだ中野が決めて4-0。その後、54分にカウンターから永井謙佑に決められて1点は返されたが、広島は守備にまわることなく追加点を狙いながらゲームを進める。途中からは木下康介やヴァレール・ジェルマン、キム・ジュソンらフレッシュな選手も投入してゲームを締めにかかった広島は、82分に再びカウンターから2点目を奪われたものの、そのまま4-2で勝利。今季のリーグ戦で2戦2敗と負け越していた名古屋に天皇杯でリベンジを果たし、2022年以来の4強進出を決めた。
前半から広島が名古屋を圧倒した。開始早々の5分、相手陣地へ攻め込んだ広島は、右サイド・中野就斗のグラウンダーのクロスを中村草太がスルーし、田中聡の下へ。左足で放ったミドルシュートが相手DFに当たってゴールに吸い込まれ、早くも先制に成功した。
そこからも完全に主導権を握った紫軍団が相手を押し込んでサッカーを展開。すると19分には敵陣での細かなパスワークから塩谷司のスルーパスに抜け出した田中聡が今度は右足で決めて2-0。さらに勢いが止まらない広島は、42分、自ら獲得したPKを中島洋太朗が冷静に決めて前半だけで3点のリードを奪って折り返した。
「(ペースを)落としたら何が起こるか分からない。このまま続けること」
ミヒャエル・スキッベ監督がそう声をかけて迎えた後半、サンフレッチェはさらに畳みかけた。48分、左サイド・新井直人のクロスをファーサイドに走り込んだ中野が決めて4-0。その後、54分にカウンターから永井謙佑に決められて1点は返されたが、広島は守備にまわることなく追加点を狙いながらゲームを進める。途中からは木下康介やヴァレール・ジェルマン、キム・ジュソンらフレッシュな選手も投入してゲームを締めにかかった広島は、82分に再びカウンターから2点目を奪われたものの、そのまま4-2で勝利。今季のリーグ戦で2戦2敗と負け越していた名古屋に天皇杯でリベンジを果たし、2022年以来の4強進出を決めた。
監督 試合後コメント
「今日の試合に非常に満足しています。後半、カウンターから失点して少しオープンな展開にはなりましたが、最初から最後まで、自分たちが主導権を握っていたと思います。
次につながる勝利になりましたし、少し時間はあきますが、次の準決勝もものにし、決勝までいきたいと思っています」
──2得点を挙げた田中選手のパフォーマンスについて
「今日の試合に関しては誰か1人を褒めるというより、チーム全体を褒めたいと思います。田中聡のゴールに関してもチーム全体が機能したがゆえの、素晴らしいゴールだったと思っています」
──課題の前半に3得点。何が一番よかったか。
「これまでも前半の試合は、内容的には悪くない時が多かったと思っています。自分たちらしさを出せた結果、こういう試合展開になるということだと思います」
次につながる勝利になりましたし、少し時間はあきますが、次の準決勝もものにし、決勝までいきたいと思っています」
──2得点を挙げた田中選手のパフォーマンスについて
「今日の試合に関しては誰か1人を褒めるというより、チーム全体を褒めたいと思います。田中聡のゴールに関してもチーム全体が機能したがゆえの、素晴らしいゴールだったと思っています」
──課題の前半に3得点。何が一番よかったか。
「これまでも前半の試合は、内容的には悪くない時が多かったと思っています。自分たちらしさを出せた結果、こういう試合展開になるということだと思います」
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